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トミカでレース、アニアで探険! 「タカラトミープラネット」先行体験レポート

タカラトミーの玩具をXR技術でたっぷり体験! 11月22日オープン

【タカラトミープラネット】

2024年11月22日オープン

場所:イトーヨーカドーアリオ亀有店

入場料:
2,500円
800円(つきそい)

 リトプラとタカラトミー、イトーヨーカ堂の3社は、タカラトミーのおもちゃの世界観にリトプラのXR(クロスリアリティ)技術を融合させた体験型アトラクションの新業態、トイ&プレイパーク「タカラトミープラネット」を11月22日より、イトーヨーカドーアリオ亀有店にオープンする。

 イトーヨーカドーアリオ亀有店では、おもちゃ売り場も体験型おもちゃ売り場「TOYLO PARK」としてリニューアルされ、同日よりオープンするが、「タカラトミープラネット」は「TOYLO PARK」内の常設施設となる。なお、「タカラトミー」の商号を冠した常設施設は国内外で初となる。

 入場料は平日の1日フリーパスで、こども(2~17歳)が2,500円、付き添いの大人(18歳以上)については800円、中高生や大人のみの利用の場合も2,500円となる。その他にも17時以降から終了時間まで利用できるイブニングパスや時間制チケットなども用意する。また、休日料金も設定されるほか、夏休みや冬休みなど学生の長期休暇の期間中は休日料金扱いとなる。

 加えてアトラクションで遊んだ記録などをスマートフォンと連携して確認したり、パーク内通貨のリプラが貯められるなど、「タカラトミープラネット」や「TOYLO PARK」をさらに満喫できるようになるリストバンド「シャリング(SHA-RING)」も用意。こちらの利用には年会費として1家族につき600円、年1の更新費用は300円、両親や兄弟など向けのシャリング追加は1個300円となる。

 「タカラトミープラネット」は簡単に言ってしまえば、タカラトミーの各おもちゃを活用した体験型アトラクションだ。タカラトミーが手掛けるダイキャスト製ミニカー「トミカ」や着せ替え人形の「リカちゃん」、手のひらサイズの動物フィギュア「アニア」、1959年から発売を続ける歴史ある鉄道玩具「プラレール」、樽の中の黒ひげを飛び出させないように剣を刺していくシンプルルールの対戦玩具「黒ひげ危機一髪」、ベーゴマをベースとした対戦コマ「ベイブレード」のゾーンが用意され、それぞれの世界観に合わせた演出が施され、おもちゃの世界と一体化して楽しめる仕組みが用意されている。

 施設オープンの情報は10月の段階で発表されていたが、今回メディア向けに事前内覧会が行われたので、発表の様子や実際に遊ぶ地元の子供たちの様子などをレポートしたい。

「タカラトミープラネット」入口
内覧会冒頭の発表会にて登壇したのは左からMCを担当したフリーアナウンサーの枡田絵理奈氏、リトプラ 取締役CCO 鈴木匠太氏、イトーヨーカ堂 スクール&ホビー部 総括マネージャー、山幡耕司氏、タカラトミー 執行役員 ブランドビジネス本部長 竹内俊介氏、お笑い芸人のロッチの中岡創一氏、同じくコカドケンタロウ氏
「タカラトミープラネット」全景イメージ(リリースより)
料金表はかなりきめ細かく設定されており、大人のみでの来場も可能だ
「タカラトミープラネット」看板。下部には「Powered by L!ttle Planet」の文字も確認できる

黒ひげ!トミカ!リカちゃんなど誰もが知るタカラのおもちゃたちとの夢の空間

 入口を抜けると、すぐの壁面には「黒ひげ危機一髪」をモチーフとしたアトラクションとしてデジタル版「無限黒ひげ危機一髪」が投射されている。こちらはもう1か所、奥にもエリアが用意されており、合計2面が用意されている。

 ルールはオリジナルの「黒ひげ危機一髪」同様シンプルで、やわらか素材の棒を剣として使用し、画面内の樽にガンガンと剣を突き刺して、スコアを競うゲームとなっている。通常の「黒ひげ危機一髪」とは真逆のルールで、とにかく剣を刺しまくることで、黒ひげを救出するという流れになっており、慎重に刺すわけではなく、とにかくガンガンと刺しまくって次々と黒ひげを飛ばすことでスコアを稼ぐアクションゲームのような仕組みとなっている。

