特別企画

ゼロから始めるポケモンカードゲーム(実践編)

ポケカのルールや用語を丁寧に解説。これで遊べます

 本特別企画では、ポケモンカードゲーム(以下ポケカ)は、本格的TCG(トレーディングカードゲーム)に興味はあるが、まだ一度もプレイしたことがないという人を対象に、ポケカを始めるのに必要な準備から、ポケカの遊び方までを解説していく。前回は、準備編として、ポケカを始めるために用意する必要があるアイテムについて紹介したが、今回はいよいよ実践編として、ポケカの用語やルール、遊び方などを解説する。

まずは、ポケカ用語を覚えよう

 まず、ポケカでよく使われる専門用語を解説しよう。ルール説明でも使われる用語なので先に覚えておいた方がよい。

・山札
プレイマットの山札の位置に置かれたデッキのこと。山札の位置は、右側の相手に近い場所である。

・手札
手に持っているカードのこと。扇形に広げて持つと見やすい。相手に見えないように注意しよう。

・トラッシュ
他のTCGでは墓地などと呼ばれる、使い終わったカードやバトルで負けたカードを置くための場所。トラッシュにカードを置くことを「トラッシュする」と表現する。

・バトルポケモン
バトル場に出ているポケモンのカード。バトルポケモン同士が戦う。

・ベンチポケモン
手前のベンチに置かれているポケモンのカード。待機中のポケモンとなる。

・サイド
プレイマットの左側のスペースおよびそこに置かれたカード。対戦開始時はお互いに6枚ずつカードをサイドに置く。

【場の説明】
中央がバトル場、その手前がベンチ、左側がサイドとなる。右奥に山札(デッキ)を置き、右手前がトラッシュである

カードの種類と見方

 次にポケカのカードの種類と見方を解説する。ポケカのカードは大きく4種類に分けられる。なお、以下の説明(特にカード種類などの表記位置)は、2023年1月20日以降に発売された製品を対象にしたものだが、それ以前に発売されたカードでも基本的には変わらない。

・ポケモン
バトルの主役となるカード。左上に「たね」「1進化」「2進化」などと書かれており、その右側にはポケモンの名称が書かれている。右上の数字は、ポケモンのHP(体力)であり、その右側のマークがそのポケモンのタイプを表している。下半分に書かれているのは、そのポケモンが使える「ワザ」である。その下には、弱点や抵抗力が書かれている。

・エネルギー
ポケモンがワザを使うために必要なエネルギーをポケモンに与えるカード。右上に「エネルギー」と書かれている。草エネルギーや炎エネルギーなど全部で8種類の基本エネルギーの他に、特別な効果を持っている特殊エネルギーがある。

・トレーナーズ
いろいろな効果を持ち、バトルを助けてくれるカード。右上に「トレーナーズ」と書かれている。トレーナーズは、さらに「グッズ」「サポート」「ポケモンのどうぐ」「スタジアム」の4種類に分類でき、左上にその種類が書かれている。グッズは、自分の番(ターン)に何枚でも利用でき、使ったらトラッシュする。サポートは、自分の番に1枚しか使うことができず、使ったらトラッシュする。ポケモンのどうぐは、ポケモンに付けてポケモンを強化するためのカードで、自分の番に何枚でも利用できるが、1匹のポケモンに付けられるのは1枚までとなる(付け替えもできない)。スタジアムは、対戦の場全体に影響を与えるカードで、使ったらそのまま場に出しておく。また、自分の番に1枚しか使えず、スタジアムが場に出ている状態で、どちらかのプレイヤーが別の名前のスタジアムを場に出したら、前に出ていたスタジアムはカードの持ち主のトラッシュに置く。

・特別なカード
ポケモンの一種だが、名前の最後に「ex」や「V」「VSTAR」「VMAX」などの文字が付いているカードや名前が「かがやく」で始まるカードは、特別なルールを持っており、「ルールを持つポケモン」と呼ばれる。例えば、「かがやくゲッコウガ」は、デッキに1枚しか入れることができない(通常は4枚まで)。

 このように書くと、種類が多くて難しそうに思われるかもしれないが、基本的にカードの右上と左上を見ればどんなカードかわかるようになっているので、まずは、カードの右上と左上をチェックすればよい。

