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クラシカルな西部劇風からスリムな現代ホルスター、個性豊かなスタイルを貫くホルスターメーカーと、“普通の中東服”を製作する縫製メーカー【#Vショー】
2025年6月2日 19:51
- 【第108回ビクトリーショー】
- 6月1日開催
- 会場:都立産業貿易センター浜松町館
- 入場料:1,000円(中学生以下は無料)
銃を収納する「ホルスター」は、トイガンユーザーならば主役である銃の次にそろえてみたいアクセサリーだ。トイガンは的を撃ったり、火薬を鳴らすだけでなく、その銃を持つ人のロールプレイを楽しむ「なりきり玩具」としての側面も大きい。映画やアニメの主人公、悪者や正義のヒーロー、軍人やゲリラなどトイガンを持って様々なキャラクターを自分に重ねる。
ホルスターは「銃を持つ人物」を一層掘り下げてくれる。西部劇の銃・SAAは太いガンベルトに装着された古風な革のホルスターに収めれば持ち主をたちまち西部劇の登場人物に変える。ナイロン地のシンプルなホルスターに収めた銃を持つと特殊部隊の隊員になったような気持ちになれる。刑事用のホルスター、警官用のものなど用途で姿を変えるホルスターはなりきりには欠かせない。
Vショーにはユニークなホルスターメーカーが集まっていた。それぞれが独自の世界観でホルスターに挑み、ユニークなスタイルを確立した商品を販売していた。3社それぞれのホルスターのスタイルを紹介したい。
もう1つ「世界観に浸れるグッズ」として、「普通の中東の服」を製作している「明日香縫製」も取り上げたい。軍装品やレプリカ、現代や昔の軍用装備などを販売しているメーカーは多数あったが、中東の一般的な服を販売していた明日香縫製は特に印象に残るメーカーだった。合わせて取り上げたい。
スタイリッシュなコンセプト「DEVIL」登場、Jon & Maggy Factory
Jon & Maggy Factoryは福岡で活躍している個人のホルスターメーカー。筆者の「戦士の銃のホルスター」製作者であり、今回初めて対面することができた。Jon氏のホルスターは銃のシルエットがはっきりわかるようなスリムなシルエットが特徴で、銃の形に合わせたフィットしやすい構造となっている。
これまで多数のホルスターを製作してきたJon氏だが、より個性を強めたブランド「DEVIL」を立ち上げた。"悪魔"の名を冠し、コウモリが羽を広げたようなシルエットに赤い糸で縁取りしたパーツをホルスターに取り付け、ホルスターにキャラクター性を加えている。
Jon氏はこれまでホルスターに装飾をあまりほどこさず、シンプルなデザインの製品が多かったが、「DEVIL」は銃や、持っている使い手に派手なイメージを加えるチャレンジだ。ゲームキャラクターの持ち物のような雰囲気も加わり、ユーザーからの反応も楽しみである。
西部劇への強いこだわりMIKI3
MIKI3は“西部劇の雰囲気”に強いこだわりを感じさせるホルスター・革製品製造メーカーだ。西部開拓時代風、西部劇風のホルスターを資料など集めてチャレンジしている。当時の銃のホルスターだけでなく、現用銃に対応した製品も手がけているが、ホルスターに収めることで現代風の銃が西部劇の銃に見えるところが“ホルスターの魔力”というところだろう。
細かい装飾の入った「エングレービング加工」を施したホルスターや、革を二つに折った質素で古風な「ループホルスター」など、西部劇のキャラクターが実際に身につけていそうな当時の雰囲気をしっかり感じさせる製品が多く、そのこだわりに共感したくなる。
ホルスターと共に、作り手のこだわりが詰まった販売品の1つがカートポーチ。リボルバーはカートリッジを持ち歩く。ガンベルト一発ずつさす方法もあるがポーチを使えば多くのカートリッジを持ち歩け素早く取り出せる。幅広のガンベルトにも対応しているだけでなく、中に仕切りがあり、使用したカートリッジが混じらないように分けられるという。世界観だけでなく、実用性も考えた設計なのだ。
現代風の銃の形がはっきりわかる黒沼興業のホルスター
黒沼興業は“現代風ホルスター”にこだわったメーカー。固く、銃の形そのままのタイトなホルスターを製作している。色も赤を使ったり、西部劇用ホルスターと大きく異なる。実銃の現用ホルスターを見て、自分なりのホルスターを追求しているとのこと。切り出し、縫製、染色まで、全部ハンドメイドだ。
皮のつや、縫い目などにも強いこだわりが感じられる、銃の形がはっきり浮き出るホルスターのため、他の銃には合わなくなる。このためオーダーメードでの製作も受けている。「自分の愛銃のための専用ホルスターが欲しい」という想いを持つユーザーに応えるメーカーと言えるだろう。
“普通の中東服”を作る明日香縫製
ニュース映像や旅行番組で出てくるような「外国の普通の人が着ている服」というのは、実は入手が難しい。外国向けの輸出用に流通しているのは装飾が入ったり、奇抜な色をした“お土産用”の商品が多く、「違う国の一般の人が着ているような服が欲しい」と思ってもなかなか手に入らない。例えばメキシコのポンチョなどでも派手な色のものが流通していて、地味なものは入手が難しい。
明日香縫製は自分の工場で中東風の“普段着”を販売している。サバイバルゲームやコスプレだけでなく、その国や文化に興味がある人には魅力的な商品を取りそろえているメーカーだ。中東風の服を販売して10年以上になるという。
「カミース」というシャツは暑さを和らげるために通気性のいい素材と体と服の間に隙間ができるようなたっぷりしたデザインになっている。裾には大きな切り込みが入っており、馬やらくだに乗る際、足が上げやすくなっているという。「パコール」といった帽子も特徴的だ。
普通の服を輸入しても輸送などで形が崩れたりしてしまうことがあるが、明日香縫製は製造しているので、構造がしっかりした新品が入手できるのもうれしいところ。カミースに迷彩柄を印刷した「コンバットカミース」が昨今は人気とのこと。
























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