特集

「エアソフトガン超入門」 第2回:複雑なアクションと強烈なリコイル 「ガスブローバックマシンガン」

【Mk18 Mod.1】

10月8日発売

価格:72,800円(税別)

種類:アサルトライフル

全長:715mm/790mm(ストック最大伸長時)

重量:2,960 g(空のマガジンを装着した場合)

装弾数:35+1発(1発は本体に装填した場合)

 エアソフトガンとは何だろう? エアソフトガンの基本を学び、その魅力に迫っていく「エアソフトガン超入門」。第2回のテーマは「ガスブローバックマシンガン」。教材は10月8日に発売されたばかりの新商品「Mk18 Mod.1」を教材としていきたい。

 「Mk18 Mod.1」は、“アサルトライフル”というカテゴリーの武器だ。前回の「FNX-45 タクティカルブラック」は“ハンドガン(拳銃)”。アサルトライフルをはじめとした大型武器は、サバイバルゲームでメインウェポンとして活躍する。FPSをはじめとしたコンピュータゲームでも活躍する銃であり大きな人気がある。

【Mk18 Mod.1】
今回取りあげるのは「ガスブローバックマシンガン」。代表的な商品として10月8日に発売されたばかりの「Mk18 Mod.1」を教材として説明していきたい

 今回はガスブローバックハンドガンとガスブローバックマシンガンは何が違うのか、どんな魅力があるのか、そして注意点はどこかなど、様々なポイントを、東京マルイの広報を務めるデカこと島村優氏の解説で取りあげていきたい。

 なお、第1回ではエアソフトガン、そしてガスガンの基礎知識を大きく掘り下げている。まだ読んでいないという方は、併せて読んでいただきたい。

解説は東京マルイの広報を務めるデカこと島村優氏

より正確に、遠くに弾が飛び、連射できるガスブローバックマシンガン

 実銃でのアサルトライフルとハンドガンはまず使用する“弾”が違う。「Mk18 mod.1」の場合は直径5.56mmのライフル弾を使う。「FNX-45 タクティカルブラック」は45口径(11mm)の拳銃弾。直径こそ拳銃弾の方が大きいが、炸薬の量、弾の長さ、そして銃身の長さによって初速は圧倒的にライフル弾が早く、威力、射程、貫通力はライフル弾が勝る。

 一方、ガスブローバックマシンガンは、ガスブローバックハンドガンと発射する弾は同じ6mmBB弾だ。そして使用するガスもハンドガンのものと同じ。さらにエアソフトガンの威力の上限は銃刀法という刑法で0.989J(ジュール)以下、0.2g、直径6mmのBB弾で初速99.4m/秒以下と定められている。実銃のような大きな違いは出しにくい。それでもガスブローバックマシンガンはハンドガンと比べ、長距離を安定した弾道を描き、命中精度も高い。その違いはどこから生まれるのか?

【Mk18 Mod.1】
ガスブローバックマシンガン「Mk18 Mod.1」。FPS等でおなじみの“アサルトライフル”だ。サバイバルゲームのメインウェポンとして活躍する

 実はまず“弾速”が違う。ガスブローバックハンドガンは標準の設定では初速で70m/秒ほどとなる。これはガス圧と共に、銃身での加速の効果が薄いためだ。一方ガスブローバックマシンガンは90m/秒と速くなる。拳銃とライフルでは銃身に大きな差がある。銃身は密閉された空間で、ガスで押し出されたBB弾はここで加速する。長い銃身を通っていくガスブローバックマシンガンのBB弾は充分に加速され、弾道も安定したものになる。結果銃口から出た後も長い距離を安定して飛ぶ(適正HOP時)。銃としての構造の違い、発射するガスの強さの違いがより速く正確な弾を撃ち出すのだ。

 さらに島村氏は「射撃姿勢の違い」を指摘する。ハンドガンでは両手で保持したとしてもとっさの場合、標的に正確に狙いを向けることは難しい。射撃競技などで練習を積めば話は違うかも知れないが、大概は、サバイバルゲームなど敵がどこに潜んでいるかわからないような状況の中で、ハンドガンで敵をしっかりサイティングして当てるのは難しい。アサルトライフルならば射撃姿勢を取るだけで銃を標的に向けまっすぐ構えられる。まっすぐ安定して描く弾道により、標的に当てやすいのだ。