【ポケカのカードの種類】
バトルの主役となる「ポケモン」。右上の数値がHPで、右上のマークがタイプを表している
ポケモンに付けて使う「エネルギー」。これは基本水エネルギー
特別な効果がある特殊エネルギー「ジェットエネルギー」
自分の番に何枚でも使える「グッズ」の一つ「ハイパーボール」
1回の自分の番に1枚しか使えない「サポート」の一つ「ネモ」
ポケモンに付けて使う「ポケモンのどうぐ」の一つ「げんきのハチマキ」
場に出して使うスタジアムの一つ「レッスンスタジオ」
特別なカードの一つ「ミミッキュex」

ポケカの勝利条件

 それでは、ポケカの基本的なルールについて解説していきたい。準備編でも説明したが、ポケカは数多く存在するTCGの中でも、比較的ルールがシンプルで分かりやすい。基本的にバトル場に存在できるポケモンは1匹ずつで、バトルも1vs1での戦いが基本となる。また、相手の番(ターン)にこちらがカードを出して、相手の動きを阻害するようなことはできないので、初めてTCGをプレイする人でも悩むことが少ない。まずは、勝利条件を理解することが重要だ。ポケカは、お互いにポケモンをバトル場に出し、ポケモンバトルを行うゲームだが、最終的な勝利条件は3つある。

・自分のサイドを全部取る(相手のポケモンをきぜつさせると、自分のサイドからカードを取れる)
・相手のバトル場にポケモンが1匹もいなくなる
・相手の番が来たときに、相手の山札が0枚で山札からカードを引けない

このどれかを満たせば、勝利となる。最後の条件は注意が必要で、TCGによっては自分の山札が0枚になった瞬間に負けになるものもあるが、ポケカは0枚になってもその時点では負けではなく、次の自分の番が来てカードを引けなくなったら負けとなる。

 ポケカのプレイヤーは、この3つの条件のどれかを満たすことを目指してプレイをするのだ。

ポケカの対戦の流れ

 TCGは、基本的に自分と相手で交互にプレイを行うゲームであり、それぞれの番(ターン)は、いくつかのフェイズに分かれる。ポケカの場合、番の流れもシンプルで、

山札から1枚カードを引く
     ↓
・エネルギーを付ける
・ベンチにたねポケモンを出す
・ポケモンを進化させる
・にげる
・トレーナーズを使う
・特性を使う
     ↓
ワザを使ってバトルを行う

 という3つのフェイズから構成されている。自分の番が回ってきたら、最初に必ず山札から1枚カードを引く必要がある。次のフェイズは、「・」が付いているプレイを好きな順番で行うことができる。ただし、エネルギーは基本的に自分の番毎に1枚しか付けることができない。ベンチに出せる“たねポケモン”の数は5匹までで、手札にたねポケモンがあれば、好きなだけベンチに出すことができるが、空きがなければ出すことはできない(いわゆる押し出しは不可)。

 ポケモンは、進化することで、姿が変わり能力も強化されることが特徴だ。ポケカでもそのギミックはもちろん採用されており、「たねポケモン」→「1進化ポケモン」→「2進化ポケモン」と進化する。進化の段階は、カード左上にある進化マークで確認できる。

 もちろん、進化の仕方は決まっており、例えば、たねポケモンの「ママンボウ」なら1進化で「ウェルカモ」、2進化で「ウェーニバル」となる。1進化ポケモンや2進化ポケモンは、直接バトル場に出すことはできず、必ずバトル場に出ているその進化元のポケモンに重ねて出すことになる。バトル場に出ているポケモンだけでなく、ベンチのポケモンも進化できる。また、自分の番に何匹でも進化させることができるが、バトル場に出したばかりのポケモンや進化したばかりのポケモンをすぐに進化させることはできない(次の自分の番まで待つ必要がある)。

 「にげる」を選べば、バトル場にいるバトルポケモンをベンチにいるベンチポケモンと入れ換えることができる。ただし、「にげる」を実行するには、ポケモンの「にげる」の欄に書かれている無色マークの数のエネルギーを、バトルポケモンから剥がしてトラッシュに置く必要がある。また、「にげる」は、自分の番に1回までしか行えず、ベンチポケモンが1匹もいないときにも「にげる」を選択することはできない。

 トレーナーズは、カードの種類のところでも説明したように、いろいろな効果を持ち、バトルを助けてくれるカードだ。トレーナーズを上手に使うことが、ポケカ上達のポイントでもある。トレーナーズは、グッズ、サポート、ポケモンのどうぐ、スタジアムの4種類に分類できるが、グッズは自分の番に何枚でも利用でき、サポートは自分の番に1枚しか利用できないという違いがある(サポートは先攻プレイヤーの最初の番には使えない)。グッズとサポートは使ったらトラッシュに置く、使い捨てのカードである。ポケモンのどうぐは、自分の番に何枚でも使え、ポケモンに付けて使う(ポケモン1匹に付けられるポケモンのどうぐは1枚まで)。スタジアムは、場に残って継続的に効果をもたらすカードで、場には1枚までしか出せない。

