「S.H.Figuarts（真骨彫製法） 仮面ライダーファイズ アクセルフォーム」、「S.H.Figuarts 仮面ライダーギーツ ブーストフォームマークIII」企画担当者インタビュー

　BANDAI SPIRITSの「TAMASHII NATIONS」ブランドによる年に一度のフィギュアの祭典「TAMASHII NATION 2024」が11月15日より東京・秋葉原にて開催される。

　本イベントの開催を記念して「TAMASHII NATION 2024」開催記念商品の販売が決定。「TAMASHII NATIONS」が展開する「METAL BUILD」、「S.H.Figuarts」、「S.H.MonsterArts」、「聖闘士聖衣神話EX」、「ROBOT魂」と各ブランドから限定アイテムがラインナップ。

　本稿では「S.H.Figuarts 仮面ライダー」シリーズから「S.H.Figuarts（真骨彫製法） 仮面ライダーファイズ アクセルフォーム」、「S.H.Figuarts 仮面ライダーギーツ ブーストフォームマークIII」の企画担当者にインタビューを実施した。

　「S.H.Figuarts（真骨彫製法） 仮面ライダーファイズ アクセルフォーム」は、特撮テレビドラマ『仮面ライダー555（ファイズ）』に登場した「仮面ライダーファイズ」がファイズアクセルによって強化した姿「仮面ライダーファイズ アクセルフォーム」を立体化。全身に走るレッドのフォトンストリームからシルバーのシルバーストリームに変化、本来の力を発揮した「アクセルモード」では10秒間だけ通常の1000倍の速度を発揮し、超加速による戦闘で敵対するオルフェノクを圧倒した。

　「S.H.Figuarts 仮面ライダーギーツ ブーストフォームマークIII」は特撮テレビドラマ『仮面ライダーギーツ』に登場した「仮面ライダーギーツ」の強化フォーム。物語の終盤にて主人公・「浮世英寿」が「創世の力」で生み出した「ブーストマークIIIバックル」で変身した姿で、白を基調としたカラーリングに赤いラインが特徴的なデザインとなっている。劇中では「創世の女神」を救うためその力を発揮した。

「S.H.Figuarts（真骨彫製法） 仮面ライダーファイズ アクセルフォーム」（左）、「S.H.Figuarts 仮面ライダーギーツ ブーストフォームマークIII」（右）

　今回、BANDAI SPIRITS コレクターズ事業部で「S.H.Figuarts（真骨彫製法） 仮面ライダーファイズ アクセルフォーム」の企画の担当をされているつじもん氏と「S.H.Figuarts 仮面ライダーギーツ ブーストフォームマークIII」の企画を担当されているhoodie氏の試作品を交えて、その魅力を聞いてみた。

「TAMASHII NATION 2024」開催記念商品に仮面ライダーファイズ、仮面ライダーギーツの強化フォームが立体化

――「TAMASHII NATION 2024」開催記念商品として「仮面ライダーファイズ アクセルフォーム」、「仮面ライダーギーツ ブーストフォームマークIII」が選ばれた理由は何ですか？

つじもん氏：「仮面ライダーファイズ アクセルフォーム」を選んだ理由として、「S.H.Figuarts（真骨彫製法）」シリーズで昨年「S.H.Figuarts（真骨彫製法） 仮面ライダーファイズ」を発売させていただき、ユーザーの皆様から大変ご好評いただいた中で、「仮面ライダーファイズ」の中間パワーアップフォームである「仮面ライダーファイズ アクセルフォーム」の商品化希望の声をたくさんいただけたことが一つの理由です。

　また、今回「TAMASHII NATION 2024」のイベント開催もあり、記念商品としてもインパクトを与えたい気持ちもあり「S.H.Figuarts（真骨彫製法） 仮面ライダーファイズ アクセルフォーム」を商品化させていただく形となりました。

「S.H.Figuarts（真骨彫製法） 仮面ライダーファイズ アクセルフォーム」

hoodie氏：「S.H.Figuarts 仮面ライダーギーツ ブーストフォームマークIII」は劇中でも主人公・浮世英寿のドラマが非常に盛り上がる場面で、短い登場ではありましたが非常に『仮面ライダーギーツ』の中でも印象に強く残るフォームでしたので今回の記念商品での販売を決めました。

　「S.H.Figuarts」 仮面ライダーギーツシリーズをより楽しんでいただきたい想いもあり、作中でインパクトを残した姿として「TAMASHII NATION 2024」記念商品にマッチしていると考えております。

「S.H.Figuarts 仮面ライダーギーツ ブーストフォームマークIII」

――それでは各商品の造形・カラーリングに関してご質問させてください。「S.H.Figuarts（真骨彫製法） 仮面ライダーファイズ アクセルフォーム」の造形からお願いいたします。

