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【静岡ホビーショー】軽量で弾力のある樹脂のように固まる粘土「ジオラマクレイ」をプラッツが開発中。紙のように軽く着色しやすい、情景製作向けの素材

発売日・価格未定

 静岡ホビーショーのプラッツのブースでデモンストレーションされていたのが、現在開発中の新製品「ジオラマクレイ」だ。模型の情景制作などに向いた粘土で、固まると樹脂のようになる不思議な粘土だ。

「ジオラマクレイ」を使った作例。発売日、価格は未定

 模型の情景制作に使われる素材は紙粘土や石膏、パテなどが挙げられるが、それぞれ一長一短で、使いどころが限られる場合もあった。このジオラマクレイは、それぞれの素材のいいとこ取りをした製品で、特殊な製法により固まると紙のように軽く、樹脂のような弾力を持った状態になるのが特徴だ。

 特にその軽さは特筆すべきもので、固まったあとの重さでベースとなる素材を壊してしまうことがない。展示されていた長さ20cm程度の橋の模型はダンボールで作られたベースにこのジオラマクレイを使って造形したもので、その大きさの割に指1本で持ち上げられるほど軽さである。接着には木工用ボンドも使用可能だという。

ダンボールで作った橋に、ジオラマクレイで造形を施して塗装したもの。体積のある造形だが、非常に軽い
こちらの内部素材はボール紙。軽いので自重で崩れてしまうようなこともない

 もうひとつのポイントは、固まる前の粘着性が少なく作られているので、ヘラなどで形作ったり、造形のパターンを型押しして付けたりするときなどに、道具に粘土がくっついてしまう心配がないということ。型の凹凸に粘土が残らないため、キャタピラやタイヤなど模型のパーツを型として使うのも容易だ。

模様の型を押しつけて造形したもの。型に粘土が残らないのが嬉しい

 固まった後の触り心地は、堅めのスポンジのような弾力があり、もちろんその上から塗装も可能。デモではアクリルガッシュを使っていて、薄く溶いて塗ることでスミ入れをしたような表現も可能だ。

 現在発売に向けて鋭意開発中で、半年程度で商品化したいと担当者は話している。ホワイトとブラウンの2色展開で、価格は400円前後を予定しているとのことだ。

絵の具で着色が可能。薄めた絵の具で煉瓦の模様を浮き出させている
発売予定の「情景シート 田んぼ」(右)とジオラマクレイを使った作例(左)では、棚田を作っている