特別企画

「RG 1/48 AV-98Plus (イングラム・プラス)」を全塗装

外装を半光沢仕上げで落ち着いた印象に。メッキ調塗料でアクセントカラーを追加

【RG 1/48 AV-98Plus (イングラム・プラス)】
発売元:BANDAI SPIRITS
価格:6,050円
発売日:2026年6月6日
ジャンル:プラモデル
サイズ:全高約185mm

 『機動警察パトレイバー』シリーズの映画『機動警察パトレイバー EZY』から、主人公機のプラモデル「RG 1/48 AV-98Plus (イングラム・プラス)」が6月6日に発売されました。発売時は素組みレビューでご紹介した同キットですが、今回はキットの素性を活かしたまま、各部ディテールアップと全塗装でその魅力をより引き出していきます。

 今回の作例は、塗装前に各部のディテールアップや合わせ目消しなどの加工を行ない、パイロットフィギュアを含めた全体の塗装に進みます。ディテールアップでは凹モールドの彫り直しを中心にアニメ設定画に寄せる方向で加工を施しました。塗装は外装を半光沢に仕上げ、シリンダーなどの各部にはアクセントとしてメッキ調塗料を採用することで、RGキットならではのメカニカルな部分を強調しています。

本作例では外装を半光沢に仕上げました。

各部モールドの調整と塗装表現によって「イングラム・プラス」のカッコよさを最大限に引き上げる

 「RG 1/48 AV-98Plus (イングラム・プラス)」はパーツ分割による色分けが徹底されており、マスキングなしで塗装を行なうことができます。各部のディテールも設定画に準拠したモールドが彫刻されています。

 今回の作例は、「キットの素性を活かし、各部ディテールの調整と塗装表現でその魅力をより引き出す」という方針で進めます。プラモデルは金型で成形する造形物なので、形状が設定とは異なる箇所が存在します。こういった部位は適宜形状の修正を行ない、制作することとしました。本稿では筆者が行なったディテール修正や、塗り分け方法、そして、制作中に感じたことやトラブルについて紹介します。

一部パーツにはメッキ調塗料を使用し、アクセントカラーとしています。
本作例ではパイロットフィギュアも塗り分けました。

合わせ目消しのため、一部パーツの後ハメ加工を実施

 キットの仮組は以前のレビュー記事で完了していますので早速、各部の加工に取りかかります。まずは各部をチェックし、合わせ目の処理を行ないます。

 胴体パーツ側面に発生する黒い部分の合わせ目はフレームを挟み込む構造であり、そのままでは合わせ目を消せません。というわけで、この部分は後ハメ加工を行なうこととしました。側面後部にある黒いパーツの一部を分割し、前部に取り込むことで合わせ目を処理しました。このままではフレームや後部に取り付ける白いパーツが干渉するので、見えない部分のダボを削り取りました。

後ハメ加工を行なった胴体側面(写真左側)と加工前の胴体側面(写真右側)。ブラックパーツの一部を分割し、反対側のパーツに取り込んでいます。

肘関節の合わせ目消しはクリアランスの調整が必須

 引き続き各部合わせ目の処理をしていきます。肩、肘、膝関節のシーリングは全て合わせ目が出るので、処理に流し込み接着剤を使用しました。通常であれば乾燥後にはみ出た接着剤を削り取って合わせ目消しは完了となるのですが、今回はここでトラブル発生です。肘関節が中で固着してしまいました。両肘とも固着してしまった点を考えると、接着剤の流し込みミスというより、流し込み接着剤が向いていない構造だったようです。

 ここからのリカバリーとして、今回はノコギリで肘関節パーツを切開し、固着部分を切除します。その後、3mmと5mmのプラ棒で可動軸を造形し直しました。

再制作した肘関節の内部。3mmと5mmのプラ棒で可動軸を自作しています。
肘関節の外装はやすりでモールドを彫刻しています。

傾斜部の凹モールドはピンバイスで彫刻を修正

 肩部に取り付けるパトランプ基部の凹モールドは、金型で成形されるプラモデルの特性上、影響を最も受けた部位であると言えます。設定資料によると本部位のモールドは凹モールドですが、設定どおりの形状では金型成形時に凹モールドを完璧に再現できません。こういった部位は制作者側で対応する必要があります。今回は丸モールドということもあり、0.5mm径のピンバイスで丸モールドを彫刻しました。凹モールドを彫刻することで影がしっかりと落ち、モールドの陰影がハッキリとします。