 ポケモンによっては「特性」を持っているものもある。特性持ちのポケモンがバトル場に出て入れば、その効果を使うことができる。特性は、発動することを選択するものと、バトル場に出ているだけで自動的に効果を発揮するものがある。特性は、ワザとは違って使っても自分の番は終わらない。

 これらの行動を全て行ったら、いよいよポケモンのワザを使ってポケモンバトルを行うことになる。他のTCGでいう、アタックフェイズに相当する。ワザごとに必要なエネルギーが決められており、そのエネルギーがポケモンに付いていればワザを使うことができる。カードのワザ名の左に書かれているマークが、必要なエネルギーを表しており、右の数値が相手のポケモンに与えるダメージとなる。ワザを1回使うと、自分の番は終了する(先攻プレイヤーの最初の番は、ワザを使うことができない)。

 文章で説明すると長くなるので、面倒に思われるかもしれないが、実際にやってみると、流れはシンプルであり、すぐに覚えられるだろう。要するに、自分の番が来たら山札から1枚カードを引いて、たねポケモンを出したり、ポケモンを進化させたり、グッズやサポートを使うなど、できることを一通りやったら、ワザを使って相手のバトルポケモンにダメージを与えればいいわけだ。

【ポケカの対戦の流れ】
自分の番が来たらまず最初に山札から1枚カードを引く
次に、「エネルギー」をポケモンに付ける
ポケモンを進化させる
左がたねポケモンの「ママンボウ」、中央が1進化ポケモンの「ウェルカモ」、右が2進化ポケモンの「ウェーニバル」となる。左から右に順番に1段階ずつ進化させていく
トレーナーズを使う
「ウェーニバル」の特性「エナジーカーニバル」を使う
自分の番の最後にワザを使う

バトルのダメージの算出方法と特殊状態について

 ポケカ初心者が戸惑いやすいのが、バトルにおけるダメージの算出方法や特殊状態に関するルールだ。

 ポケモンのワザはそれぞれ相手のバトルポケモンに与えるダメージが決まっており、例えば、「クワッス」のキックなら、相手のバトルポケモンに20のダメージを与える。これが基本のダメージとなる。しかし、相手のバトルポケモンが弱点や抵抗力を持っていると、実際にそのポケモンが受けるダメージが変わってくるのだ。

 ゲームのポケモンをプレイしたことがある人ならよく知っているだろうが、ポケモンには「草」や「炎」といったタイプがあり、それぞれ相性がある。ポケカの場合、カードの右上にあるマークでタイプがわかるようになっており、弱点や抵抗力は、ワザの下の欄に書かれている。弱点のタイプを持つポケモンのワザを受けると、受けるダメージが2倍になり、抵抗力のタイプを持つポケモンのワザを受けると、受けるダメージがその抵抗力のところに書かれている数値分マイナスされる。また、ワザを使うポケモンやダメージを受けるポケモンに、ダメージを変更する効果がかかっている場合は、その効果も計算に入れる。

 ワザのダメージの計算の順番は、「ワザのダメージ計算」→「ワザを使う(ダメージを与える)ポケモンが受けている効果」→「弱点や抵抗力の計算」→「ダメージを受けるポケモンが受けている効果」となる。なお、ベンチにいるベンチポケモンは、弱点や抵抗力を持っていても、ダメージ計算には反映されない。

 ポケモンが受けるダメージの分、ダメカンをポケモンの上に載せるが、ポケモンのHP以上のダメージを受けたポケモンは「きぜつ」する。きぜつしたポケモンは、ついているカードごとまとめてトラッシュに置き、ベンチポケモンから1匹選んでバトル場に出す。このときにベンチポケモンが1匹もいなくて、バトル場に出せない場合は、その時点でそのプレイヤーが負けとなる。

 相手のポケモンをきぜつさせたプレイヤーは、自分のサイドからカードを1枚とって手札に加える。同時に何匹かきぜつさせた場合は、その分サイドからカードを取ることになる。また、「ポケモンex」のような特別なポケモンをきぜつさせた場合は、サイドからカードを2枚取ることができる。前述したように、自分のサイドのカードを全部取ることができればその時点で勝利となる。

 自分の番が終わると、ポケモンチェックを行う。ポケモンチェックとは、お互いのポケモンの状態を確認することで、具体的には特殊状態のポケモンのチェックを行い、ポケモンチェック時に働く特性やトレーナーズがあれば、その効果を適用する。ポケモンチェックが終わると、相手の番となる。

