特別企画
「相模屋 BEYOND G TOFU 百式とうふ/ザクとうふ改」実食レポート
「これで他のとうふは食べれまい!? ハマーン!」、「う……美味いな、シャアッ!」
2020年6月16日 11:40
- 【ザクとうふ改】
- 発売日:6月3日
- 価格:ザクとうふ改 8機編成 1,999円(税・送料込み)
- 【百式とうふ】
- 発売日:6月3日
- 価格:百式とうふ 8機編成 3,100円(税・送料込み)
2012年、相模屋食料株式会社(以下、相模屋)から第1弾となる「ザクとうふ」が発売され、その驚くべきコラボレーションによって熱中した親父たちがとうふ売り場に殺到したのだった。その後「ズゴックとうふ」、「ビグ・ザムとうふ」、「ドムとうふ」(※現在は発売終了)をリリース、快進撃を続ける相模屋に人類は驚愕した。
そして2020年、歴史は繰り返す。ガンダム40周年でさらなるコラボレーションを実現し、「ザクとうふ」は改良を加え「ザクとうふ改」、そして黄金に輝く「百式とうふ」をロールアウトすることになったのである。相模屋は劇中の「アナハイム・エレクトロニクス」のように敵味方関係なくとうふを製造することになったようだ。ジオン系の技術をもってエゥーゴ向けのとうふも製造してるんですよ? それが企業ってものだものな。
「ザクとうふ改」は全面改良で枝豆風味がよりコク味アップ、「百式とうふ」は金粉入りのカレー風味ソースを”塗る”という前代未聞な仕様で登場、モビルスーツMSN-00100百式の特徴であるボディーカラーの金色を実現する耐ビーム・コーティング”エマルジョン塗装”を施す楽しみを提供している。※エマルジョンとは言ってみればマヨネーズのような分散系溶液を指す。
無類のガンダム好き筆者がこのニュース(6月2日発表)を見て秒で発注したのは言うまでもなかったのだがその2日後にはもう届いてくれた。執筆時点では相模屋のホームページに”お詫び”が掲載されるほどの発注がされているとのことで配送が若干遅れるそうなのでご注意いただきたい。今回はこの2つの豆腐の実食レビューをお届けしていきたい。
凝りに凝ったパッケージ。商品梱包用の化粧箱もこだわりのデザインが!
発注時大きさのこと等まったく考えていなかったので届いた箱をみて驚いてしまった。これそもそも“とうふ”かい? 大きい、大きすぎるよ! 確かに百式・ザクともに8機編成なので合計16機分の段ボールはそりゃ大きくなるはずだ。
そして段ボールを開けてみてさらにうれしくなった。いわゆる化粧箱というものが凝りに凝っている。ガンプラのパッケージチックなデザインは所有欲を存分に掻き立ててくれて箱好きの筆者は”これは捨てられない!”となってしまった。限定ガンプラやパーツ類、雑誌の付録などの小物を入れておくのに最適だ。
クール便で届くので中を取り出したらすぐに水分をふき取って乾燥させることをお勧めする。ちぃっ! 筆者宅の小さいほうの冷蔵庫を満杯にしてくれたっ……戦いは数だよ兄貴!
個包装も捨てられないパッケージ。隙間から覗く商品をずっと眺めていたくなる。
それではまず「ザクとうふ改」から見ていこう。個包装は前バージョンからデザインが変わっているが、とうふを充填する容器は変わらないように見える。モノアイターレットのウインドウ部分の黒、ピンクのモノアイ、なによりボディの緑までも再現していて容器へのこだわりがハンパない。モノアイなどの部分はシールで再現されている。以前も感じたのだが40年くらい前によくあったキャラクターを模したシャンプーボトルを思い出した。もちろんクオリティはダンチなのだが。
続いて「百式とうふ」。アニメ「機動戦士Zガンダム」のころのアニメシーンは徐々にツンツンしたというか、部位の尖ったデザインのメカが全盛になりつつある時代だったと思う。そのころにデザインされたまさに尖ったデザインのモビルスーツだった百式の顔を忠実に再現できているのではないだろうか。容器も金色のカラーリングなことと、目に相当するゴーグル部は黒のシールが貼られてこちらも相当なこだわりっぷりを見せている。
ザクには「ジオン軍マーク」、百式には「百」というファンにはおなじみのプリントまでされていて見た時や食べるときの満足感を強調させてくれている。美味しくいただいた後は容器各1つ、個包装各1つずつ保管することにしよう。
では……実食!
