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【おもちゃショー】「トミカ ホワイトベース」は、あくまで最初の発表。今後のラインナップで、コラボのやりたかったことが見えてくる
2022年6月17日 00:00
- 【トミカ ホワイトベース】
- 2023年 発売
- 価格未定
東京おもちゃショー2022の最大の話題といえるのが、タカラトミーとBANDAI SPIRITSのコラボレーションだろう。「トミカ」と「ガンダム」。「超合金」と「ZOIDS」のコラボレーション商品が発表された。ライバル会社である2社がそれぞれのIPを使い、商品展開をする。ホビーファンならずとも注目のプロジェクトだ。
タカラトミーとBANDAI SPIRITSのコラボレーションそのものは数日前に発表されており、ファンは様々な商品を予想していた。「ZOIDSを超合金で出すのでは?」という声は上がっていたようだったが、「トミカ ホワイトベース」はファンの予想を上回るものだったのではないだろうか? そして「トミカ」と「ガンダム」はさらに展開していくのだ。本稿では、「トミカ ホワイトベース」の開発者の想いを取り上げていきたい。
トミカの箱に入るサイズ感でホワイトベースらしさをとことんまで追求
今回、展示品を前に話を聞いたのは、タカラトミーのブランドビジネス部トミカ事業部の吉原有成氏。ホワイトベースに限らず、トミカのプロジェクト全体を見ているとのこと。タカラトミーの「トミカ」は発売時はいくつかの商品を同時発売する。今回発売時期は未定ではあるが、ホワイトベース以外にも商品企画は進んでいる。
今回なぜホワイトベースを発表したか? ということに関しては、「最初の発表であること」、「トミカとのコラボレーションを印象づけること」、「『機動戦士ガンダム』でのホワイトベースというモチーフのインパクト」といったところから選択したという。他のラインナップはまだ明かせないが、これらを発表することで、タカラトミーがトミカを使ってガンダムにアプローチする意味合いというものがはっきりしてくるとのことだ。他のモチーフはどうなるか、今後の発表を待ちたいところだ。
ホワイトベースはアニメ「機動戦士ガンダム」において、MS(モビルスーツ)の運用を考えて設計された地球連邦軍初めての宇宙戦艦。新造戦艦として強力な戦闘力、単機で大気圏を突破し地球上でも活動できるという能力を持ち、少人数で不慣れなクルーでも運用できる優れたシステムを持っていた故に、少人数の軍人と民間人の若者たちによって激戦の中を戦い抜いていく。主人公・アムロたちの"家"としても印象的な存在だ。
「トミカ ホワイトベース」は"トミカ"というテーマでホワイトベースを表現している。開発者がこだわったのが「ホワイトベースとしてのシルエット」だという。トミカは手のひらサイズのミニカーシリーズ。そのサイズで表現するために、元デザインに対してアレンジやデフォルメを行うのだが、バランスやディテールできちんとユーザーにホワイトベースのミニチュアであるということを認識してもらえるように、シルエットや各部のバランスにこだわっているとのこと。
トミカはシリーズでパッケージサイズが決まっている。このパッケージサイズに入る大きさで、きちんとホワイトベースらしいバランスを実現するところは苦労したと吉原氏は語った。商品は一部の部品が取り外せ、箱から出して組み立てる必要があるが、すっぽりとパッケージに収まるように作られている。
また、トミカと言えば快適な転がし遊びが楽しいが、「トミカ ホワイトベース」は台座に転がし走行用の車輪をつけており、本体には車輪は搭載しない。モチーフに忠実であることを意識している。彩色や造形もできるだけホワイトベースの細部を再現すべく、作り込みを続けているとのこと。ただし底面部分は台座を接続するためのデザインアレンジを加えている。
もう1つ、トミカと言えばダイキャストの質感、手に持ったときの重みが魅力だが、本製品でどのようにダイキャストを使うかも今検討しているという。この部分も気になるところだ。吉原氏は「今後ラインナップが明らかになると、今回のコラボレーションでタカラトミーがやりたかったことが見えてくると想います。ご期待ください」と語った。
トミカはその手頃なサイズ感で様々なモチーフを表現している。「バットマン」の「バットモービル」や「小惑星探査機はやぶさ」などもモチーフにしており、様々な技術の蓄積、トミカブランドとしてのノウハウがある。「ガンダム」というモチーフにどのようなアプローチをしていくのか、今後が楽しみである。
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