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田宮会長の徹底した模型へのこだわり「田宮模型の仕事展」先行レポート
自社金型の採用、世界各地での現地取材、ポルシェを分解してのデータ収集などなど
2025年11月14日 18:19
- 【タミヤフェア 2025】
- 開催日程:11月15日9時~17時・11月16日9時~16時
- 会場:ツインメッセ静岡(北館・南館)静岡市駿河区曲金3丁目1-10
- 入場料:無料
タミヤは、イベント「タミヤフェア2025」を11月15日、11月16日の2日間、ツインメッセ静岡(北館・南館)にて開催する。入場料は無料。
本イベントの目玉の1つに"特別展示「田宮模型の仕事展」~田宮俊作の軌跡を辿る~" がある。タミヤの発展を支えた元代表取締役会長・田宮俊作氏の歩みを、著書「田宮模型の仕事」(文春文庫)に収録されたエピソードや貴重な資料を通じて紹介する展示だ。
11月14日にはタミヤ本社にて田宮俊作会長「お別れの会」が開催され、これに合わせツインメッセ静岡では「田宮模型の仕事展」が先行して公開された。本稿では会場の展示と共に、タミヤの歩みを紹介していきたい。
著作「田宮模型の仕事」からタミヤの歩みを紹介
会場入り口で来場者を出迎えるのは「Honda RA273」の実車。「RA273」は1966年、新たに3リッターエンジンで争われることになったF1グランプリにHondaが投入したマシンだ。
タミヤは1967年に「RA273」を1/12でのプラスチックスケールモデル第一弾として、1967年11月に立体化した。全長333mm、全幅143mmでV型12気筒エンジンをフューエルパイプの配管やイグニッションコードの配線まで実車そのままに表現し当時の模型ファンに衝撃を与えた。この模型はタミヤがドイツのトイフェアに出展するための目玉となった。この製品がタミヤが世界的な模型メーカーへと成長する最初の一歩となったのだ。会場入り口は実車と製品を展示、マシンを細部まで精密に模型化したタミヤの優れた技術力を実感できる。
「田宮模型の仕事展」は著作「田宮模型の仕事」から抜粋し、タミヤの歩みを紹介している。「第一章 木製模型との幸せな出会い」では、タミヤが木製模型を手がけていた頃が紹介されている。1960年代前半、タミヤは木製模型が主力であり、田宮俊作氏がタミヤに入社した時手がけたのも軍艦の木製模型だった。当時は大きな模型が好まれたため、戦艦も駆逐艦も同じサイズで販売されていた。俊作氏は1/800スケールに統一し、軍艦の大きさの違いを実感できる新商品を提案したという。……このように企画展では各パネルで俊作氏とタミヤの仕事を紹介している。
1960年代は木製の模型が主流だったが、時代は徐々により精巧なプラモデルへと移っていく。しかしタミヤはプラモデル第一弾の「大和」がセールス的にうまくいかず、木製モデル中心のビジネスを続けていた。時代は急激にプラモデルへ変わっていく中、タミヤは第2弾「パンサー戦車」に社運をかける。小松崎茂氏を箱絵に起用し、接着剤の使い方や転写シールの貼り方などもこまかく書いた説明書を用意、組み立てやすさを前面に押し出した「パンサー戦車」はタミヤをプラモデルメーカーへ前進させる原動力となった。
よりしっかりした表現を実現するため、自社金型の製作を決意
「第二章 泣く泣くプラモデル屋に転向する」からより詳細にタミヤの商品開発の姿勢が紹介される。「泣く泣くプラモデル屋に」という表題とは異なる、俊作氏の積極的なプラモデルへの積極的な姿勢が語られる。これまで外注だった金型を自社で製作、より精巧なプラモデル作りを実現していく。会場では当時の金型を見ることができる。ここから「第三章 プラモデルは金型が命」で最新のミニ四駆のボディの金型を見ることができ、現在の金型技術の精度のすごさも実感することができる。
世界各地での実機取材、ポルシェを分解してプラモデルを作る姿勢
プラモデルは「企画」と徹底した「取材」、取材した情報を活かすための「設計」その設計を実際の製品とする「金型の製作」によって商品となる。会場ではこの工程をしっかり見ることができる。
ここからはタミヤならではの物作りが紹介されていく。「第四章 取材こそ模型作りの基本」では世界の様々な場所で取材する俊作氏の姿が紹介され、取材に使われたカメラも見ることができる。「第五章 とことんやるのがホビーの世界」ではポルシェ911をバラバラにして模型化するタミヤの積極的な姿勢が紹介される。ここではポルシェ911の実車も展示されている。また、電動RCカーへの挑戦も紹介される。
「子供には見た目の面白さが必要」、大塚康生氏が決定づけたミニ四駆の方向
現在子供達のみならず、世代を超えた人気を獲得している「ミニ四駆」。しかし誕生直後は人気を得られなかったという。俊作氏から相談を受けたのが大塚康生氏。「田宮さん、これは真面目すぎる。子供には見た目の面白さが必要だよ」と大塚氏はミニ四駆に新しいアイデアを投入する。
大塚氏はクルマが車体を沈ませ、タイヤを猛回転させて走るようなデフォルメイラストを提示、タイヤを倍近く大きくし、見た目でパワーが伝わる"四輪駆動"のイメージを見事に表現した。このイメージによる方向性をタミヤは「コミカルミニ四駆」と銘打ち展開、、現在の世代を超えたヒットへとつなげていった。
会場では大塚氏が提示したイラストを見ることができる。力強くコミカルなデフォルメイラストに加え、こまかく文字で解説が入り、子供に向けたわかりやすいイメージの伝え方、それを表現できる車体のデザインやバランス。大塚氏という非凡なクリエーターだからこその"新しいクルマの創造"といえる斬新なイメージはタミヤに新しい流れをもたらした。そのことが実感できる展示である。
企画展最後は「1/12 Honda RA273」の組み立て説明書の展示と、田宮俊作会長とタミヤロゴである。メッセージボードには来場者が俊作会長に最後の言葉を綴っている。取材時には関係者のみだったが、タミヤフェアでたくさんのファンからの言葉で埋め尽くされることとなるだろう。改めて田宮俊作会長とタミヤというメーカーの存在感の大きさと、真摯な物作りの姿勢が実感できる企画展である。ぜひその目で見て欲しい。
(C)TAMIYA,INC.ALL RIGHTS RESERVED.


























































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