インタビュー
【ゾイド】「AZ-12 ジェノブレイカー」インタビュー
迫力を増した歩行ギミックとポージング表現を詰め込んだ新生・魔装竜
2025年8月20日 00:00
- 【AZ-12 ジェノブレイカー】
- 2026年3月下旬 発売予定
- 価格:19,800円(税込)
タカラトミーのハイターゲット向けホビーレーベル「T-SPARK(ティースパーク)」は、ゾイドのムービングキット「ADVANCED Zi」シリーズ第12弾「ジェノブレイカー」を2026年3月下旬に発売する。8月6日より予約受付が開始され、価格は19,800円(税込)。
「ADVANCED Zi」シリーズは「唯一無二のメカデザイン」・「自ら生み出す作る楽しみ」・「動く躍動する生命感」など「ゾイド」40年の歴史を経て培われた最新の技術を搭載したムービングキット。
「ゾイド」ごとに設定したテーマを元に、「再構築」・ 「洗練」・「練磨」が内包されたムービングキットの究極の姿を具現化する最高峰ブランドとなっている。
今回立体化された「ジェノブレイカー」は、ガイロス帝国のティラノサウルス型ゾイド。ヘリック共和国のライオン型ゾイド「ブレードライガー」に対抗するために「ジェノザウラー」を改良し、性能を向上させた機体となっている。
最大の特徴は背部ユニットから伸びた巨大な盾フリーラウンドシールド、そして、シールドの内側に装備されたハサミ型の武装エクスブレイカーだ。これにより格闘性能・防御性能が向上され、ユニットに備わっているウイングスラスターによって機動力も向上している。そして、頭部のレーザーチャージングブレードや脚部のウェポンバインダーなどの武装も搭載している。
背部、脚部のスラスターによる機動力に加え、最大の武装である集束荷電粒子砲も搭載されている。
アニメ「ゾイド-ZOIDS-」では主人公、バン・フライハイトのライバル、レイヴンの搭乗機として活躍。オーガノイド「シャドー」による強化とレイヴンの卓越した操縦技術で、圧倒的な力を発揮した。劇中ではシャドーが融合した際には目元が青く発光する。
今回、タカラトミー ホビーキャラクター事業室コレクター事業部の開発担当者に本商品の魅力を聞いてみた。
「AZ-09 ジェノザウラー」の機構を継承しつつ、新ギミックを搭載して新生・魔装竜が誕生
――「AZ-12 ジェノブレイカー」の立体化の経緯をお聞かせください。
開発担当:経緯としましては「AZ-09 ジェノザウラー」の設計が完了した後に、「ジェノブレイカー」のデザインは存在していました。その時は大まかなディテールを決め「こういった形で立体化したい」というものでした。
そこから実際に商品化するにあたって、「AZ-09 ジェノザウラー」にパーツを追加する形で「ジェノブレイカー」を立体化していく流れで開発していきました。
――「AZ-09 ジェノザウラー」が商品化の段階で、「ジェノブレイカー」のAZシリーズ展開は決まっていたのですね。
開発担当:そうですね。なので、「ジェノブレイカー」にも繋がることも踏まえて「AZ-09 ジェノザウラー」は気合を入れて開発しました。新しい歩行ギミックは、ジェノブレイカーを見越して、重いユニットを背負っても歩くためのギミックでもあります。
――「AZ-12 ジェノブレイカー」の造形についてお聞かせください。気になるのは、旧キットとのサイズやプロポーションの違いなどはありますか?
開発担当:サイズ感、ボリューム感では旧キットのイメージに近いものになるよう開発をしています。「ジェノブレイカー」本体に関しましては、すでに発売されております「AZ-09 ジェノザウラー」のパーツを多く使用しておりますので、本体デザインでは手を加えている部分は少ないです。
本商品では「理想的なトミー(現:タカラトミー)の『ジェノブレイカー』をどこまで追求できるか」をデザインコンセプトとしております。
――AZシリーズでの立体化に伴い、背部ユニットとのプロポーションの再設定やディテールの追加などはありますか?
開発担当:ディテールの追加では、フリーラウンドシールドのパネルラインやウイングスラスターのディテールが追加されています。また、フリーラウンドシールドの内側も裏打ちパーツを追加して、密度感を上げています。
――フリーラウンドシールドの大きさもAZシリーズに合わせたものなっているのでしょうか?
