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エッジの効いた小説版デザイン、変形機構を再現! 「PLAMAX ブラスティー」の魅力に迫る!【#ワンホビG】
2023年5月27日 10:00
- 【ワンホビギャラリー 2023 SPRING】
- 開催期間:
- 5月27日10時~20時 最終入場19時30分
- 5月28日10時~19時 最終入場18時30分
- 会場:アキバCOギャラリー
- 東京都千代田区外神田3-16-12 アキバCOビル1F
- 入場料:無料
「ワンホビギャラリー 2023 SPRING」に出展された試作品の中で、筆者が思わず喜びの声を上げてしまったのが「PLAMAX ブラスティー」である。本商品の試作品は静岡の全日本模型ホビーショーでも出展されていたのだが、今回改めてピックアップしたい。
「ブラスティー」とは、スクウェア(現・スクウェア・エニックス)より1986年に発売されたコンピューター向けRPG「クルーズチェイサー ブラスティー」の主役機である。日本サンライズ(現・バンダイナムコフィルムワークス)がデザインを担当、戦闘シーンではターン性でありながらもキャラクターがアニメーションで攻撃や戦闘を行い話題を集めた。
今回出展された「PLAMAX ブラスティー」は、このゲーム版からデザインや設定を一新した「小説版クルーズチェイサー ブラスティー」の主役メカとなる。小説版は雑誌ホビージャパンで掲載された「ホビージャパン版」と、朝日ソノラマで文庫化された「朝日ソノラマ版」がある。ブラスティーのデザインは共通しているが、 ストーリーーや設定は大きく異なる。
ゲーム版「ブラスティー」は「MODEROID」として商品化された。今回小説版のデザインがマックスファクトリーから発売されることとなった。小説版ブラスティーは当時非常に大きなソフビモデルや、シャープなガレージキットなども販売されたが、現代の技術でのプラモデル化はファンとしてとても嬉しい。40年近くの時を経て、ゲーム版、小説版両方のブラスティーを手にできるとは、当時の筆者には想像もできなかった。
小説版ブラスティーはゲーム版の基本要素を踏襲している。宇宙を巡航(クルーズ)する巡航形態(クルーズフォーム)から、人型の高機動形態(スペシャルフォーム)に変形することができる。背中の大きな丸いユニットはスラスターで、フレキシブルに噴出角度を変えることができる。そして前方に大きく突き出したビーム砲はクルーズ形態では機首となる。
右の肩と胸はビーム砲を支える機構で、左肩と胸はコクピットブロックになっている。これらはゲーム版と要素・配置は同じだが、デザインがシャープになっており、ゲーム版と異なる魅力がある。よりSFメカとしてスマートなデザインになったと言える。腕もとても細く、ヒーローロボットとは異なる"リアル風"の趣がある。
小説版ブラスティーの大きな特徴が接地して大地を踏みしめるという、"足"の概念がないこと。足は先端が鋭くとがっていて、人型形態でも浮遊しているのが前提となっている。これは"宇宙用のメカ"である事へのこだわりだ。地上を歩くという概念のない機体なのだ。小説版ブラスティーは従来のロボットデザインから飛躍しようという挑戦的な雰囲気が強く出ており、魅力となっている。
巡航形態もカッコイイ。ゲーム版と異なり、足の先を前に突き出し、ビーム砲と含めて3つの突起が前に突き出しており、まるで槍の穂先のような鋭角的なデザインとなっている。手は隙間を縮めることで装甲が一体化し、胸ブロックの横に収納される。手足をコンパクトに折りたたみ全体をまとめた姿は宇宙戦闘機のようにも見える。
ブラスティーは"クルーザー(巡航船)"の名が入っているとおり、短期間の活動をする戦闘機ではなく、ある程度の期間宇宙空間で移動可能であり、乗員は船内で"生活"する描写もある。ブラスティーは星の海を駆ける船なのである。独特のSFテイストもこの商品の大きな魅力だ。
(C)SUNRISE