レビュー

「メガミデバイス BUSTER DOLL パラディン」レビュー

繊細な素体造形から存在感あるフルアーマー姿まで凝縮された「BUSTER DOLL パラディン」

 完成した「BUSTER DOLL パラディン」の各モードを見ていこう。

 最初は素体モード。飾り気のないスポーティなインナー姿となっており、「マシニーカ Block2-M」の可動がわかりやすいモードといえる。

 滑らかな動作や繊細な所作も表現できる。ポニーテールの付け根可動と合わせて、ポーズのメリハリや躍動感も決まる。展示ディスプレイも保持力や角度調整の柔軟性もあり、ポージングの自由度を上げてくれる。

 塗装済み顔パーツの「微笑」、「驚き」、「笑顔(怒)」もポーズと合わせて感情表現がより印象的になる。

【「BUSTER DOLL パラディン」素体モード】
素体モードはすらっとした飾り気のない衣装となっている
「微笑」の顔パーツは穏やかな雰囲気
「驚き」の顔パーツは口を開きながらも上品な雰囲気
「笑顔(怒)」の顔パーツは眉根を寄せたり、口元の微妙な笑みや怒りマークなど静かに怒っている雰囲気が伝わってくる
ボディはスポーツのインナーのようなシンプルデザインながらブラックとグレーのツートンカラーでおしゃれな雰囲気
リボンはクリアレッドで存在感あるサイズとなっている
「BUSTER DOLL パラディン」のチャームポイントの一つであるボリュームのあるポニーテールも髪のウェーブなど柔らかい雰囲気となっている
足元は簡素なデザイン
ポーズも腰の絶妙な角度付でより滑らかな動きを表現できる
可愛いポーズもしっかり決まる
バレエのような指先からつま先まで優雅なポーズもできる
ペタンと座り込んだポーズも自然に決まる
展示ディスプレイで宙に浮いたポーズも
「笑顔(怒)」を使えば威圧的な雰囲気に

 続いて、コスモードを見ていこう。

 このモードではジャケットやスカートを着た姿となっており、女の子らしさが増している。

 可動に関してもスカート部分が角度調整ができ、足の表情付けもしやすいようになっている。

【「BUSTER DOLL パラディン」コスモード】
コスモードではジャケットやスカート、足元はローファーと制服のようなデザインとなっている
肩口の中核パーツの成型色に合わせて、素体モードとは異なる印象のカラーリングとなっている
ネクタイパーツには細かな刺繍、襟にもモールドがあり、立体感ある造形となっている
スカートにもひだや皺と細かく造形されている
足元のローファーとなっている
ポーズの印象も素体モードとは異なるお嬢様感が増す
前かがみのポーズも可能

 次にライトアーマーモードを見ていこう。

 素体モード、コスモードでは女の子らしさが強い姿だったが、ここからはメカ要素も加わり戦う女の子の雰囲気が強くなっていく。

 アーマーは手足に装着され、軽装ではあるものの武骨な装甲は硬質な雰囲気で戦闘態勢であることを物語っている。

 ライトアーマーでは各所に3mm軸受けや軸が備わっており、「M.S.Gモデリングサポートグッズ」などとの組み合わせもしやすい。後述するフルアーマーとは異なる姿にカスタムする際の基本にもなる。

【「BUSTER DOLL パラディン」ライトアーマー】
手足にアーマーが追加されたライトアーマー
頭部にはネコミミ型のカチューシャが追加され、可愛らしさも忘れていない
肩や手首などアーマーが追加
アーマーには3mm軸受けが設けられている
足も複雑な造形のアーマー型に
武器の大剣は鍔部分を別にすることで盾にすることもできる
疾走感あるキックポーズも迫力満点
別売りの「ヘヴィウェポンユニット36 レーザーキャノン」(塗装済み)と合わせ、長距離装備姿を表現

 最後にフルアーマーモードを見ていこう。

 ライトアーマーにさらに装甲が重なり、重厚な甲冑と赤いマント、ゴールドの装飾と凛々しい聖騎士らしい姿となる。

 アーマーの追加でボリュームが増し、機動力よりも防御や攻撃に割り振った印象を受ける。マントは軸パーツによって角度調整が可能で剣を振るたびになびく躍動感や風に揺れる情景表現も楽しめる。

 また、パーツの位置を変えることで違ったスタイルにすることもでき、着せ替え的なカスタムも楽しめる。

【「BUSTER DOLL パラディン」フルアーマー】
聖騎士(パラディン)にふさわしい荘厳な佇まい
頭部や肩の飾りが存在感を放つ
後ろから見ても圧倒的存在感
背中には3つの軸受けを設けたアーマー
肩アーマーもボリュウームアップし、より重厚感ある造形に
マントはクリアレッドで表現され、波打つ造形と相まって臨場感ある仕上がりとなっている
クリアレッドのため裏地のゴールドの装甲部分が透けて見えるのもロマンある表現だ
裏面には軸受けも備わっており、武器をマウントすることもできそうだ
手首のアーマーも滑らかな手甲的な造形になりつつも、軸受け部分がそのまま使用できる
太もものアーマーもボリュームアップしている
足先も装甲に覆われている
大剣を手に勇ましく
フルアーマー状態でも軽やかな動きも表現できる
アーマーパーツを組み合えることも可能

 また、「メガミデバイス」シリーズは‟近未来のバトルホビー”を想定した世界観や設定もあり、別のメガミとのバトルシーンも楽しめる。

 近距離による剣戟が非常に映え、大剣の重い一撃で相手を制圧するようなアクションと非常に相性がいい。

「皇巫 スサノヲ レガリア」を正面から圧倒する「BUSTER DOLL パラディン」
重い一撃で相手の動きを鈍らせ、追い詰めていく
決着

 以上、「BUSTER DOLL パラディン」レビューをお送りしてきた。

 素体からフルアーマーまで4つのモードと非常にボリューミーなキットとなっており、完成した時の満足感が高い。

 新素体「マシニーカ Block2-M」はこれまでの「マシニーカ」からの進化を感じつつ、ポーズ取らせた時の‟動きの滑らかさ”にさらに磨きがかかっており、片足に体重を乗せているような繊細な動きも自然に決まる。

 ライトアーマーやフルアーマーでは増設箇所は少ないものの、カスタム性の向上からメカの重厚な表現が濃密な印象を受ける。特にフルアーマーはライトアーマー部分にパーツを付け足すシンプルな構成ながら、丸みのある造形やサイズアップが図られており、一気に印象が変化。

 各モードで姿が変化し、それぞれに違った魅力を持っているため、どの姿で飾るか迷ってしまう。また、「メガミデバイス M.S.G BUSTER DOLL パラディン アイデカールセット」も発売されるので、表情を増やせるのでこちらもチェックしてほしい。

 今後の「メガミデバイス」シリーズの展開も非常に楽しみになるキットだった。