レビュー
ガンプラ「MG 1/100 ガンダムヴァーチェ」レビュー前編
こんな早期にナドレの機体をMGで晒してしまうなんて……万死に値する!
2021年12月22日 00:00
- 【MG 1/100 ガンダムヴァーチェ】
- 開発・発売元:BANDAI SPIRITS
- 発売日:2021年11月27日
- 価格:8,800円(税込)
- ジャンル:プラモデル
- 全高:約190mm
今回レビューするのはガンプラ「MG 1/100 ガンダムヴァーチェ」です。この機体は「機動戦士ガンダム00(ダブルオー)」に登場するガンダムマイスター「ティエリア・アーデ」が搭乗する機体で、そのガンダムらしからぬスタイリングを始めどういった役目を背負わされているかなどとても謎多き機体です。
劇中登場時からそのデザインは“ガンダム”でありながら重装甲・重モビルスーツに属するスタイリングで“増加装甲”をまとっていることは確実と思われていました。ここぞとばかりに装甲をパージし解き放たれた中のモビルスーツ“ガンダムナドレ”の登場シーンとそのシルエットはファンの想像のナナメ上をいく内容で、放送を見ながら驚きの声を上げたファンも多かったのではないでしょうか。なにせモビルスーツが“髪の毛”を生やしていたのですから……。
装甲をまとった“ガンダムヴァーチェ”に於いてはその重装備にも目を奪われてしまいます。“ガンダムエクシア”、“ガンダムキュリオス”、“ガンダムデュナメス”は細身で突撃アクション主体の機体ですが重装備の“ガンダムヴァーチェ”はGNフィールドを周囲に展開して防御壁としつつ、部隊後方からある意味“砲台”になって遠距離からの援護を行います。設定ではGN粒子を用いる機体重量は相当軽くなるとのことです。
装甲をパージした“ガンダムナドレ”では装甲はほぼないに等しく、戦闘能力は低いものの「トライアルシステム」という、私設武装組織「ソレスタルビーイング」の創始者“イオリア・シュヘンベルグ”の計画遂行が破綻しそうな場合に、組織の中核にある量子コンピューター“ヴェーダ”の配下にあるモビルスーツすべてを制御下に置くことができるシステムを搭載しています。
それではこのキットについて見ていきたいと思います。「機動戦士ガンダム00」ファーストシリーズのMG(マスターグレード)での展開は2009年07月の「MG 1/100 ガンダムエクシア」が初であり、実に12年を経て始めて4機のガンダムがMGで揃うことになりました。ちなみに「MG 1/100 ガンダムデュナメス」が2019年3月、「MG 1/100 ガンダムキュリオス」が2020年5月発売でした。
この4機は“第3世代ガンダム”と称される世代のガンダムとして“GNフレーム”というほぼ共通のフレームを持つ構造となっていて、キットでもGNフレームというタグが付いたランナーが使われています。つまり、2009年のエクシアのキットからつながっているものであり設定を活かした構成になっていることも共通性やストーリー性を感じさせてくれる内容になっています。
当初、刹那の乗るガンダムのみがキット化されていたのですが2019年からそれ以外のガンダムもキット化されていたのでヴァーチェもいつか……と思っていたところで2021年11月ついに発売となりました。筆者も量販店に並んで入手してきましたので2009年から2021年までのガンプラの進化を感じながら組んでみたいと思います。ナドレの髪はどんな感じか、重装甲で関節に問題は出ないか、気になるところいっぱいですので早速組んでいきましょう!なお、ほぼ2体分のボリュームとなりますので前後編でお送りいたします。前編はガンダムナドレ、後編は増加装甲を取り付けたガンダムヴァーチェを主に扱います。
▼ほぼ2体分となるキットはマスターグレード仕様でさらに際立つ
▼まずはナドレからトライアル開始!気になる髪の表現は!?
▼ナドレ自体が通常のガンダムタイプとしても遜色なしの完成度!
パッケージを確認。ほぼ2体分の内容はその組みごたえもたっぷり
それではパッケージ内容を見ていきましょう。ざっと眺めてみただけでもその物量はさすがマスターグレード、さすがヴァーチェ、と言ったところでしょうか。ランナーはA~Qの17種、27枚を誇ります。他にビームサーベルランナー、ホイルシール、テトロンシール。ホログラムパーツ。組立説明書という構成です。
MGといってもとにかく細かいパーツ分けはされておらず、なるべく大きいパーツで構成することで組みやすさを追求しているように感じられます。これはここ最近のガンプラのトレンドとも言える設計で組む側としてもとてもありがたい仕様だと思います。
組立開始。ナドレは細身だと思っていたけれど……
それでは早速組み立てていきましょう。まずはGNドライブから組んでいきます。ガンプラには別売の「LEDユニット」というものがありまして、それを組み込むことで配線もいらずに電飾を可能にしてくれる優れモノです。組立説明書によると「緑」が指定されているのでそちらも取り寄せておきました。
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