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【年末特集】最新技術でより高性能に! 悪路を突き進む"オフロード"RCカー

気軽に楽しめるトイラジから、名車バギーのリニューアル版まで5選

 様々なオススメ商品を扱うHOBBY Watch年末特集。本稿では「オフロードRCカー」を紹介したい。舗装されてない道や、凸凹の激しい砂地など走る場所を選ばないオフロードRCカーは「気軽にRCカーを遊びたい」という人にオススメのトイラジコンだ。

 2022年のオフロードRCカーの大きな特徴は「中国メーカーの台頭」だ。ドローンなどを販売していた中国RCメーカーがその技術を活かし様々なRCカーを販売した。バッテリーまで同梱して1万円以下という価格は大きな魅力だ。それでいながら車の大きさや各部の剛性もしっかりしており、トイラジ業界は今大きな変化を迎えている。

 今後はさらにリチウムイオンバッテリーや、ブラシレスモーターが普及していく中でオフロードに限らずRCカーはさらに高性能な存在になっていくだろう。また「走っている姿を撮影する」という流れもさらに増えていくだろう。特にオフロードRCカーは土煙を上げ、激しく車体を揺らし、道なき道を進むその姿こそカッコイイ。ぜひ走らせるだけでなく動画を撮ってその姿を楽しんで欲しい。

タミヤ「1/10RC アスチュート 2022 塗装済みボディ (TD2シャーシ)」

「1/10RC アスチュート 2022 塗装済みボディ (TD2シャーシ)」
発売日:2022年7月23日
価格:31,680円
全長:387mm
スケール:1/10
メーカー:タミヤ

 タミヤのRCカーは組み立てることで、実車にも取り入れられているようなダンパーやギアの構造を学ぶことができる。改めて「車を走らせるための技術ってスゴイ」ということを実感できるのは組立式RCカーの楽しいところだろう。

 「1/10RC アスチュート 2022 塗装済みボディ (TD2シャーシ)」は、ミドルクラスの後輪駆動バギー「アスチュート」の名を受け継いだ最新マシン。モーターをミドシップマウントし、重量物となるバッテリーをリヤ寄りに横置きして駆動輪に十分荷重をかけることで、後輪駆動の効率を追求した設計になっている。

 ボディはznug designの根津孝太氏が手がけた、真紅のカラーを塗装済みになっているので、ユーザーはステッカーで飾り付けるだけでカッコイイ車体が実現できる。後輪駆動ならではの挙動が楽しめるRCバギーだ。

【TAMIYA - New 2WD off road chassis「Astute」】

タミヤ「1/10RC イグレス ブラックエディション」

「1/10RC イグレス ブラックエディション」
発売日:2022年12月24日
価格:58,300円
全長:430mm
スケール:1/10
メーカー:タミヤ

 タミヤの代表的なオフロードRCカーの1つ「アバンテ」を豪華な部品をふんだんに使いアップグレードした「イグレス」が生まれたのが1989年。本商品はそのイグレスの基本構成をそのままに、各部を現代のRCシーンに合わせてアップデートしたスペシャルモデルだ。

 シャーシは高い剛性を誇るカーボンダブルデッキを採用。縦置きモーター・シャフトドライブ4WDのパワートレインはフルベアリング仕様。前後のボールデフはオリジナル設計を見直し、スムーズな作動に加え、整備性、耐久力ともにアップしている。ドライブギヤにはワンウェイベアリングを内蔵し、トルクスプリッター効果により素直なハンドリングを発揮する。特徴的な金色のダンパーは、ダークチタンアルマイト仕上げ。特別なRCカーにふさわしいリッチな仕様となっている。

 タミヤはRCカーの復刻も積極的に行っている。最新の設計だけではなく、かつて遊んだエントリーカーや、憧れたハイスペックカーを各所の部品をアップグレードした"現代仕様"で復刻する。RCカーはレースでの効率を求めるだけでなく、当時の時代を懐かしむ要素もある。「1/10RC イグレス ブラックエディション」は当時の憧れだった豪華なRCカーを手にできる喜びを得られる商品なのだ。

京商「1/10 EP 4WD KB10W マッドワゴンVE」

「1/10 EP 4WD KB10W マッドワゴンVE」
発売日:2022年8月
価格:66,000円
全長:472mm
スケール:1/10
メーカー:京商

 「1/10 EP 4WD KB10W マッドワゴンVE」は巨大なタイヤを持ったモンスタートラックがモチーフ。高出力リチウムポリマー(LiPo)バッテリー搭載にも対応しハイパワーな走りが楽しめる。アルミ製のメインシャシーに前後のブロックを組み合わせた分割フレームに、高い走破性を発揮するダブルウィッシュボーン方式の前後サスペンションを組み合わせ、タイヤ&ホイールも全地形型となっており、様々な地形を走破できる。

 本商品のウリは組み立て済みのレディセットなところ。別売りの走行用バッテリーと充電器を用意するだけですぐに走行できる。もちろんラジコンメーカー・京商ならではの充実のオプションパーツで、チューンナップの幅も広く、走行によるパーツ破損にも柔軟に対応できる。

【KYOSHO MAD WAGON VE】

DEERC、「1:16スケールオフロードRCカー DE45」

「1/12 R/C スプラッシュローバー」
発売日:2022年11月15日
価格:6,899円
全長:275mm
スケール:1/16
メーカー:DEERC

 昨今トイラジコンは中国メーカーの勢いがすごい。安価で高性能な商品で市場を拡げている。DEERCは中国のドローンメーカー。RCカーも様々な商品を展開している。「1:16スケールオフロードRCカー DE45」はパワフルな走りが楽しめる4WDオフロードRCカーだ。

 車体からタイヤの軸部分が離れたフレームデザイン、フレームと車体を繋ぐ大きなショックアブソーバー、深い溝が掘られたタイヤとその外見からもパワフルな走りが期待できる。バッテリーが2本同梱されており、合計で90分の連続走行が可能と、コストパフォーマンスにも優れている。

【DEERC ラジコンカー DE45】

DEERC「RCトラック G2065」

「RCトラック G2065」
発売日:2022年10月
価格:15,990円
全長:348mm
スケール:1/12
メーカー:DEERC

 こちらもDEERCの製品大きなクローラー(キャタピラ)で悪路を進むRCトラックだ。そのスピードは最高時速12km、クローラーで走行する姿は迫力たっぷりだ。ガルウィング型のドアが開くところもセールスポイント。

 クローラーでの高速走行はタイヤとはひと味違う雰囲気がある。タイヤ駆動では進めないような凹凸のある地形をがむしゃらに進む姿はとてもカッコイイ。急斜面をゆっくり進ませたりその走行性能に注目した遊び方も楽しいだろう。

 今回印象的だったのはトイラジコンの多彩なラインナップ、低価格で高性能な製品の数々は改めて大きな魅力を感じた。来年はこれらの商品も手に取りその走行性能を試してみたい。

 また本格的なオフロードRCカーの進化にも興味が惹かれる。ブラシレスモーター、リポバッテリーと電動トイの世界は今大きな変革を迎えていく。この流行をタミヤや京商がどう取り入れていき、その上でどんな機構を持ったRCカーが生まれていくのか、取材も積極的に行っていきたい。