レビュー

「1/144 RX-78F00 ガンダム&ガンダムドック」レビュー

動く実物大のガンダムを組み立てる!まずはボディから

 それでは組立説明書に従って組み立てていきましょう。まずはガンダム本体からです。前述の通り、このガンダムはHG準拠の構造になっていて”ガンプラ”がこれまでに培ってきた方法論が多様に使われています。そのため作りやすさを大前提にしながらも十分な強度や可動性能を持っています。

 コクピットブロックにボールジョイントを持たせ、そこで回転や捻りができるようになっています。ここ最近はこの構造が多く、コアファイターをオミットすることにはなりますがHGシリーズでの可動表現としてはとても理にかなった構造だと思います。肩も1軸で上方へ回転させられますので、腕部も思いっきり上げられそうです。

 それにしてもスジボリによるディテールがすごいですね。このディテールが全身にわたって施されています。発表されている映像などから実機のガンダムはもっと多くの色……青白赤黄の部分も2色、エッジ部分も黒かったりするようです。この1/144スケール版はいわゆるガンダムの青白赤黄での配色となっていますので現地で実機をよく観察してカラーリングに挑戦しても楽しそうです。

【ガンダム:ボディ】
ランドセルは比較的薄めな印象ながらもバーニアノズルは計4基と高出力・高機動を想像させるバージョンになっています。胴体のひねりはどちらかというと下腹部が動く感じですね

頭部の組み立て。ここまでモールドが彫られていてシャープな造形の頭部は珍しい

 続いて頭部を組み立てます。こちらもオーソドックスなパーツ割りで組み立てやすいです。1/144スケールだけに細かいパーツにはなりますので無くさないように注意して組み立てます。頭部の最大の難関はデュアルアイやカメラのシールの貼り付けでしょうか。今回デュアルアイ部が2つに分かれていますので少々苦労するかもしれません。ここはもう慎重に、クリアーのパーツ部に片方ずつ乗せてバランスを見ながら調整していくしかありません。そしてトサカ部のカメラのシールは特に細かいです。無理せずにガンダムマーカーなどで塗ってしまうほうがラクでしょう。

【ガンダム:頭部】
こちらも超絶ディテールのスジボリが満載!深めなのでグレーなどで薄めにスミ入れしてやるとビシっと締まってとても映えるガンダムになりそうです

腕部を組み立てる。実機を想像させる構造とディテールが目新しい

 腕部を組み立てていきましょう。実機では可動機構実現のためにいろいろと工夫が凝らされている部位になります。手の指も全部可動させられるので様々な表情を見せてくれそうでこちらも楽しみですね。キットではそういった形状を忠実に再現、さすがに指までは動きませんがHG準拠の可動性能を持っています。肩も上までストレスなく回ってくれて豊かな表情が付けられます。

 特筆すべきは肘関節部でしょうか。二重関節が仕込まれていますので可動範囲を拡大してくれています。前腕のデザインが影響を及ぼしていますが、肘の付け根部分を削ればさらに拡大できそうです。この肘関節部の実機での構造が面白いですね、おそらくモーターの大きさに由来すると思われますが肘の丸い部分がオフセットされて内側・外側で大きさが異なっています。さらに実機での腕部回転機構と思われるの円形の皿のようなパーツもあり、キットでもこれらの部分が特徴的に再現されていて面白いですね。

 肩は実機ではこういう動きはできなさそうです。こういう表現は愚問ではありますが、ここは実機に勝っているといっていいでしょうか。実機でも腕を上げられるようになっていますが、肩の前部アーマーが上に開くようになっていて90度ほどが限界に見えます。そのためラストシューティング的に180度回るということはなさそうです。ここは存分に”ガンプラ”として楽しむこととして実機の将来のアップデートを期待しましょう。

