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「ベイブレード X トイザらスカップ G3」で「ペガサスブラスト」が大活躍! オリナス錦糸町店の優勝者は米国のJET選手

【トイザらスカップ G3】
8月15日開催
日本各地のトイザらスで開催

 トイザらスはタカラトミーのスポーツホビー「ベイブレード X」の大会「トイザらスカップ G3」を8月15日、全国のトイザらスで開催した。トイザらスカップでは「ベイブレード X」公式であるG3大会に準じたルールでの賞品がもらえるほか、「コラボステッカー」、さらに上位入賞者には「特製バトルパスシート」がプレゼントされる。

1参加者にプレゼントされるステッカー
入賞者にはバトルパスシートも

 トイザらスカップ G3は今年2回目。前回は4月29日に開催されている。前回に引き続き、今回もトイザらスオリナス錦糸町店での大会をお伝えしたい。大会では新シリーズ「CX(カスタムライン)」のベイを使う選手も登場し、新しい動きも見られた。試合の様子をレポートしていこう。

新登場の「ペガサスブラスト」が存在感を示す

 「トイザらスオリナス錦糸町店」はショップやレストランが約100店舗ある複合商業施設・オリナス錦糸町の1店舗だ。イベントは入り口のホールを使って行われる。オリナス錦糸町はトイザらスのイベントに積極的な協力姿勢を見せている。特に「ベイブレード X」関連のイベントでは、この協力のおかげで大きな規模での実施が可能になっている。

 他店舗では「トイザらスカップ G3」参加枠は16人や、多くても32人という規模に対し、トイザらスオリナス錦糸町店では64人の大会を実現している。大きな規模でしっかり対戦ができるという評価はファンたちの間でも広まり、当日には非常に多くの参加希望者が集まった。

司会進行を務めた日本トイザらスマーケティング本部ブランドコミュニケーション部長の立原俊久氏
ぐいぐいとバーを押す子供達。試合に向けるエネルギーに圧倒される

 オリナス錦糸町店では「レギュラー」と呼ばれる小学生以下の子供が参加できるレギュレーションでの大会が開催された。64人の参加枠に対し、朝10時から10時30分までの受付時間に定員の倍以上の132人の希望があったという。せっかく自慢のベイを持ち寄ったのに抽選ではじかれてしまうというのは残念だが、抽選で選ばれた64人の選手とその家族が会場に集まり、試合が開始された。

 前回も感じたが小学生達が集まる「トイザらスカップ G3」は独特のカオスな熱気がある。対戦ステージと観客席はバーで仕切ってあるのだが、興奮した子供達はぐいぐいとバーを押し対戦ステージはどんどん狭くなってしまう。スタッフ達は何度も子供達に落ち着くように声をかけ、バーを元の位置に戻すのだが、すぐにバーは押されてしまう。試合の興奮が子供達を駆り立てるのだ。

 もちろん対戦台に立つ子供のテンションは最高潮になる。試合ではまずお互いのベイを見せ、一回分解してから組み立て、「3、2、1、ゴー、シュート!」のかけ声でベイを回すのだが、はやる気持ちを抑えてシューターを構えたり、自分の念を込めるようにゆっくりとシューターにセットしたり、ベイを組み立てる時にぎゅっと握りしめたり、試合の緊張感が伝わってくる。そしてシュートした後は戦うベイを見守る。

【ゴー、シュート!】
子供達のシュートフォームはダイナミックだ。シュートした後ベイを見守る視線も熱い

 シュート後は試合が終わるまでスタジアムやベイに触ることは厳禁なので、思わずベイに手を伸ばしてしまいそうになる衝動を一生懸命抑えている様子も伝わってくる。一方で昨今は「ベイブレード X」の大会も増えており、子供達の多くは試合の形式にはかなり慣れている印象も受けた。全体的に試合はスムーズに進行していった。

 それでも勝負は残酷だ。勝敗がはっきり結果として出る。負けた時は涙をこらえていたが、観客席に戻りお父さんの近くに来た時に感情があふれ、声を上げて泣いてしまう子もいた。自分の勝利を審判に積極的にアピールする子や勝利を自慢する子も多かった。

 現在の「ベイブレード X」では"強いベイ"はある程度決まっており、大会では定番のベイを使う子が多い。その中で最強とされる「ウィザードロッド」は3回戦までの1on1の試合では使用できないようにルールが変更されたため、安定力に優れる「シルバーウルフ」と、左回転の「コバルトドラグーン」を使う子が多かった。

