レビュー

「30MM 1/144 エグザビークル(ティルトローターVer.)」レビュー

30MMとの合体などギミック満載でプレイバリューたっぷりの支援機

【30MM 1/144 エグザビークル(ティルトローターVer.)】

開発・発売元:BANDAI SPIRITS

発売日:9月9日

価格:1,078円(税込)

ジャンル:プラモデル

 今回紹介するのはBANDAI SPIRITSから9月9日発売のプラモデル「30MM 1/144 エグザビークル(ティルトローターVer.)」。30MMシリーズの支援メカで、単体では2つのプロペラを持つティルトローター型の航空機となるキットです。30MMシリーズのキットと合体できるという面白い特徴があり、本稿では「30MM 1/144 EXM-A9s スピナティオ (戦国仕様)」の合体作例もご紹介します。

時間を忘れて挑む30分-量産機をテーマとしたプラモデルシリーズ

 今回紹介する30 MINUTES MISSIONSとは株式会社BANDAI SPIRITSが2019年より展開する量産機をテーマとしたプラモデルシリーズです。各キットにて関節構造を共通化し、各所に3mmジョイントを設けることで無限大のカスタマイズを可能としています。地球連合軍、バイロン軍、マクシオン軍と3種類の異なるデザインのロボットを組み替えて楽しむことが可能です。

30 MINUTES MISSIONSの可能性を拡大する支援メカ

 今回紹介する「30MM 1/144 エグザビークル(ティルトローターVer.)」は30 MINUTES MISSIONSの支援メカとして新発売されるキットです。シリーズ14作目となる本キットは初となるティルトローター機となっており、これまでになかったカスタマイズを可能としています。

既存の30MMシリーズのキットと合体させることもできます。

組み立てやすさと迫力を両立させたキット

 それでは早速、キットを組み立てていきましょう。まずはキットを構成するランナーを見ていきます。本キットは白色ランナー2枚とダークグレーのランナー2枚で構成されています。パーツはすべてPS樹脂で構成されており、塗装はユーザーにも優しい仕様となっています。

エグザビークル(ティルトローターVer.)を構成するランナー。各パーツにしっかりとモールドが入っています。

 本キットの組み立ては各ブロックを組んだ後、最後にドッキングする方式となっています。

【コックピット】
組立前のコックピットパーツ。全6パーツで構成されており、カメラレドームも造形されています。
組立後のコックピットパーツ。後方のダークグレーパーツは可動する仕様となっています。
【ウイング】
組立前のウイングパーツ。上下2パーツで構成されています。
組立後のウイングパーツ。上下にジョイント穴があるので更なる武装の追加も可能です。
【武装】
組立前の武装パーツ。3パーツによる構成となっています。
組立後の武装パーツ。ミサイルポッドのようにも見えますが、塗装を行なえばライトのような表現もできそうです。
【ローター】
組立前のローターパーツ。全9パーツで構成されており左右2機制作を行ないます。
組立を行なったローターパーツ。内部に機関砲の造形がされています。
【機体後部】
組立前の後部パーツ。全4パーツにて構成されています。
組立を行なった後部パーツ。各部にジョイントがあるのでアイディア次第で色々なカスタマイズができそうです。

 以上で各ブロックの組み立ては完了です。最後にすべてのブロックをドッキングさせてエグザビークル(ティルトローターVer.)は完成です。

30MM各キットと合体できる支援メカ、エグザビークル(ティルトローターVer.)

 完成したキットを見てみましょう。シンプルなキットでしたが機体各部にはしっかりとモールドが刻まれ、ミリタリー色の強い航空機として仕上がっています。

2基のプロペラは可動するので「オスプレイ」として知られる米軍のV-22を彷彿とさせるフォルムに仕上がっています。
プロペラの向きを変えて離陸時を再現してみました。ローター下面にもモールドがびっしりと入っているので重厚感が出ています。
武装展開状態を再現してみました。各部を展開することで雰囲気が変わります。

 エグザビークルの特徴ともいえる30MMキットと合体をさせてみたいと思います。使用するキットは「30MM 1/144 EXM-A9s スピナティオ (戦国仕様)」です。まずはエグザビークル(ティルトローターVer.)を合体準備状態にしていきます。

エグザビークル(ティルトローターVer.)を前後2分割に分割します。この際に機体の前後をつなぐジョイントパーツはテイルパーツ側に取り付けておきます。
エグザビークル(ティルトローターVer.)の前部分はバックパックに変形させていきます。
武装パーツを起こし、ダークグレーのパーツが後部を向くように回転させます。
主翼を回転させ、ローターが仮面を向くように回転させます。
主翼を固定させたまま、ローターパーツのみを斜め後方に向けて合体準備状態の完了です。
一方スピナティオ側は背面装甲を外しておきます。
エグザビークル(ティルトローターVer.)のピンとスピナティオの穴を合体させます。
奥までしっかりとはめ合わせれば、上半身の合体完了です。

 エグザビークル(ティルトローターVer.)の機体後部にあたるテイルパーツが余るので、この部分もスピナティオ(戦国仕様)に装着します。

下半身の合体には残ったエグザビークル(ティルトローターVer.)のテイルパーツ、スピナティオの下半身、背面装甲を使用します。
テイルパーツの穴と背面装甲のピンを接続して固定します。
テイルパーツに背面装甲が固定できました。これにて余剰パーツは発生しません。
スピナティオの下半身とエグザビークル(ティルトローターVer.)のテイルパーツは両方とも穴のため、そのままでは接続できません。
そこで、キットのランナーがピンと同径であることを利用し、短くカットしたランナーを差し込んでジョイントとします。
増設したピンを利用して腰部に接続。
上半身と下半身を合わせると合体完了です。
スピナティオ(戦国仕様)と合体したエグザビークル(ティルトローターVer.)。機体のイメージが大きく変わりました。
背面のアップ。各部のジョイントを上手く使うことで余剰パーツなしで合体させることが可能です。
刀を構えてみました。エグザビークル(ティルトローターVer.)は主役にはなっていませんがスピナティオの印象を変える良いアクセントになっています。
合体時に取り外したスピナティオの背面装甲はエグザビークル(ティルトローターVer.)のテイルパーツに取り付けました。

 いかがでしょうか。今回紹介したエグザビークル(ティルトローターVer.)は決して主役として目立つキットではありませんが、30MMのキットと組み合わせることでそのプレイバリューを大きく広げることができます。今回の作例にて合体させた方法はあくまで一例です。30 MINUTES MISSIONSは作る人の数だけ正解があると思いますので自身のオリジナル機体を作ってみてはいかがでしょうか。