特別企画

「ガイアノーツ20周年記念カラーセット」でタミヤの「1/24 NISSAN GT-R」を全塗装

記念パールカラーはカーモデルで真価を発揮。GT-Rのボディを鮮やかに彩る

【ガイアノーツ20周年記念カラーセット】
発売元:ガイアノーツ
発売日:2025年4月5日
価格:11,000円
ジャンル:塗料
【1/24 スポーツカーシリーズ No.300 1/24 NISSAN GT-R】
発売元:タミヤ
発売日:2008年5月25日
価格:4,180円
ジャンル:プラモデル

 前回のレビュー記事にて紹介した「ガイアノーツ20周年記念カラーセット」は、通常色10色に加えパールカラー10色の基本色がセットとなったお得な塗料セットでした。中でもパールカラーはなかなか希少な塗料で、キャラクターモデルやカーモデルに使用することで表現の幅が広がる塗料です。

 本記事では「ガイアノーツ20周年記念カラーセット」を使用してタミヤから発売中のカーモデル「1/24 NISSAN GT-R」をカラフルに塗装していきます。

今回の作例では、タミヤから発売中の「1/24 NISSAN GT-R」を「ガイアノーツ20周年記念カラーセット」を用いてカラフルに仕上げます。

通常色とパールカラーがセットとなった記念カラーセット

 本作例のメイン塗料となる「ガイアノーツ20周年記念カラーセット」は、2025年4月5日に大宮 ソニックシティで開催された「ガイアノーツ20周年祭」にて限定販売された記念カラーセットです。10周年記念時に発売された「ガイアノーツ10thアニバーサリーカラーセット」に同色のパールカラーを加えた豪華20色セットとなります。

 セットのラインナップはブルー、ライトブルー、グリーン、レッド、ピンク、ブラウン、イエロー、イエローグリーン、パープル、オレンジの通常色とパール色の計20色で、顔料にはEx-シリーズに使用されている高級顔料が採用されています。

「ガイアノーツ20周年記念カラーセット」は埼玉の大宮ソニックシティで4月5日に開催のイベント「ガイアノーツ20周年祭」内で販売。化粧箱入りの塗料20本セットで価格は11,000円。
本記事の作例では「ガイアノーツ20周年記念カラーセット」の新色パールカラーを中心に使用した作例をご紹介します。

タミヤ「1/24 NISSAN GT-R」をパールカラーで塗分ける

 今回はタミヤの「1/24 NISSAN GT-R」を使用して「ガイアノーツ20周年記念カラーセット」の塗装を楽しんでいこうと思います。キットのシャシーや内装は説明書の指定通りに制作し、ボディパーツはパネルごとに異なったパールカラーを使用して塗装を行ないます。

タミヤ「1/24 スポーツカーシリーズ No.300 1/24 NISSAN GT-R」2008年5月25日発売、価格:4,180円

 まず、ボディパーツの加工から始めます。カーモデルは塗料を何度も重ねて塗布するため、モールドラインが埋まってしまう可能性があります。そのため、ボディパーツの加工はモールドラインの彫り直しから始めます。モールドラインの彫り直しはファンテックの「スジ彫りカーバイト」を使用し、モールドの幅に合わせて0.15mm、0.2mm、0.3mmから選択してスジ彫りを行ないます。

スジ彫りは力を入れず、少しずつ彫り進めていきます。

 モールドの彫り直しが完了したらボディ全体にヤスリを当てていき、パーティングラインやパーツのヒケ、エジェクターピン跡を処理していきます。ヤスリは400番→600番とかけていき、エジェクターピン跡やスジ彫り時の傷などヤスリで消えない場合はガイアノーツの「瞬間カラーパテ レッド」で傷埋めを行ないます。

ヤスリはボディ全体を一皮剥くようにかけていきます。
下地処理が完了したボディ。スジ彫り時についてしまった傷は「瞬間カラーパテ レッド」で傷埋めしています。

 また、今回の作例では純正エッチングパーツを使用し、各部のディテールアップをしていきます。ボディパーツではキャップ部分にエッチングパーツを使用します。

本作例では純正エッチングパーツを使用します。ボディパーツではキャップ部分にエッチングパーツを使用します。

仕上げ色を考慮し、白サフで下地を仕上げる

 前回のレビュー記事で、パールカラーの一部カラーは下地色によって発色が大きく異なる場合があることがわかりました。そのため、サフによる下地色は白サフを使用して下地を仕上げることとします。白サフにはガイアノーツの「サーフェイサーエヴォ ホワイト」を使用しました。

