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GTMのプラモデル「1/100 ダッカス」や「1/144 L.E.D.ミラージュ限定版」を出展! 「ボークス F.S.S.シリーズ展」

【ボークス F.S.S.シリーズ展 in 秋葉原ホビー天国2 2023夏】

8月12日~9月3日開催

会場:ボークス 秋葉原ホビー天国2 6F

入場料:550円

 ボークスは、展示イベント「ボークス F.S.S.シリーズ展 in 秋葉原ホビー天国2 2023夏」を、ボークス秋葉原ホビー天国2にて8月12日から9月3日まで開催した。入場には550円の入場券が必要となる。また、期間中何度でも入場できる「チケットフォルダ付きの特別チケット」も1,650円で用意されている。

 本イベントは永野護氏のマンガ「F.S.S.(ファイブスター物語)」のボークスの商品が一堂に会する展示会。「GTM((ゴティックメード)」、「MH(モーターヘッド)」といった作品に登場するロボット兵器のプラモデルなど、230体以上のボークスの公式塗装見本が展示されている。会場初出展の新商品に加え、過去作もたっぷり展示されており、ファンならずとも魅力的なイベントとなっている。今回、イベントに先がけた内覧会に参加した。新商品を中心に出展作品を撮影することができた。ぜひイベント会場で実物を見て欲しい。

GTMの立体化が加速、多彩な新商品を会場でいち早く見れる!

 「F.S.S.」は1986年に月刊「ニュータイプ」に連載開始して以来休載を挟みながらも現在も描き続けられているマンガだ。常人を遙かに越えた戦闘力を持つ「騎士」と、彼等が操縦するロボット兵器「ゴティックメード(モーターヘッド)」、騎士をサポートする生体コンピューター「ファティマ」という要素を軸に、ジョーカー星団での物語が紡がれる。

 ロボット兵器に関して「GTM(ゴティックメード)」と「MH(モーターヘッド)」と言う2つの名前があるのには理由がある。「F.S.S.」は2013年に大きな変革を迎えている。それまでの「MH」というロボット兵器がデザインを大きく変え、役割は同じまま全く別な姿、別な名前を持つ「GTM」という存在に置き換えたのだ。それまでも永野氏は作中の設定を細かく更新していたが、MHからGTMへの変化は非常に大きかった。

【MHとGTM】
甲冑を纏った人間のようにも見えるMH
骨格に装甲を付けたようなGTM。肩や膝の「ツインスイング関節」が印象的だ

 MHは骨格であるフレームに装甲を付けた、甲冑を着た人のようなデザインラインだが、GTMは骨格にそのまま装甲を付けたようなデザインである。ツインスイング関節という独自の間接機構で「どういう構造、デザインならば巨大人型兵器は実現できるか?」というテーマを推し進めている。ボークスは永野氏の綿密な監修の元、GTMの立体化を行いつつ、MHの商品も展開している。

 今回の会場の目玉の1つが「1/100 ダッカス」である。"黒騎士"と呼ばれる人気の高いGTMで、ボークス初の「GTMのプラモデル(インジェクションプラキット)」である。これまでボークスではGTMは高価な半完成品アクションフィギュアや、レジン製のガレージキットでGTMを展開してきたが、「1/100 ダッカス」はレジンキットをベースとしながら価格を手ごろに、より組み立てやすく、可動もできるプラモデルとして展開する。

【1/100 ダッカス】
ボークス初の「GTMのプラモデル(インジェクションプラキット)」となる「1/100 ダッカス」。発売日、価格未定だが、これまでのガレージキットより入手しやすく、可動も楽しめる商品となるとのことだ

 現在抽選販売で展開している(2023年8月現在は受付終了)ガレージキット「HSGK 1/72 帝騎マグナパレス ザ・ナイト・オブ・ゴールド」向けのカラー(塗料)の発売も注目。6色が新しく発売され、価格は990円より。ラッカー系のメタリックカラーが販売される。これまでボークスはこの商品向けのカラーは「メッキ塗装」向けだった。メッキ塗装は金属表現の下地を塗ってからではないと質感が出ない。今回のメタリックカラーは塗装しやすく、質感も変わる。どちらで仕上げるか、ユーザーの選択肢の幅を拡げたいとのこと。