「ザクとうふ改」を皿に出してみる。充填とうふなので容器びっしりに詰まっているので出にくければザクのヘルメットをゆっくり押しながら出していく。無理に押し出すとやられメカ的にすぐ破壊されてしまうので注意が必要だ。
ザクは基本的に”枝豆味”となっているのでまずはそのまま頂いてみる。以前のバージョンを明確に覚えているわけではないので単純な比較はできないのが残念だが、たしかにコクたっぷりの枝豆味を感じる。
固くもなく柔らかすぎでもない程よい抵抗感をまといながらすっと入っていくスプーン。質量感と密度感が伝わってくる。一口食べてみると口の中全体に広がるとうふと鼻に抜けていく枝豆の風味。ファーストバイトでするっとのどを抜けていったら次のひとさじを口に運びたくなる。舌の上で引き延ばされる食感は固めのヨーグルトに近いだろうか。
当初なにもつけずにそのままでOKかも? とは思ったが、このコロナ禍で家飲みの方も多いだろうからキンキンに冷えたビールのアテにぴったり合うだろう。もともと味が付いてるのでちょっとだけ塩を振りかけたらさらにコクがアップしておいしい。あ……居酒屋ででてくる枝豆の食べ方と一緒だ。うん、やっぱそれがいい!お子様はお箸という名のビーム・サーベルでザクをやっつけながらそのままの枝豆味でお父さんと食べるほうがいいかな?
そして「百式とうふ」。こちらは通常の……いやだいぶ濃厚な大豆の味がするとうふだ。これなら反地球連邦組織A.E.U.G.(エゥーゴ)を率いるクワトロ・バジーナ大尉もアーガマでの子守や部下への気配りなど「なにやってんだろう、俺?」的な日頃の疲れを取り払ってくれるだろう。こちらも「ザクとうふ改」同様のスプーンの入り方でほどよい感触が伝わってくる。製法は同じで、味付けが異なるということなのだろう。
白いままではアニメ「模型戦士ガンプラビルダーズ」に登場するガンプラ「白式(びゃくしき)」の再現になってしまうので、さっそくゴールドに染めてみよう。適当な筆やスプレーボトルがなかったのでお好み焼きソース用のハケを使ってみる。
ソース自体を小袋からいったん別容器に移してハケでかき混ぜる。ソースはわりかし粘度が高く、塗ってもたれにくそうな感じだ。香りを嗅いでみるとパッキリした強めのカレーの香りが付けられている。あまり目立つほどではないが金粉が入っているということなので百式の気高さをいっそう引き立ててくれる。
ソースがたれたら汚くなるので頭頂部から塗ってみる。本体がとうふなので潰したり欠けたりさせないように慎重に塗っていこう。いくらガンダムとは言え、”塗装するとうふ”というのは中々の衝撃が走る。40年前の1色で成形されていたガンプラを塗装していくのを思い出した。親子で作業するなら「昔のガンプラは色塗らないとダメでなぁ」などと会話を楽しみながら作業できる仕組みがうれしい。
容器にあるゴーグルの形に”海苔”(味付けされていない海苔を推奨)を切り出しておいたので慎重に貼り付ける。ソースが塗ってあるので接着剤代わりになる。これで完成だ。
カレー風味モードの「百式とうふ」を食べてみる。スプーンを入れるがソースの粘性が高くあまりソースが入り込んでいく気配はない。あまり粘性が低いと”重力の井戸の底”へたれて頭頂部の色が流れて薄くなるだろうからこの粘度が必要だったのだろう。ファーストバイトでは確かなカレー風味を伝えてきた。
これは何だ……何の味だというんだ……?(眉間にイナズマピキーン!)そうかシャアめっ!これは”カレーせんべい”の味だな!? 何かに似ているなぁ……と思っていたら”カレーせんべい”の味っぽかった。なるほど、カレーせんべいの製造で使われているだろう液体をそのまま転用したのではないだろうか。やるな、相模屋!
