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「シルバニアファミリー」40周年事業発表会、山本美月さんがフレアと一緒にポーズ

40年間「美」を追求、世代や国を超えた人気に

【「シルバニアファミリー」40周年事業発表会】
3月19日開催
会場:ホテルニューオータニ

 エポック社は3月19日、東京・ホテルニューオータニにおいて「シルバニアファミリー」40周年事業発表会を開催した。

 「シルバニアファミリー」は、エポック社の人気ドールシリーズ。ウサギの女の子「フレア」を中心に様々な動物の家族達が人間のような生活を営む「シルバニア」を舞台としている。本商品は1985年3月20日よりスタート。2025年3月20日で40周年を迎える。これを記念し、改めて「シルバニアファミリー」の歴史やコンセプトが語られ、2025年の戦略が紹介された。

 さらに女優の山本美月さんが登場、フレアちゃんと共にポーズをとり、自身の思い出を語った。発表会の内容を紹介していこう。

左から、フレアちゃん、山本美月さん、エポック社代表取締役社長の前田道裕氏、シルバニア本部ブランディング推進室マネージャー前美里氏

「徹底的な美の追究」に時代が追いつき、子供から大人まで幅広い人気を獲得

 最初に登壇したのは、エポック社代表取締役社長の前田道裕氏。前田氏は「シルバニアファミリー」誕生の経緯と、商品に込めた"哲学"を語った。

 「シルバニアファミリー」は「動物の姿をした人形が家族を構成し、いくつもの山を越えた「誰も知らない場所」で、人間さながらの生活を営んでいる」、というコンセプトのシリーズ商品。「世界中で最も幸せな場所」というのが「シルバニアファミリー」のテーマである。

エポック社代表取締役社長の前田道裕氏

 エポック社が「シルバニアファミリー」をスタートしたのは前社長である前田竹虎氏と開発チームが「植毛」という技術が進歩・洗練していく中で、「これを玩具で活用できないか」と考えたのがきっかけだったという。植毛技術が進歩し、動物の毛並みのような感触が実現でき、玩具に使えるほどコストも下がってきた。ここから「動物の毛並みの感触を持った人形が、家族を形成し、ドールハウスで生活を再現する」という、「シルバニアファミリー」のコンセプトが生まれた。

 1985年に発売されたのは、9家族40人の人形達と、ハウスの商品と家具。3月から販売スタートしたが大きな人気を得て、クリスマス商戦前に売る商品がなくなるほどの大ヒットとなったという。翌年の1986年にはイギリスでの販売を開始。その後3年間連続でイギリスの玩具大賞のグランプリを獲得したとのこと。

【美の追究】
「大人が見ても魅力的な美の追究」こそが「シルバニアファミリー」の基本コンセプト

 前田氏は「シルバニアファミリー」の40年変わらぬコンセプトが「美の追究」だと語る。大人の審美眼にかなうクオリティを開発の基準に置き、「常に美しい商品」を目指して開発している。「こんなにかわいらしく、美しい人形なら、きっとどこかに彼女たちが住む世界が実在するに違いない」と思わせるディテールを追求し続けている。

 また、主人公のウサギの女の子「フレア」は、毛色や衣装の精緻さなどで進化しているが、顔立ちそのものは変わっていない。これは同じ原型を使い続けているからだという。衣装や毛並みなどは進化しているが、変わらない原型が親子の世代を超え、「懐かしさと新しさ」を両立している。これは「シルバニアファミリー」の"永遠性"の1つの理由だと前田氏は語った。

 家具類へのこだわりと美しさは初期の商品から徹底されている。シンクの下の扉を開けると逆流を防ぐためのS字のパイプが現れる。ケトルや革張りのソファーはプラスチックとは思えぬほど造型と塗装にこだわって質感を追求している。デパートの中心のドームはドームの裏側まできちんと造型している。子供の玩具でここまでの作り込みは1980年代には他になかったという。

 また住居型の商品はつなげることが可能で組み合わせると大豪邸が表現できたり、全く他の建物となる。その上で家具が時代と共に進化、初期作品では洗濯板だったものが、2葬式の洗濯機となり、現代はドラム式になっているなど、時代によって家具は変わっている。乗り物も車や、トラム(市電)など世界観を広げている。

【進化と継続】
かわいらしさ、美しさ、魅力的な要素は40年間追求し続けている
家具や乗り物表現技術などは進化している
国境や世代を超え人気は拡大している

 「シルバニアファミリー」は現在、世界の80以上の国と地域で販売されている。日本は全世界の売り上げの40%ほど。これは「シルバニアファミリー」が人種、宗教などに影響されることなく、世界の人々に愛されていることを意味する。

 また”キダルト”と言われる大人からの評価が高いことも「シルバニアファミリー」の特色だという。玩具商品を子供のために買うのではなく、"自分のために"買う人が、昨今は増加している。しかし「シルバニアファミリー」は1985年の最初期から「大人の女性の審美眼にかなう商品」を目指して開発しており、「大人もターゲットにした商品開発」は、「シルバニアファミリー」がずっと続けていることで、「商品開発のコンセプトが今の時代に合ってきた」ということだと前田氏は語る。

 最後に前田氏は「今後も『シルバニアファミリー』は徹底的な美の追及を行い、ますますかわいい、美しい商品を提供し、世界中の誰からも愛される商品を開発し、『シルバニアファミリー』を追求していきます」と力強く宣言した。

【シルバニアファミリー展40th】
シルバニア本部ブランディング推進室マネージャー前美里氏は2025年の「シルバニアファミリー」の展開を語った
4月25日よりサンシャインシティーで開催される「シルバニアファミリー展40th」
「シルバニアファミリー」に没入できる展示や、会場限定グッズなども
【山本美月さん】
フレアちゃんと一緒に登場した山本美月さん
自分の子供の頃の思い出だけでなく、今でも変わらない「シルバニアファミリー」への愛を語った
【会場展示の新商品】
「ビスケットクマファミリー」、2月発売。価格は3,900円
「ビスケットクマのきょうだい-ピクニックランチセット-」、2月発売。価格は3,600円
「お城のゆめいろゆうえんち -ハピネスドリーム-」、4月発売予定。価格は8,980円
「ショコラウサギファミリー アニバーサリーセット」、2月発売、価格は9,500円
「フェアリーチャーム-ミッドナイト-」発売日・価格未定
「フェアリーチャーム-トワイライト-」発売日・価格未定
フレア達とは違う、妖精達が住む世界を表現したシリーズとなる
「妖精さんのおとぎの塔」
「妖精さんのキノコのお家」
中央のお城は商品名も未発表。多彩なギミックが盛り込まれているという