レビュー

「30MP 式波・アスカ・ラングレー(プラグスーツVer.)」レビュー

豊富な表情デカールやプラグスーツの質感表現、「カシウスの槍」の造形表現に注目

【30MP 式波・アスカ・ラングレー(プラグスーツVer.)】
発売元:BANDAI SPIRITS
発売日:2026年4月25日
価格:4,400円
ジャンル:プラモデル
サイズ:全高約145mm

 今回レビューするのは、BANDAI SPIRITSから4月25日発売のプラモデル「30MP 式波・アスカ・ラングレー(プラグスーツVer.)」。30 MINUTES LABELの新ブランド「30 MINUTES PREFERENCE」第6弾で、『ヱヴァンゲリヲン新劇場版』からの商品化は、「30MP 綾波レイ(プラグスーツVer.)」に続く2人目だ。

『ヱヴァンゲリヲン新劇場版』からアスカが立体化。プラモデルでも豊かな表情を再現

 「30 MINUTES PREFERENCE」とは、2025年3月に展開が開始した30 MINUTES LABELの新たなブランドで、「自分だけの“好き”を創り出そう!」をコンセプトに掲げたプラモデルシリーズだ。『エヴァンゲリオン』シリーズの他にも、『ぼっち・ざ・ろっく!』、『魔法少女まどか☆マギカ』と人気作品のキャラクターたちがラインナップされている。さらに新しい作品のモデルも進行中だ。

 『新世紀エヴァンゲリオン』は1995年にスタートしたTVアニメだが、今回のキットは2007年〜2021年に上映された映画シリーズ『ヱヴァンゲリヲン新劇場版』から式波・アスカ・ラングレーをプラモデル化したものだ。アスカはユーロ空軍のエースで、階級は大尉。「エヴァンゲリオン2号機」のパイロットである。非常に表情豊かで魅力的なキャラクターだ。

「30MP 式波・アスカ・ラングレー(プラグスーツVer.)」パッケージ

 「30MP 式波・アスカ・ラングレー(プラグスーツVer.)」では、赤いプラグスーツ姿のアスカを立体化している。映画シリーズ第2作『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破』での初登場シーンが脳裏に蘇る。仁王立ちでシンジたちを見下ろし、自信満々での登場が印象的だ。キットには「カシウスの槍」と座り用の交換パーツ、バリエーション豊かなハンドパーツが付属している。表情パーツはタンポ印刷済みの2種類と、印刷なしのフェイスパーツが付属し、水転写式デカールで表情を選択できる。今回は素組みレビューに加えて一部モールドへスミ入れを行う。早速キットを組み立てていこう。

鮮烈なプラグスーツの赤と艶!多彩な表情とハンドパーツも完璧!

 まずはランナー全景を見てみよう。A1~OJ3の計10枚のランナーから構成されていて、水転写式デカール、シールが1枚ずつ付属する。トレードマークの赤いプラグスーツを再現するためランナーは赤いパーツが多い。表情再現用の水転写式デカールはなんと21種類も用意されている。

「30MP 式波・アスカ・ラングレー(プラグスーツVer.)」キット一式
色プラ構成で艶の出方も微妙に異なる作りになっている。
メインのプラグスーツのパーツ群。見ているだけで元気が出る綺麗な艶の赤となっている!
顔周りの造形や髪色も忠実に再現されている。アスカらしいさまざまな表情の水転写式デカールも必見だ。
カシウスの槍は艶あり。
表情パーツの歯も成型品で再現されている。
表情の豊富さに驚いた。さまざまなシーンを再現できそうだ!

表情・質感・造形で魅せる、アスカの魅力凝縮キット!

 キットを確認してまず思ったのは、表情のバリエーションが多いこと。新劇場版のさまざまなシーンで見せる多様な表情を再現している。プラグスーツの艶や髪に設けられた可動軸で動きを出せるのもポイントだ。

早速頭部パーツ全景。まずは真剣な表情の式波を組み立てていく。パーツ量も少なくすぐに完成する。
タンポ印刷による顔のパターン2つと水転写式デカール。どの表情にするか迷ってしまうレベルの豊富さだ。
特徴的なロングヘアーは可動式となっているので、風に揺れる髪も再現可能だ。
頭部パーツが完成。髪のレイヤー感が自然で素晴らしいと感じた。
続いて胸部、腰回りパーツの全景。細かいパーツが多いので紛失注意ポイントだ。
胸部パーツの色分けと質感の違いがはっきり分かれている。白が多い綾波より光沢感がある印象だ。
胸部パーツが完成。
胴体部分はシンプルだ。
真ん中のラインに軽くスミ入れをする。
スミ入れで簡単にディテールアップさせることができる。
腕全景。ハンドパーツが非常に多いのが特徴だ。指さしなど綾波とは異なるハンドパーツでアスカらしさを表現している。
腕パーツの完成。細くしなやかな腕になっている。
次に脚部パーツ全景。細く美しいスタイルとなっている。
太もも部分はアンダーゲートだ。
ゲート跡が目立ちにくくなっている。
太もも、脛、足。ふくらはぎのラインにスミ入れするとメリハリが出る。
細く美しいスタイルの脚部が完成。

