特別企画
今年は「機動戦士Vガンダム」放送30周年!ガンプラ「HGUC 1/144 V2アサルトバスターガンダム」をつや消しとゴールドで全塗装
2023年8月3日 00:00
- 【HGUC 1/144 V2アサルトバスターガンダム】
- 発売元:BANDAI SPIRITS
- 発売日:2015年5月23日
- 価格:2,200円(税込)
今回は2023年にテレビ放送から30周年を迎えた「機動戦士Vガンダム」より、「HGUC 1/144 V2アサルトバスターガンダム」の作例を紹介します。リガ・ミリティアの開発したMSを設定色に合わせた配色にし、アクセントカラーとしてゴールド部分をキャンディ塗装で全塗装していきます。
V2ガンダムの重武装、増加装甲オプション装備型
今回制作するV2アサルトバスターガンダムは、1993年に放送された「機動戦士Vガンダム」に登場した最終決戦仕様のガンダムです。劇中では戦闘により一部パーツが欠けていたため、完全な姿は見ることはできませんでした。それ故にガンプラなどの立体化において、このアサルトバスター形態は人気の高い機体となっています。
民兵組織であるリガ・ミリティアが開発した可変型MSであるV2ガンダムに重武装用オプションと増加装甲用オプションの両方を装備したMSです。本来ならば運用思想の異なるオプションですが、装着部位が重複していないため、同時運用が可能となっています。究極の装備で身を固めたV2アサルトバスターガンダムは宇宙世紀153年最強の機体とも言えます。
細かいパーツ分割による高い色分け精度と程よい難易度のキット
今回制作するV2アサルトバスターガンダムは2015年に発売されたキットであり、HGUCシリーズとしては比較的新しいキットです。細かいパーツ分割により無塗装でも十分な色分けを再現しています。一方で最近のキットには珍しく合わせ目が多く発生するため手を加えるほどクオリティの上がるキットとなっています。
「HGUC 1/144 V2アサルトバスターガンダム」を設定色に合わせた配色で全塗装
それではV2アサルトバスターガンダムを制作して行きましょう。今回は設定どおりの配色にしつつ、アクセントカラーとしてゴールド部分をキャンディ塗装で全塗装していきます。
まずはキットの仮組を行なってキットの様子を見てみましょう。
キットの仮組が完了したら各パーツの加工を行ないます。まずは簡単に行なえる加工から。
フロントアーマーを分割してポージングの幅を広げる
フロントアーマーの分割を行ないます。HGUCシリーズのキットはフロントアーマーが左右一体成型となっており独立して稼働することが出来ません。パーツの中央を切断すれば左右が独立可動するのでポージングの幅を広げることができます。
後ハメ加工で塗装の作業性をアップする
今回制作するキットはパーツをハメ合わせる際、中にパーツを組み込む構造が多くみられます。塗装する色が単色であれば問題ありませんが、中に挟み込んだパーツの配色が異なる場合は塗装が困難になります。そこで、組み込むパーツが塗装後に組み込めるようにパーツの加工を行なっていきます。
合わせ目消しでおもちゃ感をなくしてリアルな仕上がりに
今回制作するV2アサルトバスターガンダムは前述したとおり多くの合わせ目が発生するキットです。合わせ目をそのままにしてしまうと、どうしても「おもちゃ」としてのガンダムに見えてしまうことがあります。そのため、各パーツの合わせ目を処理していきましょう。今回の合わせ目消しは全て接着剤を使用した手法にて行ないました。
肉抜き穴を埋めて重量感アップ
プラモデルのパーツは足の裏など目立たない箇所に肉抜き穴を設けていることがあります。このままでは重量感が無いので肉抜き穴を塞ぐ加工を行ないましょう。今回は平面にはプラ板を、曲面にはポリエステルパテを使用して肉抜き穴を塞ぎました。
モールドの彫り直しによってパーツ境界を明確化
これまでの作例にて私は全てのパーツに対し、エッジのシャープ化を行なっていました。今回のV2アサルトバスターガンダムは曲面を多用したデザインなので、エッジのシャープ化は省略することとしました。各パーツにはモールドの彫り直しを施します。
これにてパーツの加工は完了です。パーツを洗浄して塗装に入っていきましょう。
設定色を参考にメリハリのある塗装を行なう
それでは塗装作業に入ります。今回の配色は設定どおりの配色とし、部分的にキャンディ塗装を行なうことで仕上がりにメリハリを持たせていきます。まずは傷チェックもかねて下地にガイアノーツの「サーフェイサーエヴォ」を塗布していきます。