 実際にプレイしている様子を見ていると、とにかくひたすらに壁を叩きつけるようにやわらか剣でガンガンと突きまくる様子が面白そうだ。1度刺した場所に何度刺しても加点されないので、樽の穴を次々と刺していくことでハイスコアが狙えそうだ。最大3人までプレイ可能で、家族3人で誰が高得点を狙えるか、といった遊び方もできるなど、ある意味「タカラトミープラネット」の中では最も普通のテレビゲーム感覚に近いアトラクションと言える。

「無限黒ひげ危機一髪」は黒ひげの入った樽にガンガン剣を刺して次々と黒ひげを飛ばしてスコアを競う対戦ゲーム。画像は2人対戦だが、最大3人まで対戦が可能。画像でも1つの樽につき2人で挑んでいるように、1つの樽に対して家族みんなで挑むなど様々な楽しみ方ができそうだ
奥のエリアにもう1つ設置されており、2か所で対戦が楽しめるようになっていた
親子2人で対戦を楽しむ様子も見られた

 少し奥に進むと、「プラレール」のレールが敷設されており、奥に置かれた箱に収められた車両を持ち出して、自由に走らせることができる「プラレールファンタジーワールド」のアトラクションがある。背景には海の景色や宇宙、草原など3種類の背景が投射されているが、車両を走らせると現在投射されている背景に合わせた演出が走行中の車両の周辺に表示される仕組みとなっており、自宅などで走らせる様子とは異なる夢の世界での車両走行が楽しめる。また、床面も背景と同期した映像が投射されるので、それぞれの空間にいるような感覚が楽しめる。

 仕掛けとしては、車両上部に装着したタグを会場上部に設置したセンサーが感知すると、プロジェクションマッピングにより、車両周辺に演出映像を投射する。ユニークなのは線路以外の場所であっても、車両を走らせると演出が施される。実際に子供たちの遊ぶ様子を見ていると、最初のうちは線路の上を走行させているのだが、段々と自分の手で線路だけでなく、床などを直接走らせて遊ぶようになるので、天井から車両の位置を把握する方法が最適解の1つと言えるだろう。

「プラレールファンタジーワールド」エリアはレールを敷設して自由に車両を走らせて遊べるアトラクション。壁面には大画面で現在の背景映像が投射されているほか、床にも同様の背景映像が投射されている
背景の種類は海上と宇宙空間、草原の3種類が用意され、15分刻みで変化するという
壁面の映像もカメラアングルが変化するなど、バラエティ豊かなのでしばらくぼーっと眺めていられるので、子育てに疲れた両親たちの癒しになりそうだ
草原に車両を走らせると車両の後を追随する形で花が咲く演出が施される。車両上部にトラッカーが装着されており、天井にあるセンサーでそれを検知し、背景に合わせた演出を投射する仕掛けとなっている

 「プラレール」エリアの向かい側には動物フィギュア「アニア」をモチーフとした砂場「トミカ&アニア サンドアドベンチャー」が設置されている。こちらは縦長サイズの箱に砂が敷き詰められており、そこに天井からのプロジェクションマッピングで投射することにより、単なる砂場ではなく草木や土、水場などが映し出される仕組みとなっており、正に次世代砂場とも言えるユニークなアトラクションだ。

 奥には砂を掘るためのスコップ以外にも不思議なアイテムが2種類用意されている。1つは虫眼鏡で、こちらを使って砂場を覗き込むことで、砂場に動物や昆虫が発見できるようになる。これまで見た事のない動物などを発見した際には背面ディスプレイ脇にあるシャリングリーダーに登録する事で、発見した情報がチェックできるようになっている。こうして砂場内に隠された動物や昆虫たちを全て見つけるのが目的のゲームだ。

 こうした探索用には、謎の形状の魔法のステッキが用意されており、こちらを砂場にかざす事で、どこを掘れば動物や昆虫が発見できるか、赤く点灯して教えてくれるので、砂いじりでの探索が難しい場合は、こちらも試すとよりスムーズな探索が可能だ。

