レビュー

カプセルトイ「ホビーガチャ バック・トゥ・ザ・フューチャー デロリアン(タイムマシン) -SECOND EDITION-」レビュー

映画3部作に登場したデロリアンがオプションパーツ付きで帰ってきた!

【ホビーガチャ バック・トゥ・ザ・フューチャー デロリアン(タイムマシン) -SECOND EDITION-】

開発・発売元:タカラトミーアーツ

発売日:2022年5月30日より順次発売

価格:1回400円(税込)

ジャンル:カプセルトイ

 タカラトミーアーツより、5月下旬に発売されるカプセルトイの「ホビーガチャ バック・トゥ・ザ・フューチャー デロリアン(タイムマシン) -SECOND EDITION-」。発売に先駆けてサンプルを提供頂いたので、今回はそのレビューをお届けする。

 映画「バック・トゥ・ザ・フューチャー」といえば、80年代を代表するSF映画のひとつだ。実在する車のデロリアン・DMC-12を改造したタイムマシンが劇中に登場。時間旅行がきっかけで起こるドタバタや俳優たちの演技などが受け、大ヒットとなった。その後数年の時を経て、続編の「PART2」と「PART3」が同時制作され公開されている。

「SECOND EDITION」には映画3部作に登場したデロリアンが名シーンでの特徴を再現した姿で登場

 ある年代の人ならすでにかなりの回数観ている作品だと思うが、若い人の中には知らない人も多いらしく、テレビなどで放映されたときにSNSなどで「感動した!」といった投稿を数多く見かけた。まさに時代を超越して、長く愛される作品でもあるということなのだろう。

【名シーン - 時を超えるデロリアン | バック・トゥ・ザ・フューチャー | Netflix Japan】
映画「バック・トゥ・ザ・フューチャー」3部作はNetflixにて完全見放題で配信されている

 さて、今回レビューするこちらの「ホビーガチャ バック・トゥ・ザ・フューチャー デロリアン(タイムマシン) -SECOND EDITION-」は、タイトルにも「SECOND EDITION」と付けられているように、以前発売されていた「バック・トゥ・ザ・フューチャー デロリアン(タイムマシン)」に、いくつかのオプションパーツなどを追加してリニューアルしたものだ。シリーズごとに、異なるスタイルのデロリアンが用意されており、作品のファンなら全部集めたくなるようなラインナップとなっている。

 ちなみに余談だが、このカプセルトイが登場する5月末には、なんと本物のデロリアンも40年ぶりに「デロリアンEV」として新車が公開されることがアナウンスされている。こちらはおもちゃとは関係ないが、デロリアンといえば「バック・トゥ・ザ・フューチャー」に登場するタイムマシンというイメージが強いので、いろいろと盛り上がっていきそうだ。

今回のカプセルトイでは、4種類のおもちゃがラインナップされている。それぞれ微妙にボリュームが異なっているのも面白ところだ

時間旅行が始まる瞬間を再現した「デロリアン(タイムマシン) Part.1-閃光Ver.-」

 「ホビーガチャ バック・トゥ・ザ・フューチャー デロリアン(タイムマシン) -SECOND EDITION-」では、シリーズの1作目から3作目までのデロリアンが登場するが、「デロリアン(タイムマシン) Part.1-閃光Ver.-」は1作目をフィーチャーしたもので、今回のカプセルトイの中では最もボリューミーな内容となっている。

 映画のクライマックスで登場する、雷から1.21ジゴワットの電力を得るために取り付けられたフックが付属しているほか(着脱可能)、タイムトラベル時の炎パーツも4つ付いており、まさに映画のシーンを再現できるようになっている。炎パーツはどちらかといとデロリアンが消え去った後に残るイメージがあるが、いろいろと映画のシーンを思い浮かべながらこれらを組み合わせて遊べるようになっているのはおもしろいところだ。ここまでは前回のカプセルトイと同じ内容だが、それに加えて時間移動をする瞬間に出る青い閃光を再現したパーツや、全身黄色い防護服に身を包んだ姿の、マーティ・マクフライも付属している。

 ちなみにフック部分は、プラモデルのようにランナーに付けられた状態でカプセルに入れられている。キレイに処理したいときは、あらかじめニッパーなどの道具を用意してから切り離すことをオススメする。また、バックナンバー部分はシールになっており、こちらもかなり小さなパーツとなっているので、可能ならばピンセットのようなものを使って貼った方が楽に作業することができるだろう。

