レビュー

ナーフリミテッド「M41-A パルスブラスター」レビュー

早い連射とグレネードアクション、弾数カウンターやサウンドギミックも搭載

【M41-A パルスブラスター】

ジャンル:トイガン

発売元:ハズブロ

価格:17,490円

発売日:10月1日

サイズ:全長約 762 mm

 スポンジ系トイガン「ナーフ(NARF)」が映画「エイリアン2」とコラボレーションした限定ブラスターが登場。それが、このナーフリミテッド「M41-A パルスブラスター」だ。とても長い製品名称だが、要するに人気の架空銃器「M41 パルスライフル」をナーフにしたものと言えばわかりやすいだろう。

 カラーリングはオリジナルとは違うが、限定版だけに通常のナーフでは実現できないようなギミックも満載している。そこで、今回は自称ナーフコンシェルジュの「さいとうよしかず」が、実際に「M41」を撃ってみた感想をレビューしてみたいと思う。

【ナーフリミテッド M41-A パルスブラスター】
映画「エイリアン2」に登場した憧れのパルスライフルがナーフとなって降臨!

「ナーフリミテッド」と「M41 パルスライフル」とは?

 まずは簡単に、「ナーフリミテッド」と、このブラスターの元となっている「M41 パルスライフル」について紹介していこう。

 国内の正式名称は表記揺れが激しいが、海外では「ナーフリミテッド」シリーズとして、通常のナーフよりも高い値段でハイスペックなモデルが発売されている。最初は「フォートナイト」に出てきた、AR-Lを人気ラッパーのTravis Scottの曲「Goosebumps 」をモチーフにしたカラーリングにしたモデル「AR-Goosebumps 」だったり、アパレルブランド「シュプリーム」?とコラボレーションしたカラーリングの「Supreme Takedown XX-800 」といった、ただのカラーリング違いのブラスターシリーズだった。

 しかし、テレビドラマ「マンダロリアン」で登場した「Amban Phase-Pulse Blaster」を筆頭に、今回のナーフリミテッド「M41-A パルスブラスター」、ナーフリミテッド「スター・ウォーズ ボバ・フェット EE-3 ブラスター」といった独自のモデルが発表されると状況は一変。これらはアクションギミックやサウンドギミックに凝っていて、まさに「リミテッド」の名にふさわしいブラスターあろう。

【ナーフリミテッド ボバ・フェット EE-3 ブラスター】
こちらはナーフリミテッド「ボバ・フェット EE-3 ブラスター」。2023年3月1日発売予定で、価格は19,767円(税込)

 国内でも、一部はAmazonで受注限定生産モデルとして購入可能だ。現在も、ゲーム「ヘイロー」やドラマ「スタートレック」などをモチーフにしたラインアップも発売予定となっていて、今後どのようなモデルが発売されるかドキドキだ。

 そして、今回紹介するナーフリミテッド「M41-A パルスブラスター」の元になっている「M41 パルスライフル」だが、これは映画「エイリアン2」で連邦植民地海兵隊の標準装備として登場したメインウエポンだ。このモデルの「カッコ良さ」&「好き」は、以前エアガンバージョンを紹介したときに語り尽くしているが、とにかくSF映画史上一番カッコイイ架空銃器だと思っている。

 デザインは、何と監督のジェームズ・キャメロン自身で、トンプソンM1、レミントンM870、SPAS-12を切った貼ったして、直々にデザインしたんだとか。いやー、なんて凄いもの作ってくれちゃったんでしょうかね。いずれにせよ、劇中でも通常の徹甲弾をバラ撒いたり、グレネードでエイリアンを吹き飛ばしたりしている海兵隊を見ていると、この銃の凄さが判るはず! 「じゃあ、エイリアンなんて楽勝で倒せるよね?」なんて思った方。そんな簡単に終わったら映画にならんので、どのような展開になっていくのかぜひチェックしてほしい。

【電動ガン M41-A パルスブラスター】
レビューした電動ガン「M41-A パルスブラスター」。映画の雰囲気を再現している

連邦植民地海兵隊になれるパッケージ!……でもカラーリングは?

