レビュー
ハセガワ「1:72 リガード(標準量産型)」レビュー
2022年3月25日 00:00
ボディを組み立てる。組みあがると大きいたまごがパチピタ!
おおきな卵型のボディを組み立てます。ボディというかキャビンというかコクピットでもあり脱出ポッドにもなる本体です。構成としてはコクピットを作り込むといったものではなく、あくまでプラモデルとしての設計がされています。カラーごとのパーツ分けで設計されていてほぼ設定どおりに仕上がります。全体的な組み立て方もよく考慮されていて、パーツの合いも申し分なく感じます。
ボディ両端にあるメインロケットを組み立てます。ここでも可動部にはポリパーツが使われていますロケットのノズル部はグレーの別パーツ化されていて若干ながら上下に可動します。リガードバリエーションには「マクロスΔ」に登場する“106式”という腕付きのものもありますのでそのままではないにせよ今後に期待できる設計ではないでしょうか。
いよいよフェイス部(といっていいかわかりませんが)の組立です。カメラはクリアーパーツで異素材感をまとっていい雰囲気です。このフェイス部はカメラ周囲を黒とシルバーで塗分ける指示があります。今回はそのまま素組みしましたが黒が入るとびしっと引き締まるのではないかと思います。
腰部は脚部の接続が行われる部位なので頑丈で極太の股関節が用意されています。ここにスタンド用かそうではない状態のパーツの取り付けもあります。
装備は大きな荷電粒子ビーム砲、上部レーザー対空機銃、下部レーザー対地機銃となります。荷電粒子ビーム砲は左右割りのパーツ構成になっていますが中に軸とポリパーツを仕込むための構造になっています。ビーム砲と上部対空レーザーは基部がポリパーツとボールジョイントになっていて可動させられます。対地レーザーは固定です。
大きくて貼りやすいデカールを貼っていきます。特徴的なゼントラーディ文字のマーキングが楽しいですが見慣れないものなので上下を間違わないように注意します。場合によってはデカール軟化剤を使うと定着がよくなります。ゼントラーディ文字が機体に入ることで一層印象がよくなりますね。
「きみがすきだよ」このネタわかる方いらっしゃるでしょうか?「超時空要塞マクロス」放送時の「ニチモ マクロス スタンプ」(ローマ字と同じ配置のゼントラーディ文字をスタンプできる商品)のCMのネタです。キットのデカールではこの文字数は再現できないのですが複数買えば再現できますね。
完成!「1:72 リガード(標準量産型)」
マクロス40周年ということもあったかと思いますが、このタイミングでキット化……しかも新金型で接着剤不要、パーツ分けでカラーリングをほぼ再現というなかなかに贅沢な仕様のキットになっていたのが印象的でした。
ポリパーツで支えられる脚部の保持力が少々心もとないところもありますが設定や映像から受ける印象そのままに、立ち姿もスラリとしてかっこいいし飛行ポーズにもできます。可動モデルとしての“遊べる”リガードが登場したことに素直に拍手を送りたいと思います。直立姿勢用のスタンドのアームもあると良かったと思います。
「1:72 リガード(標準量産型)」のレビューを終えて
いつもはガンプラをメインに作っている筆者ですが、そちらは40年を超える技術の積み重ねでそれはもういたれりつくせりの設計技術を見せてくれるわけですが、ハセガワの接着剤不要でマルチカラーでの構成はどういった組みごたえがあるか楽しみでした。
組んでみるとアンダーゲートの処理さえきっちりやればパーツの合いは申し分なく、パーツ同士の接合ピンの摩擦感もきつかったり緩かったりもしなかったのが印象的でした。カラー分けされたパーツ同士のエッジもびしっときまっててとても気持ちよく楽しく組めました。
“標準量産型”として素のリガードが発売されたことと、キットの構造を見ているとミサイルポッド搭載型やレーダー装備の偵察型、「マクロスΔ」に登場する“106式”など各作品に登場するバリエーションも登場が期待されます。もしさらなる展開があれば「グラージ」「ヌー・ジャデル・ガー」「クアドラン・ロー」なんかも期待しちゃいますよね。あ、もちろんぬっと出てくるゼントラーディ兵士なんかもあると楽しさ倍増じゃないでしょうか。
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