 ユニークなのは砂を掘る事で地形が変化していき、掘り進めると水が湧き、砂を盛る事で山となるなど、砂の状態に応じて地形が変わっていくのがその場で見て楽しめるところ。今回来場していた子供たちは砂を掘ったり砂に手を突っ込んだりして盛り上がっており、動物探しなどはもう少し高年齢児童向けかもしれない。ただ、砂場自体はみんな大好きなので、虫眼鏡での探索はもっぱら親の仕事のようになっており、両親も一緒に楽しめるアトラクションとなっていた。

 なお、「タカラトミープラネット」中央の廊下にはプロジェクションマッピングによる「プラレール」の線路と道路が敷かれており、ここを定期的に電車の車両やトミカが走行してくる「トミカ&プラレール デジタルストリーム」となっている。しかも人の足の位置を検知する事で、ミニカーや電車が人の前で一時停止する仕組みとなっており、その挙動にも愛着が湧く。なお、「トミカ」については、後述する自分で塗装したミニカーも走行しているので、見つけられるとテンション爆上がりになりそうだ。

 「トミカ&アニア サンドアドベンチャー」エリアの奥には「ベイブレードX」を使用した対戦場「BEYBLADE XR STADIUM」も設置されている。こちらについては既にイトーヨーカドー ららぽーと横浜店に設置されている既存のアトラクションで、マーカーを装着した会場に備え付けられている「ベイブレード」を使用することで、スタジアム内の動きに鮮やかな光の演出が加わる仕組みとなっている。

 シャリングによる連携は「タカラトミープラネット」独自の仕掛けで、シャリング連携により、スコアや対戦履歴の確認などが行なえるようになる。

近未来の砂場といったテイストを感じさせる「トミカ&アニア サンドアドベンチャー」。砂を弄ることで表示される地形が変化したり、動物や昆虫などが発見できる。砂自体は粘性がなく、非常にサラサラしており、手に付くことなどはほとんどなかったが、やはりほこりなどの微粒子は舞うようで、天井に設置するプロジェクションマッピングの機材メンテが大変そうだ
砂場内を動いている動物に虫眼鏡を近づけるとトラを発見できた!
本来のゲームとしては、ディスプレイに表示された動物などを発見したら、そのタイミングでディスプレイの動物のマークが点灯するので、そこでシャリングをディスプレイ側面に設置されているリーダーに近づける事で、発見した情報を登録。ミッションリストに提示される全ての動物などを発見するというルール。ディスプレイ下部にはスコップやバケツのほか、虫眼鏡や魔法のステッキも完備されている
魔法のステッキを砂場にかざすことで掘るべきポイントが赤くマークされる
当の子供たち本人は砂をいじって遊ぶのが楽しすぎて、動物の発見よりは砂を堀った時の変化などを楽しんでいたようだ。ミッションなどはもう少し高学年の子供たちが盛り上がりそうな仕組みだ
廊下には「プラレール」の線路と道路が投射されており、「プラレール」の車両が走行したり、「トミカ」のミニカーが走行する。センサーにより人が通行している時は停車する仕掛けもあり、なかなか感動する
「ベイブレードX」を使った対戦場「BEYBLADE XR STADIUM」も設置されていた。こちらは既にイトーヨーカドー ららぽーと横浜店などにも設置されているが、シャリングを使う事で対戦記録などが残せる仕組みとなっており、対戦中はコマ同士の激突などで激しい光の演出が加わりド派手になる

 「プラレール」の隣には「トミカ」のアトラクションとして「トミカ デザインレーシング」が設置されている。こちらではなんと自分で自由に塗装した「トミカ」のミニカーをスキャンして取り込み、エリア中央壁面に投射された大型ディスプレイで、自身のミニカーがレースで戦う様子が観戦できるアトラクションだ。

 エリア中央にはテーブルが用意されており、子供たちは会場に備える「トミカ」の塗り絵を色鉛筆で自由にカラーリング、完成した塗り絵をスキャンすることで、中央壁面のディスプレイから自分のミニカーが出現する仕組みとなっている。塗り絵可能な車種については、「SUVタイプ」や「トラックタイプ」、「スポーツタイプ」、「バスタイプ」、「4WDタイプ」といった形状のみが表記されており識別しやすくなっている。

 また、塗り絵以外にも白色無塗装の「イベントオリジナル スズキジムニー(ホワイトトミカVer.)」(価格:880円)を受付で購入すれば、自由にカラーリングして登録する事も可能だ。このミニカーはイベント会場など限定のアイテムのため、一般販売は行なっていない。