 特殊状態とは、バトルによってポケモンが「マヒ」や「どく」「やけど」などの状態になっていることだ。こうした特殊状態になるのは、バトル場にいるバトルポケモンだけで、ベンチポケモンは特殊状態にならない。また、「にげる」やグッズによってベンチに戻すと、特殊状態から回復する。「マヒ」状態になったポケモンカードは、目印として横向きに置く。また「マヒ」状態では、自分の番に「にげる」や「ワザ」が使えなくなるが、「マヒ」状態で自分の番が1回終わると、番の終わりに「マヒ」が解けて回復し、カードを縦にする。また、進化させても「マヒ」から回復する。「どく」状態のポケモンには、目印として「どくマーカー」を載せて区別し、ポケモンチェックのたびにダメカンを10ダメージ分載せる。「やけど」状態のポケモには、目印として「やけどマーカー」を載せて区別し、ポケモンチェックのたびにダメカンを20ダメージ分載せ、コインを投げて表なら「やけど」から回復、裏なら「やけど」は続く。その他、「ねむり」や「こんらん」といった特殊状態もある。

【バトルのダメージ算出やポケモンチェック】
「ウェーニバル」の弱点は雷タイプである
「マルマイン」は雷タイプのポケモンだ
「マルマイン」のワザ「ピッカリだま」は60ダメージだが、「ウェーニバル」の弱点のタイプなので、2倍の120ダメージを受ける
「ヒラヒナ」の弱点は悪タイプで、悪タイプのポケモンから受けるダメージが2倍になる。また、闘タイプのポケモンには抵抗力があり、受けるダメージが-30される
「どく」状態のポケモンには、ポケモンチェックの度にダメカンを10ずつ載せていく

実際のポケカの対戦の流れ

 ポケカに限らず、TCGのルールを文章で説明しようとすると、どうしても長くなってしまう。説明が長く、読んでいて難しいと思われたかもしれないが、上で説明したことをすべて理解しなくても、基本的なルールと流れさえ理解すれば、十分に遊ぶことはできる。公式サイトで「9分でわかるポケモンカードバトル」と題した9分間の動画が公開されているので、この記事を一通り読んでからその動画を見てみると、より理解が深まるだろう。

【9分でわかるポケモンカードバトル】

 それでは、実際にポケカをプレイする際の手順を写真中心に紹介する。

 まず、じゃんけんで先攻・後攻を決める。じゃんけんで勝った方が、先攻か後攻を選ぶ。次にデッキをよくシャッフルして、山札の場所に置く。筆者や子どもたちは、ディールシャッフル(トランプなどでプレイヤーに配るようにいくつかの山に分けるシャッフル)→ファローシャッフル(デッキを半分ずつに分けて、横から交互になるように差し込むシャッフル)→ヒンズーシャッフル(よくトランプなどで使われるデッキの上側の一部を下に送っていくシャッフル)の順でデッキをシャッフルしている。これはあくまで一例であり、この通りでなくてもよいが、偏りが出ないように複数のシャッフル方法を組み合わせることをおすすめする。なお、競技的にプレイする場合は、お互いシャッフルが終わったら、相手にデッキを渡してさらにシャッフルしてもらう(相互シャッフル)をすべきだが、カジュアルにプレイする場合は、シャッフル後のデッキをいくつかの山に分け、それを重ねる順番を相手に指定してもらう程度で十分だろう。

 次に、最初の手札としてお互い山札の上から7枚を引いて、相手に見えないように手に持ち、中味を確認し、手札の中から「たねポケモン」を1枚選んで、バトル場に裏にして出す。このとき、手札に「たねポケモン」が1枚もない場合は、手札を全て山札に戻してもう一度シャッフルを行ない、手札の7枚を引き直す。こうして引き直した場合、相手のプレイヤーは、引き直した回数分山札を追加で引くことができる。

 続いて、手札にまだ「たねポケモン」があれば、裏にして5枚までベンチに出すことができる(手札に「たねポケモン」がある場合でも、1枚もベンチに出さなくてもよい)。次に、山札の上から6枚を裏のままサイドの位置に置く。これで対戦準備は完了だ。

