インタビュー
40年貫かれたかわいらしさとディテールへのこだわり「シルバニアファミリー」宣伝担当者インタビュー
東京おもちゃショー出展ブースの注目ポイントは?
2025年8月25日 00:00
- 【東京おもちゃショー2025】
- 開催期間:
- 8月28日~29日(商談見本市)
- 8月30日~31日(一般公開)
- 会場:東京ビッグサイト(東京都江東区有明 3-11-1)
- 入場料:中学生以下無料・高校生以上2,000円
2025年3月20日はエポック社のドールハウス玩具「シルバニアファミリー」の40周年となる。4月には記念イベント「シルバニアファミリー展40th」も開催され、シリーズの歴史と作り手のこだわりが紹介され、改めて「シルバニアファミリー」の魅力をしっかりと感じることができた。
「シルバニアファミリー」は子供をメインターゲットに置きながら、その親も感心するような、リアリティとこだわりを持って開発されている。昨今ではSNSを中心に大人も自分なりの楽しみ方を配信し、ファン層を拡大している。
東京おもちゃショーでは毎年、エポック社の「シルバニアファミリー」のコーナーにはこれまでのシリーズや最新商品を並べた大きなジオラマを展示し、大きな目玉となっている。おもちゃショー直前のこの機会に、改めて「シルバニアファミリー」の魅力や出展情報、さらには大人向けの施策など、様々なポイントを「シルバニアファミリー」宣伝担当に聞くことができた。「シルバニアファミリー」の多彩な魅力を紹介していきたい。
最初期は陶器の食器を使用、40年貫かれるディテールへのこだわり
――まず最初に、宣伝担当者さんにとって「シルバニアファミリー」の魅力は何でしょう?
宣伝担当者:やはり“圧倒的なかわいらしさ”というのが最大の魅力だと感じています。お人形を手に持ったり、眺めるだけでも癒やされますし、写真を撮っても楽しい。人形のかわいらしさこそ「シルバニアファミリー」の根幹の魅力だと思います。
そして家具や建物は非常に精巧で、こちらも手に取ったり、じっくり見ていただくことで、お客様に弊社の「物作りへのこだわり」がしっかり伝わる。こういったところが「シルバニアファミリー」の魅力だと捉えています。
――かわいらしさ、物作りのこだわり、というポイントは私も40周年を記念したイベント「シルバニアファミリー展40th」で強く感じました。このポイントはシリーズ最初期から受け継がれているコンセプトなのでしょうか?
宣伝担当者:最初期の「シルバニアファミリー」は家具のお皿が陶器でできていたり、当時としてもリアルな感触を求めての商品開発が行われていました。こういったこだわりや本物を意識した方向性というものは、現在の商品の姿勢にも受け継がれています。
本物志向と強いこだわりでの商品を展開する「シルバニアファミリー」ですが、その上で忘れていけないのは「子供が遊んでしっかり楽しい商品であること」だと考えています。一番大事なのは玩具であること、その上で“子供だましではない”というところでのこだわりを持っています。
子供がしっかり楽しめる玩具であること、その上で大人が見てもしっかり作られている、そう感じていただける商品を開発していくというのが「シルバニアファミリー」で大事にしているところです。
――「シルバニアファミリー展40th」はまさに40年エポック社さんが強い情熱を傾け、シリーズを展開していたことが伝わるイベントでした。スタッフの皆さんは準備が非常に大変だったと思いますが、イベントを開催して、改めて思ったことなどはありますか?
宣伝担当者:改めて「『シルバニアファミリー』は色々な遊び方ができるんだ」ということを実感したイベントでした。人形や建物を飾って楽しむだけでなく、人形を持ち運んで一緒に楽しんだり、展示されているジオラマに自分の人形を立たせたり、一緒に写真を撮ったり。人形を自分の分身や友達のように会場で遊んでいる来場者さん達の姿は特に印象に残りました。
作家さんの作品、コラボ作品の展示も世界観の広がりを感じました。「シルバニアファミリー」の可能性はまだまだ広がるんだ、そう感じました。後は最初期からウサギの造形そのものが変わっていない、という点も長く愛される魅力だと感じました。
私は個人的には「パン屋さん」が興味深かったです。パン屋さんをテーマにした商品は40年の間に数種出ている。「パン屋さん」という40年前から現在までずっと変わらぬテーマで商品が開発されているというところが面白いと感じました。
「シルバニアファミリー展40th」は4月から5月にかけて東京・池袋で開催されましたが、11月からは名古屋・金山南ビル美術館棟での開催を予定しています。こちらもぜひ来ていただきたいと思います。
東京おもちゃショーでは2つの新商品を活かした展示が目玉に
――独自の世界観とコンセプトを持つ「シルバニアファミリー」ですが、東京おもちゃショーに出展する新商品はどのようなものがありますか?
