レビュー

「METAL BUILD DRAGON SCALE 鞠熾天」レビュー

シリーズ最高峰のガシガシ動く可動域とギミックに感動

 次にユニットごとに、造形だけでなく可動域やギミックなどを見ていこう!

 まずは、頭部から。頭は小さいながらかなり緻密なディテールで、ツノ部分にも太さの違うスジぼりがされているほど凝っている。可動としては、左右はもちろん、前後に大きく可動する。これは、首の付け根の部分のジョイントによる効果が大きいだろう。

通常の頭部位置
可動させると、かなり奥まで顎を下げられる

 胸部にも隠しギミックのようなものがあり、胸部を持ち上げると内部機構が見える。なおこの先端部分を持って持ち上げるのはNGで、マニュアルにわざわざ「破損に注意」と明記されるほど危険な部分。慎重に扱おう。

一見顔のようにも見える胸部
胸部内には怪しい仕掛けがありそうなディテールが!

 次は、ナイトメアフレームで一番の特徴ともいえるコクピット部分を見ていこう。造形はシンプルで、ほぼマゼンダ一色で随所にライトグレーとなっているコクピットは開閉式になっており、一応内部にも造形はある。ただ、搭乗員らしきフィギュアはついてない。後ろ部分は、バックパックを付けるための穴もあるぞ。

ナイトメアフレームといえば、後ろに大きく突き出したコクピット
バックパックとのコネクト部分は、蓋パーツが存在しない。何か塞ぐパーツがあってもよかったかも!

 可動域で一番気になるのは、「腕」だろう。多重関節になっていてとにかくよく動く。両手を拡げることはもちろん。前腕を上腕にピッタリと折り曲げることが可能だ。また、手の造形も凝っていて、指の1本1本が動きそうなほどだ。さらに腕の可動に一役買っているのが、肩の二重関節で、肩アーマーが動くことで柔軟なポージングを決められるのだ!

 ディテールも繊細な上に、エッジが立っていて触っている手に刺さるほどシャープだ。なお、右の統合兵装腕については最後の武装で紹介する。

ぐあっ!と両腕を開くことも簡単
まるで人間のような腕の折りたたみ
手首にももちろん可動用ジョイントがある
肩の多重関節も行動範囲を拡げるポイント

 股関節もかなりの可動域を再現していて素晴らしい。金属製のユニットだから耐久力も高く、力を込めて動かしても「バキッ」と折れたりしないし、何より輝いているのでマテリアルとしてのビジュアル効果もある。肝心の可動だが、180度に近いハイキックができるくらい前後に可動できるのが素晴らしい。これなら、空中戦を意識したポージングなども楽しめそうだ。

塗装というだけでなく、マテリアルとしての金属パーツの輝きは素敵
そこまであがるんかい! と思うくらいに脚があがる

 脚の造形も、腕以上にトゲトゲしさのエッジが効いているだけでなく、スジ彫りや形状の丁寧な感じがいい。これが半メタリックな塗装と相まって、小さいながらの重厚感を出している。

 そして可動だが、膝、脚のつま先などの動きもいい感じに動くので、支柱で固定しなくても、かなり自由度の高いポージングができそうだ。特に、ナイトメアフレームの場合、特徴のひとつである「ランドスピナー」が収納されている。劇中でランドスピナーは、接地した場所での急加速をするための装置として使われているが、フィギュアとしては直立で設置した状態での安定感を高める効果もあるぞ。

膝部分は、閉じた状態だけでなく開いた状態にもできる
膝でアタックしたら生物系の敵ならノックアウトだ
ランドスピナーは、通常は収納されている
ランドスピナーを引き出すと脳内に「コードギアス」シリーズのおなじみの戦闘シーンBGMが流れて滑走しそう!
つま先は前にも後ろにも動くが、後ろにはかなり内側まで動くのがスゴイ

 最後は右の「統合兵装腕」。ここは、腕ではなく武装として紹介したい。この部分が「鞠熾天」と「紅蓮」の大きな違いで、爪のある大きな手である「アームズ1」と、高周波振動で敵を切りつける「MVS(メーザーバイブレーションソード)」を内蔵した「アームズ2」、そして高出力の電磁波を高周波として放つ紅蓮シリーズの最強武器「輻射波動」を使える「アームズ3」がそれぞれついていて、必要に応じて切り替えできる仕組みだ。構造が複雑で繊細なのでちょっと扱いにくい部分もあるが、どれもこれもカッコイイビジュアルでワクワクする。

3つの武装がひとつになった統合兵装腕。トライアームズとも呼ばれる
造形が繊細なので、武装の切り替えは本体から外してからやると安心かも
MVS展開!シビれる~
「アームズ3」の輻射波動は凄くパワフル
次はどいつを仕留めてやろうか……輻射波動の獲物を探す感じ

オプションパーツをつけて完成させよう!

