インタビュー

「METAL STRUCTURE 解体匠機 RX-178 ガンダムMk-II(エゥーゴ仕様)」企画担当者インタビュー

濃密なメカディテールに秘められた宇宙世紀MS開発系譜へのアプローチ

【METAL STRUCTURE 解体匠機 RX-178 ガンダムMk-II(エゥーゴ仕様)】
8月27日16時より予約開始
2027年1月 発送予定
価格:137,500円(税込)

 BANDAI SPIRITSは、「METAL STRUCTURE 解体匠機 RX-178 ガンダムMk-II(エゥーゴ仕様)」を8月27日16時より一般店頭予約を開始する。価格は137,500円(税込)。

 本商品は圧倒的なボリュームと精密な造形、複数の素材と豪華なギミックで構成された彩色済み完成品ロボットの最上級ブランド「METAL STRUCTURE 解体匠機」で、アニメ『機動戦士Zガンダム』に登場する先行試作型モビルスーツ「RX-178 ガンダムMk-II」のエゥーゴ仕様を立体化したもの。

 約1/60相当のサイズでで表現された圧倒的な造形力とボリューム、そして世界観を構築する洗練されたパーツやディテールによって「RX-178 ガンダムMk-II」の『絶巓』を創造する。

METAL STRUCTURE 解体匠機 RX-178 ガンダムMk-II(エゥーゴ仕様)
ディスプレイベース、ミニチュアフィギュアも付属

 本稿では試作品の写真とともに、「METAL STRUCTURE 解体匠機 RX-178 ガンダムMk-II(エゥーゴ仕様)」の魅力を企画担当者の天笠泰伸氏に聞いてみた。

「METAL STRUCTURE 解体匠機 RX-178 ガンダムMk-II(エゥーゴ仕様)」を担当するBANDAI SPIRITS コレクターズ事業部・天笠泰伸氏

宇宙世紀MS開発系譜の原点として解体、構築を追求した「ガンダムMk-II」

――「METAL STRUCTURE 解体匠機 RX-178 ガンダムMk-II(エゥーゴ仕様)」の商品化・開発の経緯をお願いいたします。「METAL STRUCTURE 解体匠機」第1弾が「νガンダム」、第2弾が「サザビー」と来まして、第3弾に「ガンダムMk-II」が選ばれた理由は何でしょうか?

「METAL STRUCTURE 解体匠機 RX-93 νガンダム」2019年12月21日発売
「METAL STRUCTURE 解体匠機 MSN-04 サザビー」2022年12月29日発売

天笠氏:ある種その時代のMSの「到達点」ともいえる「νガンダム」、「サザビー」に対し、一年戦争時のMSから新たなコンセプトを盛り込まれ、のちに続くMSのフォーマットを作った「原点」ともいえる「ガンダムMk-II」を選択することで、改めてMSの開発系譜をユーザーに感じていただきたいと考え、宇宙世紀MS開発の系譜自体を「解体」して再び「構築」するというコンセプトを「ガンダムMk-II」に込めました。

 また、「νガンダム」、「サザビー」のようなワンオフ機と違い、テスト機としてシステマティックに運用される前提で開発された「Mk-II」には様々な武装やオプション装備が用意されていたことも想像できます。

 その上、エゥーゴによる強奪からアナハイムへの情報流出など、想像力を掻き立てられるドラマを多数秘めていますので、そういった作品中のドラマも「現実に存在するMS」として「解体」できるのではないか、と考えています。

宇宙世紀MSの開発系譜の原点ともいえる「ガンダムMk-II」を立体化

――「νガンダム」、「サザビー」に続く商品として立体化の選定は難しかったと思います。その中で、「ガンダムMk-II」以外の候補に上がったモビルスーツはありますか?