【銃の構え方の違い】
ハンドガンとアサルトライフルでは構え方が全く異なる。アサルトライフルは射撃姿勢がしっかりと安定し、銃がぶれない。長い銃身は弾を加速させ、弾道を安定させる

 そして島村氏はガスブローバックマシンガン最大の魅力は「本物を感じさせる操作感」だと語る。前回「FNX-45タクティカルブラック」でも、ホンモノ同様の、マガジンの装填、スライドの操作、発射、ブローバック、という操作ができるのが魅力だと書いたが、この「Mk18 Mod.1」もそれは同じ。構造が複雑なアサルトライフルの場合、その楽しさはさらに広がる。特にマガジンチェンジの感じがたまらないのだという。

【「エアソフトガン超入門」 ガスブローバックマシンガンのマガジンチェンジアクション】

 マガジンを銃に挿入しただけでは弾は出ない。ハンドガンはスライドを引いて初弾を薬室(チャンバー)に送り込むのだが、「Mk18 mod.1」の場合は“チャージングハンドル”という部品を引っ張ることでボルト(遊底)が動き、初弾が送り込まれるようになっている。これで引き金を引くと、BB弾が発射され、同時に直径19mmの大口径ピストンが動いてボルトが後退、強烈なリコイル(反動)を射手に与える。

 セレクターと呼ばれる切り替え装置を動かして単射、フルオートを切り替える。そして、弾丸が無くなると、ボルトは後ろに下がった状態でボルトストップと呼ばれる部品で止まって動かなくなり、射手に「弾が無くなりましたよ」と教えてくれる所もホンモノと同じ。開放されたボルトをのぞき込み弾が残っていないことを確認する。

 ここでマガジンキャッチを押してマガジンを取り外し、新しいマガジンと交換する。マガジンを押し込んでからボルトストップを押すとガシャリとボルトが前進し、初弾が装填され射撃可能に。このアクションこそが本物の感触をユーザーに与えてくれるのだ。

【マガジンチェンジ】
マガジンチェンジ。この交換時のマガジンがクロスする感じがたまらないのだと島村氏は語った

 映画などで弾倉を交換する「マガジンチェンジ」のシーンは弾切れのピンチのシーンでもある。いかに素早くスムーズに弾倉を交換するかが主人公が「いかに戦闘技術に長けているか」を語るシーンでもある。この時カメラはぎゅっと銃にフォーカスし、緊迫した表情の主人公が、慣れた手つきで弾倉を交換する。そのアクションはたまらなくカッコイイ。

 ガスブローバックマシンガンはボルトがきちんと動き、射手にリコイルをもたらすメカニズムが実銃の構造に近い。次回取りあげる「次世代電動ガン」は“重りを動かす”という実銃とは異なるシステムで反動を生んでいる。ガスブローバックマシンガンは実銃に近いシステムだからこそ、銃を操作するアクションも楽しいのだ。

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本物の感触をもたらすレイルの造形と塗装、マガジンの重さ

 ここからは「Mk18 Mod.1」そのものの魅力に迫ってみたい。「Mk18 Mod.1」は米軍の主力小銃であるM16A2アサルトライフルの派生型「M4カービン」のバリエーションだ。CQB(近接戦闘)向けにカスタマイズされており、BLOCK2と呼ばれるアクセサリーパーツを搭載した特殊部隊が使用する装備を再現している。

 この装備の特徴は銃身を覆うように配置されたハンドガード。実銃ではダニエル・ディフェンス社のパーツが使われており、東京マルイの「Mk18 Mod.1」はダニエル・ディフェンス社の正式ライセンスを受けたパーツとなっている。こちらは同じものが使われているのではなく、デザインなどで許諾を得たものとなる。

【ダニエル・ディフェンスのハンドガード】
「Mk18 Mod.1」の大きな特徴であるハンドガード。20mmレイルは様々な装備を装着可能で幅広い状況に対応できる。実銃のパーツを製作するダニエル・ディフェンス社のライセンスをきちんと受けている。実銃のレイルはアルミパーツなため手を傷つけてしまう様な鋭さもあるが、東京マルイの商品は玩具としての安全性も気を配っている

