レビュー

ガンプラ「MG 1/100 ガンダムヴァーチェ」レビュー前編

ナドレのボディを組み立てる。GNドライブを搭載するための大穴があっても可動性能高し

 デザインから華奢なイメージがあるナドレですが、組んでみると結構大きい機体のようです。エクシア等に搭載されるGNドライブは共通ですからおのずとそういうサイズになってしまうということでしょう。それでも細いボディにコクピットや可動関節がシステマチックにびっしり組み込まれるさまは1/100スケールのMGならではの構造で、組んでみての満足感も非常に高いものとなります。

 ボディの組み立てではいきなり試練が訪れます。ボディ前面のクリアーの内側にシールを貼り込むのですが使われるテトロンシールが乾燥の影響もあって静電気で位置決めが難しいです。一発で貼れればいいのですがそれはだいぶ運がいいと思いますので慎重に作業しましょう。ずれたらゆーっくり破れないように剥がして再チャレンジ! 思わず息が止まる瞬間です。

【組立:ナドレボディ】
ほぼGNドライブの容積に費やされるボディ
前面のクリアー部に投影されるシールを貼り込みが難しい
例ではちょっと汚くなってしまいました。ランナー上で貼り付ける方がラクだと思います
光らせるとどうなるか楽しみです
コクピットは内側をダークグレーで塗ると雰囲気良くなると思います
ホログラムのGNケーブルを設置します。ツヤ有が裏、ツヤ無が表です
このボールジョイントは腹部関節ではなく……
首関節です
肩関節を組み込みます
装甲がないとだいぶ動きます
肩のメカフレームを組み付けてもだいぶ動けますね
GNドライブマウントを組み付け
肩装甲を組み付けます
それでもだいぶ動きます
ボディの髪……ケーブルは首から出ています
あくまでもヴァーチェの増加装甲へつながるケーブルです

頭部を組み立てる。特に後方のケーブルはなんと3層構造!

 頭部を構成するパーツを並べてみるとやはり最大の特徴であるケーブルが目を引きます。これまでにBANDAI SPIRITSが培ってきたフィギュア造形の技術を応用したとのことで、4機中最後のリリースとなったのはこの技術を確立できたからこそ、とも言えるのではないでしょうか。待っててよかった!と思える頭部の表現だと思います。

【組立:頭部】
細かく色分けされたパーツで構成される頭部
側面にはシールを貼り付けます
ボディ同様、2層のクリアーパーツをはめ込みます
大きくて作りやすいフェイス
ツインアイと頭頂部カメラのシールも貼りやすいと思います
頭頂部の赤い部分まで別パーツ化されています
ケーブルは3層構造
重ねて……
重ねると……
結構な毛量……もとい、立体構造が強調されます
頭部へ装着するとさらに一体感が増します
頬から伸びるケーブルを装着すると……
新たなるソレスタルビーイングのマシーンが……これだけで歩き出しそうな雰囲気
冗談はさておき、ボディに装着します
雰囲気ばっちりでかっこいいですね
ケーブルが干渉するため、あまり可動は期待できなくなります

腰部を組み立てる。パーツは少ないものの巨躯を支えるための太い関節に注目

 ナドレという機体は極力装甲をなくすデザインがされているわけですが、腰部はその最たる部位となっています。ガンダムタイプであれば前後左右にフラップタイプのアーマーがあるものですが、あっさりオミットされています。

 ヴァーチェ時の巨躯を支えるために股間は太い軸になっています。上下にスイングすることでポージングに表情が付きやすくなりますので動きがよくわかるナドレ時には効果抜群だと思われます。

【組立:脚部】
あっさりしていますが、前後左右がっちり組み合わさって剛性感たっぷりです
股間は上下のスイング機構を持っています
だいぶ大きく下げられます
質実剛健。まさにそんな印象です

腕部を組み立てる。一歩踏み込んだMGシリーズの設計を感じられる

 ここ最近のMGシリーズは過度なフレーム構造などは廃して組み立てやすさを優先させているように思います。ことナドレに関しては目指すところはヴァーチェとの換装機構にあるのですからナドレそのものが“こだわったフレーム”と言えるかもしれません。

 パーツを並べてみると非常にわりきった構成で、特殊なパーツも無いため慣れている方なら見ただけでどう組み合わさるかもわかる構造になっています。腕全体をフレームで構成して、そこに外装をかぶせていくというMGシリーズならではの組みごたえを感じられるようになっています。

【組立:腕部】
ガンダムタイプとして標準的なパーツ割りと感じます
右腕を組んでみました。ガンダム00系MGキットのレンズとかホログラムをのぞけば作りなれたガンダムタイプだと感じました
シールを貼り込み……
レンズ2枚とともに外装で封印します
ホログラムシートは最初に若干折り曲げておくとよいです
ホログラムシートの異素材感がいいですね
肘関節は二重になっていて……
180度とはいきませんが結構曲がります
ハンドは結構凝っていて、手首は回転とスイング機構を持っています
親指以外を取り替えることができます
必要十分な可動性能を持っています
肩の可動も合わせれば……
結構動きます

脚部を組み立てる。腕部よりさらに密度が増していて、さらにMG感を実感できる

 脚部もパーツを並べてみました。一見して腕部以上のパーツ数と密度感が伝わってきます。太く短い大腿部から巨大な膝関節、そこから脛に向かってすぼまっていくデザインと小さめのソール部が追加装甲をまとうべくデザインされていることがわかります。では、慎重かつ大胆に組み上げていきましょう。

【組立:バックパック】
これぞマスターグレード!と言わしめるパーツ数です
腕部同様右脚を作ってみました。システマチックにびしっと組みあがります
ソールの小ささには驚きますが……
太めの軸でヴァーチェの時でも問題なさそうです
つま先も可動します
股間との接続は挟み込み式でちょっと固かったです。巨躯を支えるためきつめなのかもしれません
巨大で丸い膝関節を起点に……
大腿部を組み込みます
挟み込みなので特に難しくはないですが……
ホログラムシートを噛みこまないように注意します
脛部フレームで挟み込み……
外装を組み付けていきます
膝部の外装は回転させられます
構成要素を組み合わせれば……
脚部完成です
もともとのデザインからその可動性能は高く……
強力な関節もあいまってがっちりポーズがきまります
メリハリの効いた最新MGフォーマットのナドレが完成しました!