天笠氏:候補ですと、同タイトルの「ゼータガンダム」や、宇宙世紀以外の作品のMSなども検討に上がりました。

 しかし、「METAL STRUCTURE 解体匠機」のコンセプトや今後の展開を考えた時に「ガンダムMk-II」があることによって、「METAL STRUCTURE 解体匠機」の中でMSの展開の基点となり、そこからガンダムシリーズの数多あるMSを立体化する際の「道標」になるだろう、と考えました。

――「METAL STRUCTURE 解体匠機 RX-178 ガンダムMk-II」で目指した造形コンセプトは何でしょうか?

天笠氏:「解体匠機」ブランドには「実在するMSとして構造を解体し、各パーツの一つ一つを咀嚼し再び再構築することで【本物】としての存在感を発揮するモノになる」という考え方が根底にあります。

 それはこれまでに発売された「νガンダム」、「サザビー」、そしてこれから登場する「ガンダムMk-II」も同じ考え方で「○○風にアレンジ」のような表層的なものではなく、あくまで「本物」を求めた結果です。なので質問にお答えするなら「実在する本物のガンダムMk-II」が造形コンセプトと言えるでしょう。

「実在する本物のガンダムMk-II」を突き詰めた造形

――そのうえで、「解体匠機」ブランドとしてアレンジを入れた部分などはありますか?

天笠氏:ガンダムMk-IIには「ムーバブル・フレーム構造」という作品上の設定があります。これは独立可動するフレームに対し、装甲や各種アビオニクスを装着するという考え方で、外装には重量を支える骨格要素がないということです。

 今回の「ガンダムMk-II」で大きくアレンジした箇所としては、内部フレームの完全独立を行わなかったことにあります。これは決して後ろ向きな話ではなく、「ムーバブル・フレーム」を製品のスケール感で再現することで、結果「本物」としてのリアリティを失う、言い方を変えれば「玩具」になってしまうと判断したからです。

 装甲の着脱を行なうことなく内部の「ムーバブル・フレーム」を表現することがより「実在するガンダムMk-II」をユーザーに感じてもらえるだろうと考えました。

ムーバブル・フレーム構造を感じる各部の造形

天笠氏:その最も顕著な例として「全天周モニタ」と「リニア・シート」を内包する球体型コックピットの露出ギミックが挙げられます。メイン・ジェネレーターを備える胸部がジャッキアップするこのギミックは、本物のガンダムMk-IIが存在するならムーバブル・フレーム構造の特徴である「ユニットごとのパーツ交換を行う仕様」を備えつつ、戦時下において「高い整備性を維持」する必要があると考えました。

 そこから逆算すれば、このムーバブル・フレームのジャッキアップギミックも間違いなく存在しただろうと考えています。

上半身をジャッキアップにより持ち上げ、コックピットが露出

――「METAL STRUCTURE 解体匠機 RX-178 ガンダムMk-II(エゥーゴ仕様)」では新たに高機動戦闘形態がありますが、こちらはどのような設定になっているのでしょうか?

天笠氏:こちらは解体匠機でのオリジナル設定になりますが、各部のスラスターノズルのストロークが広がることで、機体反応を高め、また各部の開いた装甲の隙間からは、機体熱を伝導した触媒によって排熱を行う。そんなイメージで考えてみました。

一部装甲を開き、スラスター位置を調整した高機動戦闘形態

――「ガンダムMk-II」は『機動戦士Zガンダム』のグリプス戦役に開発されたMSですので、「νガンダム」や「サザビー」と比較した際にMSの世代の違いや機構の違いが感じられる部分はありますか?

天笠氏:ガンダムのデザインはRX-78に始まるヒューマブルな印象のデザインから始まり、グリプス戦役時には変形をはじめとしたメカニカルな方向への進化、第一次ネオ・ジオン抗争を経て、過剰なまでの武装と出力による大型化へと繋がります。

 その開発系譜を経た「νガンダム」は大型化した中で再びバランスを重視した設計に立ち戻り、RX-78のようなヒューマブルなシルエットに立ち返っています。作中設定では、わずか6年の時代経過ですが「ガンダムMk-II」と「νガンダム」の構造・機構は全く別のものになっているのでしょう。

 具体的な例としてガンダムMk-IIのムーバブル・フレームの各所に配置された「シリンダー類」はこの時代のMSの特徴として、設定画で描かれていないような箇所にもレイアウトしています。

シリンダー類の表現を入れることで、この時代のMSの構造を表現

――本体のカラーリングに関しまして、パネルラインを強調するようなホワイトとグレーの彩色など意識した部分はありますか?

