レビュー
快感バトルロボット「人機一体ブットバスター」レビュー
コントローラに連動して前進とパンチ! サウンドギミックが試合を盛り上げる!
2021年7月9日 00:00
- 【人機一体ブットバスター】
- 人機一体ブットバスター ブッ飛ばしバトルセット 価格:6,930円(税込)
- 人機一体ブットバスター ホワイト・ガンッボンバー 価格:3,850円(税込)
- 人機一体ブットバスター ブラック・ズンックラッシャー 価格:3,850円(税込)
- 発売日:6月26日
- 電池:単4形アルカリ乾電池×5(別売)
- プレイ人数:最大4人まで同時対戦可能
タカラトミーから発売された「人機一体ブットバスター」(以下ブットバスター)は、人型コントロールロボットを操縦して、相手と戦うバトルホビーだ。ブットバスターの最大の特長は、ボタンやスティックなどを備えたコントローラーで操縦するのではなく、右手と左手でコントローラーを握り、パンチを繰り出すように腕を動かすことで、ロボットを操縦できることだ。
右手を振るとパンチを繰り出しながら右方向に足を踏み出す。左手を振ると左に進む。プレーヤーが片手を振り続ければロボットはその場で旋回するし、左右を交互に振れば全身。素早く動かせばロボットも素早く動く。プレーヤーとロボットが一体化したような、まさに"人機一体”の感覚が味わえる。
そしてこの繰り出すパンチで「殴り合う」のである。ロボットの中央部分に見事パンチがあたれば、ロボットに搭乗しているパイロットを保護しているバーが跳ね上がり、さらにもう一発ぶち当てることができればパイロットは空中に勢いよく飛び出し、負けになる。試合中はサウンドが鳴り響き試合を盛り上げる。
6月26日には、赤と青の2体のロボットがセットとなった「ブッ飛ばしバトルセット」に加え、白い機体の「ホワイト・ガンッボンバー」、黒い機体の「ブラック・ズンックラッシャー」が発売。セットの場合は片方をCPU制御にして1人でも対戦が楽しめる。もちろん一帯だけでも障害物をなぎ倒したり、「ロボットを操縦する楽しさ」が満喫できる。
タカラトミーは、2012年にも「バトロボーグ」という体感型バトルロボットホビーを発売しており、人気を集めていた。「ブットバスター」は、バトロボーグをより進化させた玩具といえるだろう。
「ブッ飛ばしバトルセット」を買えばすぐにバトルが楽しめる
「ブットバスター」は、2台のロボット本体がセットになった「ブッ飛ばしバトルセット」と、ロボット単体の販売が行なわれている。ロボット単体を2つ買うより、「ブッ飛ばしバトルセット」のほうが安いので、「ブットバスター」で遊ぶには「ブッ飛ばしバトルセット」の購入をお勧めする。
同梱品もシンプルで、特に組み立て作業は不要であり、パイロットフィギュアとロボット本体にシールを貼って、電池を入れるだけで準備は完了だ。ロボット本体の全長は11cm程度で、ロボット同士の性能に違いはない。なお、コントローラーには単4形アルカリ乾電池が2本、ロボット本体には単4形アルカリ乾電池が3本必要だ。2セットで合計10本の単4形アルカリ乾電池が必要なので、忘れずに準備しておくこと。
ペアリングしてパイロットフィギュアを装着すれば準備OK!
「ブットバスター」で、友達とバトルを行なう手順はとても簡単だ。まず、コントローラーと本体のペアリングを行なう。コントローラーの電源スイッチを入れ(コントローラーから「ピッ」と音が鳴る)、次に本体の電源スイッチを入れる。本体のLEDが点滅し、コントローラーから「プッ」と音が鳴ればペアリングは完了だ。
この状態でコントローラーを前後に振れば、本体がそれにあわせて動く。次に、本体の胸の左右にあるボディガードを指で押して、ロールバーを上げ、パイロットフィギュアを上から押し込んでセットする。正しくセットすると、コントローラーから「カシャン」という音が鳴り、LEDがゆっくり点滅を始める。この状態でロールバーを手で下ろせばスタンバイ完了だ。
「ブットバスター」の操作は直感的で、左手で握ったコントローラーを前に振れば、ロボット本体が左パンチをし、その反動で右方向に少し回転しながら前進する。右手で握ったコントローラーを前に振ればその反対に、右パンチをして左方向に回転しながら進む。リズムよく交互に振れば直進し、どちらかの手だけ連続して振れば旋回する。
任天堂の「Wiiリモコン+ヌンチャク」みたいな感じで、すぐに自由に操れるようになるだろう。人機一体という言葉通り、まさに人間とロボットが一体化した感じがして楽しい。右手側のリモコンにはボタンがあるが、これは後述するモード選択に使うボタンであり、バトル中は利用しない。
なお、現在、「ブッ飛ばしバトルセット」を購入すると、限定で「ブットバスター バトルステージ」が1つと「ブットバスター トレーニングポール」が6本もらえるキャンペーンが行なわれている。どちらも紙製で、自分で組み立てる必要があるが、バトルを盛り上げてくれるだけでなく、操縦の練習などにも使えるので、是非入手しておきたい。なおキャンペーンは商品がなくなり次第終了となる。また実施していない店舗もあるとのことなので、注意しよう。
「バトルモード」、「チャレンジモード」……の4つのモードで戦え!
