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【エアソフトガン実践入門】サバゲーを楽しむためにオススメのメインウェポン

戦場にいる気分に浸れる、「ガスブローバック マシンガン CQBR ブロック1」

【ガスブローバック マシンガン CQBR ブロック1】
価格:65,780円(税込)
全長:698 mm / 780 mm(ストック最大伸長時)
重量:3,110 g(空のマガジンを装着した場合)
装弾数:35 + 1発(1発は本体に装填した場合)
動力源:NEWガンパワーHFC134aガス/ノンフロン・ガンパワー
弾丸:6mm BB(0.2g~0.25g)

 「電動ガンスタンダードタイプ H&K MP5A5 HG」と、「ガスブローバック マシンガン CQBR ブロック1」の違いは"実銃に近い"という点である。電動ガンはモーターによって弾を発射することで、バッテリーによるコストや季節を問わない作動の快適さでサバイバルゲームの主流となっているが、一方で火薬を使った実際の銃の発射とは異なった仕組みで動いている。

 そこで、より本物の銃に近い作動とディテールを再現する為に東京マルイが開発したのが、ガスブローバックマシンガンだ。弾丸がBB弾に、火薬の爆発がガス圧に置き換わり、日本国内の規制に合わせて素材が変更されてはいるが、極力本物に近く造られている。内部機構の動作や構造なども追及し、射撃時に「反動(リコイル)」が味わえるのが大きな特徴だ。サバイバルゲームでより"戦場にいる気分"を盛り上げてくれるのが、このガスブローバックというシステムなのである。

 加えて豊富なオプション装備をこだわることができ、まるで自分が特殊部隊の兵士になったかのような"なりきり"が楽しめる。ガスブローバック マシンガン CQBR ブロック1」の製品としての魅力を細かく紹介していこう。

オプションパーツを組み込んだガスブローバック マシンガン CQBR ブロック1

 実銃の「CQBR ブロック1」は、米軍の正式採用銃である「M4カービン」を狭い室内などでの近接戦闘(CQB=クロース・クォーター・バトル)に対応させるべく、バレルを含むアッパーレシーバーを交換してショートバレル化した特殊部隊向けのライフルだ。米軍特殊部隊の装備として2000年代初頭から使用されていると言われている。

 東京マルイはガスブローバックマシンガンとしてまず2015年に「M4A1 MWS」をリリースした。そして実銃の開発史を辿る様に続く2016年に「ガスブローバック マシンガン CQBR ブロック1」を市場に投入している。では製品版の「ガスブローバック マシンガン CQBR ブロック1」をチェックしていこう。

丈夫な外箱に入った「ガスブローバック マシンガン CQBR ブロック1」

 重い本体に合わせて丈夫に造られた外箱を開けると、実銃と同じ米軍の規格塗料「セラコート」で処理されたリアルな色合いの本体がバンドで固定されている。

写真で受ける軍用銃の印象をそのまま再現した表面の色合いに注目。このリアルな表現がガスブローバックマシンガンのセールスポイントだ

 全体的な印象は、M16を短くしたM4カービンよりさらに短く、「CQBR」の名称通りの短さだ。その銃身を被うハンドガードには4面にR.A.S.(レイル・アダプター・システム)が付いていて見るからに拡張性が高い。その上部はレシーバー後端まで伸び、取り外し可能なLMTタイプのリアサイトが搭載され、下部にはバーチカルグリップが標準装備されている。

 手にしてみると、実銃が持ったことのない人でも「実銃感」をしっかり感じさせる重みが伝わってくる。弾丸を発射位置に送るチャージングハンドルを引くと、やはり金属の作動音がして、ボルトが前後する。

【ボルトの動作】
ボルトが閉じた状態。
ボルトが後退した状態。ようやくエアソフトガンらしい部分が覗く

 この状態で初めてセレクターが安全の位置に動かせるのも実銃通り。引き金を引くと、カチンという音と共にハンマーが落ちる。こういった操作は「電動ガン M4シリーズ」では省略されている要素だ。

コッキングしないと、安全装置をセイフティオンの位置に動かせない

 また、レシーバーを繋いでいるピンを押して抜くと、テイクダウン(分解)が可能。ボルトを抜き出せるのも実銃の通りだ。

【テイクダウン】
電動ガンにはないリアルなテイクダウンはガスブローバックマシンガンならでは。ロアレシーバー手前にZシステムのプレートが垣間見える
レシーバーの分離も工具を使わずに行える。それでいて組み立てた時のガタつきはない
ガスブローバックマシンガンだけに許されたリアルさ
電動ガンスタンダードタイプ「M16A2」とのグリップ比較。モーターを入れる必要がないので、膨らみがなく中空になっている