こちらが「デロリアン(タイムマシン) Part.1-閃光Ver.-」に含まれているもの
ランナーに取り付けられたパーツは、ニッパーなどで切り離していこう
バックナンバーはシールになっているが、これが想像以上に小さい。指だけで取り付けるのはかなり難易度が高いので、ピンセットなどを用意しておこう
デロリアンそのものはさほど大きくないが、フックを付けた状態だと60mmほどの高さになる
最初から色が塗られているので、カプセルから取り出してすぐに飾ることができるのも魅力のひとつだ
ホイール部分や、背面側のパーツなど、映画に登場した初代のデロリアンをかなり細かく再現している
元々タイムマシンとして作られたのではないかと思うほど、デロリアンという車のデザインは洗練されている
ナンバープレートはシールだが、しっかりと「時を超える」という意味を表す「OUTATIME」(OUT A TIME)の文字が書かれている
外見だけではなく、ダッシュボード部分もこのようにこだわって作り込まれている
車体の底面部分もかなりのディテールだ。ちなみにこちらのおもちゃには関係ないが、中央に穴が開けられているのでポール等に挿すことができるようになっている
防護服に身を包んだ、主人公・マーティ・マクフライも付属
シリーズ1作目の時間移動の瞬間に現れる、青い閃光は付属のクリアパーツで再現可能だ
炎パーツは全部で4つ付いており、並べるとそれなりの長さになる

アインシュタインも無事に帰還!?「デロリアン(タイムマシン) Part.1-凍結Ver.-」

 先ほどの「Part.1-閃光Ver.-」がこれから時間旅行に出かける瞬間だとすれば、こちらの「Part.1-凍結Ver.-」は、時間旅行から戻ってきたデロリアン全体に氷が付いた状態を再現したものだ。ちなみに、車体に氷が付くのは、タイムトラベル時にデロリアンが絶対零度の異空間を通り抜けることから起こる現象である。この演出もシリーズ1作目特有のものだが、こんな細かいシーンまでおもちゃとして出してくれるのもカプセルトイならではといったところか。

 ギミック的なものはあまりないが、背面部分の白い煙は自由に着脱が可能となっている。映画「PART.1」でデロリアンが最初のタイムトラベルを行なった際にナンバープレートが外れてしまうため、凍結Ver.ではナンバープレート用のシールなどは付属していない。また、ドクの愛犬であるアインシュタインが付属している。デロリアンを含めて1/64サイズとなっているのでかなり小さいが、一緒に飾っておきたくなる仕上がりだ。

こちらが「デロリアン(タイムマシン) Part.1-凍結Ver.-」に含まれるおもちゃ
背面部分の白い煙は、自由に着脱が可能になっている
全体的に、氷というか霜で覆われたようなスタイルになっている
絶対零度の空間を移動することで氷が付くという、いかにもSFらしいところも映画の魅力だ
塗装の違いからか、ボディの手触りはややザラザラとした印象だ
白い煙ははめ込み式なので、簡単に取り付けができる
背面付近の原子炉リアクターも氷で白っぽくなっている
こちらは底面側。車体自体に大きな違いはないため、「Part.1-凍結Ver.-」同様中央に穴が空いている
もちろんダッシュボード付近も、このように作り込まれていることがわかる
付属のアインシュタイン(ドクの愛犬)を並べたところ。1/64サイズなので、やや小ぶりだ
同じシリーズ1作目のデロリアンだが、「Part.1-凍結Ver.-」(左)と「Part.1-凍結Ver.-」(右)では、結構見た目の印象が異なる

危機一髪でマーティを救った旗付きの「デロリアン(タイムマシン) Part.2-閃光Ver.-」

 こちらの「デロリアン(タイムマシン) Part.2-閃光Ver.-」は、シリーズ2作目に登場するデロリアンを再現したものだ。前回でも同様のものがあったが、今回は、映画の後半に登場する旗が取り付けられるようになっている。また、全シリーズ共通で使えそうな、「BACK TO THE FUTURE」のロゴマークが入ったプレートも付属している。

 デロリアンが空を飛んでいるシーンを再現するための台座が付属しているが、こちらは組み立て式だ。棒の先に旗のパーツも取り付けられるようになっており、映画と同じスタイルに仕上げることができる。ちなみに、この台座に付ける棒の部分はある程度角度を変えることができるので、やや斜め上や斜め下側に車体を傾けるといったこともできるようになっている。

 付属しているシールは2種類あり、ひとつはナンバープレートでもうひとつはロゴマークのプレート用だ。こちらもピンセットなどを用意して作業した方が、スムーズに貼ることができるだろう。