 このレイルはMC(マシニングセンタ)と呼ばれる加工機械で数時間かけて1本ずつ削り出し、仕上げるという実に手間のかかった工程を経ている。角をある程度滑らかにして皮膚に当たった場合の安全性を確保しているが、これは玩具としての安全性を考慮しているため。こういった安全性に配慮しながらも、金型では出しにくいエッジの利いた状態を実現している。このレイルの感触は「Mk18 Mod.1」の大きなウリだ。

 銃に施された塗装もセールスポイント。これは、米軍のホンモノの銃を塗装している、世界一厳格と言われる米軍の規格「ミルスペック」に準じた、セラコートをエアソフトガンメーカーとしていち早く採用し、塗膜が強く対擦過性に優れている。無論、実銃は金属であり、ガスブローバックマシンガンは樹脂製という素材の違いはあるが、あたかも金属に塗装したかのような質感を出せる様に研究されているところも楽しいところだ。

 「Mk18 Mod.1」は今回のガスブローバックマシンガンに先がけて、次世代電動ガンモデルも発売されている。次世代電動ガンは実銃とは銃の発射や反動を生むシステムが実銃と違うため、グリップや、銃本体の厚みがわずかに異なる。ストックにはバッテリーを搭載するため重量バランスも異なっている。ガスブローバック版はこう言ったところが実銃に近づけている。このスタイルとこだわりの構成が、“本物の感触”をもたらしてくれる。

【リアリティを感じさせる各部】
実銃同様グリップの内部は中空になっている。次世代電動ガンモデルはここにモーターがあるため、グリップそのものがわずかに太くなっている
実銃の雰囲気を演出する米軍の規格「ミルスペック」に準じた、セラコートによる塗装

 もう1つ、マガジンもこだわりポイント。マガジンはアルミで成型する事で5.56mmNATO弾を30発を詰めたホンモノのマガジンと同じ重さ、およそ480gを再現している。これは銃に装着した時だけでなく、サバイバルゲームで複数の弾倉を持ち歩く時の感触にもこだわっているとのこと。エアソフトガンのマガジンには亜鉛ダイカストを使うことが多く、「FNX-45タクティカルブラック」などでも同様だが、このアルミ製のマガジンの“軽さ”はユーザーからも好評とのことだ。

【マガジン】
重さまでこだわったマガジン
【拡張性の高さ】
レイルは様々な装備を可能とする。こちらはレンズ内にドットを移し、照準をしやすくする「NEWプロサイト」。価格は7,800円(税別)
銃を構えやすくする「バトルフォアグリップ」。色は2色あり、価格は各3,400円(税別)

ガスブローバックマシンガンを楽しく遊べる耐久性を実現した、「Zシステム」

 ガスブローバックマシンガンのメカニズムにも東京マルイならではの強いこだわりがある。 実は東京マルイはこのガスブローバックマシンガンに“参入”したのは2012年10月、第1弾「MP7A1」の発売からとなる。意外にもエアソフトガンメーカーでは最後発といえる。

 第3回で詳しく取りあげるが東京マルイはリコイルのある電動ガン「次世代電動ガン」を発表し、エアソフトガン業界に大きな衝撃をもたらした。モーターで重りを動かして反動を生じさせる「次世代電動ガン」は東京マルイを代表する商品となった。だからこそ「東京マルイは電動ガン」というこだわりもあった、ガスブローバックマシンガンに参入しなかった理由の1つはそこにある。

【「エアソフトガン超入門」 ガスブローバックマシンガンの強力なリコイルとボルトストップ】

 そしてもう1つが「技術的な問題」である、“ボルトストップの強度”だ。実銃では射撃時の強烈な衝撃でボルトが後退した後、強力なスプリングでボルトが前に戻る。そして、弾を撃ち尽くした時にボルトは後ろに下がった状態で固定される。薬室を開放したままにするため激しい勢いでボルトキャッチレバーにぶつかる。ガスブローバックマシンガンはこの機構を再現することがテーマの1つとなる。

 しかし、実銃の場合にでさえ、強固な金属を使用しても、このボルトキャッチレバーの破損がおこってしまう。エアソフトガンとして、このパーツを強固にする方法も無いわけではないが、それはパーツの単価が恐ろしいほどに跳ね上がってしまう。

