特別企画
「水星の魔女」からガンプラ「HG ガンダムルブリスウル」をミリタリー調に全塗装
ウェザリングで地上運用時の姿を表現
2023年3月31日 00:00
- 【HG 1/144 ガンダムルブリスウル】
- 発売元:BANDAI SPIRITS
- 発売日:2023年3月4日
- 価格:2,090円(税込)
今回は「機動戦士ガンダム 水星の魔女」より「HG 1/144 ガンダムルブリスウル」の作例を紹介します。ガンダムルブリスウルが所属する反スペーシアン組織「フォルドの夜明け」は地球を活動拠点としているため、地上での運用を妄想してミリタリー調に全塗装していきます。
反スペーシアン組織「フォルドの夜明け」が運用するガンダムルブリスのカスタム機
今回作成するガンダムルブリスウルは機動戦士ガンダム 水星の魔女にて反スペーシアン組織「フォルドの夜明け」が運用するMSです。改修元となったガンダムルブリス量産試作型のGUNDフォーマットの基本コンポーネントのみを流用し、外装やフレームなど、そのほとんどが新規で製造されています。
最新フォーマットを使用したハイディテールキット
今回作成する「HG 1/144 ガンダムルブリスウル」は2023年3月4日に発売されたキットです。これまでの水性の魔女キットと同様にポリキャップ、ABS不使用で塗装派のユーザーにも優しい仕様となっています。本キットの成型色は外装部分が劇中の配色と比較して、青みが強い成型色となっていることが特徴です。付属のカラーガイドは成型色の配色を再現するためのものなので、アニメカラーの再現をする場合はアレンジが必要です。
「HG 1/144 ガンダムルブリスウル」をミリタリー調に全塗装
それではガンダムルブリスウルを制作していきましょう。ガンダムルブリスウルは地球で活動する反スペーシアン組織が運用するMSということで、地上での運用を行なったという想定でミリタリー調に全塗装を行なっていきます。
まずは仮組を行なっていきます。
ディテールアップの第一歩、アンテナのシャープ化
HGシリーズのガンプラは安全対策のためにアンテナ端部にフラッグが取り付けられています。今回の作例でもディテールアップの第一歩としてアンテナのシャープ化を行なっていきます。
本キットの合わせ目は一か所だけ!パーツの合わせ目消し
アンテナのシャープ化が完了したら次は合わせ目消しを行なっていきます。しかしながら、本キットの合わせ目はほとんどなく、段落ちモールドとなっています。唯一合わせ目が発生する箇所としてビームガトリングガンの砲身部分があります。今回はこの部分のみ合わせ目消しを行なっていきます。
エッジのシャープ化とモールドの彫り直しでよりメリハリを与える
本キットは平面を組み合わせたデザインとなっていますが、そのままではパーツのエッジが丸みを帯びているほか、分割されている装甲板が1パーツにまとめられています。そのため、エッジのシャープ化とモールドの彫り直しでメリハリを与えていきます。
お手軽にパーツの肉抜き穴を塞ぐ
本キットのかかとパーツはワンパーツで成型されており、足裏部分に肉抜き穴があります。これまでの作例ではポリパテを使用して肉抜き穴を塞いでいましたが、今回のかかとパーツは肉抜き穴が平面で構成されているのでプラ板を使用して肉抜き穴を埋めていくこととしましょう。
これにて加工は完了です。パーツを洗浄したら塗装作業に入っていきましょう。
Mr.カラー AFV・戦車模型用特色をベースにミリタリー調に仕上げる
それでは塗装を行なっていきましょう。まずは下地にサーフェイサーを塗布していきます。サーフェイサーにはガイアノーツの「サーフェイサーエヴォ」を使用していきます。
サーフェイサーの塗布が完了したら仕上げ色を塗装していきます。今回は地上での運用があったと想定して配色を決定していきます。ガンダムルブリスウルの設定色はグリーン系のカラーリングとなっています。そこで、今回はクレオスのMr.カラー AFV・戦車模型用特色からよさそうな色を選択していきます。今回は「ロシアングリーン”4BO”」を使用していきます。
次にホワイト部分を塗装していきます。先ほどグリーン部分をミリタリーカラーで塗装したため設定色のホワイトのままでは浮いてしまうと考え、黄色がかったカラーを選択していきます。今回はクレオスの「Mr.カラー 飛行機模型用カラー 黄土色」を使用します。
次は関節部のカラーを塗装していきます。関節部は成型色のままでも十分にいい色ではありますが、これまでに塗装した外装色に比べると少し暗い印象を受けました。そこで、明るめのグレーを塗装することとしました。今回はクレオスの「Mr.カラー 軍艦色(2)」を使用していきます。