 ナーフリミテッド「M41-A パルスブラスター」のパッケージは、なんと「M41」の武器ケースをイメージしたであろうデザインになっている。これを入手したときはテンションMAXで、連邦植民地海兵隊の隊員になった気分で「エイポーン!がんばります!」と言ってしまいそうなレベル。オリジナルカラーというか、ミリタリーカラーの緑をベースに、ナーフらしいオレンジがあしらわれていてとてもカッコイイ。金属製のメタルケースをイメージしているのか、ところどころハゲチョロ風のペイントもなかなか乙である。

 とりあえず帯を外してパッケージの裏面を見ると、こちらも悶絶レベルのデザイン。ブラスター本体だけでなく、使用できる弾種が描かれていて、どのようなナーフなのかを教えてくれる。だが、ちょっとだけ気になるのはパッケージの穴だ。一見、本当の穴に見えるかもしれないが、これは恐らく「エイリアン」の酸の血液を浴びて、ケースが溶けてしまったという演出だろう。

 中を開けてみると、連邦植民地海兵隊のロゴマークなども入っていて、ファンなら絶句するレベルのデザイン。いやーホント買ってよかった。以前買ったエアガンは、「パルスライフルがあればいいんだろ」的な感じで、こういうファンの心をつかむパッケージとかに気を使ってくれなかったしね。だって、ほらスゲー凝っているから、表側で溶けた部分は、裏まで穴が空いているんだよ!……って、そんじゃブラスターまで溶けてることにならね??

【こだわりのパッケージ】
ファンなら絶対に捨てられない超豪華パッケージ! こんなに凝ってペイできるのかと思うが、高い価格だからこそできるメリット

「M41-A LMTD パルスブラスター」のデザインをチェック

 パッケージから取り出すと、いよいよ「M41」がわが手の中へ! エアガンバージョンでもそうだったけど、この銃を手にするだけで、どんな敵でも倒せる気分になれる。ただ、全体の印象として気になるのは、カラーリングだろう。そう。本来のM41は、オリーブグリーンと黒だが、このナーフ版M41は黄色と白がメインカラーとなっているのだ。

 どのような理由があるのかはわからないが、仮説のひとつとしては、アメリカの銃規制を意識してわざとオモチャっぽく見せていることだ。特に、銃口は「偽物」であるとわかりやすいように、いつでもオレンジになっている気がするし、このM41もオレンジだ。また、ある程度版権的な大人の事情があるのかもしれない。んで、仕方なくハズブロのデザイナーさんがとった手段が「だったらパワーローダーっぽくすればよくね?」ってオチなのかもしれない。

いつみても惚れ惚れするデザイン。これだけ美しい銃はほかにない!(と思ってる)
随所にある黒いストライプが、ベースカラーの黄色と相まってカッコイイ!(工事現場とかいうな!)

 まあ、最初こそテンションが少しダウンしたけど、適度に黒のストライプが入っていて、これはこれでいいカラーリングだとも思う。でも、いつかリペイントしたいかな。

 そして肝心のブラスター本体ですが、まさにM41そのものですね! 気持ちスケールダウンさせているかな?……という気もするけど、単2電池4本を入れることで適度に重量感が増し、スゲー本物っぽい。グリップなども適切なサイズなので、持っていて違和感はない。キャリングハンドル部分も一体成型なので壊れる心配は無用だ。

 唯一残念な点を上げるとすれば、ストック部分だろう。このストックは、恐らく設定上は伸縮式だが、このナーフではそれが再現されていない。ただ、これには理由があって、電池を入れる部分とバッティングしているのだ。なので、これはこれで仕方ないだろう。電池ではなくてLiPoバッテリーなどを使えばスペースも空けられるかもしれないが、一応「子ども向け」オモチャなのでしょうがないよね。

本商品で唯一不満なのが伸縮できないストック

ナーフブラスターとしてのスペックやギミックを堪能!