 レースは9台編成で行なわれ、スタートまでの時間内にエントリーした車でレースを行なう。登録数が足らない場合にはデフォルトのトミカが相手となる。レース自体は個々に操作はできず、全てが自動で行われるが、登録された車両が優先的に上位にくるような仕組みになっているようで、自分で登録した車が様々なカメラアングルでドリフトを決めたりと果敢にバトルする様子が観戦できるのは面白い。

 筆者も1台、簡単に塗装してこっそりレースに参加してみたが、やはり自分で描いた「トミカ」のミニカーが映像内で果敢にレースする様子は見ていてテンションが上がる。子供たちはやはり塗り絵が大好きなようで、思い思いのカラーリングの車両がレースで激しいバトルを繰り広げる様子はかなり面白い体験だった。

「トミカ」を使ったアトラクション「トミカ デザインレーシング」
5種類の塗り絵を選択して色を塗る
スキャナで取り込み車両をバーチャル空間に転送する仕組み
ホワイトトミカのスズキジムニーに色を付けて登録することも可能だ。ホワイトトミカは税込880円で受付にて購入が可能
自分で描いた世界で1台の夢のトミカが爆誕!
画面内に自分が描いたミニカーが走るのはなかなか夢がある(大興奮)

 「トミカ」の隣には「リカちゃん」のアトラクション「リカちゃん おえかきデザインコレクション」が設置されている。先ほどの「トミカ」とコンセプトは近く、リカちゃんの洋服を自由にカラーリングし、その服を着たリカちゃんが壁面の大型ディスプレイに登場し、ファッションショーを行なうというもの。

 フロア中央にはテーブルが設置されており、リカちゃんの様々な服の塗り絵を楽しんでから、塗り絵をスキャンして読み込ませることでディスプレイ内のステージにリカちゃんがその服を着て登場、服の評価をあれこれとコメントしてくれる上にスタンプが表示されるという仕組みとなっている。

 こちらも子供たちが絶えず塗り絵を楽しんでおり、子供の塗り絵好きが再認識できた。「トミカ」の方は割と男女問わず楽しんでいたのに対して、「リカちゃん」の塗り絵は女の子が圧倒的に多かったのも印象的だ。また、「リカちゃん」エリアはお母さんのテンションが若干高めに感じられたのも面白い。

塗り絵で着飾ったリカちゃんが画面内に登場してコメントやスタンプを!「リカちゃん おえかきデザインコレクション」も塗り絵を使ったアトラクションとなる
「トミカ」と同様、スキャナで塗り絵をスキャンして画面内のリカちゃんにデザインを転送する。塗り絵の種類としては、「ゆめみるリカちゃん」や「フラワーロングヘアーリカちゃん」など個性的なネーミングの服装や髪型が全部で5種類用意されていた
塗り絵でカラフルなリカちゃんデザインを楽しむ子供たち

 エリア最奥部には柔らかいボールが敷き詰められたエリア「冒険!アニアキングダム」が設置されている。こちらは、エリア内の2側面全面に映像が投射されており、「アニア」の世界観が楽しめる。また、火山が噴火して飛んでくる岩を足元のボールで撃墜するまとあてゲームが用意されているなども用意されている。

 足元のボールは柔らかすぎず固すぎずほどよいバランスで、子供たちが飛び込んでも痛みを感じない絶妙な触り心地になっていた。その足元のボールを活かしてまとあてゲームの弾にする使い方も見事だ。この辺りは、こうしたアトラクションを多く開発してきたリトプラのこれまでの知見が生きていると言える。

 エリア内最奥部には、滑り台も用意されているので、身体を動かして遊びたい子供たちにはピッタリのアトラクションと言えるだろう。また、スマホと連動した機能も用意されており、ドット絵を書いて「召喚する」ことで、ディスプレイ映像内にオリジナル動物が出現する仕組みも用意されている。

 暴れまわるのが好きな子供が1度ここに入ったら出てこなくなりそうな仕掛けが満載のアトラクションとなっていた。

ボールが敷き詰められたエリアで自由に遊べるアトラクション「冒険!アニアキングダム」
奥には定番遊具のすべり台も設置されている
火山が大噴火し、足元のボールで飛んでくる岩を撃墜するまとあてゲームも用意されている

