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コトブキヤ「極獣造形 ゴジラ(2016)」、シン・ゴジラの"佇まい"を追求、歩くだけですべてを破壊するその恐ろしい姿をプラモデルで表現【#静岡ホビーショー】

【シン・ゴジラ】
発売日・価格未定

 今回の「第64回静岡ホビーショー」でコトブキヤが発表したのが、プラモデル「極獣造形 ゴジラ(2016)」だ。発売日、価格未定。2016年の映画「シン・ゴジラ」に登場したゴジラをモチーフとしており、強く存在感を示していた。今回会場で担当者の話を聞くことができた。本商品へのこだわりを紹介したい。

 「極獣造形(きょくじゅうぞうけい)」はコトブキヤが展開する怪獣などを表現するシリーズで、2025年9月発売の「極獣造形 ゴジラ(1989)」がスタートとなり、今回が第2弾だ。極獣造形はこれまでメカを多く手がけてきたコトブキヤが、その造形技術を生物的アプローチに活かしたらどういう表現ができるか、という新しいチャレンジとなる。

「極獣造形(きょくじゅうぞうけい)」の第2弾に選ばれたのがシン・ゴジラだ。特に印象的なまっすぐ歩いて行くゴジラをモチーフとしたという
不気味な体表、左右非対称な体。急激な進化を繰り返し肉体を変化させた"歪み"を力を込めた造形で表現

 その上でシン・ゴジラを表現するのに担当者が重視したのは"佇まい"。シン・ゴジラは歩くだけで街を破壊し、自衛隊の迎撃部隊を壊滅させる。まさに「歩く災厄」といえる存在だ。シン・ゴジラは大きく口を開け、レーザービームのような放射熱線で街を焼き払う、静と動が逆転する瞬間が強い印象を残し、この姿を再現したり、アレンジする立体物も多い。「極獣造形 ゴジラ(2016)」ではあえてプレーンな、基本に立ち返ったシン・ゴジラをプラモデルで表現したい、と言うのがコンセプトだという。

 本商品の原型を務めるのが「ZO MODELS(ゾモデルズ)」。シン・ゴジラの造形などでも関わっており、コンセプトなども映画スタッフと共有していたということで、スタンダードに映画に登場するシン・ゴジラの姿を突き詰めつつ、映画制作時に得た設定やバックストーリーも込めながら開発は進められたとのことだ。中心となるイメージは多摩川を戦場とする自衛隊の猛攻をものともせず、歩くだけで壊滅させるその姿とのこと。

 映画でも確認できるが、シン・ゴジラは足の爪の形や、太もものテクスチャーなどが左右で異なる。牙の生え方なども乱れている。これは急速な進化を繰り返していく上で、体を変化させていくゴジラの"歪み"ともいえるものだが、映画で語られないバックストーリーを原型師なりに咀嚼、表現に活かすという、その面白さも本商品の大きなセールスポイントだ。

あくまで方向性としては「プレーンなシン・ゴジラ」を目指しつつ、映画にもスタッフとして参加した原型師・ZO MODELS氏ならではの思い入れやアレンジも加えている
不揃いな足の爪、左右で異なる足のテクスチャーなど、細部をチェックするのは非常に楽しい
プラモデルは成形色、パーツ分割などの設計はこれからだが、組み立てと塗装も考えた設計にしていきたいという。複雑に重なった背びれなどをどう組み立て式に落とし込むか、気になるところだ
シン・ゴジラを象徴する長大な尻尾。この圧倒的な力感は、造形の腕の見せ所だろう
映画終盤、そしてラストでゴジラの潜在能力を実感させる尻尾の先端、その表現も注目したい

 その上で、この商品では映画でのシン・ゴジラを突き詰めるという。おとなしすぎず、激しすぎないバランス。静かな佇まいの本体とは裏腹に、大きくうねる尻尾の表現は特に注目ポイントだ。全体的なシルエットは落ち着きを感じさせるものなのに、巨大で太い尻尾は重力に逆らって大きく天を向き、不気味にうねっている。ゴジラがうちに秘めた"破壊の力"を感じさせる、体と尻尾で静と動を表現する、それを固定ポーズのプラモデルで表現しているところに面白さを感じて欲しいと担当者は語った。

 筆者自身は鎌倉に上陸し、多摩川を越え東京を目指す、シン・ゴジラの姿が特に印象に残っている。海辺に立つ巨大な影、そして街を破壊するゴジラを地上から映し出すアングルに視界を覆う巨大な尻尾。日常を破壊するあらがうことのできない圧倒的な力。

 派手な演出がないからこそ一層恐ろしい、なぜ存在しているのか、なぜ東京を目指すのか、理屈が全く通用しない歩く災厄。映画を見て特にこのシーンが"怪獣"という存在を象徴すると感じた。そのシン・ゴジラを全高20cmを超えるサイズで表現する「極獣造形 ゴジラ(2016)」はかなりぐっとくる商品だ。今後の続報に注目したい。

【極獣造形 ゴジラ(1989)】
9月に発売された「極獣造形 ゴジラ(1989)」。通称・ビオゴジ。こちらは中に人が入る"着ぐるみ"の雰囲気を追求、尻尾のシルエットも劇中の演出を強く意識した者となっているという