特別企画
「ナーフ史上最長の飛距離 36m」を実現した新シリーズ「ULTRA」全部見せます!
サブマシンガンからリボルバー、アサルトライフルまで発売中の8種すべて紹介
2021年6月10日 00:00
「NERF(ナーフ)」と聞いてスポンジの弾を撃ち出すトイガンという知識を持っている人の中にも、「あまり飛ばない上に当っても痛くない弾がでるだけでしょ?」と言うイメージを持っている人は多いかもしれない。……確かにそういうブラスター(銃)もあるがそれがすべてじゃない!
今回紹介する「ULTRAシリーズ」は、パワーや命中率を大きなウリとしている新シリーズで、パッケージには「ナーフ史上最長の飛距離 36m」というキャッチコピーが踊っている。スポンジ系トイガンを300丁以上所有している筆者も実際に撃ってみたところ、これまでのナーフシリーズにはないパワーをULTRAシリーズに感じた。 幸いULTRAシリーズはどれも現行品なので簡単に入手できるので、これならナーフを手にする人にもオススメできる!
そこで今回はULTRAシリーズの現行商品全てのラインアップのオススメポイントや使う際の注意点をまとめてレビューしていこう! なお、今回は弾が飛ぶ目安とされる射出時の弾の速度、“初速”を計測し記載しているが、筐体差などもあるので、あくまで参考値程度に思ってほしい。……とはいえ、全てULTRAシリーズが、100%オススメできるわけではない。これは、使用する目的によって、メリットがデメリットになることもあるからだ。
例えばパワーの強い電動ブラスターは、お座敷シューティングするなら頼もしいが、ナーフ系サバイバルゲームなどで使えば強烈に音で位置バレする可能性もある。だから、紹介する内容を読んで、自分の使用用途に最適なブラスターを選ぼう。
なお、今回紹介したブラスターを実際に撃ったらどんな感じになるのか、細かいレビューを知りたい人は筆者のYouTubeチャンネル「軟撃GUN'S TV」に全部アップしてある。各記事の最後にリンクしたのでこちらも見て欲しい。
弾の材質・形状を変更することで飛距離と正確性を獲得したULTRAシリーズ
各ブラスターを紹介する前に、ULTRAシリーズの特徴を簡単に紹介しておこう。最大の特徴はなぜ「ULTRAダーツ」という特別な弾を使う。この弾により、これまでのナーフ以上の命中度とパワーを実現したのだ。
ULTRAシリーズは"より強いパワーと正確な命中度を求めて"開発された。スタンダードなナーフの弾である「エリートダーツ」は弾が軽く、硬度もなかっため、威力も弱く、あまり飛ばなかった。そこで先端の形を変更した「アキュストダーツ」や、大型の「MEGAダーツ」、ボール状の弾にした「RIVAL弾」などが開発された。RIVAL弾はある程度パワーと命中度を実現したが、ボール状の弾が好みに合わない人もいたようだ。
そこで、ULTRAシリーズでは、弾の形状に加え、材質そのものも見直している。コレまでの軽いスポンジから、少し重みのある発泡スチロール状にしたことで、弾の重量を重くした。そして、形状はファンに受け入れられやすい「銃弾型」でありつつも、弾の後部にミサイルの「操舵翼」や「ギア」のようなディテールを入れて、飛距離アップを狙った設計になっている。
実際、撃ってみるとわかるが、通常のエリートダーツとはパワーも命中率も格段にアップしている。「ナーフ=当らない」というイメージを払拭しておつりがくるレベルに驚くはずだ。とにかく面白いように当るので、普段エリートダーツを撃っている人なら、自分が伝説のヒットマンにでもなったような腕前に思えるだろう。ただ、発泡スチロール風の材質がわざわいして弾が欠けやすいので、使う時は弾を丁寧に取り扱うこと! お兄さんとの約束だよ!
ブラスタータイプの商品展開も、バリエーションが豊富で初心者には嬉しいところ。今回紹介するブラスターを見てもらえばわかるが、ハンドガンからサブマシガン、スナイパーライフルまで、基本的なところは網羅していると言ってもいいだろう。だから、初めてナーフを買う人なら、好きな形状のブラスター選んでいこう!