天笠氏:ブランドコンセプトに基づいたデザインもありますが、一方で現実でもお台場に展示されていた「実物大ガンダム」立像や横浜の「動くガンダム」が登場したことで、18mの巨大ロボットの解像度が上がったと感じており、こうしたカラーリングも一般化したと考えています。

 そうしたところからアイデアを得て、「解体匠機」の本物としての存在感を追求していきました。その色に必然性を持たせるように、ホワイト部分でいえばグレーのパネルを中心に開く部分になっているなど、整備時に見分けられるといった印象になるようにしています。

――本商品での付属品はどのようになっていますか?

天笠氏:まず武装ですが、設定にある基本装備のビーム・ライフル、ハイパー・バズーカ、ビーム・サーベル、シールドは全て付属します。もちろん、ビーム・ライフルのEパックやハイパー・バズーカの弾倉も取り外しや予備がついてきます。

 また、Mk-IIの各種武装は同時代を描いた別作品でも拾われていたりしますので、別作品で付け加わったギミックの逆輸入なども行なっています。ビーム・ライフルの銃身を分離して、ショートバレルにしたり、ハイパー・バズーカを分解し、ビーム・ライフルの下部に装着することなどができます。

 ガンダムMk-IIがテスト機なので、武装も技術検証的な機構が取り入れられているといった楽しみ方もできます。

 シールドに関しても劇中にあったスライドギミックに加えて、裏面のロールバーがスタンドとして機能して自立したり、肘の接続部も展開することで、位置を調整できます。

ハイパー・バズーカ、ビーム・ライフル、シールドが付属。Eパックや弾倉も付いてくる
ディスプレイベースに飾ることもできる
ビーム・ライフルは銃身を外し、ショートバレルにすることが可能。Eパックは連結させることができる
ハイパー・バズーカの砲身をビーム・ライフル下部に装備することができる。

天笠氏:また、世界観とスケール感を表現する上でディスプレイ用のミニフィギュアは欠かせません。Mk-IIにゆかりのある「カミーユ」、「エマ」に加え、アーガマのチーフメカニックマンである「アストナージ」が付属。その他誘導員や整備員各種が付属します。

――「解体匠機」ではディスプレイベースも魅力の一つかと思いますが、本商品で新たに入れたギミックなどはありますか?

天笠氏:今回のディスプレイはアーガマの格納庫をイメージして設定しています。あくまで主役は「ガンダムMk-II」ですが、ジャッキアップ状態での安定したディスプレイの為のサポートを兼ねつつ、武装類の個別ディスプレイや、カタパルト射出をイメージしたポージングでのディスプレイなど多様な楽しみ方が可能です。

ディスプレイベースはメンテナンス風景のほか、カタパルトの射出イメージを表現できる
メンテナンス時の本体ジャッキアップ状態を支える支柱は、バックパックを取り外して本体を保持。本体とは別でバックパックのメンテナンスをするような雰囲気となっている

――ちなみに「ガンダムMk-II」本体をはじめ、ディスプレイベースやオプションパーツが豊富にありますが、パッケージサイズはどれくらいになりますでしょうか?

天笠氏:基本的には「METAL STRUCTURE 解体匠機 RX-93 νガンダム」と同じくらいのサイズになるかと思います。

――次に本体可動についてはどのようになっていますか?

