レビュー
ガンプラ「HG 1/144 ドアン専用ザク」レビュー
「機動戦士ガンダム」伝説の神回が映画に!異形のザク、ついにガンプラ化を果たす!
2022年8月23日 00:00
- 【HG 1/144 ドアン専用ザク】
- 開発・発売元:BANDAI SPIRITS
- 発売日:2022年7月22日
- (プレミアムバンダイで2023年1月発送分が予約受付中)
- 価格:2,200円(税込)
- ジャンル:プラモデル
- 全高:約123mm
今回レビューするのは2022年6月3日から劇場公開が始まった映画「機動戦士ガンダム ククルス・ドアンの島」に登場するククルス・ドアンが搭乗、整備しているジオン公国軍モビルスーツ「MS-06F ザク」です。ザクはザクでも「ククルス・ドアンの島」でドアンが乗るザクは普通のザク……普通ではあるのですがドアンが自分でメンテナンスしてしまうので装甲の類が欠けていたりするなど“異形のザク”と呼ばれるほどそのディテールは普通のザクではないのが特徴です。
いわゆる“古参ファン”になる筆者はもちろん1979年放送のテレビ版第15話「ククルス・ドアンの島」を見ていました。当時は作画崩壊ということも気にせず見ていたのですが度重なる再放送や映像メディアで再確認すると出てくるザクやガンダムはひょろっとしていたりするわけで「たしかに作画崩壊と言われちゃうなぁ……」ということになります。テレビ版「ククルス・ドアンの島」は劇場版でカットされてしまうのですが「夏は視聴率があまり取れないから(※1979年7月14日放送)」ということである程度自由に作られたそのストーリー自体はとてもよいところがあり、この令和の時代に劇場映画版として復活するほどのポテンシャルを持った回でした。
ザクというモビルスーツも“敵キャラクターは売れないから自由にデザインしていい”という当時の事情でまったく自由にデザインされたものの、ザク自体の人気が沸騰したところも共通するところがあります。とはいえ作画崩壊といわれた回のザクです……今回の劇場版では総監督の安彦良和氏が“普通のザクでいい”と思っていたところ、カトキハジメ氏が“ドアンのザクは異形でなければならない”とリファインを敢行!デザインのベースを「機動戦士ガンダム THE ORIGIN」のザクとして“ドアンが自分で直した”ということを押し出すことで“異形のザク”であることに意味を与え、説得力のあるスタイリングを実現しています。
意味を持たされたドアンのザクは、ところどころ装甲が失われていたり、各部動力パイプが損傷していたり、テレビ版の作画を彷彿とさせる“鼻先が長くなった頭部”になっているなど設定によって意味を持たせたことで“あれ?なんだかいい感じ……”と見えたりしてなんとも不思議な感覚で楽しいものです。そうなってくるとファンとしてはガンプラやフィギュアなどで立体物が欲しくなってくるわけですがそうこうしているうちに劇場公開に先駆けて「HG 1/144 ドアン専用ザク」発売のリリースが出されました。
設定画と試作品を見る限りたしかに“異形”を程よく再現しており、SNS界隈が一気に盛り上がりました。そしてPVなどで動くドアンのザク他、ガンダムをはじめモビルスーツはCGで描かれていて、そこには作画崩壊などまったくない新時代の「ククルス・ドアンの島」、そして「ドアンのザク」がガンプラで誕生することに!筆者ももちろん大興奮でプレミアムバンダイでの受注開始後すぐに発注しました。あっという間に初回分の受注は締め切られtてしまうくらいの反響にも驚きました。そして到着した「ドアンのザク」は普通のザクのガンプラとは作り方がちょっと違うようです。そのあたりをかみしめつつ“異形のザク”を早速レビューしていきたいと思います。
▼語り継がれてきた“異形のザク”がついにガンプラ化!
▼普通のザクとは違うのだよ、異形のザクなのだよ!
▼君はこのザクを作れるか?たとえ異形でも!
「HG 1/144 ドアン専用ザク」のパッケージ内容をチェック!
それではパッケージの内容をチェックしていきましょう。パッケージはフルカラーの専用パッケージでとてもうれしいですね。右下には「この商品にはククルス・ドアンはついていません。」という古くからのガンプラファンに刺さる文言が刻まれています。パッケージを担当された方ノリノリでデザインされたと思います!
ランナーは11枚ですがフルサイズ的なものは3枚ですのでそれほど多くは感じないと思います。基本的には既発売のオリジン版HGザクのキットをベースにドアン用のパーツが付属しています。装備はヒートホークのみ!漢の機体です。欠けた装甲や損傷した動力パイプなど傷ついた機体の再現はガンプラではあまりないのでそこは特殊な作り方になるようです。
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