【ガンダム:腕部】
ハンドパーツは握りと平手の2種が付属しています。肩のシールが小さすぎて定着がよくない印象です。位置が決まったら確実に抑え込んでおくかここもマーカーで塗っておくことをオススメします。航空機などでの色の指定は機体の左側が赤色の灯火、右側が緑色の灯火が義務付けされています。”左赤”と覚えておくのが簡単ですね

脚部の組み立て。過度に思えたモールドの真価が見えてくる

 続けて脚部を組み立てます。ガンダム全体に施されたスジボリモールドがここでとても役に立ちます。ガンプラ40年の進化の中で”合わせ目をとうやって目立たなくするか”という大命題があるのですが、パーツの割り方=設計によってそれを解決させる方法が取られるようになってきたわけです。設定上のパーツの分かれ目に分割線を持っていくことで目立たなくするという手法です。

 設計技術や金型設計でそれは素晴らしいくらいに目立たなくなってはいるのですが、そこはリアルなプラスチックでの成形ですから完全に消すことは難しいところではあります。どうしても”隙間”はできてしまうのですが、このガンダムでは太めで深いスジボリモールドが全身にわたって彫られていて、それにまぎれるように合わせ目を設定しているのでもっと目立たなくなっています。組み立てればそれはとても自然に見えてくるので素晴らしいですね。

【ガンダム:脚部】
膝裏の大きなえぐれによって可動範囲を確保するデザインとなっています。実機では大腿部裏に巨大なシリンダーアームが内蔵されているのですがこのキットではオミットされています。膝アーマーの中が除かないのと脛裏のモールドパーツの別体化されていて間延びしないデザインになっています

要の腰部を組み立てる。カッチリ感のある部位でMS全体を支える

 腰部を組み立てます。こちらもHG準拠の考えられた組みやすい構造となっています。リアアーマーは固定式、フロントアーマーは左右がつながっているので今回は切断してみました。これで左右分割で可動させられるようになります。残念ながら股間の連邦軍マークはモールドなのでシールで再現されます。ポリキャップ方式なので適度な抵抗を伴って柔軟に動かせる印象です。上半身とはボールジョイントでの接続でこちらもがっちり組み合わさります。

【ガンダム:腰部】
奇をてらった構造はありませんので、”質実剛健”という表現がよく似合う構造といいましょうか、各部の”座り”もよく手に取って可動させてもかんたんにポロリしたりしなくていい感じのガンプラです

装備類を組み立てる。必要最低限の構成でガンダムの兵器としての魅力を見る

 装備類を組み立てます。装備はビーム・ライフルとシールド、ビーム・サーベルとなっています。実機には装備されていないものですので今回のガンプラ化に伴ってデザインされたものとなっています。とくにシールドのアレンジはかっこいいですし、腕部に取り付けた時の密着度が高くてそこもすばらしいです。

【ガンダム:装備類】
密着したシールドにうっとりします。ジョイントを移動させれば背中にも背負うことができます。ビーム・ライフルには専用の手首が用意されるのでうれしいですね

G-CARRIERとG-DOCKを組み立てる。シールの数に驚くもその出来上がりには満足

 G-CARRIERはガンダムを腰部から支え、前後への移動を可能にする専用の台車で、G-DOCKはG-CARRIERを含めてガンダムを格納するメンテナンスデッキとなります。全体的にトラス構造をしていて一見複雑な見た目ですがすべて一体成型されているのでランナーとの境目を見極めて切り出して上と左右を貼り合わせるだけで大まかに完成してしまいます。G-CARRIERのガンダムを支える部分も単純な貼り合わせ構造ですので組んでみるとあっさり終わってしまいます。

【G-CARRIER】
単なる台車としての構造だけではなく、そこかしこにあるメンテナンス用の階段やステップ、リベットなんかもモールドされていてリアル感が増しています
【G-DOCK】
トラス構造のG-DOCKの階数を示す白い部分などはシールで再現されます。数がとても多く見えますが、ゆっくり慎重に貼っていけば大丈夫です