 それは強いては、製品価格に上乗せされてしまうので、メーカー努力をしても、結局はユーザーにしわ寄せが行く事になる。また、「消耗品」と割り切り、ある程度使用したら交換すれば良いという考えもあるが、最低限の耐久実験(ハンドガンでは1万発以上)をクリアしなければ、製品化は出来ない、マルイ独自の社内実験では、認められなかったという。

 東京マルイがガスブローバックマシンガンに挑戦するには、この強度の問題をクリアし数万発撃っても壊れないシステムを生み出したかった。このため開発に時間がかかったという。

【ボルトストップ】
排出口からは、ボルトが激しく動くのが確認できる
弾を撃ちきった時止まるボルトを再び解放するボルトストップ
【テイクダウン】
固定しているピンを取り外し、銃上部を分離させることができる「テイクダウン」。これも電動ガンではできないアクション。ホップダイヤルの調整やメンテナンスが可能に
ボルトの衝撃を吸収するZシステムはここにある
銃上部にはピストンがある。直径19mmの大型ピストンが強いリコイルを生み出す

 シリーズ第1弾の「MP7A1」はサブマシンガンだが、強力なリコイルが求められる第2弾のアサルトライフル「M4A1 MWS」ではリコイルと耐久性での課題が大きくなった。ここで開発されたのが「Zシステム」。ボルトの衝撃を一旦ダンパーで受け止め、その後にボルトストップを動作させるというもの。

 ZET(Z:最終、E:Endurance/耐久、T:Technology/技術)この頭文字を取ってZシステムと呼ぶ。また、このシステムが「Z(実機ではΣだが)」に似ている所にも名称の由来がある。

 このZシステムは当然実銃にはないシステムだが、東京マルイの“発明”としてガスブローバックマシンガンに高い安定性をもたらしたのだ。「MP7A1」からおよそ3年をかけたこのシステムは大きな反響を生み、市場を席巻。今も売れ続けるロングセラー製品となった。「Mk18 Mod.1」はこのシステムを受け継ぐ商品なのだ。

【ガスブローバックマシンガン】
東京マルイ初となるガスブローバックマシンガンはサブマシンガンの「MP7A1」。2012年発売で、価格は24,800円(税別)
アサルトライフルならではの強烈なリコイルを表現するため「Zシステム」を採用した「M4A1 MWS」。2015年発売で、59,800円(税別)。現在でも好評なベストセラーだ
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大きいからこそ持ち運びに注意が必要。ガスの特性も知っておこう!

 次はガスブローバックマシンガンの注意点に触れておきたい。ガスブローバックマシンガンは大きい。近接戦闘を意識し銃身を短くしている「Mk18 Mod.1」ですら715 mm、ストックを伸ばせば790mmある。このため取り扱う時は銃を周りのものにぶつけないように注意が必要だ。

 また射撃時はボルトが動き、薬莢こそ出ないものの廃莢するアクションを行なうため、排出口が激しく開閉する。ここに指などを入れないように注意が必要だ。そしてハンドガン同様の「銃口管理」である。むやみに人に向けない、薬室にBB弾が入っていないように気をつける。マガジンは抜いておく。「弾が出る状態」にしないように気をつけよう。

【薬室】
作動中の薬室のアップ。薬室内はボルトが激しく動く。不用意に指を入れてケガをしないようにしよう

 島村氏をはじめとした東京マルイのスタッフは、銃の安全管理を体得するためアメリカで本格的なインストラクターに銃の取り扱いを学んでいるが、そのとき徹底的に教え込まれたのが銃による事故をなくす安全の徹底だ。当然だが実銃の誤射は人の命に関わることだ。へたをすると自分も死んでしまう。

 その扱いはエアソフトガンとて同じである。セイフティーをかける事はもちろんだが、「常に銃は弾が入っているものと思え」。このことを身体に覚え込ませ、心がけるという意識は、エアソフトガンでも求められることだろう。

 もう1つ、人目のつく場所で目立つように持ち歩かないこと。ガスブローバックマシンガンはハンドガンに比べ圧倒的に目立つ。さらにサバイバルゲームへの移動時など、車に積んでおく場合でも銃が見える状態で積んでいるとあらぬトラブルを起こしかねない。職務質問でイヤな思いをしないよう、ライフルケースでの持ち運びを心がけよう。

