レビュー
AIRSOFT97「C.A.T. Versatile-8 SMG」レビュー
箱出しでカスタムガン同等の精度とキレ! バッテリー交換も手軽で魅力的
2025年5月3日 00:00
- 【C.A.T. Versatile-8 SMG】
- 4月21日発売
- 価格:39,930円
- 全長:585mm/690mm(ストック展開時)
- 銃身長:200mm
- 重量:2,000g(本体のみ)
- 弾丸:6mm BB(0.2~0.25g)
- 装弾数:93発
- 推奨バッテリー:7.4V 2000mAh 30Cリポバッテリー
- 種別:サブマシンガン
「C.A.T.」は、AIRSOFT97を運営するSPARKによるサバイバルゲーム、スポーツシューティングの機能性を追求した電動ガンシリーズ。馴染み深い「AR15」系を踏襲し、基本メカニズムは独自開発した「機械式可変プリコッキング機構」を採用。電子部品を使わずにピストンを後退位置にセットすることにより、トリガーを引いた瞬間にBB弾が発射される、小気味のよいキレを実現している。
2021年8月に初代4モデルが発売されてから、レシーバー、ハンドガード、マガジンハウジング、ストックなどを変更した派生モデルがこれまでに10機種登場。サバイバルゲームフィールドを訪れれば、“猫使い”を見かけないことがないほどの人気シリーズとなっている。
4月21日に発売された今回紹介する「C.A.T. Versatile-8 SMG(以下:Versatile-8 SMG)」は、「C.A.T.」シリーズとしては初めて「MP5」をモチーフにした「C.A.T. Versatile-8 SMG」が発売された。本製品は「C.A.T. Versatile-5c PCC」に次ぐショートモデルながら、25mm長い200mmのインナーバレルを内蔵。
着脱しやすい「MP5スタイルマガジン」、MP5用サプレッサーを装着可能な「3-Lug」、シリーズ初の「PDWワイヤーストック」などをMP5から継承している。さらにミニSサイズのバッテリーを収納可能なバッテリースペースを確保。さらにサバイバルゲームに特化したニューモデルに仕上げられている。
本稿では本製品の独自機能、使い勝手、実射性能、そしてサバイバルゲームで実際に使った感想などを中心にレビューしていく。
「Versatile-8 SMG」は「MP5」を近代化改修したようなモデル
まずは、「Versatile-8 SMG」の紹介に入る前にモデルとなった「MP5」の基本情報を紹介する。
「MP5」は、H&K(ヘッケラー&コッホ)のMP5は1960年代に開発された9mmパラベラム弾使用のサブマシンガン。ローラーロッキング・ディレイドブローバック方式により、反動が少なく、射撃安定性が高く、命中精度に優れている。
「ルフトハンザ航空181便ハイジャック事件」で、ドイツの対テロ特殊部隊「GSG-9」が使用して人質救出に成功したことで世界的に認知され、各国の特殊部隊や警察に普及。現代でもその命中精度、操作性、信頼性、拡張性の高さから多くの組織で活躍している。
プリコッキング対応電動ガンながら4万円(税込)切りの手頃さ。外観や基本情報
ここからは「Versatile-8 SMG」の紹介に入る。本製品は、「C.A.T.」シリーズの第11弾として4月21日に発売されたモデル。AIRSOFT97での販売価格は3万9930円だ。プリコッキング対応電動ガンで税込み4万円切りというのは、比較的手を出しやすい価格設定だろう。
なお、専用マガジンとして「C.A.T. Versatile SMGマガジン スプリング式 93連」(3,190円)が同時に発売されている。「Versatile-8 SMG」のマガジンは「スタンダードMP5 規格に準拠しており、一部社外製品にも対応します」とされており、筆者が東京マルイ製「MP5用スペアマガジン」(2,200円)を試したところ、装着できることを確認した。ただし、最初に装着しようとしたときには、「対応していないのでは?」と勘違いするほど感触が渋かった。何度も抜き差しを繰り返せばスムーズに出し入れできるようになる可能性もあるが、スムーズな脱着を望むのであれば純正マガジンを使用することをお勧めする。
