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ファインモールド伝説のマガジンキットが令和に復活!1/72「帝国海軍 零式艦上戦闘機 五二型」【#静岡ホビーショー】

【第63回 静岡ホビーショー】
会期
業者招待日:5月14・15日
小中高校生招待日:5月16日
一般公開日:5月17・18日
会場:ツインメッセ静岡(静岡市駿河区曲金3丁目1-10)
入場料:無料
※入場には事前登録が必要

 静岡ホビーショー2025のファインモールドのブースには、昨年“令和の零戦”と話題になった1/48シリーズに続き、1/72スケール「帝国海軍 零式艦上戦闘機 五二型」が新登場。しかも初期型と中期型の2バリエーション同時公開だ。価格はいずれも2,860円、発売は2025年10月予定。

1/72 帝国海軍 零式艦上戦闘機五二型 (三菱製・初期型)2,860円
1/72 帝国海軍 零式艦上戦闘機五二型 (三菱製・中期型)2,860円

 今回、キットのモデルとなっている五二型は零戦の後期主力型で、短縮された主翼とエンジン改修によって高速性能を底上げしたタイプ。初期生産機はカウリング下に集合排気管を残しているのが特徴で、ブーゲンビル戦やラバウル航空戦など南太平洋の激戦に投入された。

 披露された1/72零戦は“完全新金型”ではなく、約15年前に雑誌の付録として話題を呼んだ「マガジンキット」をベースに、最新考証でリファインしたものだ。付録版は「72分の1でありながら、写真を撮ったら48分の1かなって思えるようなクオリティで作ろう」をコンセプトとして設計されたこともあり、そのクオリティの高さから、市販化を望む声が多くあったという。

ファインモールドのブース

 本キットでは再商品化にあたり、五二型の〈初期型〉と〈中期型〉という細分化を新規パーツで実現。これは、近年の研究進展で機体差異が明確になったことから可能となったそうだ。また、製品は胴体・主翼をグリーン、カウリング・脚部をブラック、エンジン・プロペラをグレーで色分け成形。組み立てただけで大まかな色分けができているため初心者にも扱いやすくなっている。さらに、初期型にはラバウル第253航空隊“岩本徹三機”を含む3機のマーキングをデカール、中期型には第381航空隊や204空所属機など4機が収録。

パーツ数も少なく組みやすそうだ
初期型と中期型ではカウリングや推力式単排気管が違う
短縮主翼端:五二型特有の丸みを帯びた短翼を極薄で再現
キャノピーは開閉選択式
色分けされているので、素組み状態でもちゃんと零戦を感じることができる

 さらに、ディテールアップにも余念がない。翼端から突き出す長銃身20mm機銃とピトー管を真ちゅうで再現する「零戦用20mm機銃&ピトー管セット」が同時発売予定だ。いずれも繊細なパーツの破損防止と質感向上を両立させるアイテムとして推奨されている。

1/72スケール零戦用20mm機銃&ピトー管セット(1,650円)と1/72スケールナノ・アヴィエーションシリーズ日本海軍機用シートベルト(1,320円)

 デカールは、日本海軍トップエース岩本徹三の253空「253-102」号機(胴体いっぱいの桜撃墜マーク)のほか、同じ253空の別機、マーシャル諸島防空を担った252空所属機を収録。岩本機はラバウル上空で撃墜スコアを伸ばし、その功績を示す桜マークが模型ファンの間でも象徴的な存在になっている。

1/72 帝国海軍 零式艦上戦闘機五二型 (三菱製・初期型)マーキング
1/72 帝国海軍 零式艦上戦闘機五二型 (三菱製・中期型)マーキング
桜の撃墜マークが胴体を埋め尽くす姿まで再現できるようになっている。

 15年前の“マガジンキット革命”を源流に持つ1/72零戦が、令和の最新考証でついに一般流通化された。色分けランナーで初心者に優しく、ディテールアップパーツで上級者の要求にも応える懐の深さはファインモールドならでは。零戦ファンはもちろん、スケールモデル入門用としても見逃せないキットだ。