 レシーバーを戻しマガジンを手にすると、弾丸をフルに装弾した実物と同じ重さがズシッとくる。ガスを充填してBB弾を給弾し装填すると、鈍い重みのある作動音が響く。再度コッキングして引き金を引くと、ガンッという強烈な反動と共にBB弾が発射される。

 電動ガンは確かに実用性に優れているが、実際の銃はどんな感じなのかを探求できるのは、ガスブローバックマシンガンならではのもの言える。また、特にこの「ガスブローバック マシンガン CQBR ブロック1」は米軍特殊部隊の装備という性質から、米軍の兵士であっても本物を触ったり撃ったりすることは不可能に近い。部屋に居ながらにしてその特殊武器を手にし、撃ちまくれるのは「ガスブローバック マシンガン CQBR ブロック1」を持つ特権と言える。

米軍の実物マガジンパウチに入れたガスブローバックマシンガン用マガジン2本。真ん中が電動ガンスタンダードタイプのM16用。電動の物は若干厚みがある。実物のマガジンパウチだとキツくなる理由が30年越しで腑に落ちた
拡張性を活かし、R.A.S.にドットサイトを搭載してみた
ノンフロンガンパワーを使って20連型と30連型のスペアマガジンで試射を行った
【東京マルイ、「ガスブローバック マシンガン CQBR ブロック1」をシューティングレンジで試射】
気温があがらず、ガスブローバックマシンガンで連射するには若干厳しい環境だったが、BB弾を撃ちきるとボルトが閉鎖しなくなるホールドオープンもしっかり動いた。作動音に注目してほしい

 1発づつ狙いを定めるのではなく、サバイバルゲームでの実戦を想定してあえて続けて引き金を引いて速射を行った。この日は気温があまりあがらず、ガスブローバックマシンガンで連射するには若干厳しい環境だった。しかし連続して撃っても快調な作動を見せ、マンターゲットを外すことはなかった。

 外観と触ってみて感じた本物感は、実際に射撃してみても薄れることはなかった。確かに火薬の凄まじい爆発と強烈な反動に対し、遙かに低いガス圧によるブローバックの反動は比較にならないものだ。しかし普段実銃を撃たず、電動ガンの振動を感じている筆者にとってはガスブローバックマシンガンのリコイルは決して小さく感じられるものではない。金属的な作動音と相まって、強烈な本物感に揺さぶられた思いだった。

こだわり装備と本格ガンで、特殊部隊気分でサバイバルゲームに参加!

 いよいよサバイバルゲームに挑みたい。連射マガジンでバリバリ撃ちまくれる電動ガンスタンダードタイプに対して、ガスブローバックマシンガンは装弾数が35発。ファイヤーパワーでは不利なのは否めない。しかしより実際の特殊部隊に近い雰囲気に浸れるのは間違いなく「ガスブローバック マシンガン CQBR ブロック1」の方だ。そこで今回は米軍特殊部隊を意識したこだわりの装備で、「ガスブローバック マシンガン CQBR ブロック1」に様々なアクセサリーを付け替えて参戦した。

「ガスブローバック マシンガン CQBR ブロック1」のホップアップの調整はマガジンを抜いた後、テイクダウンして行う
気温が高かったので0.20g弾で初速79.51m/s。ガスブローバックマシンガンとしては充分なパワーだ
米軍のウッドランドパターンの迷彩服にジャングルブーツ、ALTA社のパッドやS.O.TECHのパウチなど、2000年代初頭の米軍特殊部隊をイメージした装備にこだわってみた
【東京マルイ、「ガスブローバック マシンガン CQBR ブロック1」でサバゲーに参戦】
戦闘中に鈍く響く作動音に注目してほしい

 割り切って、あえてフルオート戦で電動ガンに立ち向かうのもロマンがあるが、筆者としては、フルオート戦では電動ガン、セミオート戦ではガスブローバックマシンガンと使い分けてみることを提案したい。電子トリガーを採用していない電動ガンはセミオートでの発射は電気系に負担がかかるというデメリットがある。また、レスポンスの面でもガスガンの方が素早く射撃できるのも事実なのだ。

 今回は、セミオート戦で「ガスブローバック マシンガン CQBR ブロック1」を使ってみた。35発で今残弾が何発あるかを気にしながら撃ち合うスリルが味わえた。電動ガンしか使ったことがない人、より実銃に近いエアソフトガンも撃ってみたい人、より実戦に近いシチュエーションでサバイバルゲームを楽しみたい人は、ガスブローバックマシンガンを1度手にしてみると新しいサバイバルゲームの楽しさが見つかるはずだ。

思い切ってコンパクトさを追求したり、自由に楽しめる拡張性が「ガスブローバック マシンガン CQBR ブロック1」の魅力だ