レビュー
「ナーフ エリート2.0 フリップショット フリップ16」レビュー
回転式バレルで最大16連射可能なショットガンブラスター
2021年12月1日 00:00
- 【ナーフ エリート2.0 フリップショット フリップ16】
- ジャンル:トイガン
- 発売元:ハズブロ
- 価格:7,600円(税込)
- 発売日:9月17日
- 全長:60.96cm
スポンジ系トイガン「ナーフ(NERF)」のメインシリーズのひとつ、エリート2.0から、サブシリーズ「フリップショット」が日本では9月にリリースされた。「フリップ」とは「Flip」は「ひっくり返す」という意味で、このブラスターでは、なんとバレルを180度回転させるというチートギミックで、装弾数を2倍にしているとのだ。
今回は、そんな異端ナーフを中でもミドルクラスに位置するショットガンタイプ「フリップ16」を、自称ナーフコンシェルジュの『さいとうよしかず』がレビューしていこう。
「ナーフ(NERF)エリート2.0」とは?
まずは、親シリーズでもある「ナーフ(NERF)エリート2.0」について、簡単に解説しよう。日本でナーフといえば「スポンジガン」のイメージが強いが、スタートは手で投げて遊ぶスポンジのボールだった。それが様々なブラスターと呼ばれるガンタイプのトイとなり、「Nーストライク」と呼ばれるシリーズで、一気にブレイクした。日本でも「マーベリック」と言う黄色いハンドガンが流通したので、ご存知の方もいるだろう。
この「Nーストライク」は、やがて「Nーストライク エリート」と進化し、さらに2020年に「エリート2.0」へと究極進化を遂げたのだ。「エリート2.0」の特徴としては、カラーリングがある。全体がメタリックなブルーにカラーが統一されているので、比較的オモチャっぽさがないのがウレシイ。もちろん実銃とは異なるが、SFガンのようなイメージで、メチャかっこいい。
また、拡張性の良さも「エリート2.0」のグッジョブなポイント。これまでのナーフは、シリーズ内でも異なるカラーリングが存在したが、「エリート2.0」はそれがないので、バレル、ストック、スコープなど、カスタムパーツの組み換えに違和感が出ることはない。ブラスター自体も、バレルアダプターやストックアダプター、タクティカルレールが充実しているので、組み替えてオリジナルブラスターを作って楽しめること間違いなしだ!
そして、この「ナーフエリート2.0」のサブシリーズである「フリップショット 」では、冒頭で紹介した、バレルを180度回転させる「フリップシステム」が導入され、ナーフバトルの世界に新たな扉を開いたといえるだろう。今回紹介するのは、この「フリップシステム」を搭載した新しい「ナーフエリート2.0」なのだ。
ショットガンタイプの「フリップ16」
紹介する「フリップ16」は、「フリップショット」シリーズのミドルクラスの商品。名前でわかるとおり8×8の16連バレルを備えており、タイプ的にはショットガンだ。
「フリップ16」のパッケージは通常のナーフラインアップと異なり、少し豪華なイメージを持つ。パッケージ裏を見るとわかりやすいが、ブラスター本体の下からライトが当たっていて、まるでゲーム中に最強アイテムを手に入れたかのような演出がある。
パッケージを開けると、本体、バレル×2,ボルト、弾が16発入っている。バレルとはいえフリップシステム用の特殊な形をしているため、一見するとライダーベルトのように思えてくる。組み立ては簡単で、バレル部分の裏側にマーキングされた「△」や「□」をガイドに、同じマークを組み合わせてセットすればいいだけだ。
バレルを取り付けて、折りたたみ式のストックを伸ばすと、思ったよりも大きくて存在感がある。ナーフのオモチャっぽさにはスケールの小ささがあるので、それなりのボリュームがあるとリアルに近づくので嬉しい! 持った感じも重くもなく軽くもないので、実銃を持つような適度なストレスを感じつつ、取り回しに不便のないレベルとなっているので、撃つ前から期待が高まってくることマチガイナシ。
「フリップ16」のディテール&ギミック
では「フリップ16」を詳しく見ていこう! まず全体的にはSFチックな形状で、上から見ると宇宙船のよにも見えるのがオモシロイ。そう考えると、バレル部分が主砲やスラスターに見えないでもないかな。特にバレル部分はかなりの大迫力。左右合計8連のブラスターは過去に「ラフカット」という名銃があり、それを彷彿させる。しかもフリップシステムで回転すれば、一気に全弾装填できるのだが、攻撃力は倍近くなる。
ディテール面では、各所がかなり凝っている。例えば「フリップショット」シリーズにはバレルが回転することを示すようなデザインが刻まれているため、この「フリップ16」でも矢印を模したディテールが入っている。そのせいか、全体帯的には丸いマーキングが施されていて、異なる文明の文様が浮き出ているようで、カッコイイ。
「フリップ16」のギミックは3カ所ある。まずはフリップシステムの要である、バレルを回転させるフォアエンド。少し小型なので持ちにくさもあるが、段差がついていることで指がかかりやすい。なお、このフォアエンドを引いた時点でバレルは回転するが、きちんと元の位置に戻さないと射撃できないので注意しよう。
次はコッキング部分を行なうボルト部分。ボルトを引いて戻すことでバネを圧縮して弾を発射できるようになる。個人的には前述したフォアエンドとボルトの操作が逆だったほうが、ショットガンらしくて好きだが、まあ人それぞれだろう。
最後はストック部分。これはストックの可動部分にある丸いところを押せばロックが外れる仕組みだ。かなり芯の強いストックなので、がっちりとホールドできるのが嬉しい。また、デザイン的にも実銃チックで、ちょっとテンション上がる人もいるだろう。
「フリップ16」で16発のエリート弾を連射しよう!
