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カネバン、フィギュア・玩具の設計を手掛ける「プロスリンク」の株式を100%取得

フィギュアの完全国内製造&量産に向け大きく前進

8月19日 発表

 日本国内でキャラクターグッズの企画・製造を手掛ける「カネバン」は、フィギュアやプラモデル電子玩具等の設計を手掛ける「プロスリンク」の株式を100%取得したことを発表した。

 「カネバン」は、東京都西多摩郡奥多摩町に本社を置くアニメ・ゲームを中心としたキャラクターグッズを製造している会社で、コトブキヤの新レーベル「TOKYO Mark」より「ヘヴィウェポンユニット51 ナイトマスターソード ブラックVer.」や「ヘヴィウェポンユニット25 ナイトマスターソード」などの国内生産プラモデルの製造を手掛けている。

 「プロスリンク」は、神奈川県相模原市に本社を置く玩具の設計、試作加工会社で、多くの玩具・家電・アミューズメント機器メーカーのもとで商品設計を手掛け、特にフィギュア・プラモデル等の設計/モデリングを得意としている。製造を担当した商品としてコトブキヤの「ウェポンユニット05 ライブアックス」やグッドスマイルカンパニーの「TENGAロボ」などの製造を行なっていた。

 カネバンの「プロスリンク」子会社化における背景として、昨今の円安状況下において、需要旺盛なフィギュア/プラモデル領域で高まる国内需要を満たすこと、及び、予てからカネバングループで推し進めていたフィギュア/プラモデルの完全国内生産に向けてボトルネックとなっていた商品設計を補完する形で子会社化となった。これにより、ハイエンド、プライズ商品、くじ商品に至るまで、様々なグレードのフィギュア国産化が可能となる。

 今後の展望として、プロスリンクの持つ高い商品設計能力に、同じくグループ内で保有する金型技術、射出成型技術、塗装/印刷技術、検品/梱包ノウハウを融合し、企画提案から設計、金型、成形、彩色、アセンブリまでを一貫して行う企業グループとして再編していく予定であり、本子会社化は完全国内製造での「フィギュア量産化」への大きな一歩となる。

 また、グループで製造を行った国産フィギュアにおいては国内に留まらず、北米、アジアへの輸出も想定しており、「日本ドメスティックのコンテンツ/キャラクターのフィギュアを日本で製造し海外に輸出する」という外貨獲得に向けた動きも模索していく予定である。

 さらに本子会社化に加え、都内にて着工したフィギュア製造工場をもってして、1か年計画で「価格」「クオリティー」共に世界に通用する「メイドイン ジャパンフィギュア」を作る予定のほか、2024年5月に株式を取得した農地所有適格法人「ちーの」が栽培する米を原料とするエシカル素材を使った“原料を含めた完全国産フィギュア”の開発も平行して進める予定をしている。

コトブキヤ「ヘヴィウェポンユニット25 ナイトマスターソード」
コトブキヤ「ウェポンユニット05 ライブアックス」
グッドスマイルカンパニー「TENGAロボ」