レビュー
「METAL BUILD ガンダムアストレイ レッドドラゴニクス」レビュー前編
2022年9月8日 00:00
多彩なバリエーションを誇るネオカレトヴルッフと圧巻のレッドドラゴニクス
本商品の目玉であり、「ガンダムアストレイ レッドドラゴニクス」になくてはならない武装「ネオカレトヴルッフ」。3つの武装とアーム状の基部で構成され、前身としてMS用の工具「カレトヴルッフ」が存在し、過去に「METAL BUILD カレトヴルッフ オプションセット」として立体化された。
ネオカレトヴルッフでは、カレトルッフの各パーツの組み合わせによる様々な形態変化の機能を引き継ぎつつ、刃は赤いクリアパーツでよりダイナミックな造形となっている。ネオビルドトーチとネオビルドナイフ、ネオビルドカッターはそれぞれ単体で武器として使用できる。
そして、ネオカレトヴルッフ基部と合わせれば巨大な翼のような形態にすることもできるる。
特筆すべきはやはりその豊富なバリエーションに尽きる。それぞれを組み合わせることで、武骨なライフルとなる「G(ガン)モード」、大振りの大剣となる「S(ソード)モード」、そして本商品に追加された長柄の武器となる「J(ジャベリン)モード」、背部装着時の「ウイングモード」、そして、Sモードを2つ繋ぎ合わせた「ツインソード」がある。
しかし、上記の組み合わせ以外にも複数のネオカレトヴルッフをユーザーの手によって組み替えることで、様々な形態を取ることができる。
3つ同梱の圧倒的ボリュームだからこそできる遊びといえる。
ネオカレトヴルッフの性能を見たところで、「ガンダムアストレイ レッドドラゴニクス」形態を紹介する。
ネオカレトヴルッフのウイングモードをフライトユニットに装着する他、脚部にブースターパーツ、リアスカートにバインダーを装着するなど本体のボリュームが格段に上がる。
完成した「ガンダムアストレイ レッドドラゴニクス」はこれまでにない圧倒的存在感を放つシルエットとなった。
3つのネオカレトヴルッフの翼による巨大さ、豊富な武装を装着したことによって生まれたメカディテールは筆舌に尽くしがたい。
同時に「機動戦士ガンダムSEED」シリーズに登場したミーティアユニットとは一線を画す複雑さ、乱暴に言えば“寄せ集め”感が王道ではないアストレイの名にふさわしい印象となっている。
「METAL BUILD ガンダムアストレイ レッドドラゴニクス」は「ガンダムアストレイ レッドフレーム」の到達点であり、「METAL BUILD」シリーズ史上最大級のボリュームといえる商品だ。
これまでにも「METAL BUILD クロスボーン・ガンダム X-1 フルクロス」などボリュームのある商品は出てきたが、本商品ほどダイナミックな造形は類を見ない。洗練されたデザインの中に、荒唐無稽とも思えるネオカレトヴルッフのコンセプトを盛り込んだからこそ実現し、立体化によってその実像を捉えることができた。
造形は言わずもがな、可動やギミックに至るまで非常に満足度の高いフィギュアだった。
©創通・サンライズ