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「METAL BUILD 仮面ライダーゼロワン」、試作品を前に考察しよう!【#魂ストア】

デザインアレンジは? 金属パーツはどこに使われているか?

【TAMASHII NATIONS LIVE ACTION FIGURE EXPO】
開催期間:9月12日~11月3日

 「TAMASHII NATIONS LIVE ACTION FIGURE EXPO」での最大の注目商品といえばやはり「METAL BUILD 仮面ライダーゼロワン」だろう。これまでロボットモチーフだけだった「METAL BUILD」というブランドが新しいモチーフに挑戦する。「METAL BUILD EX PROJECT」という新しい動きの第一弾なのである。

会場で初公開となった「METAL BUILD 仮面ライダーゼロワン」。今回の展示の目玉と言える商品だが、情報はまだ公開できないとのこと

 今回会場で担当者に話を聞こうとしたのだが、「METAL BUILD 仮面ライダーゼロワン」に関して現時点では情報は非公開とのこと。今後大きく発表がなされるという。そこで本稿では「METAL BUILD」というブランドを改めて考え、目の前の試作品からその可能性を読み取っていこうと思う。

 「METAL BUILD」は第1弾である「METAL BUILD ダブルオーガンダム セブンソード」が2011年3月に発売され始まった。BANDAI SPIRITSのフィギュアブランド「超合金」で培われたロボットフィギュアの開発ノウハウを投入、作品のデザイン性や世代に応じた商品デザインアレンジで立体化する新ブランドとして、「ダブルオーガンダム」をデザインした海老川兼武氏監修の元アレンジが加えられ、発売された「METAL BUILD ダブルオーガンダム セブンソード」は大きな人気を博した。

2011年に発売された「METAL BUILD」第1弾「METAL BUILD ダブルオーガンダム セブンソード」

 その後、様々なロボットをモチーフに、デザイナーの意見を反映させ、独自のアレンジによる完成品合金フィギュアブランドとして「METAL BUILD」は確固たるブランドを築いていく。よりアレンジを強めた「METAL BUILD DRAGON SCALE」といったスピンオフブランドも生み出し発展していく。

 「METAL BUILD」の大きな特徴が「大胆なアレンジ」、「金属やクリアパーツなどを多用した質感」、「大きさを活かした繊細なディテール表現」である。これらのポイントを念頭に、「METAL BUILD 仮面ライダーゼロワン」の試作品を見ていきたい。

 モチーフとなるのは「仮面ライダーゼロワン」の基本フォームである「仮面ライダーゼロワン ライジングホッパー」である。劇中の姿を精密にフィギュア化した「S.H.Figuarts 仮面ライダーゼロワン ライジングホッパー」と比べると、「METAL BUILD 仮面ライダーゼロワン」はかなり大きなアレンジが加えられていることがわかる。

作中の姿を忠実に再現した「S.H.Figuarts 仮面ライダーゼロワン ライジングホッパー」。比較することでアレンジ具合がわかるだろう

 最大の特徴はまるで炎が噴き出しているように見える左胸の青いエフェクトだ。左胸のアーマーの上部からクリアパーツによるエフェクトが出ているが、見方によっては仮面ライダーならではのマフラーのようにも見える。このエフェクトで左右対称の箇所が多い仮面ライダーゼロワンのデザインにアクセントが加わっている。

最大の特徴である左胸の青いエフェクト。他にもスーツのディテールなど、情報量がすさまじい

 大きさに関しては15cmくらいの「S.H.Figuarts」シリーズと比べはっきりと大きい。他の「METAL BUILD」商品と同じくらいの全高18cmくらいの大型サイズである。肩アーマーの可動分割や、ベルトの細かい表現、各アーマーのディテールなど大サイズを活かしたディテール表現は大きな見所と言える。

 特にスーツの表現は注目したい。上腕や胸の側面、足の付け根などに網目の入ったテクスチャが追加され、“スーツ”としての質感が増している。装甲の分割も細かくなり、よりメカニカルになった印象も受ける。胸の装甲部分には銀の差し色も入り、フレームのような印象を受ける。オリジナルをディテールアップしたようなアレンジはチェックするほどに楽しい。

ベルトや前腕部など、クリアパーツが効果的に使われているのがわかる

 マテリアル感も注目ポイント。「METAL BUILD」シリーズは主に関節部分などに金属パーツを使い、関節の渋みや、手足の重さをしっかり支えるという実用性と、キラリと輝く視覚的楽しさをもたらしているが、「METAL BUILD 仮面ライダーゼロワン」は金属パーツの使用を強調していない印象を受けた。肘や膝部分には金属が使われているのは確認できるが、見た目で積極的に金属感を前面に出していないようだった。

 そしてクリアパーツによる質感の違いも見所だ。仮面ライダーならではの眼の表現はもちろん、前腕部の赤いラインや、胸中央部、ベルトなどにもクリアパーツが使われていてリッチな印象を受ける。

 金属、という意味ではフィギュア台の支柱も金属感を強調しているところがポイントだ。これは本体の重量をしっかり支えるからこその金属支柱なのだろうか? 本体に比べ、無骨なデザインも気になるところだ。

膝部分も金属パーツのようだ。本体を支える支柱が金属製なのも開発者のメッセージのように読み取れる

 「METAL BUILD 仮面ライダーゼロワン」は情報を明らかにするのはまだこれからということで、今回は試作品から読み取れる情報を書き出してみた。会場でぜひ観察し様々な考察をしてほしい。「METAL BUILD EX PROJECT」は「仮面ライダーゼロワン」だけでなく、「初音ミク」、「サジタリウス星矢」という挑戦的なモチーフで展開していくということで、今後の展開も大いに期待したい。

「初音ミク」、「サジタリウス星矢」とかなりユニークなモチーフが「METAL BUILD EX PROJECT」では展開していく。今後の情報を楽しみにしてほしい