さていよいよ実射である。まずはバレルに弾を装填しよう。先込め式なので、前後どちらのバレルにも、そのまま装填できる。しかし、本体が少し邪魔になるので、バレルが前面に向いていた方がやりやすい。だから、一度フォアエンドをコッキングして戻すし、バレルをフリップさせて装弾しよう。
このギミックは、ショットガン好きにはたまらないよね。ただ、この時バレルの位置が正しい位置で止まらない時がある。勢いおいを付けすぎるとミスるので、少し慎重に動かそう。もし位置が正しくないようなら、手動で戻すといいだろう。次ぎにボルト操作を行なう。ボルトは軽快に動くので、小学生の高学年なら動かせるレベルだ。
すべての準備が整ったら、トリガーを引けばいい。思い切りトリガーを引き切れば、左右から1発ずつ合計2発を一度に撃てる。たったの2発かもしれないがショットガンのような散弾気分を味わえるのが気持ちいい。せっかくなので、ガンガンと撃っていこう。ボルトコッキングがスムーズなので、トリガーハッピーのように連射可能だ。ジャムることもないだろう。弾がなくなったら、本体下部のフォアエンドをコッキングして戻す。これにより、弾切れしていたはずの「フリップ16」一気に蘇る。
この痛快感は一度味わうと止められない。とはいえ、弾が少なくなってきているのだから乱射は控え、今度は少し軽めにトリガーを引く。そうすることにより、左右どちらかの1発だけが発射されることになる。このように、単発と連発が切り替えられるのも、「フリップ16」のポイントだ。
いずれにせよ、装弾数16発のショットガンブラスターは、撃っていて楽しくないわけがない。弾切れしてなくても、バレルをフリップさせまくりながら好きなように撃ちまくると脳内から危険な分泌物出てきそうな感じ。
そのほかの「フリップショット」シリーズとイチオシ「エリート2.0」
フリップショットシリーズは、今回紹介した「フリップ16」だけでなく、8と32エリート2.0シリーズではたくさんのブラスターが発売されている。ここでは、「フリップショット」シリーズの残り2丁と「エリート2.0」のイチオシブラスターを紹介しておこう。なお、実射シーンなどに興味のある方は、僕のYouTubeチャンネル「軟撃GUN'S TV」のリンクを付けておくので要チェックだ!
バレルが32本の「フリップ32」
「フリップショット」シリーズの最上位モデルで、なんとバレルが32本というモンスタークラスのブラスター。縦4列横2弾の合計8発のバレルが左右について、正面から見ると16発の弾頭が牙をむく。正面から見ると、まるでアンドロメダの拡散波動砲で狙われているかのような威容に、圧倒的なパワーを感じるはずだ。
バレルが8本の「フリップ8」
「フリップショット」シリーズのハンドガン。ハンドガンとしては少し大きめで、縦4連のバレルはなかなか迫力がある。また、「フリップショット」シリーズとは異なり、回転するバレルが隠れているため、「弾切れかな?」と思ったところからのバレル回転で4発全弾装填済みに切り替えれば、友達と打ち合うときに驚かせることと間違いなし! たぶんキムタクなら「ちょっ、待てよ」案件だろう。
もし、「フリップ-32」や「フリップ-8」の実射を見たい場合は、僕のYouTubeチャンネルで「【ナーフバトルの知識】エリート2.0フリップショットを全部買って試してみた」を見てほしい。
電動アサルトライフル「タービン」
「エリート2.0」のイチオシブラスターとしては、電動アサルトライフルタイプの「タービン」がある。電動タイプのナーフはいくつもあるが、発射サイクルがゆったりしたタイプがほとんどだ。ところが、このタービンは違う。まるで子供がスイカの種を吐き出すかのように、超絶連射できる。初めて撃ったときは、あまりの連射速度に感動して踊り出してしまったくらいだ。
もし、「タービン」」の実射を見たい場合は、僕のYouTubeチャンネルで「【NERFレビュー】【ナーフバトルの知識】エリート2.0を全部買って試してみた」を見てほしい。
今回は、ナーフの新しいシリーズ「エリート2.0」の「フリップショット」シリーズを紹介させていただいた。最近のナーフは、前回紹介した「ヘビーSR」のように、ゲームや映画とのコラボレーションモデルが注目されやすい。だけど、ナーフの魅力には、パーツの組み換えでオリジナルブラスターを作ることなどもある。だから、通常のブラスターにも興味を持ってくれたら幸いだ。