ロッチ中岡氏は「拳闘士」、コカド氏は「人生ゲーム」が想い出の玩具

 内覧会開始時には、イトーヨーカ堂 スクール&ホビー部 総括マネージャー、山幡耕司氏による主催者挨拶があった。山幡氏はイトーヨーカドー店舗でこれまでオープンしてきた「TOYLO PARK」の仕掛け人でもある。

 山幡は、「これまでのTOYLO PARKでは買い物目的ではなく、遊びに来てもらう場所の構築を目指している。競合は同業他社ではなく“公園”をコンセプトにオープンしてきたが、もうちょっと“おもちゃ”で遊んでいる子供たちとリトルプラネットを連動出来ないかと考えて、タカラトミーさんにお声掛けしたところ、当初は断られるかと思っていたが、非常に前向きに捉えてもらい、今回のタカラトミープラネットが実現できた」と経緯を語った。

 続いて登壇したタカラトミー 執行役員 ブランドビジネス本部長 竹内俊介氏は「いきさつについてお話すると、実は2021年4月にオープンされたTOYLO PARKを拝見させて頂いた時、そこにタカラトミーのブランドが1つもなかったんですよね。1年前くらいにタカラトミーのブランド1個1個じゃなくて、丸ごとやらないかとお話をもらいました。今回のタカラトミープラネットですが、タカラトミーとしても100周年を迎え、100周年の折に発表する“おもちゃから遊びへ“のコンセプトに合致するプランだと思いました。タカラトミー本社と同じ葛飾区の亀有店にて、このような施設がオープンできたのは、おもちゃ業界においても非常に大事な位置付けになっています」と語った。

イトーヨーカ堂 スクール&ホビー部 総括マネージャー、山幡耕司氏
タカラトミー 執行役員 ブランドビジネス本部長 竹内俊介氏
リトプラ 取締役CCO 鈴木匠太氏

 また「タカラトミーが持つ長い歴史を持つトミカ、プラレール、リカちゃんといった各ブランドが持つ魅力がデジタルと合わさる事でこれまでにない体験ができる空間となっています」とし、「タカラトミープラネット」の魅力を語った。

 実際に仕組みなどの開発を担当したリトプラ 取締役CCO 鈴木匠太氏は「日本全国でリトルプラネットという施設を運営しています。今回のタカラトミープラネットのコンセプトについては、その遊びが夢中を作る、としており、トミカやプラレール、リカちゃん、アニア、ベイブレードなど、おもちゃとして楽しいというところに、我々のテクノロジーを使って、新しさと言う物を表現できたらと思い作っています」とコンセプトを語った。
 なお、売上目標については以前のおもちゃ売り場と子供向けの遊ぶ空間である「仲良し広場」を展開していた頃と比べて1.4倍くらいを考えているという。

 また、「タカラトミープラネット」について導入の経緯の話があったが、実際のところイトーヨーカ堂との独占契約ではないため、将来的には他のモールなどでの出展も可能性はあるという。ただしリトプラの鈴木氏によると、イトーヨーカ堂とは今後も「タカラトミープラネット」について継続して動きがあるため、将来的にはどうなるかは分からない、とコメントした。

 その後はスペシャルゲストとしてお笑い芸人コンビのロッチが登場し、タカラトミープラネットのアトラクションを2人の子供たちと順番に遊んで回るという体験イベントも実施した。冒頭の挨拶にて、ロッチの中岡氏は「拳闘士というボクシングをやるおもちゃがあったと思うんですけど、あれを買ってもらってすごく嬉しかったなぁ」とコメント。なお「拳闘士」は1989年に初代モデルを発売した、向かい合った2体の人形でボクシングを行なう対戦玩具。初代以降もバージョンアップを重ねて販売を続けており、最新バージョンは2019年発売の「拳闘士ガチンコファイト」だ。

ゲストとして登壇したお笑い芸人コンビ、ロッチの2人。左がコカドケンタロウ氏で右が中岡創一氏
「無限黒ひげ危機一髪」では2人の子供たちと一緒にチーム戦を楽しんだが、結果は中岡氏と男の子のコンビが勝利!

