レビュー
フィギュア「THE合体 グリッドナイト&ゴルドバーン」レビュー
2021年8月6日 00:00
「カイゼルグリッドナイト」への合体。巨大、濃密、可動の3拍子が楽しめる
「カイゼルグリッドナイト」の再現には、まず本商品と別売りの「THE合体 合体竜人 DXダイナゼノン」が必要となる。「THE合体 グリッドナイト&ゴルドバーン」だけでは「カイゼルグリッドマン」にすることはできないので注意してほしい。
さて、合体玩具にとって最初に抱く懸念は「しっかりと各パーツが保持できるのか」という点だ。合体するパーツが多くなるほど、つなぎ目が多くなり自重に耐えられずパーツが落ちてしまうことは多々ある。筆者は少し触れただけで、どこかしらのパーツがポロリと落ちてしまう経験をしてきた。
そんなトラウマからか、合体したロボットフィギュアは国宝を扱うがごとく、慎重かつ丁寧にしなければならないと思っていた。
しかし、そんなことは筆者の杞憂に過ぎなかった。
組み上げていくほどに合体部分や各パーツの配置はバランスが取れており、「グリッドナイト」のしっかりした関節構造によって巨大な両腕を支えることができた。
続いて「グリッドナイト」の準備。
そして、「カイゼルグリッドナイト」への合体に入る。「ゴルドバーン」は「グリッドバーンナイト」に近い変形を取り、「ダイナレックス」も「ダイナミックキャノン」に近い変形をする。
ついに「カイゼルグリッドナイト」が完成。
劇中での重厚感たっぷりの姿が再現され、フィギュアでもインパクト絶大。この形態で全高は約26cm(ダイナミックキャノン含まず)にも上がる。さらに、胸部の「ゴルドバーン」によって派手な造形となっている。また、合体時に展開したマントもパープルのクリアパーツで再現され、ヒーロー感が増した華やかな演出が楽しめる。
合体作業は手順が多いものの、それだけに合体機構が丁寧でしっかりとしている。特に「グリッドナイト」と「ダイナウイング」には隙間こそあるものの、3点でガッチリと固定されて安定感がある。
そして、下半身となる「ダイナダイバー」がどのマシンよりも重く、安定したディスプレイを可能とした。
合体が完了して「いざ手足を動かそう」とした時、筆者の脳裏にトラウマが過った。
手のひらに収まり切れない巨大さやデザインの複雑さは、パッと見では合体箇所が外れるかもしれない不安が漂っていた。
しかし、思い切って動かしてみると、ダイナミックなアクションができた。脚部は股関節、膝が柔軟に可動し、片足立ちの状態にできる。腕部も引き出し可動によって、腕の表現が格段に増えた。
何より、パーツが落ちない。肩の「ダイナミックキャノン」は一見すると落ちやすそうだが、「グリッドナイト」の持ち手と「ダイナストライカー」のジョイントでしっかりと固定され、角度をつけても落ちない頑丈さを見せてくれた。
胸部の「ゴルドバーン」も翼が可動するので、腕を突き出したポーズも取ることができる。合体ロボットでガシガシ動かせるこの上ない感動に、筆者は感激した。
また、どうしてもパーツ同士の干渉が避けられない「ダイナミックキャノン」と「マント」だが、外すことで劇中では見れないアクション表現ができるのも魅力的だ。
さらに、「グリッドナイト」と「ゴルドバーン」、そして、「THE合体 合体竜人 DXダイナゼノン」のもう一つの形態「ダイナレックス」を合わせた遊びも完備されている。
アニメ最終回を完全再現
本商品はアニメ「SSSS.DYNAZENON」第12話の「ダイナレックス」と「グリッドバーンナイト」の最後の合体攻撃時の騎乗状態も再現できる。
支柱パーツを使うことでその再現ができる。
さらに、「カイゼルグリッドナイト」への合体変形だけでなく、アニメのアクションを細かく再現できる「THE合体 グリッドナイト&ゴルドバーン(抽選先行販売)」。
特に「カイゼルグリッドナイト」は巨大感と迫力満点の造形で筆者は大満足だ。また、合体する楽しさに加えて、アクションもこなせるフィギュアの進歩した技術に驚かされた。
しかし、本商品はあくまで「THE合体 合体竜人 DXダイナゼノン」を持っている人向けの印象で「グリッドナイトのアクションが好き」な人には物足りないアイテムだ。そのため「グリッドナイトを楽しみたい」人は、12月発売予定の「figma グリッドナイト(SSSS.DYNAZENON ver.)」などがオススメだ。オプションパーツが付属し、様々な表現ができる。
「THE合体 グリッドナイト&ゴルドバーン」はグッスマオンラインショップで予約受付中で、「THE合体 合体竜人 DXダイナゼノン」も10月に再販予定となっている。
そして、「カイゼルグリッドナイト」を楽しみたい人、「THE合体 合体竜人 DXダイナゼノン」と合わせて遊びたい人はぜひ手にしてほしい。
©円谷プロ ©2021 TRIGGER・雨宮哲/「DYNAZENON」製作委員会