前回記事で塗装したパールカラーのテストピース。一部カラーは下地色の影響を受けることがわかります。
下地塗装が完了したボディパーツ。塗布後に発覚した傷はラッカーパテで処理し、再度サフを塗布しています。

パネルごとにカラーを変更し、カラフルな配色に

 ここからは仕上げ色を塗装していきます。仕上げ色は「ガイアノーツ20周年記念カラーセット」のパールカラーを使用してカラフルに仕上げます。配色は可能な限り近似色が隣接しないように配慮し、塗装を進めていきます。

 最初は最も下地色の影響が大きかったパールイエローグリーンから塗装していきます。

パールイエローグリーンは天面に塗装しました。

 パールイエローグリーンの次はパールピンクを塗装します。パールピンクは助手席側ドアとリアスポイラー本体に採用しました。また、塗装が完了しているパールイエローグリーンはマスキングテープでマスキングしておきます。

パールピンクは助手席側ドアに使用しています。
リアスポイラーは一部ランナーを残した状態で持ち手としています。仕上げ色塗装後クリアコート前にランナーは切り離します。

 次はパールオレンジを塗布していきます。本作例ではトランクドアおよびエンジンルーム内部をパールオレンジで塗布することとしました。

パールオレンジを塗布したボディパーツ。エンジンルームは黒とのコントラストとなるため、明るい配色としました。

 次に運転席のドアはパールピンクと対称的なカラーとなるようにパールグリーンを選択しました。また、リアスポイラー基部右側も同様にパールグリーンで塗装を行ないました。

運転席ドアはパールピンクと対称的なカラーとなるようにパールグリーンを選択しました。
リアスポイラー基部右側も同様に塗装しています。

 運転席側ドアにパールグリーンを塗装したので次はグリーンの補色となるパールレッドを塗装していきます。本作例ではリアバンパーとボンネット、左サイドミラーにレッドが見える配色としました。

パールレッドで塗装したリアバンパー。トランクドアがオレンジだったので濃い赤としました。
車体を正面から見た際、ボンネットとリアバンパーは一緒に見えないため、パールレッドを採用しています。
航空機の翼端灯配色を参考に左側はレッドとしています。

 ここでパールブラウンの配色について考えます。パールブラウンはテストピースによると落ち着いた色合いとなるので車体前面よりは車体後部に採用したくなりました。そこで未塗装の範囲から右後方部に採用することとしました。

 また、リアスポイラー基部中央にもパールブラウンを採用しています。

パールブラウンは車体後部に採用しました。
細かい塗分けですがリアスポイラー基部中央もパールブラウンで塗装しています。

 パールブラウンの塗装が完了したら反対面となる左後方の配色を検討します。現時点で使用していないカラーから今回はパールブルーを使用して塗装することとしました。また、右サイドミラーは左サイドミラーと同じ思想でパールブルーにて塗装します。

車体左側後方はパールブルーとしました。
航空機の翼端灯配色を参考に右側はブルーとしています。

 この時点で、残るカラーはパールイエロー、パールスカイブルー、パールパープルの3色。車体の右前方部は運転席ドアと色の対比をはっきりさせるため、パールスカイブルーを採用します。

 また、対角の配置となるリアスポイラー基部左側もパールスカイブルーで塗装することとしました。

車体右前方部はパールスカイブルーで塗装を行ないました。
リアスポイラー基部左側もパールスカイブルーで塗装することとしました。

 ここからは車体左前方部の塗装を行ないます。作例の完成姿を想像した際フロントバンパーをパールイエローで塗装したかったため、車体左前方部はパールパープルにて塗装することとしました。

車体左前方部はパールパープルで塗装することとしました。

 最後のパールカラーとしてパールイエローを塗布します。パールイエローの塗装範囲はフロントバンパー、天井部ライン、給油口蓋の3か所となります。

パールイエローを塗布したフロントバンパー。中央部分は後ほど塗分けを行ないます。
パールイエローを天井部のラインに採用することでアクセントカラーとしています。

 これにてパールカラーを使用したボディの塗装は完了です。ボディパーツの塗装はパールから以外にガンメタルを一部塗装しています。

仕上げ色塗装が完了したボディパーツ。カラフルな仕上がりとなりました。これからクリアコートを行ないます。