開発担当:そうですね。旧キットを意識しつつ、AZシリーズのボディサイズに合わせてサイズアップをしておりますので、旧キットのボリューム感に近いものになっています。
――次にカラーリングの設定はどのようになっていますか? 今回旧キットイメージのカラーリングにできるのも一つの魅力になっているかと思います。
開発担当:はい。旧キットカラーの再現などは、例えばフリーラウンドシールドではメタリックブラックとレッドの2色のランナーが入っておりまして、それぞれの成型色パーツが収録されていますので好みに合わせて選択して組み立てることができます。
また、顔の部分もこれまで細かい色分けが出る際は塗装で色分けがされていました。今回の「AZ-12 ジェノブレイカー」では頬のシルバー部分が別パーツとなっておりまして、シャッター部分が塗装済みパーツを使用しており、組み立てるだけで塗装のムラを抑えて綺麗に色分けができるようになっています。
――特徴的なレッドは成型色が1色なのでしょうか?
開発担当:細かい部分でダークレッドの差し色を入れております。手首や尻尾のフィン部分などに使用しています。
――続いて背部ユニットのギミックについて教えてください。今回歩行に合わせてエクスブレイカーが開閉しますが、新たな動力部ユニットがあるのでしょうか?
開発担当:動力部ユニットは、「AZ-09 ジェノザウラー」と同じものになっています。
実は開発当初は、旧キット同様に背部ユニットは飾りパーツで、フリーラウンドシールド、エクスブレイカーを手動で自由に動かす想定で企画されていました。そこに急遽ここに「電動ギミックを足したい」とチーム内で意見が出たことで、今回の開閉ギミックが追加されました。
なので、ギヤ周りの再設計はできないという制約のもと胴体の動力部ユニットから背部ユニットへ伝達する仕組みを作りました。
――具体的にはどのように動力を伝達しているのでしょうか?
開発担当:今回太ももの部分に新規パーツを追加しており、これを組むことで歩行に合わせて背部ユニットに動きを伝達する仕組みになっています。
――なるほど。太ももパーツを新規造形にするという選択はありましたか?
開発担当:極力「AZ-09 ジェノザウラー」のパーツを活かして、新たな動きを生み出せるようにと今回新パーツを装着する形になりました。
なので、この新パーツを取ることで「赤いジェノザウラー」にすることもできるようになりました。
――ここから背部ユニットへの伝達はどのようになっていますか?
開発担当:すでに「AZ-09 ジェノザウラー」をお手に取っていただいているお客様はお気づきかと思いますが、足回りの機構が複雑になっていますので安定した歩行ができる反面、モーターのパワーを使っています。なので、新たに軸を増設して、動力を取るのが難しくなっています。
そこで、様々な案を考えたうえで、背部ユニットの伝達機構もモーターに負荷を与えないように工夫をした今回の機構を採用することで、商品化にたどり着くことができました。
ユニット裏面には、脚部の動きをスライドする機構に変換するリンクパーツがあり、先ほどの太もも部の新パーツを合わせることで脚部の歩行から動力を伝達する仕組みになっています。
開発担当:エクスブレイカーにはフリー可動のギミックがありますが、そのままだと動力との連動したときにも自由に動いてしまうので、根元の軸可動に一か所カチッととまる(ロック)箇所がありまして、これが動力の際の決め位置になっています。
これによってフリーラウンドシールドの内側にあるスライド機構と連動して、エクスブレイカーが開閉する形になります。
そして、フリーラウンドシールドを支えるアーム部分は、折りたたんでロックをかけて歩行時のポジションにします。そこから、フリーラウンドシールドの内側にあるスイッチングパーツを起こして、下部のスライド機構を挟むことでエクスブレイカーに動きを伝達できるようにしています。
これによって電動による開閉と手動によるポージングの両立が可能となりました。
――背部ユニットの荷電粒子コンバーター(ファン部分)も動くとのことですが、こちらはどのようになっていますか?