全長は585mm、ストック展開時で690mm。銃身長(インナーバレル長)は200mm。重量は2,000g(本体のみ)。ハンドガードはアルミニウム合金製で、アッパー、ロアーレシーバーは実銃でも使用されている「PA66/GF30」樹脂(ポリアミド66とガラス繊維の複合素材)を採用。造形の精度がよく剛性も非常に高いが、レシーバーの質感はぱっと見で樹脂だとわかる。この点は好みが分かれる部分かもしれない。
同梱品は、「Versatile-8 SMG」本体、「C.A.T. Versatile SMGマガジン スプリング式 93連」、クリーニングロッド、ロアーストックモジュール、六角レンチ(M4、M3、M2.5)、調節ツール「C.A.T. アジャストツール」、イモネジ(M3×5ミリ)、説明書類。
付属マガジンの「C.A.T. Versatile SMGマガジン スプリング式 93連」は、製品名のとおりスプリング式で、ジャラジャラと音がしない。装弾数は93発。左右側面には半透明のスリットが設けられており、大まかな装弾数を外から確認できる。
なお、スリットからBB弾が見えなくなっても、最大で15発残っている可能性がある。また、補足すると、スリットはあくまでも残弾数を大まかに把握するためのもので、BB弾がなくなったことを示すものではない。
推奨バッテリーは「7.4V 2000mAh 30Cリポバッテリー」。詳しくは後述するが、バッテリースペースが広く確保されておりミニSサイズのバッテリーも使用可能。「PDWワイヤーストック」を採用した電動ガンは大きなバッテリーを収められないものが多い中、「Versatile-8 SMG」の大容量バッテリースペースは大きなアドバンテージといえる。
重量は本体が実測1953g、純正マガジンが実測96.3g。仮に約100gのバッテリー、93発の0.25g BB弾を含めても、合計重量は約2172gと軽量だ。森林フィールドで1日中戦っても、負担とならない軽さと言える。
大容量バッテリーでも出し入れが容易、ゼロインしやすいホップ調整機構
前述した通り、「Versatile-8 SMG」はバッテリースペースが広く確保されて抜き差しが容易。ストックを最大まで伸ばしてから、ストレージロックレバーをスライドさせれば、ストレージカバーを展開可能。あとはケーブルを負荷のかからない場所で折り畳み、バッテリーを収納するだけ。スムーズに装着できる。また、バッテリースペースはストック調整機構とは独立しているので、どんなに乱暴にストックを伸び縮みさせても、ケーブルに負担がかかることはない。
バッテリーの着脱が難しいとゲーム前の準備が慌ただしくなるし、無理にケーブルを収納すれば断線の原因にもなる。バッテリーの抜き差しがストレスフリーな点も本製品の大きな魅了だ。
さらに、初代「C.A.T.」シリーズからの美点としてホップ調整のしやすさを挙げられる。チャージングハンドルを引けば、エジェクションポートが開いたままになるので、ホップダイヤルを片手で回転できる。ホップダイヤルは適度な固さに設定されており回転させやすい。なお、クリック感はないが、その分細かな調整が可能だ。
また、「C.A.T.」シリーズのチャンバーは、バレルクリップ内側に出っ張りが設けられているので、インナーバレルが回転しにくい。さらに、単体で販売されているチャンバーには、押し込む量が違う2種類のホップアームが同梱されており、異なるパッキンを使用した際も調整しやすい。個人的に「C.A.T.」シリーズ以外でも愛用している。是非おすすめのしたい。
シリーズ初の「PDWワイヤーストック」の使い勝手もいい。長さを5段階に調整可能で、ストック下部のレバーを押せば最大の長さに瞬時に伸びる。CQB(近接戦闘)エリアではストックを縮めておいて、精密射撃する際に素早くストックを伸ばす……といった運用が可能だ。