 すでにお腹いっぱいな気もするが、これからが「鞠熾天」の組み立て開始。まずは、ナイトメアフレームの標準装備ともいえる「飛燕爪牙(スラッシュハーケン)」を両肩に取り付けよう。これがないと立体機動できないしね。なお、「飛燕爪牙」は付属の肩用ワイヤーで実際に飛ばしているようなシーンを再現できるぞ。また、開くギミックも搭載されているのがウレシイ。

追加パーツなしの「中身だけ」状態の「鞠熾天」
交換可能な手首パーツは全部で4種ある。好きなやつを付けよう
「飛燕爪牙」はこのリベット表現が素敵
本体につけると肩の部分が引き締まる
ワイヤーは結構固いので、形状を固定しやすいぞ

 続いては、右肩に付ける「肩パイル」。造型的には特にないが、ゴールドの塗装が凄く鋼鉄感を出していてとてもいい!

「肩パイル」の装着は入る位置が決まっているので注意しよう!
「肩パイル」を装着すると、ナイト感があってイイ!

 バックパック部分は、単体で見ると宇宙船かと思えるほど緻密なデザインをしていてカッコイイ。両側にはエナジー・ウイングを装備できる穴もある。実際に取り付けてみると完全に一体化しないので、後付けした追加装備感があっていい。なお、ハッチを開けるとゲフィオン弾を撃つシーンの再現も可能だ。

バックパックの裏側にはスリットがある
バックパックの表側、この綺麗なフォルムが素晴らしい
実際に装備してみると、存在感がある
ハッチをとるとゲフィオン弾の発射口が露出する。ディテールも細かい

 そして、オリジナルシリーズの途中から登場した飛行ユニットである「エナジー・ウイング」。とにかくボリューミーなサイズ感で、圧倒される。かなり重量があるナイトメアフレームを浮遊させるには、これくらい大きくないといけないのだろう。ちなみにエナジー・ウイングには開閉ギミックもついているので、飛翔シーンの時は開くのを忘れずに!

左右に引っ張ることで飛翔シーンを再現できる
エナジー・ウイングを装着すると、一気にモデルの存在感がアップする
エナジー・ウイングの透明部分は、ホント美しい

 ナイトメアフレームの武装としては、MVSも忘れてはいけない。「鞠熾天」のMVSには十手を思わせるデザインのものが用意されている。これを装備する場合は、持ち手が決まっているので、マニピュレーターを交換しよう。うまく持たせるのは難しいのだが、マニピュレーターの素材がやわらかいので根気よくつかませてくれ!

メーザーバイブレーションソードは接近戦用の武器のひとつ。「鞠熾天」の左手で使える数少ない武器だ
メーザーバイブレーションソードは開閉ギミックが楽しい

展示ブースでカッコイイポージングを決めよう!

 すべてのオプションを装着した「鞠熾天」は、息をのむほど美しい。なので、付属の展示ブース上でカッコイイポージングを決めて楽しもう。脚部からランドスピナーを引き出して滑走させてみたりすれば、「テケテケテテン。テケテテン」という「コードギアス」でお馴染みのBGMを脳内に流れるような気さえする。きっと、本作も映像化すればこのBGM聞けるんだろうなぁ。このように、ガシガシ動かしながらブンドドするのも悪くないが、METAL BUILDのパーツは繊細なパーツもあるので、丁寧に遊ぼうぜ。

METAL BUILDで同じみの展示ブース。「鞠熾天」仕様はロゴとギアスの刻印だ
アームズ1で飛翔するシーンを再現してみた
開かれたエナジー・ウイングを斜め後ろから見るとマジで空を飛んでいるよう
「鞠熾天」が先頭で闘えば、後続は安心できる……と思わせる後ろ姿
戦闘中3種の武器のどれがくるのか判らないのは怖いだろうなー
バックパックで本体を支えることも可能
MVSであるアームズ2は、やはりもっていて様になる
背景を黒にしてみた。アームズ2装備を逆側からパチリ
ランドスピナー使うならアームズ1で突っ込みたい
十手風なメーザーバイブレーションソードもカッコイイ

 今回、「METAL BUILD DRAGON SCALE」を初購入して感じたのが、改めて「ナイトメアフレームって格好いいな」ということを再認識できた。特にこの「鞠熾天」はよく動いたので、「こんなポーズをさせたい!」に完璧に応えてくれた。次作は「ランスロット・アルビオンゼロ(予約終了)」とのことでこちらもマジでカッコイイ。これからもMETAL BUILDのナイトメアシリーズは大注目のアイテムといえるだろう。

「METAL BUILD DRAGON SCALE ランスロット・アルビオンゼロ」もカッコイイ