 この際に島村氏がオススメするのが、製品が入っている外箱だ。商品専用の箱だから中で銃の位置がずれることもなく、衝撃にも強い。凝った印刷により質感を変え、見た目、デザインも合わせ、箱も込みでの製品として東京マルイ社内で非常に拘って造られている。かさばるので棄ててしまう人もいるかも知れないが、それはとても勿体ない。保管して飾っておいてもシックだ。持ち運びと保管のためにとっておこう。

【パッケージ】
デザインや髪質にこだわったパッケージ。銃をしっかり固定するため、持ち運びもしやすい

 最後にガスガンのパワーソースである“ガス”に触れておきたい。東京マルイは「ガンパワー(フロン134a)」と「ノンフロンガンパワー(HFO1234ze+LPG)」の2種類を販売している。ガンパワー(フロン134a)」はその名の通り昨今環境問題で話題に上る「フロン」を使用している。工場などに比べればその使用量は微々たるものだが、ガスガンを撃つことで回収せずにそのまま大気に放出している点は産業界から厳しい意見もあるという。

 このため脱フロンを目指して、「ノンフロンガス」であるHFO1234zeにLPガスを混合し、ガスガンに必要な圧力を確保しているが、不燃性だった従来のフロンガス134aに比べ、LPガスが含まれていて可燃性の為、密閉された空間での使用を避ける必要があり、火気厳禁。また、若干圧力が低い。一方で冷え方が緩やかという特性もあり、理解して使うようにしたい。

 島村氏はガスブローバックマシンガンについて、「モデルガンに近い、室内で、撃っているだけで楽しいのは、ガスブローバックマシンガンならでは。大口径のシリンダーで、ハンドガンを越える撃った時のリコイル、次世代電動ガンでは楽しめない強烈なブローバックが体験できます。それぞれの銃で、ブローバックや実射性能などバランスを見直し、味付けを変えているので、楽しんでいただけると思います。是非撃ってみてください。」と、語った。

【銃を構える】
非常にカッコイイ島村氏の射撃姿勢。本場のインストラクターに教わった知識が活かされている

 筆者は「MTR-16 Gエディション」に続いて「Mk18 Mod.1」を見て、東京マルイ「ガスブローバックマシンガン」の完成度の高さに改めて驚かされた。筆者が初めて触れた東京マルイの長物のガスガンは、BB弾を発射するのとは別に薬莢を排出(ブローバック)する楽しいギミックを持った1987年発売の「MPL」で、1989年発売の「MP5 A3」は今もガンラックに置いてある。

 東京マルイの長物のガスガンはその2丁の後2012年の「MP7 A1」まで23年の長い時間を空けたのだが、電動ガンという革新的技術がエアソフトガン市場をガラッと変えた以上は、それは必然でもあった。だから東京マルイが改めてガスガンの長物を送り出すには、電動ガン、エアコッキングガンに対する明確なセールスポイント「ホンモノそっくりの操作感」を盛り込んだ「ガスブローバックマシンガン」でなくてはならなかったのだ。

 さらにユーザーの好みも分散され、「ガスマシンガン」はマニアだけが扱うという認識も薄くなり、分け隔てなくユーザーが求めるのであれば「電動」と「ガス」と選択肢が増えるのも良いと感じた。

 エアソフトガンの23年分の技術革新と想いを詰め込んだ「ガスブローバックマシンガン」は、電動ガンとエアコッキングガンにはない、「ホンモノ」と同じ操作の楽しさとかっこ良さを兼ね備え、それでいてガスブローバックにつきものと考えていた作動の不安定感への不安も払拭されている。

 今回新しく発売されるのは、映画やゲームでもお馴染みの、米海軍「Navy SEALs」他特殊部隊にも納入されている「Mk18 Mod.1」。今までモニター越しで想像するだけだった特殊部隊御用達のライフルを、東京マルイの拘りが実現させたホンモノそっくりの外観とホンモノ同様の操作感で、自分の五感で直接味わえる事になった。カスタムガンの様な手間がかかった逸品でありながら、東京マルイの企業努力もあって、実勢価格では60,000円を切ってくるという非常にリーズナブルに感じられるエアソフトガンでもある。

 是非手にとって、筆者が感じた驚きを共有して頂ければと思う。

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