天笠氏:手足とももちろん一般的なフィギュアに相応する可動ギミックはありますが、その可動ギミックと装甲パネル展開が両立しているところがポイントです。

 一部の装甲パネル展開は連動ギミックが備わっていてワンアクションで数カ所の装甲パネルが開いたりします。胴体だけでなく脚部にも伸縮ギミックを内蔵しこちらの連動ギミックも見せ場の一つになっています。

 また、腕部は肩から取り外すことができ、取り外した肩関節にはシールドを直結することができます。劇中で「エマ」の最終出撃状態をイメージした状態でディスプレイ可能です。

――本体の発光ギミックはありますか?

天笠氏:頭部と胸部の各種センサーが発光します。作品のOPでもあった「ツインアイに光がともる=起動する」イメージを楽しむことができます。

 加えて今回は、胸部内のコックピットを照らす照明が加わります。これは台座に取り付ける白色照明と併せて整備時の雰囲気を高める効果を発揮します。

頭部、胸部の各種センサーが発光
メンテナンス状態では上部から光がコックピットを照らして、メンテナンスをしている雰囲気を演出。通常状態では、コックピット内に光が入り、全天周モニタが起動しているような雰囲気になる
ディスプレイベースにもスポットライトが2つ付けられ、外側から照らすことができる

――全体を通してですが、こだわりポイント/苦労したポイントを改めて教えてください。

天笠氏:冒頭でもお伝えしましたが、ガンダムMk-IIはティターンズ主導で開発され、その後エゥーゴに強奪されたという経緯を持つ機体です。この部分を感じさせるポイントを何カ所か設定しています。一つは全身のマーキング。強奪後、即実戦に導入された機体なので整備上、危険のある箇所へのコーションマークは運用しながらその都度追加されていったのでしょう。そういった「乱雑な」マーキングを上手く設定できているのでは、と自負しています。

 また、アーガマ内で黒から白い機体色に塗り替えられた経緯がある本機を特徴的に示すため、一部の装甲パネルの裏面は「ティターンズカラー」が残っていたりします。

 さらにシールドにプリントされたエゥーゴのエンブレムについてもちょっとした仕掛けがあります。画像で見てもちょっと分かりにくいですが……。

装甲の一部の裏面はティターンズカラーを感じる色合いとなっている
エゥーゴで運用するためにリペイントされたシールド。鹵獲機ならではの表現が入っている

――今後の展開についてですが、「νガンダム」のフィン・ファンネルのオプションパーツのような構想はありますか?

天笠氏:繰り返しになりますが「ガンダムMk-II」はテスト機として、あらゆる可能性がありえたMSという特徴があります。

 エゥーゴで運用された「私たちが観た世界」では「Gディフェンサー」のような支援機との連携運用もされていましたが、もしティターンズがあのままテスト機として運用していたら……。

 そんなユーザー皆様の想像を掻き立てられるようなオプションパーツも、近い未来に皆様にお披露目できると嬉しい限りです。

――最後にユーザーへのメッセージをお願いいたします。

天笠氏:「ガンダムMk-II」との出会いはユーザーの皆様それぞれによって違うと思います。当時新番組『機動戦士Zガンダム』を視聴して出会った人、ゲームやコミックで出会った人、立体物となった商品で出会った人、本当に人それぞれの「ガンダムMk-II」が存在するのでしょう。

 今回、この「解体匠機 RX-178 ガンダムMk-II(エゥーゴ仕様)」がいずれのガンダムMk-IIファンに対しても「最高の一品」としてご紹介できるような製品をご用意いたしました。展示には約50㎝四方のスペースが必要になりますので、今からスペースを作って発売をお待ちください(笑)。

――ありがとうございました。

商品スペック

METAL STRUCTURE 解体匠機 RX-178 ガンダムMk-II(エゥーゴ仕様)
2027年1月 一般店頭販売予定
価格:137,500円(税込)
商品サイズ:
H:約390㎜(台座の高さ+本体胸部、脚部をジャッキアップした最大高時の状態のビームサーベル位置)
W・D:約390㎜+照明ユニット60㎜+パーツ収納ケース40㎜