開発担当:荷電粒子コンバーターはパーツを挟んで組み立てる形になっておりまして、こちらは手動でファンを回すことができるようになっています。
――LEDギミックでも目元が青く発光するのも特徴的ですね。
開発担当:アニメでシャドーと合体した際に目元が青く発光するのが印象的ですが、これまでのムービングキットで「目元が青くなるジェノブレイカー」がありませんでした。なので、今回は目元のLEDユニットを青に交換して、劇中再現ができるようになっています。
開発担当:また、目元のクリアパーツですが、こちらは「ジェノザウラー」と共通のクリアレッドを使用しておりまして、電源オフの時は通常の「ジェノブレイカー」、電源を入れると「青い目のジェノブレイカー」になります。
なので、LEDが発光すると中央にクリアレッドを残しつつ外側が青く光る独特な色合いになります。
――集束荷電粒子砲のポーズ再現は可能でしょうか?
開発担当:もちろん。「AZ-09 ジェノザウラー」同様に首をおしさげることでロックが外れて、大きく口を開いたポーズを取ることができます。そして、フリーラウンドシールドを展開してのポージングもできます。
実は背面のスラスターにも少し手を加えておりまして、従来の縦に展開するギミックに加えて、根元部分で左右に倒れる動きを入れております。背部ユニットが重くなるとどうしても歩行に支障が出てしまうので、その関係でスラスターも小さめの造形となっています。
ここを少しでも大きく見せるために、左右の角度調整を入れています。
開発担当:また、アームパーツも旧キットよりも長く設計されているので、ダイナミックにエクスブレイカーを振るうディスプレイができるようになっています。
その他、脚部のアンカーや尻尾のフィン展開、ウェポンバインダーのミサイルポッド展開など旧キットにもあった手動ギミックは盛り込んでいます。
ウェポンバインダーは5mmジョイントで付けていますので、他のキットにも付けられるようになっています。
――パイロットフィギュアは一般兵とレイヴン、そしてシャドーが付属するのですね。
開発担当:今回のレイヴンのデザインはアニメのGF(ガーディアンフォース)編となっていまして、衣装も「AZ-09 ジェノザウラー」に付属していたレイヴンのパイロットフィギュアとは異なるものになっています。
シャドーのフィギュアも旧キットに収録されていましたので、アニメだけでなく旧キットのファンの方にも喜んでいただけるかと思い付属しております。
一般兵に関しては共通デザインのものでランナーに収録されているものになります。
――続いて、「AZ-12 ジェノブレイカー」のこだわりポイントを教えてください。
開発担当:やはり、エクスブレイカーの電動可動ですね。私も小さいころから「ジェノブレイカー」を知っていたので、商品化するのはある種の夢でした。
「背部ユニットの可動をもっと広くしたい」、「せっかくエクスブレイカーが付いているので動かしたい」と思っていたので、それを今回商品に落とし込むことができました。
――また、苦労されたポイントはありますか?
開発担当:重さにつきますね。今回背部ユニットが付きますので、「AZ-09 ジェノザウラー」の時よりも重さが増します。そこで、背部ユニットは極力内部を空洞に設計しつつ、目に見える範囲のメカディテールの密度感を出せるようにしています。
エクスブレイカーの可動に関してもバネなど材質の違うものを使うと重くなってしまうので、プラスチックだけで滑りをよくするための機構を中に分割していれております。
重さだけでなく立体化や歩行での物理現象の制約も出てきますので、アニメのイメージをいかに再現してお客様のお手元に届けるか工夫しております。
――今後のAZシリーズの展開を教えてください。現在(2025年8月時点)は帝国側のゾイドが数多く商品化されている印象ですが、今後はどのようなゾイドが出てくるのでしょうか?
開発担当:詳しいラインナップはお伝え出来ませんが、「40TH ANNIVERSARY ZOIDS」シリーズでアニメの主役ゾイド、共和国軍ゾイドが数多く商品化され、次に「モルガ」などの印象的なゾイドを選定した結果、帝国軍ゾイドが近年商品化されることが多くなりました。
今後は共和国軍や帝国軍ゾイドの改修バージョンなど面白そうなゾイドをお届けできればと思います。
――最後のユーザー様へのメッセージをお願いいたします
開発担当:今回の「AZ-12 ジェノブレイカー」は色々なやってみたいことを詰め込んだ「ジェノブレイカーの到達点」の一つとして商品化いたしました。
ぜひ、お手に取って遊んでいただければ幸いです。よろしくお願いいたします。
――ありがとうございました。
(C) TOMY
(C)ShoPro
※画像は試作品を使用しています。実際の製品とは異なる場合がございます。ご了承ください。

































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