凹モールドの修正が必要と判断したパトランプ基部。多数の丸モールドが確認できます。
理想は画像左の凹モールドですが、金型成形の影響で画像右側のモールドが彫刻されています。
凹モールド加工前(写真右側)と加工後(写真左側)の比較。モールドの陰影がハッキリしたことがわかります。

部品形状をイメージしつつ、エッジの形状を整える

 パネルラインモールドはアニメ設定画に準じたシンプルなモールドが彫刻されていますが、プラモデルはパーツ成形時に可動のない同一色パーツを一体化して造形します。また、逆エッジ部分には分割線である凹モールド表現が彫刻されていません。こういった部位は塗装後、スミ入れを行ない、別パーツであることの表現を加えたいのですが、このままではうまくスミが流れません。そこで、逆エッジにスジ彫りを行ない、スミが流れやすいように加工します。同時にパーツのパーティングライン処理やエッジ部分のシャープ化、既存凹モールドの彫り直しも行ないます。

加工前のパーツはエッジ、逆エッジともに丸みを帯びており、凹モールドも柔らかい表現です。
パーツ分割線であると判断した逆エッジ部にスジ彫りを追加します。
凹モールドや逆エッジ部のスジ彫りは溝の幅に合わせて使用するカーバイトの幅を選択しています。
加工が完了したパーツはエッジが鋭く、シャープに仕上がりました。

 この加工は全パーツにくまなく行ないます。この作業中に感じた点として、外装パーツの硬さが挙げられます。BANDAI SPIRITS製キットの多くはスナップフィットを行ないやすくするため、比較的柔らかいPS樹脂が採用されていることが多いです。「RG イングラム・プラス」では、外装パーツに光沢表面を再現するため硬質なPS樹脂が採用されているようです。パーツが硬いと作業中に表面がしなったりすることが少なく、外装パーツのスジ彫り、エッジ出しは非常にやりやすいと感じました。

シルバー部分をメッキ調で塗装しメリハリのある仕上がりを表現

 キットの加工が完了したら、塗装に入ります。本作例における塗装のテーマは『外装をあえて半光沢にして落ち着いた印象にし、メッキ調塗料でアクセントカラーを追加』としました。成形状態の外装パーツは光沢仕上げのため、それに倣い光沢仕上げとすることも考えましたが、マーキングがつや消しのシールである点や劇中の「イングラム・プラス」が鏡面のような光沢ではないように感じられる点から外装を半光沢とします。また、模型としてアクセントカラーを追加するため、内部フレームに使用されるシルバー成形色のパーツやスタンスティックの先端をメッキ調塗料で塗装します。

メッキ調塗料で塗装するパーツはサフを吹かずに塗装を行なう

 今回の塗装は最初にメッキ調塗料による塗装から行ないます。使用した塗料はタミヤの「ミラーペイント」です。ミラーペイントの使用方法は以前、塗料単体のレビューを行ないましたのでそちらを参照してください。

 本塗料はサーフェイサー塗布後の表面だと光沢を失うため、パーツにそのまま塗布します。「ミラーペイント」を塗布すると、きれいなメッキ調パーツとなりました。

今回、メッキ調塗装に使用した「ミラーペイント専用プライマー」と「ミラーペイント」。2本セットで使用します。
「ミラーペイント専用プライマー」はパーツにそのまま塗布します。
「ミラーペイント」により輝きのある鏡面に仕上がりました。

各パーツの基本塗装は既存の塗料を使用しつつ、シーリングは調色した塗料を塗布

 外装パーツや内部フレームの塗装はこれまでの作例と同様に油性アクリル塗料(通称:ラッカー塗料)を使用します。外装パーツや内部フレーム色など調色なしで再現できる配色については市販の塗料をそのまま使って塗装を行ないますが、シーリングパーツだけは筆者のイメージに合致する塗料がありませんでした。そのため、この部分の塗料のみ調色で色の再現を行ないます。

基本塗装は油性アクリル塗料(通称:ラッカー塗料)を使用します。

 最初にサーフェイサーでキズチェック兼下地処理を行ないます。使用したサーフェイサーはクアトロポルテの「Tipo G. プライマーサーフェイサー [ グレータイプ ]」です。このサーフェイサーは希釈済みでそのまま使用できる手軽さだけでなく、傷埋め能力も高い塗料です。