【カラー販売】
従来のメッキカラーに加え、メタリックカラーが販売
こちらが新発売のメタリックカラー。下地なしでもそれなりに発色
メタリックカラーは質感を活かすため黒下地を推奨

 もう1つ、ガレージキット「HSGK 1/72 デモール」も注目商品だ。頭部の形状が異なる「デモール・ゾロ」と、「デモール」の2種がラインナップとなる。「デモール・ゾロ」は10月1日の「ホビーラウンド28」、「デモール」は10月28日~11月12日の「ボークスF.S.S.シリーズ展ミニキャラバン in 宇都宮SR」にて限定販売で、価格は各80,300円。2体の頭部の違いはゾロが非人間型ファティマ「エトラムル」を搭載するコクピットのため。会場ではデザインだけでなく、全く質感の異なる塗装がされている見本が展示されている。

【デモール】
「HSGK 1/72 デモール・ゾロ」。非人間型ファティマ「エトラムル」を搭載するコクピットのため頭部の形状が異なる
こちらが「HSGK 1/72 デモール」。原作登場時をイメージし塗装の質感を大きく変えての見本

 MH関連も積極的に展開していく。会場では「1/144 L.E.D.ミラージュV3」の限定モデルが初出展。発売日・価格未定。L.E.D.ミラージュは"半透明装甲"という独特の装甲を纏っているという設定だが、これをクリアパーツで再現。非常に美しく、インパクトが強い姿を見ることができる。また、巨大な胸像モデル「1/32 L.E.D.ミラージュV3」の再販商品も展示されている。8月12日よりの抽選販売で、価格は132,000円。全高約700mm、横幅約550mmの大迫力は是非会場で見てもらいたい。

【1/144 L.E.D.ミラージュV3 限定版】
"半透明装甲"の設定を成型色で表現。非常に美しいが接着に気を遣う必要があるだろう
【1/32 L.E.D.ミラージュV3】
以前販売された胸像ガレージキットの再版。全高約700mm、横幅約550mmの大迫力

 もう1つ、「1/100 ヴンダーシェッツェ」も会場初公開の情報。過去に発売されたガレージキットの再販となる。10月28日から予約開始だが、現時点では価格未発表だ。ヴンダーシェッツェは人型ではないMH。こちらもファン注目の商品だ。

【1/100 ヴンダーシェッツェ】
こちらも再販商品となる。人型ではないデザインはとても印象的だ

 そして会場にはたくさんのボークスの公式塗装見本が展示されている。40年近くの歴史のある「F.S.S.」だけにその商品も様々。商品の魅力を活かすための塗装が施されたボークスの公式塗装見本は、その繊細な造型、情報密度のボリュームに驚かされる。再販を熱望したくなる商品も多く、先行した限定公開時でもスタッフに「この商品を再販して欲しい」と語りかける人が多かったとのこと。

 展示では全高900mmの「1/24 ダッカス」も注目だ。商品検証用のモデルだが、フル可動モデルとなっている。もちろん会場で触ることはできないが、可動可能な関節構造をじっくり見る機会だ。こちらもぜひ見て欲しい。

【1/24 ダッカス】
「1/24 ダッカス」。全高900mm商品化を検討するための試作品。関節が仕込まれており、指も可動

 会場では入って左側の壁際の展示物は設定上古い商品が多いため撮影を禁止している。それ以外は撮影OKなので、「F.S.S.」ならではの圧倒的な情報量をできるだけ再現しようというボークスのこれまでの取り組みを見るだけでなく、撮影して細部まで楽しむことができる。9月3日までの開催なので、会場を訪れてはいかがだろうか?

【会場展示】
キャラクターのガレージキットの展示も
会場ではホビージャパンのモデラーの作例も。期間中作例展示は増えるという