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【年末特集】懐かしのアニメから注目キットが多数発売! 冬休みに作りたい「キャラクタープラモデル」6選

「ワタル」や「イデオン」「ザブングル」などファンのツボを突くキットが豊作だった2022年

 今年もやってきた年末オススメアイテム企画。筆者の担当は今年も「キャラクタープラモデル」で、2022年も魅力的なメカやキャラクターのプラモデルが各社から多数発売され、我々ユーザーを喜ばせてくれた。

 模型や造形ファンのツボをピンポイントで突いてくるような造形のチョイスに加えて、各社作りやすさも追求しており、素組みや少し手を加えるだけで、劇中と同等のクオリティで完成するよう設計されているのも嬉しいところだ。

 ガンプラとはまた違った魅力を秘めた、今年発売されたプラモデルを6種類ほどチョイスしたので、この年末年始はぜひ組み立てに挑戦してほしい。

「SMP [SHOKUGAN MODELING PROJECT] ダイデンジン」

  • 発売日:2022年12月12日
  • 価格:各3,300円
  • メーカー:バンダイ

 食玩「SMP [SHOKUGAN MODELING PROJECT]」にて展開されているスーパー戦隊のロボットに、1980年に放映された「電子戦隊デンジマン」の「ダイデンジン」がラインナップされ、12月12日に発売された。商品は上半身の「A」と下半身の「B」の2種が発売され、両方を購入することで完成する。

 スーパー戦隊シリーズ初の変形ロボットダイデンジンは、戦闘機「デンジファイター」が人間型ロボットのダイデンジンへと変形する。その変形プロセスやプロポーションは劇中と当時玩具の中間のイメージで設計されていて、当時の玩具を再現するシールが付属するこだわりも感じられる。また開発当初の段階でユーザーより指摘された胸部の「D」マーク(中央の分割線により「IC」とも「エコ」とも読める)は、より劇中に近い設計となったことにも注目だ。

「MODEROID パワーローダー」

  • 発売日:2022年7月
  • 価格:9,500円
  • グッドスマイルカンパニー

 ユーザーをうならせるラインナップが大きな魅力のグッドスマイルカンパニーのプラモデル「MODEROID」。今年発表・発売された新作も、これまで立体化された機会のない、あるいは機会の少ないメカやキャラクターが多数揃っている。

 この「MODEROID パワーローダー」は、ジェームズ・キャメロン監督の1986年公開「エイリアン2」のラストシーンにて、主人公のリプリーがエイリアン・クイーンと対峙する際に乗り込む作業用のパワードスーツだ。劇中の姿を1/12スケールというビッグサイズで精密に再現しつつ、クロー部の連動開閉や油圧シリンダーの可動、軟質チューブによるケーブルの表現など、現代の技術による設計が施され、完成後も楽しめるキットとなっている。搭乗するリプリーの同スケールフィギュアが付属するのも嬉しいところだ。

「フレームアーティスト 初音ミク」

  • 発売日:2022年10月
  • 価格:7,480円
  • メーカー:コトブキヤ

 コトブキヤのオリジナルメカのプラモデルシリーズ「フレームアームズ」にて、「初音ミク」とのコラボアイテム「フレームアーティスト 初音ミク」がこの秋リリースとなった。

 2020年に発売された島田フミカネ氏デザインのプラモデル「フレームミュージック・ガール 初音ミク」をベースに、柳瀬敬之氏が新たにデザインしたキットで、初音ミクのシルエットやカラーリングなどの魅力を残しつつ、よりメカニカルな姿で立体化。トレードマークのツインテールは、バーニアとして展開するなど、「フレームアームズ」らしいギミックも内蔵。さらにキットには「フレームミュージック・ガール 初音ミク」の通常顔と前髪のパーツも付属し、キャラクタープラモデルとしても楽しめる仕様だ。

「1/450 伝説巨神イデオン」

  • 発売日:2022年11月
  • 価格:10,780円
  • メーカー:アオシマ

 今年の静岡ホビーショーで発表され大きな話題となり、弊誌でも開発者インタビューをお届けした、2022年11月に発売されたアオシマのプラモデル「1/450 伝説巨神イデオン」。同社が展開した「アニメスケール」シリーズから40年ぶりの「ACKS(AOSHIMA CHARACTER KIT SELECTION)」シリーズでの“復活のイデオン”となる。

 合体変形ロボットとして知名度のあるイデオンだが、この「1/450 伝説巨神イデオン」はあえて合体変形をオミットし、プロポーションと可動を重視したキットとなる。全高240mmという大ボリュームのスケールで、要所には現代解釈のアレンジを加え、令和のシルエットを備えたイデオンが完成。波動ガンやイデオンソード、ミサイル発射エフェクトなども付属し、完成後のプレイバリューもある。

「戦闘メカ ザブングル アイアンギアー」

  • 発売日:2022年12月28日頃
  • 価格:6,380円
  • メーカー:ハセガワ

 「戦闘メカ ザブングル」の放映40周年を記念するアイテムが各社から発売される中、ハセガワはなんとラッドシップタイプのアイアンギアーをプラモデルとしてこの年末に発売する。スケールは1/500で、全長は337mmというランドシップらしいボリュームを誇るキットだ。

 アイアンギアーは人間型のウォーカーマシン形態に変形する設定もあるが、このキットは劇中でも馴染み深いランドシップの形態での発売となる。キャリング・カーゴと娘のエルチがイノセントから譲り受けた初代のスタイルを踏襲。同スケールのザブングルとザブングル・カー、ギャロップ、トラッド11、クラブのウォーカーマシンが2機ずつ付属し、基地遊びのような楽しみ方も可能となっている。

「HG Amplified IMGN 龍神丸」

  • 発売日:2022年7月30日
  • 価格:5,500円
  • メーカー:BANDAI SPIRITS

 BANDAI SPIRITSの新たなブランド「HG Amplified IMGN」で今年7月にリリースされたのがこの「HG Amplified IMGN 龍神丸」だ。プラモデルならではの独自のアレンジが施されたリアル等身の龍神丸を立体化している。

 デフォルメメカとして知られる龍神丸を、その意匠を残しつつ人間型の等身へとアレンジ。長い手足を生かした徒手空拳アクションがその魅力を引き立たたせる。ゴールドの部分はグロスインジェクション成形とゴールドメッキのパーツを採用。メッキ部分はマットな仕上げが施してあり、素組みでもゴージャスな姿に完成する。原作の龍神丸の造形と並べて楽しんでみたい。

昨年以上の新作ラッシュ

 コロナ禍以降の模型趣味の需要は、各社の新作ラッシュに直結していて、バラエティに富んだアイテムが昨年以上に発売された印象もあり、筆者個人としては作るどころか買うのも追いつかないほどであった。この年末年始には個人的に購入したい新作もいくつか発売されるので、積んでいるキットの製作時間も設けたいところだ。

こちらはグッドスマイルカンパニーの「MODEROID ザブングル」。価格は7,500円。同じ12月発売のハセガワのアイアンギアーとともに、個人的に楽しみにしているキットだ

 全体的に価格が高騰しているのが気になるところでもあり、ユーザーとしては必然的にアイテムのチョイスは慎重になる。幸い今年は5月の静岡と10月の東京でホビーショーが開催され、メーカーも独自の展示会を再開したことで、事前に試作品を見る機会もあり、弊誌を含むメディアやインフルエンサーによるレポートなども参考となったはず。来年はこうした機会がさらに増えることを祈りたい。