【激しくぶつかるベイ】
ベイブレードの面白さは金属製のブレードを持つベイ同市が激しくぶつかるところにある。バランス型の耐久度の高さや、攻撃型の相手を吹っ飛ばす力など知識が深まるとさらに観戦が楽しくなる

 今回の大会で目立ったのが「ペガサスブラスト」だ。ブレード部分もカスタムできる新シリーズ「CX(カスタムライン)」の7月に発売されたばかりの新商品だが、使用者の間で強いベイと話題を集めていたのだ。早速試合に投入する選手が多かった。ペガサスブラストに「ケルベロスフレイムW」の「アシストブレードW(ホイール)」を使用したカスタムを使っていた。このほか「シャークスケール」、「サムライカリバー」最近発売された強いベイを使う子もいて、定番ベイだけではない、自分なりのこだわりのベイで試合に臨む子も目立った。

【ペガサスブラスト】
7月に発売された「ペガサスブラスト」は新シリーズ「CX(カスタムライン)」の1つ。今後の展開も気になるところだ

激戦を制したのは米国のJET選手

 ベスト4からは3on3の試合となる。これは3つのカスタムベイを持ち寄り、順番も決めた上で対戦に臨む形式だ。ベイには相性がある上に、このルールからは最強と言われる「ウィザードロッド」の使用も解禁される。ウィザードロッドをいつ投入するかも駆け引きの大きな要素となる。

 決勝戦まで勝ち進んだのはJET選手とSR選手。両選手共に「ウィザードロッド」にその天敵である左回転の「コバルトドラグーン」、アプリの抽選で入手できる「エアロペガサス」という、鉄板と言える強いベイでの対決となった。どの順番で出すかが大事なのだ。

【決勝戦】
JET選手(奥)とSR選手(手前)による決勝戦
最後はコバルトドragu-nn対決に

 第一試合はJET選手がウィザードロッド、SR選手がコバルトドラグーン。コバルトドラグーンは他のベイと回転が逆の左回転のベイでウィザードロッドの天敵なのだが、ウィザードロッドは安定度が高く持久戦に持ち込むことでJET選手が勝利した。

 第二戦はJET選手がエアロペガサス、SR選手がウィザードロッド。エアロペガサスはアプリ抽選でしか入手できない強いベイだが、ここでも持久力に優れたウィザードロッドが勝利、SR選手が取り返す。第三戦はエアロペガサスとコバルトドラグーンの対決になるが、JET選手のエアロペガサスが勝利した。

 第四戦、ここで再びどのベイを出すか順番を考えることとなる。四戦目は両者がコバルトドラグーンを選んだ。この対決でJET選手は相手を弾き飛ばす「オーバーフィニッシュ」で勝利、優勝を決めた。

 JET選手は実は米国在住の方。会場にはお父さんと来ていた。お父さんは数年前日本で仕事をしていて、久しぶりに日本に来たとのこと。この大会は友人から聞き、来日の機会に参戦したという。たまたま参加した試合で優勝というのは、かなりドラマチックな展開だ。優勝セレモニーの後は上位者とトイザらススタッフのエキシビションマッチも開催された。

優勝したJET選手は米国在住で、日本に来た機会に参戦したとのこと。この大会を知り合いに教えてもらったという
準優勝のSR選手
最後は上位者とトイザらススタッフのエキシビションマッチ

固定化されつつある最強ベイに変化はくるか?

 選手達のテンションは非常に高く、「トイザらスカップ G3」は大きく盛り上がったが、一方で何試合か見た上で「強いベイが固定されているかな」と言う感想を持った。これまで見たいくつかの試合でも上位者が持つベイが定番化していると感じた。

 もちろんどの順番で出すかなど駆け引きがあるし、同じブレードを使ってもカスタムで特性が変化するというポイントもあるのだが、ある程度固定化された最強格のベイを他のベイで攻略するのは難しそうだ。

 その中で確かな存在感を示した「ペガサスブラスト」は今後の注目だと感じた。「CX(カスタムライン)」というさらにカスタムの自由度を上げた新シリーズが、固定化されたベイの強さをどう打ち破っていくか、今後の商品展開や、選手達の工夫に注目していきたい。10月には世界大会も予定されている。選手達のトレンドが変化するのか、期待したい。