後述するが、もし迷ったら「ナーフウルトラ 4」が値段的にも入門レベルとして最適なのでオススメしたい! まずはこのナーフウルトラ 4で撃つ楽しさや当てる楽しさを存分に味わってもらおう。その快感を一度味わえば、あとはナーフ沼に沈むだけだ(えっ?)。
また、ブラスターのカラーリングが統一されているのも特徴のひとつ。基本は白ベースに、オレンジや黒、黄土色、などで彩色され、ULTRAの文字が金メッキ調になっている豪華仕様だ。金メッキさえなければ、映画「第九地区」にでも出てきそうな、カラーリングで、すこぶるカッコイイ。また、ブラスターの名前が本体に大きく描かれているのも特徴のひとつで、サンダーバードとかウルトラマンなどの特殊車両のようなイメージを想起させる。なお、アメリカでは一部、カラーリングの異なる別バージョンも発売されているので、今後はカラーバリエーションが増えていくかもしれない。
今後の発展を予感させるシリーズ第一弾「ナーフ ウルトラ ワン」
実売価格:6,055円(税込)
装弾数:25発
使用電池:単2電池x4
パッケージサイズ:61x33x8.1cm
重さ:1.82 Kg
ナーフ ウルトラ ワンは、ULTRAシリーズ第一弾として発売された電動ブラスター。大型のドラムマガジンがついたサブマシンガンといったイメージ。マガジンは25連発だし、ストック部分にダーツホルダーもあり合計8発収納できるので、戦闘力も高い。コイツを両手に持って腰だめで撃ちまくれば、映画のラストバトルに参戦したような気分になれるだろう。また、タクティカルレールもあるので、ナーフのスコープ系オプションを付けても面白い! 外見はかなり満足で、新シリーズへの期待が盛り上がる。
実際に手に取って感じたのは、そのボリューム感であり、銃そのものの材質はほかのナーフと同じに感じるが、カラーリングがスタイリッシュで、高級感があった。また、初速を測ってみると、20MPS(メーター・パー・セコンド)を少し超えるくらいはあった。ナーフのブラスターは、20超えれば最低の合格ラインといったイメージなので、最低ラインは十分クリアしている。それに電動ブラスターは電池の性能で初速も変るので、「エボルタネオ」などの高性能ハイパワーな乾電池を使えば、もっとパワーがでるかもよ!
また、命中精度も結構高いといえる。なぜ「結構」なのかというと、使い方にちょっとクセがあるからだ。実は、ナーフ ウルトラ ワンは、電動で大型のシリンダーという組み合わせのため、弾がちゃんと飛ばないことがある。これは、シリンダーが回転して次弾装填する前に、焦ってトリガーを引くと起きる現象だ。だから、乱射しないで1発1発をじっくりと撃って狙っていくといいだろう。この点に注意すれば、ナーフ ウルトラ ワンは、初心者でも楽しめるので、ゴツいブラスターが好きな人にはオススメだ。
電動のリボルバー型ハンドガン「ナーフ ウルトラ 2」
実売価格:3,620円(税込)
装弾数:6発
使用電池:単3電池x6
パッケージサイズ:7.9x36.8x24.1cm
重さ:620g
ULTRAシリーズ第二弾は、同じ電動ながらリボルバー型のハンドガンという、SF感満載のブラスターだ。かなりの大型拳銃なので、「ヘルボーイ」のサマリタンなどを連想する人もいるだろう。また、電動なので2丁拳銃を楽しめるのも嬉しい。
実は、ナーフのハンドガンは、基本的に手動コッキングなので、両手撃ちができないのだ。「ナーフ ウルトラ 2」は片手で保持し、引き金を引くだけでバンバン撃てる。これができるだけでも、ナーフ ウルトラ 2は買う価値があるだろう。
撃ってみた感想からいえば、ウルトラ ワンとは異なりパワーを感じるし命中率も悪くない。初速を測ってみると、28MPS前後でるので、通常のナーフでは考えられないくらいの威力にワクワクすること間違いなしだ。だから2丁拳銃で腰だめしながら撃ちまくり、西部劇の早撃ちガンマン気分を味わうのもいいだろう……まあ電動だけど(笑)
ただし、そのパワーと引き換えにモーター音が大きくて、掃除機の音を耳元で聞いているレベルだ。なので、自宅で撃つ場合は、外国のシューティングレンジにいるようなイメージで、ヘッドホンとか付けて撃つと盛り上がるかもしれない。また、単三電池6本を内蔵するので、ナーフにしてはちょっと重いが、実銃のような重さを楽しめると思えばそれもアリだと思うぞ!