つじもん氏：「S.H.Figuarts（真骨彫製法） 仮面ライダーファイズ アクセルフォーム」ですが、2023年8月に発売された「S.H.Figuarts（真骨彫製法） 仮面ライダーファイズ」をベースに肩アーマーの胴体接続や足首の軟質素材などを引続き採用し、「仮面ライダーファイズ アクセルフォーム」の各部形状を忠実に再現しております。

「S.H.Figuarts（真骨彫製法） 仮面ライダーファイズ アクセルフォーム」（左）と「S.H.Figuarts（真骨彫製法） 仮面ライダーファイズ」（右）を比較

つじもん氏：その中でも一番のポイントは胸部装甲の「フルメタルラング」の展開や胸部の「ブラッティ・コア」にある基盤のような「パワーローディング・ボード」のディテール部分などの再現度です。

中央の「ブラッティ・コア」はクリアパーツが使用され、「パワーローディング・ボード」も立体感ある造形と細かいカラーリングで表現

――続いて「S.H.Figuarts 仮面ライダーギーツ ブーストフォームマークIII」の造形・カラーリングについて教えてください。

hoodie氏：特に印象的な「白」のカラーリングです。「仮面ライダーギーツIX(ナイン)」に繋がっていく色となるため、「S.H.Figuarts 仮面ライダーギーツ マグナムブーストフォーム」とは違った「白」の質感にしております。

　質感や光沢感もありますが、重厚感を感じられる色味に調整しておりますので、並べていただけるとその違いを楽しんでいただけるかと思います。

「S.H.Figuarts 仮面ライダーギーツ マグナムブーストフォーム」

――「S.H.Figuarts 仮面ライダーギーツ」シリーズでも特徴的なデザイヤドライバーとバックル造形も細かく再現されていますね

hoodie氏：そうですね。装着している「ブーストマークIIIバックル」の厚みやブーストバックルを象徴する赤のカラーリング、劇中イメージに近いものに仕上がっていると思います。

特徴的な「ブーストマークIIIバックル」の造形に赤いカラーリングも細かく再現

――次は可動とギミックについてお聞きします。「S.H.Figuarts（真骨彫製法） 仮面ライダーファイズ アクセルフォーム」から伺えればと思います。劇中での加速したときのアクションを再現にあたって注力されたポイントなどはありますか？

つじもん氏：先ほどもありましたが、「S.H.Figuarts（真骨彫製法） 仮面ライダーファイズ」を準拠とした構造や軟質素材を採用しており、「アクセルモード」を発動した「スタートアップ」時の高速移動シーンなどの再現も綺麗にポージングを取ることができるかと思います。

　また、「フルメタルラング」についても本体の接続箇所にボールジョイントを仕込んでおりますので、左右に動かして表情付けや腕の可動域を確保できるようになっています。

柔軟な可動で「クリムゾンスマッシュ」ポーズもしっかり再現できる

――「S.H.Figuarts 仮面ライダーギーツ ブーストフォームマークIII」の可動についてはいかがでしょうか？

hoodie氏：そうですね。こちらもこれまで発売させていただきました「S.H.Figuarts 」仮面ライダーギーツシリーズ準拠の可動域となっています。

　スカーフ部分に関しても「S.H.Figuarts 仮面ライダーギーツ マグナムブーストフォーム」などで使用した軟質素材です。また、「S.H.Figuarts 」仮面ライダーギーツシリーズオリジナルの遊びとして、リボルブチェンジも楽しめるようになっています。

「S.H.Figuarts」シリーズならではの可動で力のこもったポーズも表現できる

背面には軟質素材で表現されたスカーフも

――「S.H.Figuarts（真骨彫製法） 仮面ライダーファイズ アクセルフォーム」と「S.H.Figuarts 仮面ライダーギーツ ブーストフォームマークIII」のオプションパーツについてお聞かせください。

つじもん氏：「S.H.Figuarts（真骨彫製法） 仮面ライダーファイズ アクセルフォーム」では新たに「ファイズエッジ（発動状態）」が付属します。こちらは2024年9月お届けの「S.H.Figuarts オートバジン（ビークルモード）」（受注終了）に付属しているものとは別の仕様となっております。

　必殺技の「スパークルカット」を発動したシーンをイメージしたものになっています。刀身箇所にクリアパーツを採用しており、「エクシードチャージ」時の赤く発光した状態を再現しています。