「Tipo G. プライマーサーフェイサー [ グレータイプ ]」は塗布するだけである程度のやすり傷をカバーできます。

 外装色のメインカラーとなるホワイト部分はガイアノーツの「Ex-01 Ex-ホワイト」を使用します。ホワイトの塗装は隠ぺい力が弱く、エッジ部分に塗料が乗りにくい特徴があります。そのため、最初は塗装面がつや消しになるほど濃い塗料で2層塗布し、仕上げに希釈率を上げた塗料で仕上げます。

今回のホワイトの塗装は3層塗布することで仕上げました。

 対して、その他の塗料は隠ぺい力も高いので希釈率を高めに設定し、パーツのエッジに塗料が溜まらないように注意しつつ塗装を行ないます。ブラック部分にはガイアノーツの「Ex-02 Ex-ブラック」を使用します。ブラックとホワイトの2色は基本塗装に使用する塗料の中でも使用頻度が高いため、品質も良く大瓶で販売されている本塗料を愛用しています。

「Ex-ブラック」は筆者も愛用している塗料です。

 内部フレームはグレー系の塗料で塗装します。今回はGSIクレオスの「Mr.カラー C37 RLM75グレーバイオレット」を選択しました。この塗料は関節色に程よい暗さのグレーであり、隠し味として若干紫が含まれています。

グレーバイオレットは通常のグレーとは異なり若干の紫が含まれています。

 成形色がゴールドのパーツには予備弾倉と警察エンブレムの2種類があります。成形色はこの2色が同じ色ですが、本来であれば異なる色味になるはずです。そこで、ゴールドは2色で塗り分けることとしました。予備弾倉についてはGSIクレオスの「Mr.カラー C9 ゴールド(金)」を使用し薬莢の色味を再現、警察エンブレムについてはガイアノーツの「121 スターブライトシルバー」を下地にガイアノーツの「045 クリアーイエロー」を塗布してキャンディ塗装で仕上げました。

予備弾倉は薬莢の色味をイメージしたゴールドで塗装しました。
警察エンブレムの下地色には輝度が強い「121 スターブライトシルバー」を塗布しています。
下地色に「045 クリアーイエロー」をコートし、キャンディ塗装としています。

 付属する手持ち武装のリボルバーカノンは内部フレーム色と同じ成形色でした。このままの色味を踏襲してもいいかと思いましたが、拳銃としての重厚感を再現するには実際の拳銃を参考とした色味にするべきと思い、内部フレーム色とは異なる色味で塗装します。塗料はガイアノーツの「020 ガンメタル」を使用し、グリップ部分は後の工程でブラックに塗装します。

「020 ガンメタル」を使用し、拳銃としての重厚感を再現しました。

 基本塗装の最後に調色を行なったシーリング部分の塗装を行ないます。手持ちの塗料の中で最もイメージに近い色を選択し、そこに別の色を添加することで目標とする色味を目指しました。ベースとした塗料はGSIクレオスの「Mr.カラー C72 ミディアムブルー」を選択し、ガイアノーツの「074 ニュートラルグレーIV」を添加して調整を行ないました。

「Mr.カラー C72 ミディアムブルー」に「074 ニュートラルグレーIV」を添加することで彩度を抑えたブルーグレーとしました。

部分塗装は水性塗料を使用し、簡単に塗り分けを実現

 基本塗装の完了後は同一パーツ内で塗り分けが必要となる部分の塗装を行ないます。部分塗装を行なうとは言ってもパーツ分割によってほぼ完璧に色分けがされているため、細かい部位の差し色しかありません。そこで今回の塗装では水性塗料を活用した方法で塗り分けを実施します。本作例で部分塗装を行なう内部フレーム色には油性アクリル塗料と同色の水性塗料が発売されています。今回は水性塗料の性質を活かしてマスキングなしで部分塗装を行ないます。

 最初にGSIクレオスの「水性ホビーカラー H69 RLM75グレーバイオレット」を筆塗りで塗装します。この際、はみ出しなどは気にせず、塗り残しがないように塗装を行ないます。

部分塗装には水性塗料を使用します。
「水性ホビーカラー H69 RLM75グレーバイオレット」の筆塗りははみだしを気にせず塗装します。

 塗装が完了したらはみ出た部分に油汚れ用台所洗剤を染み込ませた綿棒で拭き取ります。この種の洗剤は水性塗料を分解しますが、油性アクリル塗料の塗膜は侵さないため、水性塗料のみを除去することができます。筆者は花王の「マジックリン ハンディスプレー」の詰め替え用を水性塗料用ペイントリムーバーとして使用しています。