 次に「ナーフ」としての能力を見ていこう。スペックとしては、コッキングは「電動アクセラレーター」方式、給弾方式は「マガジン式」。ついてくるマガジンは10連なので、少し戦闘持続能力は低い。

 どうせなら95発撃たせろ! とも思うが、ナーフ(エリートダーツ系)のマガジンは最大で50なので、絶対に無理である。また、グレネード部分は、コッキングは「ポンプアクション」給弾方式は先込め式となっていて、装弾数は1発だ。

電動アクセラレーターはトリガーの後ろ部分。電池を入れると残弾カウンターがオンになるので「95」にすることを忘れずに!
バレル下部にはグレネード部分が装備されている

 だが、メイン部分がエリートダーツと呼ばれるナーフ弾を利用しているのに対して、グレネード部分は「メガダーツ」と呼ばれる大きいサイズのもの。なので、この弾種の違いが、とってもリアル! ついでに言えばさ。以前紹介したエアガンバージョンはさ。「グレネード撃てなかったんだよ!!!」。

 でも、今回のナーフはグレネードを撃てる。だから、エリート弾をバラ撒いて、撃ちきったらグレネードでメガダーツを投射する……なんて、劇中さながらのアクションが楽しめる。グレネード部分に1発しか入らないのがちょっと寂しいけど、これだけで、もう買ってよかったよハズブロさん。

【劇中同様カウンターが0になる! ナーフリミテッド「M41-A パルスブラスター」】
装弾数は10発だが、カウンターは95発までカウント。射撃に関しては筆者のレビューを参照して欲しい

 ちなみに、このM41に付いているナーフの弾(ダーツ)も、オリジナルカラーだ。ダーツコレクターは、これだけでも買うしかないね!

 そしてもうひとつのウリは、電池を入れると残弾カウンターがオンになることだ。初期設定では本製品に付属するマガジンの装弾数にあわせて「10」だけど、イジれば変更可能だ。もちろん、僕は憧れの「95」にしておく。当然、10発撃ちきったら弾は出ないのだが、何とサウンドだけで射撃は続くのだ。もうカウンターがゼロになるまで撃ちきるしかあるまいて。もちろん、グレネード部分も発射音があるので、リアリティのあるアクションを堪能できるぞ!

エリートもメガも、ダーツはオリジナルカラー。エリートダーツは徹甲弾ぽくて凝ってます

ナーフブラスターとしての能力は??

 最後に「M41」のナーフブラスターとしての能力を紹介しておこう。撃った体感としては、電動アクセラレーターを使った連射サイクルは、結構早め。エリート2.0の「タービン」ほどのサイクルではないが、十分ナーフ系サバイバルゲームでも使えるレベルだろう。電圧を上げるだけで、さらなるパワーを得られのではなかろうか。

マガジンは共用っぽく見せていて、実は共用ではないという。でも、デザイン重視だからこれもあり!

 初速としては、最大で20MPS(メートル・パー・セコンド)程度はあった。MPSは、1秒間で飛ぶ飛距離のこと。ただ、マガジンが10連なのは痛い。デザイン上マガジンが本体より飛び出すのはいただけないが、実戦ではもっと撃ちたいと思うはず。だが、残念なことに、マガジンは純正以外はささらない。それもM41純正のマガジンのみだ。とはいえ、ある加工をすれば、通常のナーフマガジンも利用可能。

 改造は、HOBBY Watch でする話ではないので、興味がある方は僕のYouTubeチャンネルで見てほしい。そして肝心のグレネード部分はというと、まあ「オマケ」程度の能力だと思ってくれ。初速としては、12MPSくらい。

【【NERFレビュー】エイリアン2からM41-A パルスブラスターが限定版で登場!速射性や残弾カウンターのレビューに加えマガジンの加工方法も紹介】

 ということで、ナーフブラスターとしては普通レベルの能力しかない気がするが、でも、あくまで「撃てる」ことが重要で「使える」ことが重要でない(まあ使えるほうがいいけど)のだ。だから今回のナーフ版はエアガン版では得られなかった実射体験をできたし、ギミックを利用して遊び続けられる。僕の買ってよかったナーフベスト10から落ちることがないマストブラスターといえるだろう。