口の中でのばしてみるとすぐに大豆本来の風味で満たされてくるがカレー風味もちゃんと残っていてそれが交互に押し寄せてくる。まるでニュータイプ同士の感応のときのような波のイメージが沸き上がってきた。
とうふ本体にカレー風味ソースを塗り広げるとカレー風味が薄くなると感じるところもあるので、塗るのに飽きたらソースは別容器にして”つけ豆腐”的な感じでたっぷりのソースにとうふを絡めて食べるとパンチが効いててさらにおいしい!一度お試しあれ。
これでザクも百式もあと7機ずつしかなくなった。多いのか少ないのかはわからないがザクはともかく百式が8機もあるのでアニメ「機動戦士ガンダムZZ」でガンダムチームが代わる代わる搭乗していたのを思い出しながら食べることにしよう。まだだ、まだ終わらんよ!
見せてもらおうか……とうふにかける相模屋の可能性とやらを!
今回のレビューにあたり、メーカーである相模屋のサイトを閲覧していくと”とうふにかける意気込み”がすごい、と感心させられぱなしであったことを付け加えさせていただきたい。2012年の「ザクとうふ」の実現など「おとうふの世界を広げる」ことを主眼に発展してきた同社のとうふのバリエーションは目を見張るものがある。筆者も早速サイトにあるおしゃれなパッケージに身を包んだとうふ達を試していきたいと思う。
筆者は15年ほど前にダイエットにチャレンジしていたことがあるのだが、その時は野菜ととうふだけを食べていたのを思い出した。もちろん栄養素的には問題アリなメニューだが、それだけでも美味しいうえにどんな食材やドレッシングにも合い、それでいてお腹にたまるとうふの偉大さをそこで感じたことがある。なにより大豆由来なので健康食材としてもパーフェクトだし、いろんな種類のとうふ、たとえば通常の絹や木綿、寄せ豆腐など各メーカーが様々なタイプのとうふを発売していた。味も食感も全然違うので飽きることもなく続けられ、目標を達成できたことを思い出した。
当時はこの相模屋のラインナップ程の種類があったわけではなかったので、もし今チャレンジするとしたら毎回がとても楽しいダイエット食となるだろう。その暁には百式があるならやっぱりキュベレイも欲しいなぁ、超大型アクシズとうふもいいなぁ……などと今後の相模屋の「G TOFU」の展開に期待しつつ今回のレビューはこれで終わり。あ、またダイエットもしたいし!
その名は”ザク式”。金色に輝くザクはガンダムに勝てるのか!?
おまけでカレー風味ソースをかけた「ザクとうふ改」をやっておかねばならないと思い、実行してみた。言うなれば”カレー風味がする枝豆風味のとうふ”なわけだが両方を買われたら試してみてもらいたい! 最初は混乱するものの交互にカレーと枝豆の風味が押し寄せてくるが、やはりカレー風味の強さが勝っちゃうかな?そういったアレンジもまた楽しいものだ。例の「オイルシャアディン」を横においてもいいかもしれない。これだけで食事になってしまう感じだった。
特設サイトでは今回の「百式とうふ」を使った「塗装コンテスト」を実施しているとのことなので、想像力をフル稼働させてアニメ「機動戦士Zガンダム」を再現するもよし、カラフルな百式を集めて「百式チーム」を作るもよし、まさにコロナ禍でも楽しめる食材と機会を提供してくれた相模屋に礼を申したいと思う。ジーク・相模屋!
(C)創通・サンライズ