「マジックリン」は水性塗料の塗膜のみを分解し、はみ出た部分を除去できます。

 また、リボルバーカノンのグリップはファレホの「メカカラー 69.042 ピュアブラック」を筆塗りして色分けを行ないました。ファレホも水性塗料のためはみ出した場合は「マジックリン」で拭き取れます。

リボルバーカノンのグリップはシンプルなブラックとしました。

ハンドパーツの握り手は一部を黒く塗装することで簡単ディテールアップ

 ハンドパーツの握り手は一部不要な部位が成形されています。これまでの作例では切除するなどして対応してきましたが、今回は塗装によってディテールアップを図ります。握り手の内部は光が入らず暗くなる点を利用して該当箇所をブラックで塗装します。使用塗料はリボルバーカノンのグリップと同じ「メカカラー 69.042 ピュアブラック」を使用しました。

握り手は一部を黒く塗装することでリアルに仕上がります。

スミ入れでエッジのメリハリを強くする

 各部の塗装が完了したらスミ入れで逆エッジやモールドのメリハリを強くします。スミ入れの配色はパーツの色によって変更します。ホワイト部分のスミ入れにはタミヤの「スミ入れ塗料 (ダークグレイ)」を使用し、その他の部分にはタミヤの「スミ入れ塗料 (ブラック)」を使用しました。

スミ入れを行なうことでエッジにメリハリが出ます。

マーキングシールは余白をカットし段差を目立ちにくくする

 各種マーキングの再現は付属のマーキングシールを使用します。このマーキングシールは手軽にマーキングを再現できますが、水転写式デカールと比較して厚みがあり、余白部分もつや消しなので、キットにそのまま貼ると少し目立ちます。今回は貼り付け前にシールの余白部分をカットし、目立ちにくくします。

マーキングシールの余白部分はできる限りカットして使用します。
マーキングシールが馴染んで“シール感”が薄まりました。

パイロットフィギュアは筆塗りで細かく色分け

 パイロットフィギュアの造形は細かい部分まで再現されていますが、成形色は白一色です。このフィギュアの塗装はエアブラシでは困難と判断し、全て筆塗りで塗装します。使用塗料は全てファレホを使用します。また、フィギュアの塗装は細かすぎるため、ルーペを使用しつつ塗装を進めていきます。

フィギュア塗装に使用したファレホの一覧。一部配色は調色して使用します。

 最初はフェイス部分から塗装を始めます。ベース色に「モデルカラー 70.815 ベーシックスキントーン」を塗装します。塗装は面相筆を使用し、少しずつ進めていきます。

筆塗りは面相筆を使用し慎重に行ないます。
フェイス部分全体にまんべんなく塗装しました。

 ベース色塗装後は肌の影部分を塗装します。影部分には「モデルカラー 70.815 ベーシックスキントーン」に「ゲームカラー 72.008 オレンジファイヤー」を加えて色味を調整しています。影部分の塗装はヘッドギアとの境界や頬下など影が落ちる部分に塗布します。

影部分は境界部分や頬下に塗料を塗布します。

 肌部分の仕上げにハイライトを入れていきます。ハイライトには「モデルカラー 70.815 ベーシックスキントーン」に「メカカラー 69.001 ピュアホワイト」を加えて明度を上げます。

ハイライトは鼻や頬に乗せています。

 肌部分の塗装後は最難関であるアイペイントを行ないます。アイペイントは最初にまつ毛部分を描き込みます。使用する塗料は「メカカラー 69.042 ピュアブラック」です。

まつ毛は設定画を見ながら描き込みます。

 まつ毛の次は白目部分を塗装します。白目部分には「メカカラー 69.001 ピュアホワイト」を塗布します。ホワイトを塗布する際は無理に筆を動かさず、点を重ねるように色を乗せていきます。

白目部分は筆を無理に動かさず、点を重ねるように塗料を乗せていきます。

 白目の次は虹彩部分を描き込んでいきます。虹彩の配色は「ゲームカラー 72.008 オレンジファイヤー」と「パンツァーエース 312 レザーベルト」を調色し、茶色がかったオレンジを塗布します。

白目部分と同様に、点を重ねるように塗料を乗せていきます。

 アイペイントの大枠を描き終えたので「メカカラー 69.042 ピュアブラック」を使用して全体的な修正を行ないつつ、眉毛や髪の毛を描き込みます。また、気に入らない部分については肌色などを駆使しつつ、修正を行ないます。

