特集
【エアソフトガン実践入門】ハンドガンを手にして撃ってみよう!
手軽な「エアコキ」と、反動とギミックが楽しい「ガスブローバック」
2022年6月29日 00:00
- 【コルト M1911A1ガバメント】
- 2002年3月発売
- 価格:3,850円(税込)
- 【V10 ウルトラコンパクト ブラック】
- 2021年4月27日発売
- 価格:20,680円(税込)
映画やドラマ、アニメでは様々な"銃"が登場する。現実では人を傷つける危険な武器としての一面もあるが、それを理解した上で、フィクションとしてキャラクター達が銃を撃つ姿はカッコイイし、憧れを感じさせる。コスプレなどの需要もあって、銃をモチーフとした「トイガン」の人気は昨今さらに増している。
トイガンの中には「エアソフトガン」というジャンルがある。プラスチック製等の弾「BB弾」を発射することができる。結構なスピードで種類によっては10m以上、ライフルなどの大型のものであれば30m以上もしっかり弾が飛び、的に弾を当てることができる。自分が撃った弾が的を撃ち抜く楽しさは他のホビーアイテムでは味わえない楽しさだ。
しかしどんな銃でどう遊べば良いのか、気をつけることは何なのか? はじめてトイガンに触る人にはわからないことが多い。もちろん取扱説明書にはしっかり注意が書かれている。東京マルイの製品に付属する説明書は、公式サイトで製品を買わなくてもダウンロード可能となっているので、興味のある人は一度みてみよう。。
そこで本稿では東京マルイのエアソフトガンから、"ハンドガン(拳銃)"を2つチョイスし、それぞれの魅力と、「部屋で撃つための注意点」を上げてみた。1つは比較的安価で入手しやすい「エアーコッキングガン」。もう1つが、実際に銃弾を発射した時のようにスライドが動き、反動(リコイル)が感じられる「ガスブローバックガン」である。
エアーコッキングガンは「コルト M1911A1ガバメント【ハイグレード/ホップアップ】」。ガスブローバックガンは「V10 ウルトラコンパクト ブラック」である。撃つ楽しさと共に、外見のカッコ良さや、実銃の情報なども紹介していきたい。
「エアーコッキングや、ガスガンって何?」という方にはまず、弊誌の「エアソフトガン超入門」として、エアソフトガンの種類などを細かく紹介した特集をオススメしたい。併せて読んで欲しい。
部屋の中でもエアソフトガンは撃てる! 的にビシビシ当たる楽しさ
東京マルイのエアーコッキングガンは実射性能、カッコ良さ、ショップで購入できる入手しやすさなど、様々なポイントでオススメのエアーソフトガンだ。エアーコッキングガンはその名の通り、スライドを引くことでスプリングを縮め、空気を圧縮し、その空気でBB弾を飛ばす。ガスガン、電動ガンのように"パワーソース"がいらないので、ぶっちゃければ、本体とBB弾を購入すればすぐに射撃はできるし、ランニングコストが低い。
しかし、「どこで撃つのか?」は大きな問題だ。野山や空き地のある場所で撃つにしても、エアソフトガンはハンドガンでも30mは弾が飛ぶ。もし通りかかる人や車に当たったら事故になりかねない。このため広い場所でも注意が必要だ。そして部屋の中など、狭いところで撃つにしても壁に当たって跳ね返り自分に当たってしまうかもしれない。
そこでオススメなのが「BB弾を回収できる的」である。東京マルイが販売している「プロターゲット」は紙の的の奥にネットがあり、部屋の中で至近距離で弾を撃ってもBB弾の衝撃を吸収してくれるため安全だ。的から外れた場合を考え周囲に段ボールを配置しておけば万が一弾が外れても部屋の中のものに傷はつかないだろう。
そしてBB弾を撃つ際は「シューティンググラス」を掛けるのが絶対条件だ。跳弾と呼ばれる跳ね返ってくるBB弾を防ぐため、シューティンググラスも一緒に購入しておけば、目を跳弾から防ぐことができる。目を保護するもので、眼鏡の上からでも着用できる。エアソフトガンを購入する際は、「しっかりBB弾を回収できる的」とシューティンググラスも一緒に買っておきたいところだ。