関節色の塗装が完了したら、顎パーツの塗装を行ないます。ガンダムルブリスウル唯一の赤色パーツでありこれも成型色のままでは明るすぎるので暗めのレッドで塗装していきます。クレオスのミリタリー系の塗料には赤系の色は種類が少ないので、今回は「Mr.カラー ガンダムカラー MSシャアレッド」を使用していきます。
最後にセンサー部分の塗装を行ないます。センサー部分は設定のメタリックグリーンに合わせて塗装することとしました。今回はクレオスの「Mr.メタリックカラーGX GXメタルグリーン」を塗装していきます。
仕上げ色の塗装が完了したらトップコートを塗布していきます。トップコートはセンサー部のみつや有り、その他はつや消しで仕上げました。トップコートの塗布が完了したらウェザリングを行なっていきます。
MSの運用背景を考察し、ウェザリングを行なう
今回制作しているガンダムルブリスウルは地上での運用があったと想定しています。また、反スペーシアン組織「フォルドの夜明け」はテロ組織でしょうから、前線に投入するMSの整備は十分に行なえていないのではないでしょうか。そこで、今回のガンダムルブリスウルにはサビや土汚れといったウェザリングを施していきます。
まずは作業しやすいようにパーツをある程度のブロックまで組み上げます。組み立てが完了したらウォッシングを行ないます。塗料はクレオスの「Mr.ウェザリングカラー グランドブラウン」を選びました。
ウォッシングが完了したら次はオイルシミの表現としてピンウォッシュを行なっていきます。塗料はガイアノーツの「ガイアエナメルカラー オイル」を使用します。
ピンウォッシュが完了したら次はスポンジチッピングで機体のサビを表現します。今回はガイアノーツの「ガイアエナメルカラー 赤サビ」と「ガイアエナメルカラー 黄サビ」を使用しました。
ここまでウェザリングが完了したら最後に塗装の剥離表現を追加します。塗料はタミヤの「エナメル塗料 クロムシルバー」を使用しました。
過酷な環境で運用されるガンダムルブリスウル
これにてウェザリングは完了です。それでは完成したガンダムルブリスウルを見ていきましょう。
実在の兵器のようにずっしりとしたカラーリングになりました。
いかがでしょうか。今回は地上での運用を妄想した配色としました。プラモデルは作り手によって自由に配色やその機体が置かれた状況を表現できます。この記事をきっかけに自分オリジナルのストーリーを持ったガンプラを作ってみてはいかがでしょうか。
使用工具 | 品名 |
ニッパー | GSIクレオス Mr.シャープネスニッパー両刃タイプ |
ニッパー | ゴッドハンド アルティメットニッパー5.0 |
ナイフ | タミヤ モデラーズナイフ |
やすり | ピットロード PY07「フィルムスティックやすり 400番」 |
やすり | ゴッドハンド エッジ出しヤスリ |
カンナ | HEMIxIPD ぷら用カンナ |
スジ彫り | ファンテック スジ彫りカーバイト0.15 |
スジ彫り | クレオス Mr.ラインチゼル0.2mm |
スジ彫り | クレオス Mr.ラインチゼル0.3mm |
スジ彫り | ゴッドハンド スピンブレード |
接着剤 | クレオス Mr.セメントSPB(ブラック) |
接着剤 | ウェーブ ×3G高強度 |
工程 | 使用塗料 |
下地色 | ガイアノーツ サーフェイサーエヴォ |
上塗り(外装グリーン) | クレオス Mr.カラー AFV・戦車模型用特色 ロシアングリーン”4BO” |
上塗り(外装ホワイト) | クレオス 飛行機模型用カラー 黄土色 |
上塗り(外装関節) | クレオス Mr.カラー 軍艦色(2) |
上塗り(外装レッド) | クレオス Mr.カラー ガンダムカラー MSシャアレッド |
上塗り(センサー) | クレオス Mr.メタリックカラーGX GXメタルグリーン |
トップコート(つや消し) | クレオス Mr.スーパークリアーつや消し |
トップコート(光沢) | ガイアノーツ Ex-クリアー |
ウォッシング | クレオス Mr.ウェザリングカラー グランドブラウン |
ピンウォッシュ | ガイアノーツ ガイアエナメルカラー オイル |
チッピング | ガイアノーツ ガイアエナメルカラー 赤サビ |
チッピング | ガイアノーツ ガイアエナメルカラー 黄サビ |
塗装剥げ | タミヤ エナメル塗料 クロムシルバー |
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