レビュー
「MODEROID ニキ・ヴァシュマール」レビュー【聖刻1092】
《白き操兵》の独特なデザイン再現と可動アクションが楽しめる
2025年11月6日 00:00
- 【MODEROID ニキ・ヴァシュマール】
- 開発・発売元:グッドスマイルカンパニー
- 2025年10月21日 メーカー出荷
- 価格:7,800円
- ジャンル:プラモデル
- サイズ:頭頂高約150mm
グッドスマイルカンパニーは、ファンタジー小説『聖刻1092(ワース1092)』より「ニキ・ヴァシュマール」をモデルキットシリーズ「MODEROID」で立体化し、10月21日より出荷を開始した。
「ニキ・ヴァシュマール」は『聖刻1092』の主要人物、ラマス教の寺院の修行僧、フェンが駆る操兵。亡き父、ハオの形見として残された古の操兵であり、秘操兵《八の聖刻》の白の一《白き操兵》と呼ばれる。ファンタジックな意匠が散りばめられ、左右非対称の外観、巨大な盾、腰布に下げた予備の腕部などがノスタルジックな雰囲気を感じさせる。
武器として、背中の聖剣エル・ミュートと、フェンが特注した長棍となる三節棍を操る。
劇中ではフェンの幼なじみリムリアを攫うためカロウナ村を襲撃してきたグルーンワルズ傭兵騎士団に対抗するため、フェンが「ニキ・ヴァシュマール」を起動。リーダーのガシュガルが駆る「ガリオン・シーカ」と対峙するが、《風の門》ゾマの呪操兵「フェノ・ベルガ・ラハン」の介入によりリムリアが連れ去らわれてしまう。
ここからフェンと「ニキ・ヴァシュマール」は、幼なじみを助けるために旅立ち、壮大な運命に巻き込まれていく。
本稿では「MODEROID」シリーズで再現された「ニキ・ヴァシュマール」の魅力に迫る。
令和の時代に白き操兵がモデルキットで蘇る
「MODEROID ニキ・ヴァシュマール」のパッケージから見ていこう。パッケージはコンパクトな印象で、表紙には長棍を構えた「ニキ・ヴァシュマール」が描かれている。劇中の難所《風の巣》での従兵機とのワンシーンを彷彿とさせ、躍動感あふれるものとなっている。
背面には完成見本が掲載され、アクションポーズや商品仕様が記載されている。
中にはランナーが合計16枚入っており、素材はABS、PSとなっている。その他、取扱説明書と塗装済みパーツと水転写デカールが付属している。本キットではDパーツが黄色と灰色の2色が用意され、組み立ての際に指定された色のパーツを使用する。
成型色は黄色を基調に茶色、灰色、黒色で構成されている。一部ランナーには塗装済みパーツが収録されている。操兵の重要なパーツである仮面をはじめ、右腕部に巻き付けた布部分、抜刀状態の聖剣エル・ミュートの刀身などが塗装されている。
水転写デカールには肩の盾の模様や腰布の模様などが収録されている。
中身を確認したところで、続いて組み立て工程を紹介していく。
組み立てるだけで特徴的なシルエットが再現
最初は頭部の組み立て。
頭部は全体から見ても小さめだが、鋭角のシルエットに細かなモールドが施されている。そして、操兵の重要なパーツである仮面部分は目元が塗装され、意志を宿した雰囲気が伝わってくる。
次は胴部の組み立て。分厚い胸板のような装甲にくびれたお腹周りが再現されている。管や装甲モールドなどの造形も施されている。
また、右肩のアンテナ状のパーツや背面の取っ手型のパーツなどもパーツ分けされ、機械的な描写も表現されている。
腰部は股関節に腰布パーツを付けていくような構成となっている。リア・スカートパーツはヒンジパーツで基部と接続され、独立可動しポージングをサポートするものとなっている。
また、左右の腰布部分も左右の軸可動を備え、脚部を前に出す際に逃がすことができるようになっている。腰布は波打つ造形が表現され、柔らかさを感じさせるものとなっている。
腕部は左右で異なるパーツを使用し、左右非対称のデザインを再現している。
肩部は肩口、二の腕の接続の他に装甲用の可動軸を備えている。右腕部は前腕部に布を巻き付けた造形で、肩部も厚めの装甲を纏ったデザインとなっている。
左腕部は肩部に大型の盾を備えている。接続部や補助支柱も細かいパーツで表現されている。また、肩部正面パーツも右腕部と異なるもので細部まで造形の違いが表現されている。
ハンドパーツは平手2種はランナーから切り離して完成し、武器の持ち手は指先パーツを組み合わせることで完成する。
脚部は細かいパーツ分けにより、装甲を纏った太ももと脛部分、独特な形状の膝関節、シリンダーが露出した脹脛パーツなどが表現されている。長いつま先部分は可動を備えている。
次に武器を見ていこう。長棍と抜刀状態の聖剣エル・ミュートはランナーから切り離して完成する。
鞘に納めた聖剣エル・ミュートは鞘部分を組み合わせて、柄のパーツを差し込んで完成する。柄の部分は簡単に取り外しができるので、鞘はそのままに聖剣エル・ミュートの抜刀状態を表現することができる。
また、右肩部に下げた三節棍は収納状態でJ型のフックパーツで取り付けることができる。
ここまでに組み立てた各部位を合わせることで「ニキ・ヴァシュマール」となる。
ここに水転写デカールを貼り付けていく。水転写デカールは必要なデカールをデザインナイフなどで切り取り、水に浸してデカールを浮かせてから指定箇所に滑らせるように移す。余分な水分を綿棒などでふき取ることで貼り付けることができる。
本キットでは足首周りや胸部の細かい部分があり、マークセッターがあると便利だ。
また、腰布部分は波打った造形もあり貼り付けが難しく、マークソフターなどでデカールをやわらかくすることで波打ちにも密着しやすくなる。また、盾の模様のデカールも大きく曲面であるため、貼り付けの際は丁寧になじませて貼り付けよう。
組み立てが完了したところで「MODEROID ニキ・ヴァシュマール」の造形と可動をじっくり見ていこう。
「MODEROID ニキ・ヴァシュマール」商品概要
発売中
価格:7,800円
スケール:ノンスケール
サイズ:頭頂高約150mm
メーカー:グッドスマイルカンパニー
原型制作:大輪正和(MOクラフト)/ミュークリエ
設計:mffp
(C)WARES PROJECT/SHINDOSHA
※画像は試作品です。実際の商品とは多少異なる場合がございます。


























































































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