宣伝担当者:東京おもちゃショーでは9月13日発売の「きらめく水辺の赤い屋根のお家」と、「妖精の森と魔法のお城」の2つの商品が大きな目玉となります。会場ではこの2つの商品の世界観を活かした展示を行います。
「きらめく水辺の赤い屋根のお家」は先行して発売されている「ビスケットクマファミリー」の建築家であるお父さんが設計したお家で、お城のような豪華な見た目をしています。小川が流れる豪華な雰囲気はこれまでのシリーズにはない豪華な雰囲気です。これまでの建物は木造建築の素朴な雰囲気がありまし多かったのですが、「きらめく水辺の赤い屋根のお家」は一部がレンガで作られた豪華な雰囲気になっています。家の前に小川が流れていて釣りや船遊びを楽しむこともできます。
――他にもオススメポイントがあれば。
宣伝担当者:電池を使わずにシャンデリアやライトが光って見えるギミックがあります。これは上からの光を集める集光ギミックによるもので、シャンデリアが光ることで華やかな雰囲気になっています。「お城のような家に住みたい」という夢を叶えてくれる商品です。
この家の雰囲気に合わせた「きらめく水辺の赤い屋根のお家 エレガントダイニングルーム」という、こちらも優雅な雰囲気のある家具セットが発売されます。大理石のようなマーブル模様のテーブルや、繊細な絵皿などが入っています。
――「妖精の森と魔法のお城」はどのような商品でしょうか?
宣伝担当者:フェアリーシリーズの中核商品で、赤ちゃんしか行くことができない、“妖精の森”をテーマにしています。この妖精の森は昨年の「お空のゆめいろフェアリーキャッスル」という遊園地をテーマにした商品に「妖精の羽」が落ちているという伏線を張っていまして、これが妖精の森へ続いていくのです。妖精の森はシルバニア村のどこかにあり、赤ちゃんしか行くことができない不思議な世界なんです。
人気ジャンルの「赤ちゃん人形」で遊べる商品です。以前から家族の一人として登場していた赤ちゃん人形ですが、現在は赤ちゃん人形のみの商品も充実しています。
遊園地シリーズも赤ちゃん人形で遊ぶことを前提とした要素が多かったですが、妖精の森も赤ちゃん人形で遊ぶことを考えて設定しています。もちろんお客様には自由に遊んでいただくことができますが、幻想的な雰囲気を重視し、今後も展開していきます。
――他にも会場での楽しい要素はありますか?
宣伝担当者:「シルバニアファミリー」のステージショーや撮影会、「フォトスポット」を何カ所か用意しています。他にもエポック社の様々な商品を体験できる「体験コーナー」も用意します。
フォトスポットは来場者がポーズをとるだけでなく、お気に入りの人形をジオラマに置ける「人形向けスポット」を用意しています。
――毎回おもちゃショーでのジオラマ展示は規模が大きく驚かされるのですが、自分の人形を置いて写真が撮れるのですね。
宣伝担当者:「シルバニアファミリー展40th」でも好評でしたが、大きなジオラマに自分の人形を置けるのは特別に楽しい体験だと思います。シルバニアファミリーの世界観でかわいい写真を撮ることができるよう、その作りにもこだわっています。ぜひ来て、写真を撮っていただきたいです。
「シルバニアファミリー」の初心者にお勧めしたい商品は?
――「シルバニアファミリー」はとても魅力的な世界を展開していますが、これだけ歴史があり、商品も多数販売されていると、「最初に何を買っていいのか?」と迷うことがあるかもしれません。初めての人が触れる商品としてどのような商品がいいでしょうか?
