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湖川友謙氏へのリスペクトを込めた「Full Scale Works 聖戦士ダンバイン チャム・ファウ」【#メガホビEXPO】
2024年9月28日 11:15
- 【メガホビEXPO2024 Past to the Future】
- 日時:9月28日11時~18時(17時45分 最終入場)
- 会場:AKIBA_SQUARE、ベルサール秋葉原
- 入場料:無料
メガホビEXPO2024で大きな存在感を放っていたのが、「Full Scale Works 聖戦士ダンバイン チャム・ファウ」だ。2025年3月発送予定で、価格は22,000円、現在プレミアムバンダイで予約を行っている。今回、会場で担当者から話を聞くことができた。
チャム・ファウはアニメ「聖戦士ダンバイン」のキャラクターで、異世界バイストン・ウェルの妖精だ。複数いる妖精種族のうち、一番姿が幼い「ミ・フェラリオ」という種族で、大きさは30cmほど、羽根で空を飛ぶ。チャムはマスコット的な存在だが、主人公ショウと一緒にダンバインやビルバインに乗り込み、時には頼もしい相棒として活躍する。
「Full Scale Works 聖戦士ダンバイン チャム・ファウ」は実際のチャムの大きさを目安とした1/1スケールフィギュアとなる。「聖戦士ダンバイン」は1984年の作品で今年が40周年、これまでなかったチャムの1/1スケールのフィギュアであり、ファンにはグッと来る商品だ。
担当者はアニメ放映当時、ツクダオリジナルがチャムの大型のガレージキットを発売しており、その記憶もあって本商品を企画したとのこと。本作はPVCとABSのインジェクション完成品フィギュアだ。最新のフィギュアの造型技術でチャムの特徴的な姿をしっかりと造型している。
最新のフィギュアでアリながらちょっと懐かしい感じもするのがその"塗装"だ。グラーデーションのかかったパステル調の独特の雰囲気がある塗装が施されている。この"画風"はアニメーターの湖川友謙氏のイラストを意識したタッチだという。アニメの作画ではなく、湖川氏の描くチャムを表現したかったとのこと。
湖川氏はダンバインだけでなく、「伝説巨神イデオン」、「戦闘メカザブングル」等でもアニメ誌でイラストを描いておりその印象が強かったという。そう言われてみると、後ろの植物表現もイラスト風だ。構図そのものも「湖川氏のチャムのイラスト」を意識している。
担当者のこだわりは"浮遊感"。チャムは羽根で空を飛んでいる。フィギュアを浮遊させる方法としては棒と接続するという方法もあるが、そういったギミックは見せたくなかったため、今回は葉っぱに触れる手と、木の幹部分に触れている足の所で接続させ目立たないようにしている。浮遊するチャム、という雰囲気を大事にしているという。台座である木の下の方には植物の蔦で「Dunbine」の文字。こちらも当時のロゴを再現したものだ。
ミ・フェラリオは幼い女性の姿の妖精だ。頭身としては頭が大きく体は小さいのだが、着ている衣装は体の線がはっきり出るレオタード状でセクシーさも感じさせる。当時はかなり衝撃的なデザインだ。フィギュアはそういった独特の魅力もきちんと再現している。衣装やポーズなどは最新の造型技術があるからこそ担当者の思い描くものがしっかり表現できたという。
造型で面白いのがふくらはぎから足へのラインだ。ふくらはぎから足首へきゅっと細くなる写実的な表現ではなく、「鉄腕アトム」などの手塚治虫氏のマンガを思わせる、足首に向かって太さを保ったままのびる、ちょっと懐かしさを感じさせる表現になっている。このディフォルメととれる表現も湖川氏へのリスペクトとのこと。湖川氏のイラストでのチャムの足の形を表現しているという。「膝を内側に曲げ、ふくらはぎが外に広がり、足首を内側に入れる」というポーズそのものが、湖川氏のイラストへのリスペクトとのことだ。
こだわりポイントとしては"髪の色"もある。チャムの髪の毛はピンクでも表現されるのだが、フィギュアはオレンジを強い色にしている。ここは監修も受けた上でこの色でいこうと考えたという。ここは担当者として悩みどころだったという。
「Full Scale Works 聖戦士ダンバイン チャム・ファウ」は担当者の湖川氏への思いも詰まっており、だからこそ「アニメ放映時のチャム」をしっかり感じさせる商品となっていると感じた。ぜひ手に取って欲しい商品だ。
(C)創通・サンライズ