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横山宏氏の魅力に触れることができる「横山宏展2026」。「マシーネンクリーガー」に魅了されたファンの作品や、メーカー商品がずらり【#ワンフェス】

【ワンダーフェスティバル2026[夏]】
開催日時:7月26日10時~17時
開催場所:幕張メッセ 国際展示場 1~8ホール
(〒261-8550 千葉県千葉市美浜区中瀬2-1)
主催:ワンダーフェスティバル実行委員会/株式会社海洋堂
入場料:当日券 4,000円

 ワンダーフェスティバル2026夏の5ホールで開催されていた特別企画「横山宏展2026」は非常に人気を集めた。

 横山宏氏はイラストレーターでありモデラー。1980年代から横山氏ならではの世界観を提示したメカとフォトストーリーで語られる「マシーネンクリーガー」は非常に魅力的だ。海洋堂では横山氏が60歳の時にも「横山宏展2016」を開催しているが、今回は横山氏の70歳を記念しての開催となる。

様々な立体作品や資料を展示
大型アイテムの展示も

 「マシーネンクリーガー」は40年以上の横山氏のライフワークと言える。29世紀の地球を舞台に、地球独立政府傭兵軍とシュトラール共和国軍が戦う世界で活躍する様々なメカを横山氏はデザインし、自身で模型を製作、ストーリーのあるジオラマを製作している。「戦場の断片」ともいえるフォトストーリーが積み重なり、リアリティのある世界を生み出している。

 横山氏が生み出すメカは、その後の様々な作品のメカデザインに大きな影響を与えた。卵のような曲線が主体の独特のシルエット。センサーや武器など、実在の兵器やSFメカのリアリティを持ったパーツを、偵察機や無人機などそれぞれのメカの特性を活かして組み上げる。そのリアルとロマンがない交ぜとなった、横山氏しか描けないメカはとても独得だ。現在も海洋堂やウェーブ、ハセガワ、マックスファクトリーなどが最新商品を発売しているの多くの人が横山氏の世界観の魅力を感じている証拠だろう。

 丸みを帯び、頭部と胴体が一体化したパワードスーツ「S.A.F.S.(Super Armored Fighting Suit)」。伏せたお椀のような無人ホバー戦車「ナッツロッカー」。2つのユニットが機体を挟み込む形状の反重力装甲戦闘機「ファルケ」。大きな球形の胴体を細い脚が支える無人戦闘偵察車輌「キュスター」。逆関節の脚に球形の大きなセンサーポッドを持つ月面用戦術偵察機「キャメル」。などなど、そのフォルムと、メカニカルな描写は一度見たら忘れられない。そしてそれらのメカは横山氏自身がイラストで描いた上に、それを立体化し、彼らが活躍する風景をジオラマフォトとして表現するのだ。ファンにとって「マシーネンクリーガー」の世界は非常にリアルな質感で存在する、確固たる世界なのである。

貴重な原画を展示
横山氏自身が作成した立体物。立体物とジオラマによるストーリーによる世界観が大きな魅力なのだ

 さらに横山氏は兵士達の休憩風景なども描くことで戦場の実在感も追求する。独特のユーモアセンスも作中に加えている。厳めしい「S.A.F.S.」ににんじん状の鼻を付け、頭部に目を描いた雪だるま状のペイントをしてみたり、棒を持って遺棄兵器にいたずらをし、回収部隊ともめ事を起こす悪ガキ「エディ・アムゼル」のストーリーなども盛り込むことで、世界観に幅を与えている。横山氏の作風そのものがファンの心を掴んでいるのだ。

 「横山宏展2026」は横山氏のイラストを大きく展示、そして横山氏自身の作例、各メーカーの関連商品も紹介されている。ここにイベントでは一般ディーラー達の作品が加わる。横山氏の作風にオリジナルの解釈を加え、自分の世界にバランスを置いた作品や、横山氏の作風をリスペクトした作品。メーカー品ではあり得ない巨大なナッツロッカーなどもあって、その熱意に圧倒される。

 海洋堂スタッフにも話を聞くことができた。海洋堂も「マシーネンクリーガー」の商品を展開しているが、このイベントを展開している第一の理由は「宮脇センム(海洋堂代表取締役社長:宮脇修一氏)が横山氏の大ファン」だからだという。そして宮脇氏だけでなく、様々な模型開発者が横山氏の作品だけでなく、横山氏の人柄そのものに惚れ込む人が多いからこそ、「横山氏の70歳を祝おう!」という想いで特別展が開催されたとのことだ。

【メーカーによる商品】

 「横山宏展2026」は一般ディーラーの作品が多く展示されている。こういった作品が並べられるのはワンフェスだからだ。ワンフェスでしかできない風景を提示することで改めて横山氏の「マシーネンクリーガー」の世界を発信したい。この特別展にはそういう想いが込められている。「横山さんがいるからこそ、その世界観を解釈する楽しさがある。そういう横山作品の懐の深さと、ファンの熱量を感じてほしいです」とスタッフは語った。

 やはり横山氏の世界はメカのデザインだけでなく、その世界観が魅力だ。パワードスーツのハッチが開き、兵士が顔を出すことで戦場ではない独特の風景が生まれる。無人偵察機のたたずむ姿など、戦う姿だけではなく、幅のある表現、戦場の息吹そのものが感じられるのがとても魅力だ。そしてファンが横山氏の作風に魅了され、自分の解釈で作品を作る。「横山氏とファンによって生まれる世界」がしっかり感じられた。

【一般ディーラー作品】