宣伝担当者:「はじめてのシルバニアファミリー」というセット商品があります。遊びやすいサイズのお家と、ベットやテーブルなどの基本的な家具、ショコラウサギの女の子がセットになっています。「シルバニアファミリー」はおままごと的な日常生活を再現する遊びの要素が大きく、「はじめてのシルバニアファミリー」はショコラウサギの女の子の日常を、セットの家具やお家で再現でき、様々な場面を想像できます。
このほかにも「憧れの職業を再現して遊ぶ」という遊び方も人気が高いです。パン屋さんやヘアサロン、パティシエやお医者さんなど様々な職業をテーマにしたセットもあるので、これらの商品をスタートに、憧れの職業になりきって遊ぶ、というのも「シルバニアファミリー」に触れるきっかけになるのではないかな、と考えています。
もちろん、1つのお人形だけを買う、というのも入り口としてはぴったりだと思います。色々なファミリーが発売されていますので、ファミリーを買って想像力を働かせて遊んでいただく、というのも最初の入り口として楽しんでいただけると思います。
――例えばお孫さんに買ってあげたい豪華なセット、みたいなものもありますか?
宣伝担当者:「赤い屋根の大きなお家」は閉じると美しい一軒家、開くといくつも部屋が現れる豪華なドールハウスになっています。ただこの商品は家具もお人形も別で購入することが前提の商品で、そこが自分の好きなようにカスタマイズできるシルバニアファミリーの遊びの醍醐味です。また、この商品向けには「赤い屋根の大きなお家 おすすめ家具セット-コトコトクッキング-」という商品があり、家具に加え赤ちゃんの人形も同梱されていますのでセットにするのもおすすめです。
さらに「赤い屋根の大きなお家 デラックス家具セット」という商品もあります。こちらはいくつもの部屋にしっかり家具が飾れます。こちらには人形が付属していませんので、ここにお気に入りの家族を選んで住まわせることで、かなり豪華な雰囲気になると思います。
このように、建物に合わせた家具セットを一緒に購入すると遊びの幅が広がります。お店屋さんも建物と家具セットがそれぞれ用意されている商品もあり、一緒に購入することで外装だけでなく内装もバッチリ。職業に合わせた道具などもそろうので、かなり本格的なお店屋さん遊びが楽しめます。
「シルバニアファミリー」で遊んでいた方のエピソードとして、お人形ではなく家具セットだけを買ってもらったら、その本格的な家具から興味を持って「シルバニアファミリー」を遊ぶようになった、というものがありました。入り口は色々な方法があると思います。弊社が提供する「シルバニアファミリー」の世界観や物作りのこだわりに触れてもらうことで、さらに興味を持っていただけるとおもいます。
他にもお人形だけ持ち歩く、一緒にどこでも出かける、というケースも多いと思います。自分のお友達のようにお気に入りの玩具として人形といつも一緒にいる、そういう遊び方をする子もいますし、こちらが様々な商品をそろえることで、色々な遊び方をしていただきたい、というのが弊社の想いでもあります。
――私が取材をした上で感心させられたのは、家具の作り込みでした。どこか懐かしい雰囲気のあるデザインもそうですが、食器や小物も凝っている。パイが1ピースごとに分かれたり、とてもこだわってデザインしていて、大きな魅力だと感じました。
宣伝担当者:先ほども触れましたが40年前の開発初期の頃では陶器の食器を使ったり、こだわって作っています。子供が遊んでいる「シルバニアファミリー」の家具を親である大人が見たとき、その作りに感心してもらえるような、本格的な雰囲気とこだわりを込めたデザインというのは、40年間ずっと続けている「シルバニアファミリー」の大きな特徴です。……この魅力は守っていきたいです。
――「シルバニアファミリー」はアメリカやイギリスの少し古風な雰囲気があると個人的には捉えているのですが、それでも洗濯機が全自動式になっていたり、現代の先端の要素も取り入れています。こういったバランスはどのように意識なさっているでしょうか?
