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ナーフからリアル志向のゴム銃、「ブルースワット」のディテクターまで、おもちゃショートイガンまとめ【#東京おもちゃショー】
2024年9月1日 21:22
- 【東京おもちゃショー2024】
- 開催期間:
- 8月29日~30日(商談見本市)
- 8月31日~9月1日(一般公開)
- 会場:東京ビッグサイト(東京都江東区有明 3-11-1)
- 入場料:小学生以下無料・高校生以上1,800円
トイガンは人気の玩具である。筆者が子供の頃は「水鉄砲」に加え、銀色の丸い弾を発射する「銀玉鉄砲」や紙火薬をセットする「火薬銃」、変わり種で円盤を発射するトイガンもあった。
現代のトイガンはどういうものがあるか、今回、東京おもちゃショー2024の会場を回り、様々なトイガンを集めてみた。凝ったギミックを持つ「ナーフ」から、木製の質感が楽しい「ゴム銃」、シャボン玉を放つ銃など、様々なトイガンを集めてみた。
ハズブロのナーフは、レバーを引くだけで連射ができる電動ブラスターや、Nシリーズ初のハンドガンスタイルも登場
ナーフはハズブロのスポンジ弾を撃つことができるトイガン。現代のトイガンの代表的な存在だ。ハンドガンから、ライフル形、ガトリングガンなど様々な種類がある。今年の春から展開しているのが「Nシリーズ」。
Nシリーズは、命中精度や飛距離が優れており、他のシリーズと比較して高性能なのが特徴だ。ライフルタイプやショットガンタイプのほか、リボルバー方式のものや40連射できるものなどバリエーションも豊富。秋にはNシリーズ初のハンドガンタイプが登場し、より手軽に始めることができる。
電動式の「スプリンター」は、16発入り弾倉を持ち、スイッチを押してモーターを作動させ、トリガーを引くとセミオートでダーツが発射される。毎回コッキングしなくて済むので、高い火力が期待できる。
作って、撃って、楽しい、「つくるんです」のリアルな輪ゴム銃ウッドパズル
プラザクリエイトのウッドパズル「つくるんです」は、中国ROBOTIMEのウッドパズルを日本で展開するブランドだ。「つくるんです」はピアノや蒸気機関車などの3Dパズルを扱っているが、商品のカテゴリーとして「トイガン」がある。ライフルやサブマシンガン、ショットガンやハンドガンなどを木製のプレートを組み合わせて作るのだ。
そのデザインやギミックはなかなか凝っていて、AK-47のようなライフル、トンプソンのようなサブマシンガン、ソードオフショットガン、ポンプアクションのショットガンとリボルバーのラインナップだ。
ライフルとサブマシンガンは、セミ、フルオート切り替えで輪ゴムを連射できるほか、サブマシンガンは、木製の薬莢を排出するギミックまで含まれていると言う凝った作りだ。価格は、ライフルとサブマシンガンが6,050円、ショットガンが3,300円、リボルバーが2,420円とのこと。
カヨ通商のフルオートでシャボン玉が発生する「バブルシューター」
カヨ通商のブースでは、手軽でカッコイイ水鉄砲「イーグルショット」だけでなく、トイガン型のシャボン玉生成器「バブルシューター」が出展されていた。
「バブルシューター」は、タンクに入れたシャボン液を、モーターの力でシャボン玉にして飛ばしてゆくというものだ。トリガーを引いている間中ひたすらシャボン玉を発射し続けるので、子供に渡すとタンクが空になるまでずっと発射し続けてしまうのだと言う。
石川玩具の光線銃は凝ったギミックが魅力
石川玩具のブースでは、対戦式光線銃「BBブラスター」と、「BBブラスター スピンチャージ煌」が展示されていた。
「BBブラスター スピンチャージ煌」は、後部にあるスピンホイールを回転させるとパワーをチャージするなど、機能が複雑になっている。さらに、チャージMAX状態で発動する「スーパーショット」は、相手に2倍のダメージを与えられるなど、戦略性も高くなっている。
30年の時を超えて蘇る「ディクテイター」
今年のトイガンの注目商品は、バンダイの「ディクテイター 30th ANNIVERSARY EDITION」である。「ディクテイター」はメタルヒーロー作品『ブルースワット』に登場した武器で、放映当時発売されたトイガンは現在でもモデルガンファンに語り継がれる名作だった。
『ブルースワット』の放映開始から30周年の年に、新機構、より洗練された外観となり、として発売されることとなった。現在、プレミアムバンダイで受注中で、2025年2月発売予定、価格は22,000円だ。
30年前にもブルースワットのおもちゃとして音と光で遊ぶ「ライトアンドサウンドディクテイター」と排莢式の「電動ブローバックディクテイター」が発売され人気だったが、今回は、よりリアルな外観と発光、サウンドと新機構のブローバックギミックにて再現されるという。
今回の「ディクテイター 30th ANNIVERSARY EDITION」では、カートリッジの排莢こそしないものの、ブローバックして一瞬カートリッジが見えてチャンバーに送り込まれるような動きを見せる。
排莢ギミックをなくしたことで、カートリッジの紛失や、ジャム(カートリッジがうまく排出されず動作不良となること)が発生しないが、一方でファンからは排莢ギミックをなくしたことに「このギミックに期待していたのに」という声もあがった。
今回、担当者に会場で質問できたので、「何故排莢ギミックをなくしたか?」と聞いてみたが、安全面やリアルな動作の再現などを重視して現在の仕様になったという。もう1つ大きな理由が「コスト」。排莢ギミックを盛り込むと価格が数倍になってしまうとのこと。
個人的には価格が高くなっても欲しいと思ったが、多くのユーザーに手に入れやすい価格帯を目指したとのことだ。「ディクテイター 30th ANNIVERSARY EDITION」は排莢ギミックこそないものの、劇中のディテクターそのもののディテールアップを実現したという。特に発光ギミックに関しては、マズル(銃口)以外にレーザーポインターとエネルギーコーティングユニットの3箇所で、マズルの発光は強化改造後のオレンジ発光も再現されるという。
さらに、標準の10連マガジンに加え、32連ロングマガジンも付属。どちらもマガジンキャッチを押すと自重で落下するようになっている。「カートリッジの排莢はできませんが、それ以外は手に持った時のずっしり感や、劇中BGMやSEと共に劇中シーンを再現するなど、気持ちよく遊べることを目指しました」と開発者は語った。
今回の商品化に際しては、原型となるプロップガンもなく、図面などの資料も残っていないため、当時の映像と社内に残っていた過去の玩具から図面を新規に起こし直したと言う。今回、「ディクテイター 30th ANNIVERSARY EDITION」が発表されたことで、大きな反響があったと言う。「正直ここまでの反響があるとは思っていませんでした」と期待以上の成果だったと手応えを感じていたようだ。
筆者は毎年おもちゃショーを取材しているが、時代なのか、トイガンのおもちゃは減ってきているように感じた。かつては東京マルイなども出展しており、エアガンの試射体験もできたが、今では出展もみられない。
しかし、今回取材してみて、より安全で、より楽しく遊べるトイガンを! という各メーカーの意気込みも感じられた。外観を凝った作りにしたり、安全な素材を採用したりと工夫や努力も感じる。
弾を発射して命中させる射的も楽しいが、ギミックやデザインなど、模型としてのトイガンもまた楽しい。おもちゃではあるが、子供向けにとどまらない、本格的なトイガンに出会えたのがよかった。