【ポケカ対戦の準備】
じゃんけんをして先攻・後攻を決めたら、お互いにデッキをよくシャッフルする。まずは、枚数確認もかねてディールシャッフルを行なうとよい
続いて、ファローシャッフル(横入れ)を何度か行なう
最後にトランプなどでよく使われるヒンズーシャッフルを行なうのが、筆者がよくやるシャッフル方法である
シャッフルが終わったら、山札の上から7枚カードを引いて、「たねポケモン」を探す
「たねポケモン」の「ママンボウ」があったので、裏にしてバトル場に出す
バトル場とベンチに「たねポケモン」を裏にして出し、山札の上から6枚をサイドに置けば、対戦準備は完了だ

 対戦準備が完了したら、お互いのバトルポケモンとベンチポケモンを表にして、対戦を開始する。番の流れについてはすでに説明した通りで、まず山札からカードを1枚引き、次にエネルギーを付けたり、ポケモンを進化させたりして、最後に「ワザ」を使ってバトルを行なう。ただし、先攻プレイヤーの最初の番だけは「ワザ」を使うことはできない。自分の番が終わったらポケモンチェックを行ない、相手の番となる。

 こうして交互に自分の番を行ない、上で説明した勝利条件を満たせば勝利となる。3つある勝利条件のうち一番達成しやすいのが、ポケモンバトルに勝ち自分のサイドを全て取ることだ。

 基本的なプレイの方針だが、毎回自分の番でできることはできるだけ行なうようにすることを心がけるとよい。そのためには、エネルギーやトレーナーズ、進化先と進化元のポケモンの枚数を調整することが重要になる。

【ポケカ対戦の様子】
伏せていたバトルポケモンとベンチポケモンを表にする
先攻プレイヤーが山札からカードを1枚引く
エネルギーをポケモンに付ける
サポートを使う。サポートは強力なので自分の番1回につき1枚しか使えない
グッズを使う。グッズは自分の番に何枚でも使える
「ネストボール」の効果により、山札から「たねポケモン」を1枚選んでベンチに出せる
「ミミッキュex」をベンチに出した
後攻プレイヤーが雷エネルギーを「コリンク」に付けた
「コリンク」の「ぶつかる」は雷エネルギーが1枚あれば使えるので、「ぶつかる」を使って相手のバトルポケモンを攻撃する
クワッスは、雷タイプが弱点なので、2倍のダメージを受ける。元のダメージが10なので、20のダメカンをクワッスに載せる
クワッスのHPは70なので、現在の残りHPは70-20で、50となる
ベンチポケモンを進化させたところ
相手のバトルポケモンを「きぜつ」させると、自分のサイドからカードを1枚引く(ポケモンexを「きぜつ」させた場合は、サイドからカードを2枚引く)
グッズ「ポケモンキャッチャー」の効果は、コイントスをして表が出れば相手のベンチポケモンを1匹選んでバトルポケモンと入れ換えることができるというものだ
コインを指に載せて上にはじく
残念ながらコインは裏が出たので、ポケモンキャッチャーの効果は不発に終わる
相手のポケモンを「きぜつ」させたので、最後のサイドを取る
自分のサイドを全て取ったプレイヤー(奥側)の勝利

まずは友達や家族との対戦から、慣れたら大会参加も楽しい

 細かなルールについては、すべて説明したわけではないが、基本的にはここで説明したルールを理解していれば、ポケカの対戦を楽しむことができる。TCGは、やればやるほど上達していくので、習うより慣れろという言葉がふさわしい。多少ルールがあやふやでも、興味を持ったらまずは遊んでみるのが一番だ。

 最初は、友達や家族など身内で対戦することをおすすめするが、慣れてきてポケカの楽しさに目覚めたら、TCGショップや複合書店のデュエルスペースに行ってみるとよいだろう。知らない人に声をかけてフリー対戦を申し込むのはなかなか勇気がいるが、声をかけてみると快く対戦してくれる人が多い。

 また、店舗で行われている公認大会に参加してみるのもおすすめだ。ポケカが好きな人と友達になれるし、いろんな人と対戦することで、ポケカの腕も上がる。公認大会の日時や場所は、「ポケモンカードゲーム」公式サイトのイベントページで検索することができる。全国のさまざまな場所で公認大会が開催されており、参加するだけで参加賞のプロモパックがもらえ、優勝すれば追加の賞品がもらえることが多い。店舗大会で勝てるようになったら、さらに上を目指してCS(チャンピオンシップ)と呼ばれる大規模大会に挑戦してみてはいかがだろうか。ポケカは、誰にでも始めやすいTCGだが、プレイングの奥は深く、世界大会が毎年開催されているほどであり、競技的にプレイしたいという人にも向いているのだ。

【家族での対戦の様子】
娘と息子が家でポケカの対戦を行なっているところ
プレイ中によく二人とも笑っている