宣伝担当者:レトロ感というのはシリーズの共通のテーマとして意識しています。しかし現代の子供達が2層式洗濯機を見ても洗濯機だとわからず、「これは何だろう?」と思われてしまったら、遊びにくくなってしまいます。子供にもしっかり家具の役割がわかるようにデザインの工夫はしています。
その上で現実に電気屋さんで売っている機器そのままではなく、世界観に合うようにアレンジは行っています。色々な家においてもしっかりなじむような統一感も意識しています。「かわいらしさ」、「世界観」、「リアルなディテール表現」というのは家具や建物、人形の衣装などあらゆるところで気をつけている要素といえます。
SNSやアンバサダー達が提示する、大人が遊ぶ「シルバニアファミリー」
――「シルバニアファミリー」に関しては子供が遊ぶだけではなく、大人がコレクションする楽しさも大きい。特に昨今ではSNSなどで大人の方がシルバニアを遊ぶという情報が発信されていて、旅行に一緒に行ったり、テーマを持った写真を撮ったりと、より幅広い遊びが提示されていると感じます。作り手側としてこういった動向にはどのように思われていますか?
宣伝担当者:商品開発自体は「大人向け」というのは意識はしていませんが、運営として「アンバサダー制度」を5年前からスタートしています。「シルバニアファミリー」に深い愛を持っていただいてる方を認定し、アンバサダーさん達がどのように遊んでいるか、その魅力を紹介し、参考にしていただくようにしています。公式ではできない遊び方、商品の魅力を知ってもらうきっかけになり、新しいファン層が生まれています。
――アンバサダー制度によって、「自分はこう遊んでいる」、「こういう遊び方がある」という遊び手の情報が発信できるようになった、ということでしょうか?
宣伝担当者:インフルエンサーの皆さん、作家さんなどもいらっしゃるので、様々な情報や写真を発信していただいて、その方々それぞれの視点で「シルバニアファミリー」の魅力を紹介していただいているので、より幅広い層に共感していただけるようになりました。
――アンバサダーの方の発信で、特に宣伝担当者さんが感心させられたことはありますか?
宣伝担当者:個人的には“推し活”を「シルバニアファミリー」の人形と一緒にやっている姿がインパクトがありました。自分が好きなアイドルなどを応援する推し活、応援グッズを身につけるのを人形でも再現したり、アイドルの衣装を着せてみたり、一緒に会場に行ったり……。人形が一緒に自分の推しを応援している、自分の推し活を「シルバニアファミリー」で表現する、というアプローチはとても新鮮でした。
本当に「シルバニアファミリー」に色々な遊び方、楽しみ方がある、ということをより幅広く知ることができるっていただける時代になったと思います。提示された楽しさを日常に取り込む方も増えていると実感しています。
――SNSやアンバサダーさん達の情報で「シルバニアファミリー」の魅力を感じても、まだ自分で買っていない、大人として玩具を買うのは気恥ずかしい、という人もいるかもしれませんが、そういう人の背中を押すような施策はなさっていますか?
宣伝担当者:「気恥ずかしくて買えない」という人は弊社では特に認識していません。「シルバニアファミリー」は子供だけでなく大人の方が見ても魅力的な商品を目指して開発しているので、誰にでも手に取っていただけます。
その上で商品を知ってもらうタッチポイントは積極的に展開しています。SNSやニュースで発信、イベント、さらにはコラボでこれまであまり「シルバニアファミリー」に触れていなかった方にも知っていただく機会を増やしています。昨今ではユニクロ様ともコラボを行っていて、人形を手にしたことがないような方など、より幅広い層への認知向上に努めています。
――最後に読者の方へのメッセージを。
宣伝担当者:おもちゃショーのエポック社のブースへぜひお越しください。世代を超えて楽しめるように展示を工夫し、「シルバニアファミリー」に関しては最新商品も展示し、圧倒的なかわいらしさと、シリーズとしての進化を実感していただけると思います。よろしくお願いします。
――ありがとうございました。
「シルバニアファミリー」は最初期から「子供達をメインにしながらも、大人も感心する商品を」というコンセプトで商品が開発され、40年そのテーマを守り続けている。SNSなど自分の“好き”を自由に発信でき、“大人向けホビー”が注目される現代においてその独特な魅力がさらに増していると感じる。
田舎の町から郊外、都会、さらには遊園地など広がっていく世界観の歴史や、レトロ感を感じさせる家具のデザイン、より多彩なユーザーにマッチする商品形式やコラボなど、「シルバニアファミリー」はまだまだ掘り下げたい魅力がある。今後も注目していきたい。
(C) EPOCH







































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