 コカド氏は「うちがお金持ちじゃなかったので、数はあまり買ってもらえなかったんですけど、人生ゲームとかはずっとやってましたね」とした。「人生ゲーム」はその歴史が古く、1860年にアメリカで生まれた「THE CHECKERD GAME OF LIFE」というボードゲームがオリジナルだ。その後1960年にアメリカで発売された「THE GAME OF LIFE」の日本語版としてタカラトミー(当時はタカラ)から「人生ゲーム」が発売されたのが起源で、それ以降もアップデートを続け、現在ではキャラクター違いなどで12種類ものシリーズを販売するタカラトミーの主力ボードゲームの1つとなっている。

 子供たちとともに「無限黒ひげ危機一髪」や「リカちゃん おえかきデザインコレクション」、「冒険!アニアキングダム」を楽しんだ2人は最後に「タカラトミープラネットは特に何も用意しなくてもアトラクションが楽しめるので気楽に親子で無邪気に遊んでほしい」とし、体験会を楽しんだ様子だった。

「リカちゃん おえかきデザインコレクション」ではMCの舛田氏も加わり3人のデザインのどれが1番気に入るかを子供たちに選択してもらった。画像はコカド氏デザインの服となるが、実際に趣味で服を作っているだけあって、かなり気合いが入ったデザインだ。ただし子供たちの高評価は得られず、なんでやねんと悲しみの声をあげて会場の笑いを誘った
最後は全員で「冒険!アニアキングダム」のまとあてに挑戦!はしゃぎながら足元のボールを親子のように投げまくるロッチの2人と子供たち
見事にたまあてゲームをクリアして喜ぶロッチと子供たち

子供の時に遊びたかった夢がてんこ盛り!

 以上、リトプラ、タカラトミー、イトーヨーカ堂による新たなトイ&プレイパーク「タカラトミープラネット」について簡単に紹介した。様々な工夫が施された「タカラトミープラネット」の各アトラクションだったが、実際にそこで遊ぶ子供たちもやりたいように遊びまくっており、そんな楽しそうな子供たちの様子から、かなり充実した施設として仕上がっているように感じられた。

 子供たちの遊び方は時にこちらの想定外のアクションを行なう事が多い。例えば「トミカ&アニア サンドアドベンチャー」では、シャベルを無視して魔法のステッキで穴掘りを始める子供や、砂に腕を埋めて遊ぶ子など様々だ。そういった場合でも魔法のステッキは壊れにくく、柔らかい素材が用いられており、多少無茶な遊び方をされても、対応できるようになっており、子供たちがやりたいように遊べる施設として、安全面などにも配慮が見られる工夫が随所に見受けられた。

来場者が880円で購入できる「イベントオリジナル スズキジムニー(ホワイトトミカVer.)」を今回取材のお土産でいただけたので、簡単に塗装して「トミカ デザインレーシング」登録してみることにした
登録時にはシャリングが必要。車の向きなどにも注意が必要だが、この辺りは現場のスタッフに声を掛けるのがいいだろう

 もちろんその全てがパーフェクトではなく、廊下を走り回る子供が多すぎれば「トミカ&プラレール デジタルストリーム」のストリートは車が動かなくなってしまい大渋滞を引き起こしてしまう。また、「トミカ&アニア サンドアドベンチャー」も発見した動物や昆虫の登録時に砂場を離れる必要があるため、それを面倒がって母親に任せようとする子供も見受けられたので、この辺りは手元で登録できるような仕組みを用意するなど、改善の余地は存分に感じられた。

 塗り絵を活用した「トミカ デザインレーシング」と「リカちゃん おえかきデザインコレクション」は今回の子供たちに特に好評だったようで、エリア内のテーブルには常に何人かの子供が座り込み、熱心に色塗りを堪能していた。そうやって自分で塗った車が大型ディスプレイ内を走行する様子や、自分が手掛けた衣装を着たリカちゃんが高評価をしてくれたという出来事は、忘れられない想い出になるかもしれない。

 リトプラの鈴木氏は今回の取り組みについて「我々にとっても初めてのチャレンジをたくさんさせたもらった施設です。全てのブランドはタカラトミーさんに監修してもらい、一緒に作り上げてきたので、ブランドのファンの人たちも満足してもらえる作りになっていると思う」と自信をのぞかせており、タカラトミーのファンのみならず、子連れのご両親などにとって「タカラトミープラネット」はオープンが待ち遠しい夢が詰まった施設と言えるだろう。

登録後、あまりタイムラグもなく、すぐに登録される。パッケージの箱から自分の塗装したトミカが出現するビジュアルはかなり盛り上がる
レース中もアップで自分の車と分かると楽しさもひとしおだ