　また、「ファイズポインター キックモード」も付属しておりますので、必殺技の「クリムゾンスマッシュ」の再現も楽しめます。

付属の「ファイズエッジ（発動状態）」でポージングの幅も広がる

「ファイズエッジ（発動状態）」の刀身はクリアパーツとなっている

――「S.H.Figuarts 仮面ライダーギーツ ブーストフォームマークIII」では「祠の石像」とのことで『仮面ライダーギーツ』を見ていたファンにとっては驚きのアイテムになっているかと思います

hoodie氏：そうですね。石像なので、劇中の石の凹凸感や造形を実際に劇中で使用されたプロップ資料をもとに、細かく細部まで作り込みました（笑）

小さなサイズながら石の質感や九尾らしい複雑なデザインが再現されている

「S.H.Figuarts 仮面ライダーギーツ ブーストフォームマークIII」との大きさ比較

――今回の商品化にあたり、苦労された点などはありますか？

つじもん氏：なんといっても、胸部の「パワーローディング・ボード」などのメカディテールやカラーリングの再現度ですね。かなり細かいので、GB2・長汐氏による彩色原型制作から弊社工場生産まで、各所の皆様のご協力があり、過去最高に情報量が多い形で再現することができました。

hoodie氏：苦労した点としては「デザイアドライバー」と「ブーストマークIIIバックル」の細やかなカラーリングと、やっぱり「白」の色合い調整が難しかったです。同じ色でも差を出すところで力を入れていきました。

――「ここ力を入れました」などの注目ポイントを教えてください。

つじもん氏：「S.H.Figuarts（真骨彫製法） 仮面ライダーファイズ アクセルフォーム」ですが、真骨彫製法のブランドコンセプトにもある、「スクリーンの中のヒーロー」の追求です。劇中で活躍してきた「仮面ライダーファイズ アクセルフォーム」を再現するべく、胸のディテールや頭部複眼の「アルティメットファインダー」内部の通常ファイズとは異なるモールドパターンの細やかな造形再現と、全身に走る「シルバーストリーム」の通常のシルバーとガンメタの使い分けです。

　そういった部分もしっかり追求させていただき、皆様が画面で見ていた「仮面ライダーファイズ アクセルフォーム」のイメージを再現することができたと思います。

細かく作りこまれたディテールとシルバーの表現に注目

hoodie氏：「S.H.Figuarts 仮面ライダーギーツ ブーストフォームマークIII」はやっぱり「白」のカラーリングですね。「S.H.Figuarts 仮面ライダーギーツ マグナムブーストフォーム」、「S.H.Figuarts 仮面ライダーギーツ レーザーブーストフォーム＆ブーストフォームマークII」を経て、「仮面ライダーギーツ」が進化をしてきた印象になるようにしています。

　「ブーストマークIIIバックル」の「赤」のカラーリングも今後の商品展開に繋がっていけるようにしています。

こだわりの白のカラーリングに注目

――11月15日に「TAMASHII NATION 2024」での「S.H.Figuarts 仮面ライダー」シリーズの展示はどんな感じになるでしょうか？

つじもん氏：「TAMASHII NATION2024」では、ユーザーの皆さんが『ココロ踊る、フィギュア体験』をご用意しております！　S.H.Figuarts 仮面ライダーシリーズより本日ご紹介した『仮面ライダー555』シリーズや『仮面ライダーギーツ』シリーズからも新作の展示も予定しておりますし、会場では想定外な（？）アイテムも展示予定です。

　今回の展示では「S.H.Figuarts 真骨彫製法」シリーズ10周年も含め、「ベルサール秋葉原1F・B1F イベントホール」会場のB1Fで特撮フィギュアシリーズ特集を実施します。ぜひ会場にお越しいただいて、体験していただけると嬉しいです。

――最後にユーザーへのメッセージをお願いいたします

つじもん氏：「真骨彫製法」仮面ライダー555シリーズを応援していただきありがとうございます。ユーザーの皆様からの熱い想いも含めて最高の「仮面ライダーファイズ アクセルフォーム」を作ることができたと思いますので、「TAMASHII NATION 2024」と合わせてお手にしていただき、楽しんでいただければ幸いです。

hoodie氏：「S.H.Figuarts 」仮面ライダーギーツシリーズを応援いただきありがとうございます。皆様のご声援もあり、今回「S.H.Figuarts 仮面ライダーギーツ ブーストフォームマークIII」の商品化ができました。「TAMASHII NATION 2024」でも「S.H.Figuarts 」仮面ライダーギーツシリーズが盛り上がる内容になっていると思いますので、会場に、ぜひお越しください。

　『仮面ライダー555』、『仮面ライダーギーツ』の新商品になりますので、お手に取っていただき「ココロ踊る、フィギュア体験」を堪能していただけましたら幸いです。

――ありがとうございました。