 アスカ本体の組み立ては以上。オプションはカシウスの槍と座りポーズ用交換パーツが付属するのでそれぞれ組み立てる。カシウスの槍の存在感があり、かっこいい造形になっている。ポーズ用交換パーツは、綾波は膝を抱えた座りポーズだったが、アスカは少女らしいぺたんとした座り方の座り用パーツとなっている。

カシウスの槍は先端のみが別パーツでねじれた部分は一体成形されている。持ち手のハンドパーツとバングルも付属している。
座りポーズは専用パーツで再現する。
少女らしい座り方となっていて、ギャップのある座り用パーツとなっている。
ここまでの全パーツを並べてみる。カシウスの槍は存在感のあるサイズで表現されている。

豊富な表情とハンドパーツで動かして楽しめる!飾るだけで元気がもらえる式波・アスカ・ラングレーが完成

 約2時間弱で「30MP 式波・アスカ・ラングレー(プラグスーツVer.)」の全パーツの組み立てが完了した。30MPらしくパーツ数が少なく、テンポ良く作業が進んだ。完成度も高く、ほとんどの部分は成形色で色分けが再現されているので組みながら楽しめるキットだった。完成したアスカを、まずは前後左右から見てみよう。

完成後はまず全体をチェック。堂々としたアスカの完成だ
綾波の静的な美しさに対して、アスカ「動きのある美しさ」が際立つ。
今回はプラグスーツの腹部とふくらはぎのモールドに黒でスミ入れを施している。

 30MPでは30MLらしい組み立ての手軽さに加えて完成後のポージング遊びにも重点が置かれているように感じる。今回のアスカでは、特徴的な髪型をパーツの分割で再現しており、後ろ髪とツーサイドアップの部分がそれぞれ独立可動し、ポーズに合わせて固定できるようになっている。

後ろ髪、左右の髪を別々に可動させることができる。
細かい腰の角度とハンドパーツで腰に手を当てるポージングも可能だ。

 次に座りパーツを装着したポージングを見てみよう。表情やハンドパーツが豊富なのでいろんなポーズに合わせてシーンを演出できる。

座りポーズ用交換パーツを装着。胸部と膝下を取り外して交換する。
表情とハンドパーツを変えるだけでガラッと雰囲気が変わる。

 表情はタンポ印刷済みフェイスパーツ2種類と印刷なしのフェイスパーツ3つが付属。印刷なしのフェイスパーツには21種の水転写式デカールから選択する方式だ。今回はキリッとした表情と流し目、驚きの表情を選んだ。ほかにも怒り顔や怯え顔などさまざまなバリエーションでアスカらしさを表現できる。

流し目の感じもなかなかいい雰囲気だ。
驚いたシーンもハンドパーツのおかげで自然な感じになる。
綾波と並べるとプラグスーツの微妙な違いを発見することができる。意外と胸回りのディテールが異なる。

 付属するカシウスの槍は、「30MP 綾波レイ(プラグスーツVer.)」に付属した「ロンギヌスの槍」と対をなす存在。持ち手パーツでしっかりと保持することができる。

カシウスの槍を持たせるとこのサイズ感だ。
槍の柄の握り部分は制限がないのでさまざまなポーズでしっかり持たせることができる。

 最後にいくつかイメージカットを撮影してみる。

初登場のシーンを再現してみた。
綾波と並べて飾りたい。
表情と手の差替えで自然なポージングを表現。
椅子に腰掛けるようなポーズは差替えなしで表現できる。
プラグスーツはシンプルなデザインなのでポージングの自由度は非常に高い。

 「30MP 式波・アスカ・ラングレー(プラグスーツVer.)」を組み立ててみて、とにかくアスカの表情にフォーカスしたキットだと感じた。表情や手の豊富なオプションと、髪を含めた各部の広い可動域によって、“アスカらしさ”を組み立てたユーザーが自分なりに表現できるのが非常に面白い。

 小物は綾波に比べて少ないが、その分表情と細かいポージングで飾る人のセンスが出るキットだ。綾波同様に自立はやや不安定なので、飾る際にはアクションベースを使用したい。驚いたのはカシウスの槍で、複雑なねじれの形状が一体成形で再現されている。BANDAI SPIRITSが誇る最新の成形技術として、ここだけでも手に取って見て欲しい部分だと感じた。

 30MPでは、『ヱヴァンゲリヲン新劇場版』から2人のエヴァパイロットが立体化された。この流れで「真希波・マリ・イラストリアス」や「碇シンジ」、「渚カヲル」といった他のキャラクターや、レイとアスカの制服姿などさらなるラインナップの拡大にも期待したい。