もうひとつ用意されたユニークな機能が「アームブレイス」。バットストック基部部分のパーツをスライドされると展開でき、アームブレイスとして利用できる。左右入れ替えもできるので、利き腕を問わない点もよくできている。利用頻度が高い機能ではないが、シールド(盾)戦などで、安定して片手撃ちできるだろう。
ハンドガードには、8インチの「Versatile-8 AR」と同じパーツを採用。上部の20mmレールは先端以外省略されているが、上下左右に3つの「M-LOK」用のスロットがあり、レールやパーツを装着できる拡張性を備えている。そして、なにも付けなければ、細くて握りやすい。
一般的な「MP5」のようなチャージングハンドルがないので、「HKスラップ」ができないことを寂しく思う方もいるかもしれないが、軽さ、握りやすさ、拡張性を兼ね備えた実用的なハンドガードだ。
なお、「Versatile-8 SMG」にはMP5用サプレッサーを装着可能な「3-Lug」が設けられているが、東京マルイ製次世代「MP5 A5」に付属していた「3LUGマズルアダプター」は使用できなかった。
Airsoft97は、装着確認済みのサプレッサーとして「MADBULL GEMTECH/RAPTORII サイレンサー MP5」(12,100円)を販売している。どうしても「3-Lug」を使いたいのであれば、装着確認済みのサプレッサーの購入を検討したほうがよさそうだ。
個人的にかなり魅力を感じているのが、「C.A.T.」シリーズのメンテナンスのしやすさ。テイクダウンピンをスライドさせてから、チャージングハンドルを押せば、アッパーレシーバーをテイクダウン可能だ(※本稿では詳細を省いているので、必ず説明書を読んでから作業してほしい)。
また、分割式メカボックスを採用しているので、メカボックス上部、インナーバレルとチャンバーをすぐに引き抜ける。パッキンがへたってしまっても、慣れれば10分ぐらいあれば分解、組み立てが可能。自分でメンテナンスに初挑戦するのであれば、「C.A.T.」シリーズはもってこいである。
ただし、「C.A.T.」シリーズに限らず、バレルやパッキンの交換をするのであれば、作業後の初速確認は絶対条件。作業を始める前に必ず「弾速計」を用意してほしい。
インドアで使える初速で、ホップ最弱、最強、適正で初速の変化が少なく扱いやすい
ここからは、「Versatile-8 SMG」の初速や実際の撃ち心地などについて見ていく。なお、本製品ではSPARKより「G&G製バイオBB弾0.25g」の使用を推奨されている。本稿では0.2g弾と0.25g弾でメーカーが異なっている点に注意してほしい。
まず最初に初速についてだが、本製品の初速はインドアでも使えるように設定されている。というのも、0.2g弾(東京マルイ製ファイネストBB)使用時の初速は、ホップ最弱で最大85.3m/s・平均85.3m/s・最小85.1m/s、ホップ最強で最大86.5m/s・平均86.2m/s・最小85.8m/s、0.25g弾(G&G製バイオBB弾)使用時の初速はホップ最弱で最大77.1m/s・平均76.6m/s・最小76.2m/s、ホップ最強で最大79.2m/s・平均78.8m/s・最小78.1m/s、適正ホップで最大79.1m/s・平均78.9m/s・最小78.4m/sとなった。
筆者の体感的に、ホップによって初速が変わるエアガンが多い気がする。そんな中、ホップ最弱、最強、適正で初速が大きく変わらない本製品は、初速が安定していてフィールドに持ち込みやすいエアガンと言える。
連射速度については、ハイテック製「7.4V 1000mAh 30C バッテリー」を使用した際に、最大18.1発/秒、平均16.0発/秒、最小14.2発/秒となった。
計測結果としては連射速度の開きが大きいが、実際には16.4発/秒前後で安定している。ハイサイクル系と比べると物足りなく感じる方もいるだろうが、実際にはこのぐらいの連射速度でも30m先を走っているプレイヤーに当てられるし、指切りすればオーバーキルにならない。ちょうどいい連射速度だと思う。