眉毛、髪の毛を描き込みました。また、右目の目尻部分も修正しています。

 ここで口部分を描き込んだブラックが気に入らなかったので、色味を修正しました。パンツァーエース 312 レザーベルト」を使用して書き直してみました。

口の色味をブラウンに変更しました。少し印象が変わったのではないでしょうか。

 これで顔はほぼ描き終えたので最後にアイ部分にハイライトを入れます。ハイライトは「メカカラー 69.001 ピュアホワイト」で点を打ちます。

ハイライトを入れることで目に生気が生まれます。

 服装部分の塗装もフェイス部分と同様に塗装を行ないます。各部の塗装は全てファレホを使用し、面相筆を駆使して塗装しました。また塗装後はつや消しコートを行ない、質感を均一にしました。

細部の塗り分けが完了すると達成感があります。

 フィギュア塗装完了後に表面の光沢を整えます。今回は主に半光沢仕上げを採用し、布表現となるシーリングパーツはつや消しのトップコートを使用します。使用した塗料は半光沢部分にガイアノーツの「Ex-09 Ex-セミグロスクリアープレミアム」を、つや消しには「Ex-04 Ex-フラットクリアー」を使用しました。これで主要な塗装はほぼ完了ですが、最後にもう少し手を加えていきます。

シーリング部分はウォッシングで雰囲気アップ

 塗装工程の最後の仕上げとしてシーリング部分のパーツにウォッシングを施し、パーツの凹凸に陰影を加えます。使用塗料はGSIクレオスの「Mr.ウェザリングカラーフィルタ・リキッド WC09 シェードブルー」に「Mr.ウェザリングカラー WC01 マルチブラック」を加えて色味を調整した塗料を使用しました。

パーツの凹部分に影を入れてみました。

 これで塗装は全て完了しました。各パーツを組み立てて完成させた「イングラム・プラス」を見ていきます。頭部接続軸のシリンダーや肩部装甲内部にはメッキ調塗料を使用してアクセントカラーとしているので、ポージングを変更する際にキラリと輝く内部構造は可動させる楽しみを増加させてくれます。

半光沢仕上げの表面とスミ入れによってメリハリの利いた印象に変化

 早速完成した「RG 1/48 AV-98Plus (イングラム・プラス)」を見ていきます。半光沢仕上げの表面とスミ入れによってメリハリの利いた仕上がりとなりました。

外装が半光沢となることで印象が大きく変わりました。
外装パーツとシーリングによる質感の違いが感じられます。
各部にマーキングシールを貼ることで情報量が増しました。
素組み時の「RG 1/48 AV-98Plus (イングラム・プラス)」
ポージングを変更する際にメッキの輝きが楽しめます。

 成形色一色だったパイロットフィギュアと手持ち武装のリボルバーカノン、スタンスティックにはそれぞれ塗装を施しました。塗装した久我十和のフィギュアは胸部ハッチの展開や操縦席のスライドギミックにより確認することができます。武装はそれぞれ異なる配色を採用することでポージングを変更した際に色味が変わり印象も変わります。

ハッチを展開することで塗装した久我十和を鑑賞できます。
操縦席は上部にスライドさせることでハッチ閉鎖後もパイロットフィギュアを確認できます。
リボルバーカノンはガンメタルを使用した重量感のある仕上がりです。
スタンスティックはメッキ調に仕上げることで華やかな印象になりました。

 細かな部分では、握り手と脚部ハッチのそれぞれ内側にも塗装を施しています。握り手は内部を黒で塗装するだけで印象が大きく変わります。脚部ハッチ内の予備弾倉は塗り分けを行なうことで予備弾薬とホルダーが異なる色となり、別パーツであることを再現しました。予備弾薬色は真鍮をイメージしたゴールドで塗装しています。

握り手の内部は黒で塗装してディテールアップとしました。
予備弾薬とホルダーを塗り分けることでホルダーに装備された予備弾薬を表現しました。

 今回の作例を進めるにあたり、最大の特徴でもある光沢仕上げの外装をあえて半光沢にする選択を行ないました。当初は光沢表面を変更してしまうことに迷いもありましたが、完成した「RG 1/48 AV-98Plus (イングラム・プラス)」を見ると、この選択も一つの正解だったのではないかと思います。また、アクセントカラーに採用したメッキ調塗料はポージングを変更することで輝きを見せてくれるので可動させる楽しさを加えてくれました。