「ブットバスター」には、「バトルモード」、「チャレンジモード」、「オートパイロットモード」、「バトルロイヤルモード」という4つのモードが用意されており、友達とのバトルで盛り上がれるだけでなく、一人だけでも楽しく遊べる。
基本となる「バトルモード」は、2人で対戦をするモードだ。2台の本体をスタンバイ状態にしたら、同時にコントローラーのボタンを短く押すことで、「3・2・1 ファイト!」という音声が流れ、バトルがスタートする。まず狙うのは、相手のロボットの胸の左右のボディガードだ。これらのガードにパンチがヒットすると、パイロットフィギュアを保護しているロールバーが跳ね上がり、無防備な状態となる。
この状態で、ロボットの胸の中央にあるセンターガードにパンチがヒットすると、パイロットフィギュアが飛び出し、爆発音が鳴って負けとなる。勝ったほうのコントローラーからは「You Win!」という音声が流れる。なお、勝負がつくと両方のロボットが動かなくなるが、ほぼ同時にパイロットフィギュアが飛び出した場合は引き分けとなり、「Draw!」という音声が流れる。
「ブットバスター」は、負けた方のパイロットフィギュアが飛び出すというギミックがあるので、勝ち負けがわかりやすく、また相手を倒したときの爽快感が大きい。さらに、コントローラーから流れる音声や効果音もバトルを盛り上げてくれる。
「チャレンジモード」は、一人で遊ぶためのモードで、約30秒間だけロボット本体を動かすことができる。スラロームやターゲットをパンチで倒すといったミッションを自分で決めて、その制限時間内にクリアできるかチャレンジするためのモードだ。残り時間が約10秒になると、LEDの点滅が早くなる。チャレンジモードで遊ぶには、スタンバイ状態でコントローラーのボタンを長押しすればよい(「チャレンジ」という音声が流れる)。
「オートパイロットモード」も、一人で遊ぶためのモードであり、いわゆるCPU対戦である。約1分間の制限時間内に、CPUが操るロボットを倒すことが目的だ。制限時間内に決着がつかない場合は引き分けとなる。オートパイロットモードにするには、オートで動かしたいロボットをチャレンジモードにしてから右側のコントローラーを1回振ればよい。オートパイロットモードで、CPU相手に練習を重ねれば、友達とのバトルも負けないようになるだろう。
「バトルロイヤルモード」は、2人から4人で遊べるモードだ。基本的にはバトルモードと似ているが、負けた本体は、コントローラーから「KO」の音声が鳴って動かなくなり、最後の1体が決まるまでバトルは継続される。最後に残った本体のコントローラーからは「チャンピオン!」という音声が流れる。今回は3人以上でのバトルロイヤルモードは試せなかったが、多人数で遊べばさらに白熱したバトルが楽しめるだろう。バトルロイヤルモードにするには、チャレンジモードにしてから左側のコントローラーを1回振ればよい。
令和のロボットバトルホビーとして期待に違わない完成度
筆者は以前にも、タカラトミーの「バトロボーグ」や「ガガンガン」といったロボットバトルホビーを購入して、子どもたちと遊んだ経験がある。ブットバスターは、そうしたロボットバトルホビーの系譜に繋がる最新製品であり、タカラトミーが培ってきた技術の集大成的な製品といえる。筆者は、この種の玩具が大好きであり、触るのを楽しみにしていたのだが、期待した以上に完成度が高く、「タカラトミーのロボットバトルホビーもここまできたか!」と驚かされた。
ブットバスターは、オートパイロットモードやチャレンジモードなど、4種類のゲームモードを備えており、多人数でも一人でも楽しく遊べる。バトロボーグでは、受けたダメージをLEDの色によって示す仕組みなので、相手を倒してもイマイチ爽快感に欠けるのだが、ブットバスターは相手のパイロットフィギュアを飛び出させれば勝ちなので、わかりやすく、爽快感もある。
さらに、音声やBGM、効果音がバトルを盛り上げてくれるので、みんなでワイワイ遊ぶととても楽しい。スマッシュブラザーズやストリートファイターのような格闘ゲームと違って、ややこしいコマンドなどを覚える必要がなく、誰でもすぐに遊べるので、パーティなどに持ち込むと盛り上がるだろう。