サーフェイサーの塗布が完了したら順次、仕上げ色を塗布していきます。まず、関節色にクレオスの「Mr.カラー ジャーマングレー」を塗装していきます。
V2アサルトバスターガンダムのメインカラーの一つであるホワイト部分はガイアノーツの「ピュアホワイト」を使用して塗装をしていきます。また、アクセントカラーとなるイエロー部分に使用する塗料は、隠ぺい力が弱いため下塗りとしてホワイトを一緒に塗装しておきます。
V2アサルトバスターガンダムのアクセントカラーとなるイエロー部分はガイアノーツの「サンシャインイエロー」にて塗装します。
イエロー部分の塗装が完了したらレッド部分の塗装を行ないます。レッドの塗料も隠ぺい力が弱いのでイエロー部分と同様に下塗りを行ないます。レッド部分の下塗りはガイアノーツの「サイバーフォーミュラカラー ピンク」を塗装していきます。
下塗りが完了したら仕上げ色を塗装していきます。仕上げ色にはクレオスの「Mr.カラー ガンダムカラー MSレッド」を使用して塗装を行ないます。
レッド部分の塗装が完了したらV2アサルトバスターガンダムのもう一つのメインカラーであるブルー部分を塗装していきます。ブルー部分の塗装はクレオスの「Mr.カラー スカイブルー」と「Mr.カラー インディブルー」を調色した塗料で塗装していきます。
ここまで塗装が完了したら、ツヤ消し仕上げにするカラーリングは塗装完了です。ここで一度塗装が完了したパーツに墨入れを行なっていきます。塗料はタミヤの「スミ入れ塗料(ブラック)」と「スミ入れ塗料(ダークグレー)」を使用しました。
スミ入れが完了したら、つや消しトップコートを塗布してツヤ消し仕上げは全て塗装完了です。次は光沢仕上げのパーツを塗装していきましょう。
光沢仕上げの塗装はキャンディ塗装にて仕上げていきます。まずは下地色のシルバーのための下地として、トアミルの「ボーンペイント アンダーブラックII」を塗布します。
ブラックの塗布が完了したら下地色のシルバーを塗装していきます。シルバーにはガイアノーツの「Ex-シルバー」を使用します。
シルバーの塗装が完了したらカラーを入れていきます。ゴールド部分はガイアノーツの「クリアイエロー」を、ブルーメタリック部はガイアノーツの「クリアブルー」で塗装していきます。
最後に光沢クリアコートを行ない、スミ入れを行なったら光沢仕上げの塗装は完了です。それでは完成したV2アサルトバスターガンダムを見てみましょう。
メリハリの利いた配色となったV2アサルトバスターガンダム
光沢とつや消しのメリハリがある仕上がりとなりました。
今回のV2アサルトバスターガンダムの作例では、光沢仕上げのゴールド部分がつや消し部の対比によって引き立てられたのではないのかと思います。キャンディ塗装はエアブラシが必要なので少し難しい塗装手法ではありますが、この記事をきっかけに挑戦してみてはいかがでしょうか。
使用工具 | 品名 |
ニッパー | GSIクレオス Mr.シャープネスニッパー両刃タイプ |
ニッパー | ゴッドハンド アルティメットニッパー5.0 |
ナイフ | タミヤ モデラーズナイフ |
やすり | ピットロード PY09「フィルムスティックやすり 220番」 |
やすり | ピットロード PY07「フィルムスティックやすり 400番」 |
やすり | ゴッドハンド 神ヤス #400 |
スジ彫り | ファンテック スジ彫りカーバイト0.15 |
スジ彫り | ファンテック スジ彫りカーバイト0.2 |
スジ彫り | ファンテック スジ彫りカーバイト0.3 |
接着剤 | クレオス Mr.セメントSPB(ブラック) |
接着剤 | ウェーブ ×3G高強度 |
パテ | ウェーブ パテ革命モリモリ |
パテ | タミヤ タミヤパテベーシックタイプ |
工程 | 使用塗料 |
下地 | ガイアノーツ サーフェイサーエヴォ |
下塗 | トアミル ボーンペイント アンダーブラックⅡ |
下塗 | ガイアノーツ サイバーフォーミュラカラー ピンク |
下塗、上塗 | ガイアノーツ ピュアホワイト |
上塗 | ガイアノーツ サンシャインイエロー |
上塗 | クレオス Mr.カラー スカイブルー+Mr.カラー インディブルー |
上塗 | クレオス Mr.カラー ジャーマングレー |
上塗 | ガイアノーツ Ex-シルバー |
上塗 | ガイアノーツ クリアイエロー |
上塗 | ガイアノーツ クリアブルー |
スミ入れ | タミヤ スミ入れ塗料(ブラック) |
スミ入れ | タミヤ スミ入れ塗料(ダークグレー) |
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