 コクピットに収まるパイロットフィギュアの塗装は完成後にほぼ見えなくなるため、自己満足の範囲と思われがちですが、「RG 1/48 AV-98Plus (イングラム・プラス)」はハッチ閉鎖後もパイロットフィギュアを見ることができるので塗装する価値は大きいと感じます。フィギュアの造形はフェイス部分に目のモールドもなく塗装難易度は少々高いと感じました。

 総じて「RG 1/48 AV-98Plus (イングラム・プラス)」は組み立てを楽しむライトユーザーから、じっくり塗装を行なうヘビーユーザーまで作り手次第でいくらでも楽しみ方を変更できるキットと感じました。自身の持つ技量を活用して自分なりの「イングラム・プラス」を表現してみてください。

使用塗料一覧

  • メッキ下地:タミヤ ミラーペイント専用プライマー
  • メッキ仕上げ:タミヤ ミラーペイント
  • 下地サフ:クアトロポルテ Tipo G. プライマーサーフェイサー[ グレータイプ ]
  • 仕上げ色ホワイト:ガイアノーツ Ex-01 Ex-ホワイト
  • 仕上げ色ブラック:ガイアノーツ Ex-02 Ex-ブラック
  • 仕上げ色内部フレーム:GSIクレオス Mr.カラー C37 RLM75グレーバイオレット
  • 仕上げ色薬莢:GSIクレオス Mr.カラー C9 ゴールド(金)
  • 下地色エンブレム:ガイアノーツ 121 スターブライトシルバー
  • 仕上げ色エンブレム:ガイアノーツ 045 クリアーイエロー
  • 仕上げ色拳銃:ガイアノーツ メカカラー 69.042 ピュアブラック
  • 仕上げ色シーリング1:GSIクレオス Mr.カラー C72 ミディアムブルー
  • 仕上げ色シーリング2:ガイアノーツ 074 ニュートラルグレーIV
  • 部分塗装内部フレーム:GSIクレオス 水性ホビーカラー H69 RLM75グレーバイオレット
  • 部分塗装ブラック:ファレホ メカカラー 69.042 ピュアブラック
  • スミ入れ濃:タミヤ スミ入れ塗料(ブラック)
  • スミ入れ淡:タミヤ スミ入れ塗料(ダークグレイ)
  • フィギュア肌ベース:ファレホ モデルカラー 70.815 ベーシックスキントーン
  • フィギュア肌シェード1:ファレホ モデルカラー 70.815 ベーシックスキントーン
  • フィギュア肌シェード2:ファレホ ゲームカラー 72.008 オレンジファイヤー
  • フィギュア肌ハイライト1:ファレホ モデルカラー 70.815 ベーシックスキントーン
  • フィギュア肌ハイライト2:ファレホ メカカラー 69.001 ピュアホワイト
  • フィギュア虹彩1:ファレホ ゲームカラー 72.008 オレンジファイヤー
  • フィギュア虹彩2:ファレホ パンツァーエース 312 レザーベルト
  • フィギュア口1:ファレホ モデルカラー 70.815 ベーシックスキントーン
  • フィギュア口2:ファレホ メカカラー 69.008 レッド
  • フィギュア各部黒:ファレホ メカカラー 69.042 ピュアブラック
  • フィギュア各部白:ファレホ メカカラー 69.001 ピュアホワイト
  • フィギュアネクタイ:ファレホ モデルエアー 71.315 タイヤブラック
  • フィギュアベスト1:ファレホ ゲームカラー 72.008 オレンジファイヤー
  • フィギュアベスト2:ファレホ モデルカラー 70.953 フラットイエロー
  • フィギュア服1:ファレホ メカカラー 69.016 ライトブルー
  • フィギュア服2:ファレホ メカカラー 69.001 ピュアホワイト
  • フィギュア服3:ファレホ メカカラー 69.042 ピュアブラック
  • フィギュア服4:ファレホ メカカラー 69.019 ブルー
  • フィギュアシルバー:ファレホ モデルエアー 71.062 アルミニウム
  • フィギュアゴールド:ファレホ モデルエアー 71.066 ゴールド
  • トップコート半光沢:ガイアノーツ Ex-09 Ex-セミグロスクリアー プレミアム
  • トップコートつや消し:ガイアノーツ Ex-04 Ex-フラットクリアー