レビュー
ガンプラ「HG 1/144 フルアーマーガンダム」レビュー
2023年3月14日 11:30
増加ウェポンシステムは設定通り着脱が可能。カラーバリエーションが欲しくなる完成度を誇る
装甲や武装の増加ウェポンシステムは、素体のガンダムが完成してから組み立てる。各種パーツはそのままでも装着できるが、写真のように分解して行うと確実だ。バックパック、胸、腰、腕、脚などを組み立て、最後に2連装ビーム・ガンを組み立てて、フルアーマーガンダムが完成。本体を含め特別難しいところはなく、作りやすい良いキットであった。
機体の差し色である肩の赤や白のラインやMSVならではのマーキングは全て付属の水転写デカールで表現されているので、素組みの完成状態ではもの足らない印象を受けたため、今回は全て貼ってみることにした。デカールは番号で67番まであり、実数は190枚近くあり、1/144スケールでかなり小さいこともあって、老眼の筆者は貼るのにかなり苦労し、一晩以上もかかってしまった……。小さなデカールは接着面も小さく、はがれてしまうこともあったので、GSIクレオスの「マークセッター」を使って固着させている。さらに触って動かしたいなら、トップコートを吹くのが確実だろう。
マーキングがあると印象がガラッと変わり、MSVらしい情報量の多い機体となり、全体的に引き締まる。もしこれから組み立てるという人がいるなら、できればデカールは貼ることを推したい。ちなみに左腕の小型シールドのマーキングは、MSD版とMSV版のどちらかを選べるというのも粋な計らいだ。
MSV時代の大河原邦男氏のデザイン画や旧キットのプロポーションを知っていると、若干スマートに感じられるかもしれないが、素体となるガンダムに装甲を取り付ける設計なので、そのプロポーションには説得力がある。可動もガンダムのそれに準じていて、装甲があるので干渉するところもあるが、機体の設定的な可動範囲は十分に確保されている。動かしていると腰のサイドのアーマーが取れてしまうこともあったが、両面テープなどで軽く固定しておけば煩わしさもなくなるだろう。
アーミーグリーンのカラーはこの機体のスタンダードだが、パーフェクトガンダムIIやMSVの原画のカラーなど、塗装も楽しくなりそうだ。にも関わらず、一般販売商品でないというのが残念なところだが、人気商品は限定アイテムでも定期的に再販がかかっていて、このキットも同様のラインナップとなることは間違いなさそうだ。なお、3月14日の12時より6月発送となる3次予約分の受注がスタートするのでお見逃しなく。
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