トリガープルは最大1.35kg、平均1.33kg、最小1.29kg。数値的には電動ガンの中ではやや重めだが、その理由は「シアー」のフィーリングを再現するマイクロスイッチを採用しているため。セミオート射撃時に心地よい感触を得られ、発射寸前までトリガーを引いた状態を保持しやすい。そこから引き切ることで、「機械式可変プリコッキング機構」との相乗効果により、キレのいいセミオート射撃が可能となるわけだ。
射撃音はセミオート時で最大93.4dBA、平均89.59dBA、最小82.8dBA、フルオート時で101.8dBA。射撃音のほとんどはバレル先端から発生する破裂音で、ピストンの打撃音やギア、モーターの音は小さい。そのためサプレッサーを取り付ければ射撃音をかなり小さくできる。20cm前後のサプレッサーを装着すれば、隠密スタイルのプレイも楽しめるはずだ。
弾道については、非常に安定している。セミオートであれば数発撃てば、拳や肘などを狙えるだけの集弾性を備えている。フルオートでもほぼ全弾が余裕で頭部にヒットした。
なお、今回はSPARKから推奨された「G&G製バイオBB弾0.25g」と、個人的に常用している「東京マルイ製ファイネストBB 0.25g弾」を使用してテストしたのだが、撃ち比べたかぎりでは「ファイネストBB」のほうが一回りまとまって着弾していると感じた。筆者は0.28g弾では「G&G製バイオBB弾」を使用しているが、「Versatile-8 SMG」で0.25g弾を使うのであればファイネストBBを選ぶと思う。
サバゲーでカスタムガンにも十分勝てる戦闘力
これまでのスペックに加えて、サバイバルゲームで使用した際の感想も紹介したい。筆者はこれまで「C.A.T.」シリーズを3丁購入し遊んできた。そのうち2丁はほぼフルカスタムが施されたショップ製だが、精度という点では「Versatile-8 SMG」はそれらに引けを取らないと感じた。
少なくとも今回借用した実機では、30~40m先のバリケートから半身を出しているプレイヤーであれば、セミオート3発ほどでヒットできた。ちなみに筆者が直近で購入した「C.A.T.」シリーズの「Mk18 Mod.1」も、同程度の精度を確認している。工業製品なので多少の個体差はあるだろうが、最新の「C.A.T.」シリーズである「Versatile-8 SMG」は高い精度を備えていると感じた。
セミオートのキレ、フルオートの連射速度についても全く不満がない。ちょっと触れるだけで発射されるような設定を施した、電子トリガー&DSG(ダブルセクターギア)仕様のカスタムエアガンに比べれば、「セミオートでの連射速度」は敵わないが、そこまで攻めた電動ガンは一般的なサバゲーマーには必要ないだろう。実際、今回試用した際もCQB(近接戦闘)エリアで出くわした敵プレイヤーにしっかりと当てられた。無論、何度か相撃ちにはなっているが、「Versatile-8 SMG」は、カスタムガンにも十分勝てる戦闘力を備えていると思う。
さらにサバゲーに特化! 初心者にも扱いやすく、上級者の要求にも応えるニューモデル
「Versatile-8 SMG」は、スポーツシューティングというよりも、サバイバルゲームに特に適した電動ガンだ。軽量で扱いやすく、長時間の使用でも負担が少ない。また、ホップ調整が容易で、弾道が安定しており、ショートモデルながら精密射撃もこなせる。さらに、バッテリーの抜き差しが簡単でストレスフリーな点も大きな魅力だ。
デメリットとしては、レシーバーが樹脂製であるため、見た目の好みが分かれる可能性がある。また、連射速度がハイサイクル系と比べると物足りなく感じる方もいるかもしれない。
しかし、総合的には「Versatile-8 SMG」は高い実射性能と使い勝手を兼ね備えている。そして「C.A.T.」シリーズはほぼすべてのパーツが単体で販売されており、カスタムの自由度が高い。初心者にも扱いやすく、上級者の要求にも応えるニューモデルといえる。ぜひ手に取ってみてほしい。
□AIRSOFT97「C.A.T. Versatile-8 SMG」
沖縄県公安委員会 971042300129 道具商 有限会社SPARK
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