今回筆者の場合は「プロターゲット」に加え、「シューティングボックス」も使ってみた。4m弱のところから射撃してみたが、すべてプロターゲットないに着弾したため、ボックスがなくても大丈夫だな、というのが実感だった。今回、後ろはただの段ボールではなく、ホームセンターで段ボール状のプラスチック素材「プラダン」というものを立てかけてみた。
こういった準備をしてから撃ったのだが、バシバシと的に当たる。紙製なので当たった場所に穴が開くのでそれを見て狙う場所を変えてみる。撃った様子を動画にしているので見て欲しい。弾速はかなりのものなので注意が必要だが、至近距離だけにしっかり的に当たる。的を射貫く楽しさは格別なものがある。エアソフトガンのポテンシャルを実感できる的当ては、やはりエアソフトガンの一番の遊び方と言えるだろう。
実銃のような迫力! エアーコッキングガン「コルト M1911A1ガバメント」
東京マルイのエアーコッキングガン「コルト M1911A1ガバメント」は、エアソフトガンの中では価格の低めな商品だが、その実射性能は高くサバイバルゲームでサブウエポンとして使用している人もいる。
モチーフとなっているコルト M1911A1ガバメントは、その名の通り1911年にアメリカ軍に制式採用され、1985年まで制式拳銃だった。戦争物の映画ではおなじみの銃であり、現在でも愛用者が多い。映画「プライベートライアン」で戦車に向かってこの銃を撃つシーンなどは特に印象的だ。アニメ「ルパン三世」の銭形警部の銃としても知っている人は多いのではないだろうか。
エアーコッキングガン「コルト M1911A1ガバメント」は古風な雰囲気もある拳銃を精密に再現している。「価格を抑えた入門用エアソフトガン」というと、デフォルメされたいかにも"おもちゃ"を想像するかもしれないが、本製品は落ち着いたカッコ良さがある。もちろん省略されているディテールはあるが、刻印なども確認でき、"本物"っぽさがある。M1911に興味がある人が手にすれば、感心させられるだろう。
高価格帯の製品と較べると金属パーツの使用は少なめなので、手に持つと軽いが、グリップに刻まれたチェッカリングが手のひらに吸い付く感じなど、「拳銃を持つのはこんな感じなのか」という感触を味わえる。狙いをつけるのは、スライド後部にあるリアサイトから、前部のフロントサイトを見て調整する。これにより銃をまっすぐ構えることができる。そして弾を撃って当たった場所を見てから、どこを狙えば的の真ん中に当てられるか、調整していくのだ。
弾を撃つためにはスライドを引き、薬室(チャンバー)にBB弾をセットする必要がある。エアコッキングガンはこのスライドを引く動作に連動し空気を圧縮させるので、かなりスライドは硬い。力を込めてスライドを引くことで、ハンマーが倒され実銃と同じ発射準備態勢になる。ここで引き金を引くとピストンが一気に開放され、空気がBB弾を押し出す。
実銃は弾丸を発射した火薬エネルギーを利用しスライドを動かし、薬莢の排出と次弾の装填を行なうのだが、エアーコッキングガンは一発一発スライドを引いて発射準備をしなければならない。映画やアニメのヒーローのように銃を連射したい場合、次に紹介するガスブローバックガンをオススメしたい。
エアーコッキングガンはガスやバッテリーなどを使わない上、製品の価格としても安価だが、サバイバルゲームのベテランも好んで使う魅力がある。ガスやバッテリーは外気の影響や容量切れにより作動が不安定になることがあるが、エアーコッキングはどんな状況でも安定した射撃ができる。また慣れれば充分実用的な飛距離と、正確さがあるため、好んで使う人もいるのだ。入門用としてぴったりだが、奥深さも持っているのだ。
次ページではガスブローバックガン「V10 ウルトラコンパクト ブラック」を紹介しよう。エアーコッキングガンとは違った魅力を持つ楽しい製品だ。