こちらが「デロリアン(タイムマシン) Part.2-閃光Ver.-」に含まれているおもちゃ
台座部分は、このようにある程度角度を付けることができる
デロリアンと台座部分を取り付けるときは、間に旗のパーツを挟み込もう
ロゴプレートやナンバープレートはシールになっている。結構扱いが難しいので、ピンセットなどで貼るのが楽だ
空を飛ぶデロリアン。未来感がさらに増したスタイルになっており、好きな人も多いのではないだろうか?
マーティを助け出すためにぶら下げられた旗も取り付けることができる
空を飛んでいるシーンということもあり、鑑賞しやすいところも「Part.2-閃光Ver.-」の魅力かもしれない
「PART2」といえば、デロリアンの原子炉リアクターが白いミスターフュージョンに変更されるなど、大幅なアップグレードが行われているところも特徴だ。そのあたりも、しっかりと再現されている
ちなみにナンバープレートの色は、オレンジ色っぽい感じになっている
こちらは底面部分。タイヤは空を飛ぶために回転せず、すべて下側に向いている
ダッシュボード部分の形状もしっかりと再現されている
付属のロゴプレートと一緒に並べることで、さらにディスプレイ映えがする

線路とホバーボードもセットになった「デロリアン(タイムマシン) Part.3-線路Ver.-」

 この「デロリアン(タイムマシン) Part.3-線路Ver.-」は、シリーズ3作目に登場したデロリアンを再現したものだ。前回のものと比較すると、タイヤが赤いホイールだったところが、線路を走るための車輪に変更されている。それに合わせて、線路パーツも付属しており、全体的にディスプレイしやすい感じになった印象だ。また、どちらかというと映画の2作目に登場した印象が強い「ホバーボード」もセットで付属している。こちらは3作目の映画にも登場するが、他のデロリアンと組み合わせてもいいかもしれない。

 この「ホバーボード」はランナーに取り付けられているので、ニッパーなどの道具を用意してから切り離すようにするといいだろう。思った以上にサイズが小さいので、無くさないように気を付けたいところだ。また、「ホバーボード」とナンバープレート用のシールも同梱されている。こちらも貼り付けはかなり細かい作業となるので、ピンセットを用意しておくことをオススメする。

 過去から未来へと移動したデロリアンだが、3作目はさらに時代を遡り西部開拓時代へと移動する。そのためデロリアン自体も、どこかスチームパンクな雰囲気のスタイルになっているほか、砂が舞い上がる荒野らしく、色味もやや茶色っぽい感じになっているといったこだわりぶりだ。付属する線路は車両1台分しかないが、これならダブってもいろいろと使い道がありそうだ。

こちらが「デロリアン(タイムマシン) Part.3-線路Ver.-」に含まれているおもちゃ
線路部分は組み立て式になっており、ふたつのパーツを組み合わせる
ホバーボードはランナーに付けられているので、ニッパーなどを使って切り離そう
ナンバープレートはシールになっている。結構小さく扱いにくいので、ピンセットなどを使うといいだろう
こちらはホバーボードにシールを貼ったところ
ホバーボードの背面側はこんな感じだ
ボンネットのあたりは、スチームパンク風のデザインが採用されている
車体の色は、他の種類と比較してやや茶色っぽい色合いになっている
前回では赤いホイールが付けられていたが、「SECOND EDITION」ではレールを走る車輪を再現したものとなっている
全体的なフォルムは、「PART2」のものが引き継がれている
こちらは背面側から観たところ。全体的に突起物が多くなっており、より機械感が増している感じだ
デロリアンの底面分は、基本的に他の車両と同じものが採用されている。車輪は、このようにレールのサイズにあった形だ
ダッシュボードもしっかりと造形されている。ボンネットのデザインも独特でおもしろい
今回のセットに含まれているものを集めたところ。こちらもかなりディスプレイ映えする感じだ

「バック・トゥ・ザ・フューチャー」ファンなら全部集めたくなる仕上がり!

 一通り今回の「ホビーガチャ バック・トゥ・ザ・フューチャー デロリアン(タイムマシン) -SECOND EDITION-」をチェックしてきたが、種類こそ4つしかないとはいえ、いずれもディテール感が素晴らしいものばかりであった。オプションパーツも豊富に用意されているので、いろいろなシーンを想像しながら写真を撮ったり飾ったりといった楽しみも増えた印象だ。

 カプセルトイの魅力は、こうしたマニアックなラインナップの商品がたくさんあるだけではなく、それほど場所を取らないという小ぶりなサイズ感も上げられる。おもちゃ好きな人はどうしてもモノが増えてしまいがちだが、これぐらいのサイズ感ならいくつあっても問題ないのではないだろうか。いずれにせよ、今回のラインナップはクォリティ面に関してはどれも納得のいくものばかりで、「バック・トゥ・ザ・フューチャー」のファンならコンプリートを目指したくなるアイテムであることは間違いない。