銃としての特徴は、実銃のようにシリンダーへ後から弾込めできるのが超絶嬉しい。ナーフのリボルバー系は、大抵シリンダーに前から弾を入れるので遊んでいて少し萎えるところがあるが、このウルトラ 2ではシリンダーの後ろから6発を1発ずつ込めていくので、なんともいえない高揚感がある。これで撃ち終わったあとに薬莢を捨てられたらもっと楽しいだろうなぁ。
余談だが、海外サイトではファンメイドの改造パーツで、ULTRAダーツではなく、通常のエリート弾を撃てるようにできる。価格も5,000円くらいなので、興味のある人はチャレンジしてもいいかもしれない。
ポンプアクションを楽しめる「ナーフ ウルトラ 3」
実売価格:3,498円(税込)
装弾数:8発
使用電池:なし
パッケージサイズ:66x27.9x 6.7cm
重さ:1.2 Kg
ウルトラ 3は、ULTRAシリーズ唯一フォアエンドを引いて装填するポンプアクションを採用しているブラスターだ。だから、ショットガンのようなアクションが好きな人には、オススメのモデルだろう。デザイン的にはちょっと独特で、このウルトラ 3はバレル下部にインナークリップ(内蔵式マガジンのこと)を備えており、上から押し込むようにして弾込めするタイプだ。
インナークリップ式は、最初は入れにくく感じるかもしれないが、慣れてくるとそこそこ早くなる。だから装弾数が8発というのは少なく感じるかもしれないが、後方にダーツホルダーにさせる5発の予備弾を含めれば、素早い給弾が可能で戦闘持続時間も長い。自宅で撃ち合いするなら、相手を制圧できる絶対的なパワーを持っている。……というのも、初速を測ってみたらなんと31MPS前後を叩きだしているからだ。
これはエリートダーツ仕様のナーフでは、無改造では到達できないレベルのハイパワーだ。唯一気になるのは、「コッキングのストロークが長くね?」というところだが、それを差し引いても、ULTRAシリーズの中では最高に実用性の高いブラスターではないだろうか?
シングルショットのハンドガン「ナーフ ウルトラ 4」
実売価格:2,060(税込)
装弾数:1発(ダーツ4本付属)
使用電池:なし
パッケージサイズ:37.5x 6.7x 22.2cm
重さ:300g
電動6連発であったウルトラ 2とは異なり、単発で「ハンドルアクション」という、いわば最小構成のULTRAシリーズエントリーモデルが、このウルトラ 4だ。ハンドルアクションというのは、T字やO字のバーを引くことでコッキングを完了させるタイプを指す。
実銃とは違うどちらかというとクロスボウのようなコッキングだが、ナーフのようなスポンジ系トイガンではスタンダードな形式で、弾道が素直で命中率がいい。だから、ナーフ系サバイバルゲームになると格段に真価を発揮する。
また、このタイプは「先込め式」という、バレルに直接弾をこめるタイプが多い。先込め式は次弾装填が楽な上に、電動モデルやマガジン式モデルのようにジャムを起こす可能性は基本的に皆無だ。もちろん、単発であることは多少不利かもしれないが、実用性が抜群にいいのである。実際、ナーフ系サバイバルゲームに持ち込んでみたところ、筆者のようなレベルでも、ベテランゲーマーですら簡単に仕留めることができた。初速も29MPS前後をキープしている。
デザイン的には特に可もなく不可もないが、そこそこカッコイイ気もする。価格も、セールであれば1,500円を切ることもあるので、「ULTRAシリーズを試してみたい!」という人には、オススメのブラスターじゃないかなー。
次ページではライフル型の「ナーフ ウルトラ ファラオ」や電動アサルトライフル「ナーフ ウルトラ ドラード」を紹介していく! お楽しみに!